男「だって普通逆じゃない?主人が前でメイドとか使用人は後ろにいるもんだろ」
メイド「それ、いつの時代の常識ですか?」
男「いや、最近だけど」
メイド「ご主人様、もう使用人が後ろで控えているという時代は終わったのです」
男「どんな時代だよ」
221: 1:2012/3/11(日) 20:39:32 ID:i9.wsGCu4M
菅野「そう、でも単なる中小企業じゃ金をドブに捨てるようなもの」
菅野「自分で言うのもあれだけど、私の会社みたいな大企業にこそ、投資の真の価値が出てくる」
菅野「光栄にも、我が菅野グループは父さんが投資を優先するであろうリストに入っているわけだ」
菅野「だが、やはり敵対企業は面白くないからね…あの手この手で投資を止めさせようとするだろうね」
菅野「今回の一件も、男君を誘拐して脅迫し、私の企業に投資をするなという血判状と自分の企業に投資しろという約束を無理矢理させるつもりだったんだろうね」
菅野「まあ、優秀なメイドさんがいるから男君は大丈夫そうだけどね」
メイド「・・・」
222: 1:2012/3/11(日) 20:41:52 ID:i9.wsGCu4M
菅野「とにかく、今後いつ男君が狙われるかわかりません。微力ながら私達も男君の護衛に回らせていただきます」
父「菅野君にまもってもらえるなら、心強いよ」
菅野「恐れいります。お屋敷までは?」
父「あ、車を待たせてるから大丈夫だよ」
菅野「わかりました」
菅野「じゃあね、男君」
男「あ、はい…」
223: 1:2012/3/12(月) 00:28:33 ID:Bfj0tx5aEw
父「いや〜今日は色々あったね〜」
メイド長「旦那様、お車の方に」
父「あ、それなんだけどさ…まだお土産屋さんに行ってないじゃない?今から行こうよ」
メイド「かしこまりました」
男「そうだな…行った記念とか欲しいし」
父「決定じゃ、ついてきて!!」
メイド長「目の前にありますけどね」
父「メイド長さん…それは言わないで…」
224: 1:2012/3/12(月) 00:34:54 ID:Bfj0tx5aEw
男「・・・」
メイド「男さん、いかがなさいましたか?」
男「いや…部屋に飾る人形を選んでるんだけど…」
メイド「(この人は相変わらず乙女思考だな…)」
男「これさ、どうやら対になってるみたいなんだよね」
メイド「そうみたいですわね…2つとも買えばよろしいのでは?」
男「部屋に飾るのは一つで十分なんだよ…でも出来ればこの二人を二人っきりにさせたいっていうか…」
メイド「(ここまで感情移入する人も凄いな)」
男「どうっすかな〜」
メイド「・・・」
225: 1:2012/3/12(月) 00:39:01 ID:qnnn8qAUyY
メイド「わかりました、ではこうしましょう」
メイド「こちらは男さんがお買い上げになられて下さい、私はこっちを購入いたします」
メイド「そちらを男さんのお部屋に飾り、こっちを私の部屋に飾る」
メイド「部屋自体の距離は近いので問題ないと思われます」
男「そういう問題か…でも、そうだな」
男「じゃあ、そうするか」
メイド「かしこまりました」
父「お〜い、そろそろ会計済ませるよ〜」
男「わかってるよ!!ていうか、どんだけ買ってんだよ!?」
父「いや〜、つい」
男「ついで買い占めるなよ!!」
226: 1(投下終了):2012/3/12(月) 00:44:56 ID:Bfj0tx5aEw
男「メイド、これ」
メイド「?」
男「さっき見つけた、お前に似合いそうだなって」
メイド「ブローチですか?」
男「うん」
メイド「これは男さんからの贈り物と受け取っていいんでしょうか?」
男「そう思ってくれるなら嬉しい」
メイド「・・・」
メイド「ありがとうございます」ニコ
男「お、おお…」
男「い、行こうぜ」
メイド「はい…あ」
男「どうした?」
メイド「園を出るまで…手を繋いでもいいですか?」
男「え?」
男「まあ…父さん達にばれない程度なら、いいぜ」
メイド「はい」
227: 1:2012/3/12(月) 18:33:48 ID:0mns1JLGBw
〜〜〜翌日〜〜〜
男「zzz」
メイド「・・・」
男「zzz」
メイド「ご主人様、朝でございます」
男「あと…30分」
メイド「あと30分お眠りになってしまわれると約12分の遅刻となってしまいますが、よろしいでしょうか?」
男「・・・起きる」
メイド「賢明な判断ありがとうございます」
男「・・・うん」
メイド「ご主人様?」
男「・・・起きる」
メイド「まだお眠りになられていますか?」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「(完璧に寝ておられますね…)」
228: 1:2012/3/12(月) 18:38:18 ID:NYeD4TnPcM
メイド「ご主人様、起きて下さい」
男「起きてる…うん、起きてる」
メイド「ご主人様、困りますよ…」
男「・・・なんで?」
メイド「私…ご主人様に起きていただかないと…解雇されてしまいま…」
男「はい起きました」ガバッ
メイド「朝食の準備が出来ております、食堂へどうぞ」
男「おう」
229: 1:2012/3/12(月) 18:50:05 ID:8m3SaG5X5s
〜〜〜食堂〜〜〜
父「おはよう!!男君!!」
男「何がおはよう!!だ、勝手に人のメイド解雇しようとして」
父「何が?」
男「父さんが起こさないと解雇するって命令したんじゃないのか?」
父「しないよ!!家の優秀なメイドを解雇なんてするもんか!!」
男「じゃあ…誰が…」
男「メイド長さん?」
メイド長「私は記憶にございませんわね」
男「なん・・・だと?」
メイド「申し訳ありません」
男「メイド!?」
230: 1:2012/3/12(月) 18:54:39 ID:16KxvmO2Jc
メイド「私の独断でやりました」
男「え…じゃあ、解雇されるっていうのは…」
メイド「ご主人様を起こすための嘘でございますね」
男「・・・お前なぁ」
メイド「お仕置きでしたら甘んじてお受けいたします」
父「あらやだ、男君ったら朝から卑猥」
男「そういう考えをするあんたの方が卑猥だよ」
メイド長「まあ、メイドへのお仕置きという言葉からそう連想するもの難しくはないかと」
父「僕がメイド長さんをお仕置きしたいって言ったらどうする?」
メイド長「その時は旦那様をお仕置きして差し上げます」
父「え」
231: 1:2012/3/12(月) 20:41:32 ID:BkO8xBXprQ
男「朝からなんつー会話してんだあんたらは」
父「意義あり!!男君が原因だと思います!!」
男「やかましい」
メイド「ご主人様…そろそろ」
男「おう…そうだな」
男「じゃ、行ってきまーす」
メイド長「いってらっしゃいませ」
父「メイドさんへのお仕置きは帰ってからのお楽しry」
男「埋まれ、もしくは天に召されろ」
メイド「いってらっしゃいませ」
男「ん、行ってくる」
232: 1:2012/3/12(月) 20:48:46 ID:4WUFTAFDDQ
〜〜〜教室〜〜〜
男「今日は珍しく友に会わなかったな…ん?」カサッ
男「メモ?一体誰が…」
『お前の友を拐った、無事に返して欲しければ東工場跡地に来い』
男「まさかな…こんなベタな手口…」
男「手の込んだ悪戯だな、友の奴覚えて」
先生「あれ〜?友君まだ来てないの〜?」
男「!!」
先生「おっかしぃな〜、確かに朝は連絡くれたのに…」
男「・・・マジかよ」ガタッ
先生「男君?」
男「先生、早退します」
ガラガラ バタン
先生「はーい…え!?」
先生「ちょっと!!男君!?」
233: 1:2012/3/12(月) 23:24:23 ID:MWknQI/4i.
〜〜〜屋敷〜〜〜
メイド長「旦那様方がお出かけしているこの時間帯は一番忙しく一番暇な時間帯ですね」
メイド「・・・そうですね」
メイド長「貴方も男様をからかえなくて寂しいでしょう?」
メイド「それは…そうですね」
メイド長「あら、やけに素直ですね」
メイド「別に、ご主人様の前では意地を張っているだけです」
メイド長「その素直さが男様の前でも出るといいんですけどね…」
メイド「そんな事があった暁には、きっと大パニックですね」
メイド長「ふふ、違いありませんね」
234: 1(投下☆終了):2012/3/12(月) 23:32:08 ID:/aRvBdX2pI
警備「お話し中申し訳ありません」
メイド長「どうなされました?」
警備「それが…先程男様がご帰宅なさいまして…」
メイド「!!」
メイド長「何故?」
警備「理由まではわかりませんでしたが…険しい表情をなさってまして…」
メイド「ご主人様はどこに?」
警備「自室へ足早に向かわれました」
メイド「・・・」ダッ
メイド長「報告感謝します。配置に戻って下さい」
警備「了解しました」
メイド長「男様…」
235: 名無しさん@読者の声:2012/3/13(火) 09:46:17 ID:G4bw/0.ftY
続きが気になる…
毎日楽しみに見てます。
がんばってー!
236: 1:2012/3/13(火) 19:36:49 ID:XjQnO/2/qc
>>235
メイド「毎日ご覧になっていただき誠に感謝いたします」
メイド「亀更新で申し訳ありません、作者に代わりお詫び申し上げます」
メイド「よろしければ最後までお付き合いいただけばと思います」
237: 1:2012/3/13(火) 19:40:18 ID:XjQnO/2/qc
〜〜〜男の寝室〜〜〜
男「おかしいな…確かにこの辺りに…」ゴソゴソ
男「サインだけじゃ…駄目だよな、多分」
男「しょうがねぇ、最悪拇印で…」
メイド「お探しの物はこれですか?」
男「!?」
メイド「・・・」
男「なん…で…」
メイド「警備から連絡が来ました、ご主人様がご帰宅なされたと」
男「・・・」
238: 1:2012/3/13(火) 19:47:16 ID:XjQnO/2/qc
メイド「それより…お探しの判子はこれですか?」
男「・・・ああ」
メイド「どうぞ」スッ
男「え!?」
メイド「どうされました?」
男「あ…いや、その…」
男「渡してくれるなんて…思わなかったから」
メイド「ご主人様が必要としてる物を渡さないなんてメイド失格です」
男「・・・聞かないのか?」
メイド「何がですか?」
男「いや、なんでもない」
メイド「ご主人様への私情詮索はご法度ですし、それに…」
メイド「ご主人様は止めてもお行きになるだろうと思いましたので」
男「・・・」
メイド「止めてほしいですか?」
男「それは違う」
メイド「じゃ、止めません」
239: 1:2012/3/13(火) 19:59:36 ID:XjQnO/2/qc
男「ずるいだろ…そんなこと言われたら行きづらいじゃねーか…」
男「せめて真っ正面から反対してくれりゃあな…」
メイド「ご主人様はドMなんですか?」
男「は!?」
メイド「だって…反対してほしいって…」
男「そういう意味じゃねーから!!」
メイド「じゃあいいじゃないですか」
男「ぐ…そういう問題でもなくてな…
240: 1:2012/3/13(火) 21:18:41 ID:v12GvXB3vM
メイド「ご主人様が何も考え無しにいくお方だとは思ってませんので」
男「(考え無しなんだけど…)」
メイド「それに、ご主人様をフォローするのが私の役目ですから」
メイド「お帰りをお待ちしております」
男「・・・ああ」
男「行ってくる!!」ダッ
メイド「・・・さて、私も行きますか」
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