男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
332: 1:2012/3/20(火) 19:11:44 ID:9sGKXaBDYg
父「本当はね、投資してもいいんだよ」
父「でも、一つの企業に肩入れをすると、他の企業からの妨害が酷いでしょ?だから中立を保ってたんだ」
父「もう…あの時のようなのは…嫌だよ」
メイド長「・・・」
父「ごめん、君にもつらい事を思い出してしまったね…」
メイド長「・・・いえ、お気になさらず」
父「とにかく…男君にこれ以上危ない目には会わせられない…」
父「次は…なんとしても…守る」
メイド長「・・・」
333: 1:2012/3/20(火) 19:25:12 ID:9sGKXaBDYg
メイド長「大丈夫ですわ…きっと」
メイド長「男様は旦那様が思ってるよりずっとお強い方です」
メイド長「旦那様もそれは分かっていらっしゃるでしょう」
父「・・・うん」
メイド長「大丈夫、旦那様のご子息ですから」
父「・・・うん」
メイド長「ボキャブラリーが少ないのも親子ですね」
父「・・・うん、いや違うよ!?」
334: 1:2012/3/20(火) 19:35:23 ID:AeHidzNwG.
〜〜〜男の寝室〜〜〜
ガチャ
メイド「失礼します」
男「お、来たか…まあ座れよ」
メイド「では、失礼して」
男「・・・おい」
メイド「?」
男「誰が地べたに座れって言ったよ、ほら隣に」
メイド「・・・正気ですか?」
男「え…嫌…か?」
メイド「そんな見捨てられそうな子犬のような目をこちらに向けないでいただけるとありがたいですね」
男「なんだよそれ」
メイド「改めまして、失礼します」
335: 1:2012/3/20(火) 19:48:20 ID:9sGKXaBDYg
男「・・・」
メイド「・・・」
男「あの…さ…」
メイド「なんでしょう?」
男「いや…なんの話してたのかな〜って」
メイド「残念ながらお答え出来ません」
男「どうしても?」
メイド「どうしてもですね」
男「そうか…」
メイド「・・・聞きたいですか?」
男「え?」
メイド「本当に、聞きたいですか?」
男「そりゃあ…まあ、気になるし」
メイド「後悔…なさいませんね?」
男「え…いや…」
メイド「後悔…なさらないんですね…では」
男「す、すすすストップ!!もういい!!もういいから!!」
336: 1:2012/3/20(火) 21:46:35 ID:AeHidzNwG.
メイド「そうですか」
男「お前の無表情はマジで怖いんだから…」
メイド「では、逆にお聞きしますが、ご主人様は私がコロコロと表情を変えるのを想像出来ますか?」
男「・・・出来ん」
メイド「その通り、ご主人様が思い浮かばないのであれば、私には不可能という事でございます」
男「うーん…可愛いとは思うんだがなぁ…」
メイド「・・・」
男「無理なら無理で強要はしないけど…微笑みくらいなら…」
メイド「・・・」
男「あ…」
337: 1:2012/3/20(火) 21:50:44 ID:AeHidzNwG.
メイド「どうしました?鳩が豆鉄砲をくらったみたいな顔をして」
男「いや…今の…」
メイド「ああ…あれですか」
男「なんか…良かった…うん、凄い」
メイド「多分二度と出来ませんけどね」
男「えー!!なんでだよ!!凄い良かったのに!!」
メイド「勘弁して下さい、かなり恥ずかしいんですからね」
男「それなら仕方な…え?恥ずかしい?」
メイド「そうですよ」
男「え…えと…なんで?」
メイド「私だって人間ですから恥ずかしがりもしますよ」
男「いや…なんか意外だったから…」
338: 1(投下終了):2012/3/20(火) 21:53:13 ID:AeHidzNwG.
メイド「ご主人様もその内お分かりになられると思いますよ」
男「なにがさ」
メイド「・・・好きな人の目の前で微笑む恥ずかしさが」
男「・・・え?」
メイド「用事を思い出しましたので、失礼します」
男「あ、ちょ、おい!!」
バタン
男「・・・」
男「・・・マジかよ」
339: 名無しさん@読者の声:2012/3/21(水) 06:36:08 ID:887g2uN7O6
このリア充がぁぁぁぁぁ!
朝からニヤニヤさせやがって!
っC
340: 1:2012/3/21(水) 06:44:25 ID:hyPhTtuU9M
>>339
男「支援ありがとー、後リア充じゃな〜い」
メイド「ご主人様にとっつリア充とは、一体どのような人を言うのですか?」
男「え〜と、リアルが充実してる人だから…青春してますっ!!みたいな人?」
メイド「では、ご主人様はリア充でございますね」
男「なんでさ!?」
メイド「青春…なさってますよ(学生という意味で)」
男「ナ、ナンダッテー!!」
341: 1:2012/3/21(水) 06:48:48 ID:Js7tHZlr.c
〜〜〜翌日〜〜〜
男「・・・結局寝れなかった」
男「メ、メイドが変なことを言うからだよな!!うん!!」
男「もう、起こしにくる時間だよな…」
男「来ないな…やっぱり昨日のは本当なのかな…」
男「いやいやいや、メイドに限ってそんなことは…」
メイド長「失礼します」
男「のわあああああ!?」
342: 1:2012/3/21(水) 06:53:14 ID:Js7tHZlr.c
男「メ、メメメ、メイド長さん!?」
メイド長「朝のお目覚めの時間ですので起こしに参りましたが…大丈夫ですね」
男「・・・いつからそこに?」
メイド長「詳しくは話せませんが…男様が『結局寝れなかった』と、呟かれる前から」
男「それってつまり最初からって事じゃん!!」
メイド長「何が最初からなのかはあえてお聞きになりませんが、朝食でございます」
男「・・・はい」
343: 1:2012/3/21(水) 16:29:48 ID:tMc2zNw67k
男「メイドは?」
メイド長「用事があると言って、今日は休暇を取りました」
男「そっか…」
メイド長「残念ですか?」ニヤニヤ
男「べ、別に!!」
メイド長「つまり…ドキドキしなくて済むと」
男「なん!?・・・あ」
メイド長「ふふ」ニヤニヤ
男「っ〜〜〜!!」
男「朝食、出来てるんですよね?」
メイド長「ええ」
男「はぁ…食べますよ」
344: 1:2012/3/21(水) 16:36:49 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよ〜」
男「おう…」
父「何々〜?メイドさんいなくて寂しいの〜?」
男「なんで皆、俺とメイドをセットにしたがるんだ?」
父「だって男君のメイドさんだし」
メイド長「雇い主は旦那様ですが、契約名義には男様のお名前がございますので、メイドは男様の所持物となります」
男「メイドは物じゃない」
メイド長「失礼、そうでしたわね」
父「男君、今日は学校は?」
男「いくよ、皆の顔みたいし、先生を安心させたいし」
父「そっか、いってらっしゃい」
男「いってきます」
345: 1:2012/3/21(水) 16:53:40 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜学校〜〜〜
男「久しぶりの学校だな…といっても1日しか経ってないけど」
男「お、あれは友だな…おーい、友ー」
友「男!?お前生きてたのか!?」
男「勝手に殺すな!!」
友「早く職員室にいって先生に顔を見せてこい!!」
男「わ、わかったよ」
346: 1:2012/3/21(水) 16:57:53 ID:t3/Jq2u1wc
〜〜〜職員室〜〜〜
男「失礼しまーす」
先生「は〜い♪」
先生「・・・男君!?」
男「ど、ども…」
先生「男君〜!!」
ぎゅーー!!
男「うわっ!?先生!?」
先生「よがったー、よがっだよーうわーん!!」
男「ちょ!?泣かないで下さいぃ!!」
ザワザワ…ザワザワ…
男「は、話は後でちゃんとしますから!!」
347: 1:2012/3/21(水) 17:53:23 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜昼休み〜〜〜
男「という感じの事が昨日にあったんですよ」
先生「ふへー」
友「やっぱり…住む世界が違うんだな…」
男「ちょ、見捨てんな」
男「そいや、俺が休んだ時どうでした?確かなんの連絡も入れてない気が…」
先生「連絡なら来ましたよ、お家のメイドさんから」
男「メイドから?」
先生「あ、お屋敷でお会いしたメイドさんじゃないメイドさんで…ワケわかんなくなってきた…」
友「要するに、お前が休むって連絡が入ったんだ」
先生「でも、私と友君は男君の家庭事情を知ってるわけだから、きっと何かあるって思ってたの」
友「そしたら予想通り誘拐拉致監禁」
先生「もう、びっくりしちゃった…」
348: 1:2012/3/21(水) 17:58:16 ID:t3/Jq2u1wc
男「すいません…」
先生「男君は悪くないよ!!悪いのは誘拐した人達なんですから」
友「そうだぜ、お前は被害者なわけだし」
男「誘拐した人達…か」
男「(そういや…結局あいつらは何処の回し者だったんだろうか…)」
男「(川越だと予想したけど…あの口振りじゃ違うみたいだし…菅野さんが間に合ってなかったらどうなってたかもわからないし…)」
男「(そいや、あいつらは俺の監視だけを任命されてたんだよな?)」
男「(何かさせる気なら他の指令が出るはずだし、少なくとも企業のトップが出るはずだ)」
男「(だけど菅野さんの予想以上に早い発見でそれは潰された…まてよ?)」
男「・・・そうか、そういう事だったのか」
349: 1:2012/3/21(水) 18:01:21 ID:tMc2zNw67k
先生「男君?」
友「男?」
男「すいません、早退します」ガタッ
先生「男君!?」
バタン!!
男「馬鹿だ!!なんでもっと早く気がつかなかった!?」
男「これなら全ての辻妻が合う、それどころか合点がいって、尚おかしくない」
男「くそっ!!メイド、無事でいてくれ!!」
タタタタタタ
350: 1:2012/3/21(水) 18:04:06 ID:tMc2zNw67k
〜〜〜屋敷〜〜〜
警備「男様!?」
男「父さんは!?」
警備「だ、旦那様はもうご出勤なされましたが…」
男「わかった!!」ダッ
警備「な、何が…とりあえず連絡を!!」
警備「男様がご帰宅なされましたが、何やら急用の様子でございます、繰り返します、男様が…」
351: 1:2012/3/21(水) 18:08:06 ID:t3/Jq2u1wc
男「判子よし、書類よし、護身具よし!!」
男「後は…」カチャ
男「・・・迷ってる暇はないな」スッ
メイド長「お待ちください」
男「メイド長さん!!」
メイド長「どこにいかれるおつもりですか?」
男「・・・別に、ちょっと出かけるだけだよ」
メイド長「護身具が必要になるお出かけでございますか?」
男「いかせて下さい」
メイド長「どこにいかれるのかをお伝え下さい」
男「・・・菅野企業本社」
メイド長「!!」
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