男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
241: 1:2012/3/13(火) 21:31:29 ID:3s89PAnmDA
〜〜〜東工場跡地〜〜〜
男「ここか?」
蜘蛛男「その通り!!」
男「お前は!!」
蜘蛛男「久しぶりだな!!」
男「なんでお前がここにいる!!」
蜘蛛男「知れた事!!菅野グループから脱走したのさ!!」
男「そんなことはどうでもいい、友はどこだ!!」
友「男!!」
男「友!!待ってろ、今助ける!!」
蜘蛛男「くくく、そうはさせんぞ!!」
男「ぐっ!!」
友「ていうか、なんで皆叫ぶんだ?」
242: 1:2012/3/13(火) 21:35:42 ID:3s89PAnmDA
蜘蛛男「さて、本題に入ろうか」
男「そうだな、手早く終わらせたいし」
蜘蛛男「やることはいたって簡単、この書類に判子を押せばいいだけの話だ」
男「・・・」スッ
蜘蛛男「ほう?実に用意がいいな」
男「まあな、想定はしているし」
蜘蛛男「ならば、その判子をこちらに寄越せ」
男「その前に友を解放しろ」
蜘蛛男「断る、逃げられたら困るのでな」
男「ならこうしよう」
スタスタスタスタスタ
男「このコンテナの上に置いておく、ただし友を解放しなかったら俺はここから離れない」
243: 1:2012/3/13(火) 21:39:29 ID:v12GvXB3vM
蜘蛛男「・・・いいだろう」
シュルシュル
友「男!!」
蜘蛛男「動くな!!」
友「!!」
蜘蛛男「ゆっくり歩け、お前は元の位置に戻れ」
男「・・・」スタスタ
友「男…」
蜘蛛男「よ〜し、それでいい」
蜘蛛男「二人とも動くなよ…」
244: 1:2012/3/13(火) 21:41:46 ID:v12GvXB3vM
蜘蛛男「くく…これで莫大な投資が川越グループに…」
蜘蛛男「一瞬で天下の川越グループになるだろう、はははは!!」ガシッ
バチィ!!
蜘蛛男「な!?がっ!!」
男「!?」
蜘蛛男「・・・」
男「ど、どうなってんだ?」
メイド「上手くいったみたいですね」
男「メイド!?」
245: 1:2012/3/14(水) 00:04:29 ID:3s89PAnmDA
メイド「申し訳ありません、ついてきてしまいました」
友「ほ、本業?」
メイド「初めまして、友様」ニコ
友「ど、どうも…///」
男「どういう事なんだ?説明してくれ」
メイド「簡潔に申し上げますと」ヒョイ
メイド「この判子にある細工をしておいたのです」
男「細工?」
メイド「はい、中に赤外線式の指紋認識装置を組み込んでいまして、登録されてない指紋を感知すると3000ボルトの電圧を発します」
男「おま…3000って」
メイド「大概の輩はこれで気絶するか行動不能になりますので」
246: 1:2012/3/14(水) 00:06:57 ID:3s89PAnmDA
蜘蛛男「くっ…」
メイド「やはりまだ動けますか、伊達に凄腕のヒットマンを名乗ってるわけではなさそうですね…」
メイド「答えなさい、どうやって菅野グループから脱走出来たんですか?」
蜘蛛男「・・・それは」
パン!!
男「!!」
メイド「何者ですか!?」
タタタタタタ
メイド「逃げられましたか…」
友「あ…あ…」
男「・・・」
247: 1(投下終了):2012/3/14(水) 00:10:37 ID:3s89PAnmDA
メイド「頭部を撃たれ即死…」
男「とりあえず、ここを離れよう」
男「友、大丈夫か?」
友「なんだよこれ…わけわかんねーよ!!」
男「友、落ち着け」
友「人が、人が撃たれて!!」
男「落ち着け!!」
友「!!」
男「・・・詳しく話す、説明…するから」
メイド「・・・」
248: 1:2012/3/14(水) 21:26:56 ID:XwPswQ0f5w
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・」
友「・・・冗談だろ」
男「・・・本当だ」
友「男が…相当の金持ちで…子供の頃から誘拐とかされてて…さっきのも…日常茶飯事で…」
男「ごめん…ずっと隠してた…」
友「いきなり…信じられるかよ…」
男「・・・」
友「・・・でも、この部屋がそうで、さっきの奴も言ってたし」
友「現実…なんだよな…」
249: 1:2012/3/14(水) 21:46:33 ID:XwPswQ0f5w
男「皆には、知られないままでよかった…でも、もう潮時だな」
男「明日、学校をやめる」
友「!!」
男「学校がバレたんだ…次はどんな手を使ってくるかわからない…」
友「ちょ、ちょっと待てよ…そんな急ぐことないだろ…」
男「でも…これで川越グループには…」
メイド「その必要はなさそうですよ」
男「メイド!?」
友「メイドさん!?」
250: 1:2012/3/14(水) 21:57:30 ID:XwPswQ0f5w
メイド「勝手な入室申し訳ありません」
男「それより、必要ないって?」
メイド「先程あの男を吐かせました、友様の情報は匿名希望からの情報で川越グループにはまだ話しておらず、この事を知ってるのはあの男ただ一人となります」
男「じゃあ…そいつを帰らせなければ…」
メイド「それは少々難しいですね」
メイド「あの男を帰さないようにするには監禁が一番手早い方法でございますが、黙って監禁させるほど向こうも甘くないでしょう、それにそれをダシに多額の賠償金を請求される恐れもあります」
男「でも…帰したら帰したで…」
メイド「情報を余すとこなく漏らされるでしょうね」
251: 1:2012/3/14(水) 22:10:59 ID:EuhTDj6Ga6
男「・・・やっぱりか」
メイド「まあ先程気絶させて、ここ数時間の記憶を忘れてもらいましたが」
男「え」
メイド「こちらとしても無事に帰すわけにはまいりませんので」
男「じゃ、じゃあ…」
メイド「ご主人様はいつも通り学校にご通学なさってください」ニコ
男「ありがとう…メイド」
メイド「いえ、私は私のやるべき事をやったまでですから」
252: 1:2012/3/14(水) 22:27:07 ID:EuhTDj6Ga6
メイド「お二人ともお疲れになられたと思いますし、今日はお早い休息が必要かと存じます」
メイド「よろしければ、友様には警備をつけますが?」
友「いや、大丈夫です」
友「じゃあな男、また明日学校でな」
男「おう、また明日」
バタン
男「・・・」
253: 1:2012/3/14(水) 22:32:50 ID:XwPswQ0f5w
メイド「大丈夫ですか?」
男「いや…大丈夫…」
男「迷惑…かけちまったな…」
メイド「そんなことはないと思いますよ」
男「え?」
メイド「友様はご主人様に隠されていた事は確かにショックだとお感じになられていましたが、ご主人様が隠した意図をお気づきになられていましたし…純粋にご主人様を心配なされていると思いますよ」
男「そうかな…」
メイド「そうだと思いますよ」
男「・・・ありがとう」
メイド「・・・」
254: 1:2012/3/14(水) 22:34:43 ID:XwPswQ0f5w
メイド「お疲れでしょう?暖かい物をお持ちしましょうか?」
男「いや…少し寝る」
メイド「かしこまりました」
メイド「おやすみなさい」
男「おやすみ…」
バタン
255: 1:2012/3/14(水) 22:40:54 ID:XwPswQ0f5w
メイド「・・・」
メイド長「ご苦労様です」
メイド「はい」
メイド長「最悪の事態にはなりませんでしたね」
メイド「ええ」
メイド長「気になる事が?」
メイド「今回の件、蜘蛛男に情報提供をしたのは一体…」
メイド長「それは気になりますね」
メイド「ええ…この匿名希望が裏で操っているとしか」
メイド長「匿名希望は男様の個人情報をある程度は知っている…という事ですか」
256: 1:2012/3/15(木) 06:40:11 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「旦那様の近辺をもう一度調査する必要がありそうですね」
メイド「旦那様が恨みを買う人物はいないのですか?」
メイド長「旦那様は恨みを買ったりはしない主義ですし、そうならないよいに上手くやっていきましたのでそれはないかと」
メイド長「寧ろ…その逆というのも考えられます」
メイド「自演…ですか?」
メイド長「はい…ただその可能性は今のところ0に等しいですが…」
257: 1:2012/3/15(木) 06:43:58 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「ともかく、今以上の警戒は必要です」
メイド長「男様の警戒を貴女に委任します」
メイド「!!」
メイド長「頼みましたよ」
メイド「はい、お任せ下さい」
メイド「ご主人様は必ずお守りいたします」
メイド長「その決意なら大丈夫でしょう」
258: 1:2012/3/15(木) 06:48:21 ID:Hgy4hNxxAI
メイド長「では、この事を他のメイドや警備達に伝えて来ます」
メイド長「・・・そういえば、男様は学校を早退なさったんですよね?」
メイド「・・・あ」
メイド長「アフターケアは任せましたよ」
スタスタスタスタスタ
メイド「・・・」
メイド「男様の様子を見に行きますか」
259: 1:2012/3/15(木) 06:57:12 ID:Hgy4hNxxAI
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「・・・」スースー
メイド「・・・」
男「・・・」スースー
メイド「・・・」
メイド長「・・・襲わないんですか?」
メイド「・・・いつからいたんですか?」
メイド長「貴女が四つん這いになり男様の顔を覗き込んでる辺りから」
メイド「平たく言えば一部始終ですよね」
メイド長「そうとも言えますね」
メイド「折角の機会ですが遠慮しておきます、迷惑しかかけなさそうなんで」
メイド長「そんなに欲求不満なら話相手にでもなってください、暇なんです」
メイド「欲求不満ではありませんが、お相手します」
バタン
260: 1:2012/3/15(木) 07:01:47 ID:Hgy4hNxxAI
男「・・・」
男「途中から全部聞こえてたんだが…」
男「メ、メイド長さんも深読みし過ぎだよな!!メイドは俺のメイドだしさ!!」
男「そ、そんなこと…あるわけが…」
〜遊園地の一件を思いだし中〜
男「・・・そんなわけない」
男「無いから、いや無いから」
男「っつーか、何考えてんだよ俺!!」
男「・・・もっかい寝よ」
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