男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
353: 1:2012/3/21(水) 21:14:29 ID:nMa6yiFU3s
男「向こうは…誘拐を平気でやるような企業です」
男「メイド一人くらい、殺して隠蔽なんて容易いでしょうよ」
メイド長「彼女を信じてあげないのですか?」
男「信じてますよ、いつもみたいに無表情でからかって、時々微笑んで…」
男「でも、あいつは俺のメイドである以前に、一人の女の子です」
男「女の子を一人でいかせるなんて、男として失格です」
メイド長「いかないで下さい」
男「断ります」
メイド長「・・・」
男「すいませんメイド長さん、でも決めた事ですから」
男「俺、行きます」
354: 1:2012/3/21(水) 21:17:28 ID:nMa6yiFU3s
メイド長「・・・こういう頑固な所も、あの人譲りなんですね・・・」
男「?」
メイド長「雇用主には逆らえませんね」スッ
メイド長「無事にメイドとお帰りになることを願っています」
男「・・・ありがとうございます」
バタン
メイド長「・・・」
メイド長「血は…争えないわね…」
355: 1:2012/3/21(水) 21:22:57 ID:7EhbzSfeaI
〜菅野企業本社受付〜
メイド「すいません、菅野社長に面会したいのですが」
受付「(メイド!?)はぁ、アポイントメントはお取りでしょうか?」
メイド「ありません、必要無いので」
受付「必要無いって…」
メイド「犯罪を暴くのに、いちいち会う約束を取らないといけないんですか?」
受付「貴女!!何を…!?」
トンッ
メイド「申し訳ありませんが、しばらく眠っててもらいます、それと…」
メイド「これ(カードキー)借りていきますね」
356: 1:2012/3/21(水) 21:31:04 ID:7EhbzSfeaI
〜〜〜地下通路〜〜〜
メイド「睨んだ通り、地下通路がありましたね」
メイド「正規のルートでは強硬突破は難しいですからね」
「そこのメイドさん、こんな所で何をしておいでかな?」
メイド「っ!?」ヒョイ
「おやおや、ただのメイドさんじゃあないみたいだねぇ」
メイド「そちらこそ、姿を現したらどうですか?」
「くくく、これは失礼」
バサッ
鴉野「どうも、私、烏野と申す者です、以後お見知りおきを…」
メイド「鴉野ですか、名前の通り鴉のような格好をなさってますね」
鴉野「ありがとうございます、私幼少の頃から鴉が大好きでしてね…」
メイド「なるほど、趣味の延長ですか」
357: 1:2012/3/21(水) 21:36:31 ID:nMa6yiFU3s
鴉野「さて、世間話もそこそこに…本日はどういったご用件で?」
メイド「ここにいるなら、思い浮かぶのは少ないでしょう?」
鴉野「・・・ああ、迷子ですか?いや、ドジッ娘メイドさん可愛いですねぇ」
メイド「残念ながら違いますね」
鴉野「おや残念、エスコート差し上げようかと、こう見えて女性のエスコートには定評があるんですよ、私」
メイド「なるほど、では機会があれば是非お願いしたいですね」
鴉野「貴女のような可愛らしい方なら是非、で?本件は?」
メイド「そちらの社長の悪事を暴きに」ニコ
鴉野「なるほどなるほど、では…ここを通すわけにもいきませんし、かといってはいさようならと帰すわけにもいかない…というわけで」
鴉野「お死になさい」
ヒュン
358: 1:2012/3/21(水) 21:39:32 ID:nMa6yiFU3s
メイド「・・・」パシッ
鴉野「!?」
メイド「いいナイフですね、黒く塗ってあるのが実に好きです」
メイド「では、お返しいたします」
ヒュン
鴉野「くっ!!」ヒョイ
鴉野「早く…次の…!?」
メイド「通らせて、いただきます」
鴉野「(は、速…)」
ドゴッ!!
鴉野「う…ぐ…」ドサ
メイド「・・・っ」ポタポタ
メイド「先に…進みますか」
359: 1:2012/3/21(水) 21:47:26 ID:7EhbzSfeaI
皆さん、こんばんは
物語の雰囲気を壊さない為に今までこういったレスは控えて来ましたが、お知らせしとこうと思いまして
鋭い方ならお気づきではあると思いますが…このSSはもうすぐ完結いたします
それで完結した後の話ですが、まあ完結してから話せよって方もいらっしゃるでしょうし手短に
まず、何のリクエストもなければ削除の方向で行きたいと思います
保管してもいいという心優しい方がいれば保管したいと思います。優柔不断すみません
それと同じで需要があれば番外編、後日談、別視点からのモノローグetc…
とにかく、様々な意見をお待ちしております
それでは今日の投下はこれにて終了となります
みてくださった方々
ありがとうございました
ここまでのご回覧
お疲れ様でした
360: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 23:09:35 ID:qmh5YAfdUw
保管は絶対
番外編は1がいいのならやってほしい
361: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 02:05:22 ID:FP/uf.9xpk
後日談希望
C
保管も希望
362: 名無しさん@読者の声:2012/3/22(木) 14:02:52 ID:J/QHWuCNKY
保管庫で育ってきた私は保管希望
つC
363: 1:2012/3/22(木) 18:54:33 ID:upUyOZQyEI
すいません遅くなりました
保管の意見が多いので保管行きに決めたいと思います、意見を下さった方々ありがとうございました
あわせて、番外編、後日談も載せていこうと思います
どうでもいいことですが、>>362さんの保管庫で育ってきたが、一瞬保育園で育ってきたに見えて吹き出しました
では、投下を開始します
364: 1:2012/3/22(木) 18:57:38 ID:a/MzvaxcXo
〜〜〜受付〜〜〜
男「な、なんか…物々しいな…」
男「すいません、何かあったんですか?」
受付「すみません、今は少し慌ただしくて…」
男「あ、はい…」
男「混乱に乗じて…忍び込めそうだな…」
男「・・・今だ」カサカサ
365: 1:2012/3/22(木) 19:01:49 ID:a/MzvaxcXo
男「無事に忍び込んだけど…どうするかな」
男「ここがどこかすらわからないし…」
「君、ここは関係者以外立ち入り禁止だよ」
男「やべっ!?」
「・・・ん?君は・・・」
「ひょっとして…男君かい?」
男「え?あ、はい」
「やっぱりかい、菅野さんから君の事はよく聞いていてね…何か御用かな?」
男「(これは…チャンス!!)」
男「あの…菅野さんに、大事なお話が…」
「そうかい!!じゃあ案内するよ」
男「ありがとうございます」
男「(隙を見つけて、菅野さんに近づかないと…)」
366: 1:2012/3/22(木) 19:08:23 ID:a/MzvaxcXo
社員「紹介が遅れたね、僕は社員だ」
男「どうも」
社員「いやぁ、菅野さんがベタ褒めするくらいだからどんな子かなと思ってたけど、礼儀正しい子だね」
男「ありがとうございます」
男「あの…なんだか受付の方が騒がしかったんですけど、何かあったんですか?」
社員「ああ…なんでも侵入者が現れたらしくてね」
男「侵入者…ですか」
社員「情報によると、メイドらしいんだけど…何かの見間違いだろうね…」
男「!!」
社員「でも、鴉野さんがやられたらしいから…警戒も強まるのも無理はないかな」
男「そうなんですか」
367: 1:2012/3/22(木) 19:12:08 ID:upUyOZQyEI
社員「ところで、男君は菅野さんに何の御用かな?」
男「え?」
社員「ごめんね、立場上菅野さんは狙われやすいからさ、君なら大丈夫だろうけどね」
男「実は…投資の件で…」
社員「!!」
男「父が本格的に菅野さんに投資を決定したみたいで、契約書を持ってきて、確認の為に…」
社員「オーケイ、君のお父さんは英断をしたね」
男「菅野さんには俺も返しきれない恩がありますし、父も交流があったので」
社員「うんうん、義理堅いねぇ…」
368: 1:2012/3/22(木) 19:17:05 ID:upUyOZQyEI
男「・・・あれ?」
社員「どうしたんだい?」
男「あの扉…妙に硬そうな金属ですね」
社員「・・・ああ、あの部屋ね」
男「なんの部屋ですか?」
社員「うーん…言っていいのかな…まあ、君ならいいか」
社員「あまり大きな声では言えないんだけど…あの部屋には麻薬使用者が収監されているんだ」
男「麻薬使用者!?」
社員「しーっ!!声が大きいよ!!頼むよ…僕の首がかかってるんだから」
男「す、すいません」
369: 1:2012/3/22(木) 19:22:41 ID:a/MzvaxcXo
社員「まあ、麻薬っていうのは聞こえが悪いかな…」
社員「正確にはわが社が開発した薬で、一時的に筋肉が増長する作用を持つんだ」
社員「でも、急激な筋肉の増長で体に負担がかかるから、あまり大っぴらに使えなくてね…あの部屋に薬を飲ませて経過を観察してるんだ…」
男「それって…人体実験じゃ…」
社員「まあ、そうなるね…ここで聞いたことは誰にも言っちゃ駄目だよ?」
男「わかりま…」
ドゴーン!!
社員「!!」
男「今の音は!?」
370: 1:2012/3/22(木) 19:25:43 ID:upUyOZQyEI
社員「あの部屋から…侵入者か!!」
男「どういう事ですか!?」
社員「あの部屋は菅野さんの部屋に直結してて、侵入者が一番通りやすい通路なんだ」
男「つまり…番人」
社員「尋常じゃない筋肉増長した人だからね…守るのにはうってつけなのさ…」
男「じゃああの音は…」
社員「中で被験者と侵入者が戦ってるね…」
371: 1:2012/3/22(木) 19:29:08 ID:a/MzvaxcXo
男「鍵は!?」
社員「へ?」
男「あの部屋に入る為の鍵ですよ!!」
社員「こ、ここにあるけど…」チャラ
男「貸して下さい!!」
社員「入る気かい!?危険だよ、何かあったら…」
バチィ!!
社員「あ…ぐ…」ドサッ
男「すいません…でも迷ってる時間は無いんです!!」
男「メイド…今行くからな!!」
ゴゴゴゴゴ
372: 1:2012/3/22(木) 19:31:15 ID:upUyOZQyEI
男「なんだ・・・あれ」
「フシュー…」
男「に、人間じゃない…あれは化け物だ…」
メイド「う…く…」ヨロヨロ
男「メイド!?」
メイド「ご主…人様」
男「一体…何があったんだ…?」
253.37 KBytes
[4]最25 [5]最50 [6]最75
[*]前20 [0]戻る [#]次20
【うpろだ】
【スレ機能】【顔文字】