勇者「あ、あああああなたが魔王ね!!」
魔王「・・・1人でのこのこと殺されに来るとは殊勝な事だ。
ふむ、まさか勇者がこんな歳若い娘とはな・・・ククク」
勇者「う、うるさい!ここで会ったが百年目!世界に平和を取り戻すために
あなたを倒してみせる!」
魔王「いいだろう。倒せるものならしてみるがいい。・・・さぁかかってくるがよい!」
勇者「言われなくとも!てやー!!!」
ズルッ
ドテッ
勇者「ふぎゃっ」
魔王「えっ」
274: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 00:29:16 ID:gsXgseuz3c
この流れは…
CCCCCCC
275: C:2012/1/25(水) 01:55:11 ID:2gxkR.B2dQ
知ってしまうのか…
276: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 07:25:56 ID:CZvksynwwg
戦士死亡フラグww
ざまあww
277: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 16:38:41 ID:tbpDYj2bNQ
これは……ゴクリ
っCCC
278: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:19:36 ID:GoOVcwF126
勇者「魔王さんにも…本当にお世話になって…」
勇者「私今レベル6なんだよ!最初は1だったけど、魔王さんが戦闘教えてくれてちょっとだけだけど、ちゃんと強くなったんだよ!」
勇者「私、魔王さんのお陰で火の魔法も少しだけだけど使えるようになったの!」
勇者「戦闘の時はちょっと厳しくて沢山怒られた事もあったけど、それは私の意志が弱いから諭してくれていたんだよね…」
勇者「でも、普段は本当に優しいよ。文句言いながらも何だかんで助けてくれるし。本当に頼りになる人で…」
賢者「…人?」
勇者「あっ、違う!人じゃない!!」
279: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:19:56 ID:GoOVcwF126
勇者「お兄ちゃんも困った時は魔王さんに助けて貰えば良いよ…なんて」
賢者「…」
勇者「…あ、ごめんなさい」
賢者「別にいいよ。それだけ、魔王さんを、魔王さん達を信用しているって事だろ?」
勇者「…う、うん」
賢者「全く、勇者も魔王達もみんな変わっているな…」
280: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 19:20:19 ID:GoOVcwF126
勇者「…もっとみんなとお話したかったな…」
賢者「それは、出来無いね。悪いけど」
勇者「そうだね…」
勇者「でも、せめて最後くらいは、別れのご挨拶したかったな…あ、スライムさん達に会ってないな…」
賢者「スライムねぇ…」
勇者「なんか、側近さんにキノコ採りに行くように言われて森に行ったらしいんだ…」
賢者「…」
281: 名無しさん@読者の声:2012/1/25(水) 20:34:25 ID:5RBL5NS2bY
支援
282: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 20:46:22 ID:GoOVcwF126
勇者「お兄ちゃんたち、森から来たんだよね?7体いるスライムさん達見なかった?」
賢者「…多分、見た、かも」
勇者「あっ、そうなんだ…」
賢者「…」
賢者「…言葉発するスライム?」
勇者「う、うん…そうだけど?」
283: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/25(水) 20:46:35 ID:GoOVcwF126
賢者「あぁ…アレか…そうだったのか…」
勇者「えっと…何か、知ってるの?」
賢者「知ってるも何も…」
賢者「…ごめん」
勇者「え?」
284: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:12:43 ID:GoOVcwF126
勇者「ごめんって、何…?どういう事?」
賢者「多分、間違ってなかったら…いや、間違ってはないな。合ってる」
勇者「何…?」
賢者「…そのスライム達、俺達が倒した」
勇者「えっ…!?」
賢者「厳密には戦士一人で倒した。だが、俺達は何も言わなかった。ちゃんと止めなかった。同罪だ」
勇者「そ、んな…」
285: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:12:58 ID:GoOVcwF126
勇者「どうして、そんな…!」
賢者「…お前が好きな相手であっても、俺達はその事を知らない。目の前に顕れたのは魔物。倒さなければならない魔物。ただ、それだけだったんだ」
勇者「そうだとしても…!!そんなのって…!!ないよ…!」
勇者「スライムさん達…そんな…」
兄に、自分の兄達に何を言っても仕方が無いのは分かってる。
分かってるけど、理解したくなかった、信じたくなかった。
大好きな方達が、自分の大好きな者の手によって、殺められた事実が。
だが、自分も鍛える為に魔物を倒してきた。
慈しんできたとは言え、魔物を倒して修行、鍛えてきた事も事実。
どちらも使命として倒した。ただ、それだけ。
それでも、知りたくなかった。
286: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 00:27:20 ID:GoOVcwF126
恩讐、怨嗟、悲嘆。
色々な感情が勇者の中で渦巻く。
此処で感情を剥き出しにしても仕方が無い。
勇者自身も魔物を討った事がある。自分の為に、世の為に。
賢者達も勇者を捜しに、その捜索の邪魔者を排除する為に魔物を、スライムを討った。
「っ…!」
自分を棚に上げている様で恥ずかしく情けなかったが、もう感情は止まらない。
いくら事情を知らなかったとは言え、大好きな者を殺られたら悲嘆に暮れる。
沸々と怒りとも言えない物がドロドロと沸く。
その矛先は誰か。何か。自分か。
「…勇者、ごめん」
賢者が申し訳ないとばかりに深々と頭を下げるも、当の勇者は何も言わず。
ただ、何とも言い難い、悲しいようで怒りがあるような支離滅裂した表情で賢者を見つめるだけだった。
287: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 01:56:15 ID:GoOVcwF126
バンッ
賢者「あっ、勇者!!」
ダンッ
タッタッタッ…
賢者「出て行ってしまった…」
賢者「…やっぱり、言わないほうが良かったのか…?」
賢者「ともかく、追いかけなくては…」
288: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 01:56:49 ID:GoOVcwF126
タッタッタッ…
勇者(気が付いたら家を飛び出してしまっていた)
勇者(どうしようもなくて、いろんな感情が渦巻いて、逃げたかった)
勇者(逃げたってどうしようもないのに)
勇者「はぁっ…はぁっ…」
勇者(行き先は分からない。でも、此処には居たくない)
勇者(村人の痛い視線が突き刺さる”何をしているの”と囁いているかのよう)
289: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 02:07:01 ID:GoOVcwF126
勇者(やめてよ。見ないでよ。私にどうしろって言うのよ…)
勇者(じゃあ貴方達が私の代わりに魔王を倒してよ…)
勇者(私なんかより、ずっと、ずっとずっと強いんでしょう?)
勇者(側近さん、魔王さん…)
勇者(スライムさん達…ごめんなさい…さよなら、言えてない…)
勇者「うっ…ぐすっ…」
290: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 02:13:11 ID:GoOVcwF126
−−−
魔法使い「ほら、シャンと歩きなさいよ。何よそのだらしない顔。見ていてとても不愉快」
戦士「朝っぱらからガンガン怒らないでくれよ…オレは眠いんだよ…」
魔法使い「ふん、間接的にでも勇者にフラれたことがあまりにもショックで夜も眠れなかったのかしら。どこの子供よ」
戦士「フラれてねーよ!!一緒に旅をするのを断られただけだ!!捏造すんな!」
魔法使い「喧しいわね。そんなんだからアンタ、モテナイのよ。おつむも弱いし」
戦士「うるっせえな!!ってか何でそんな機嫌悪いんだよ!」
魔法使い「あたし、朝弱いのよね」
戦士「だからって当たるこたあ無いだろうよ!」
291: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 21:56:38 ID:GoOVcwF126
魔法使い「あー、喧しい喧しい。ったく、低血圧のあたしがこうしてアンタを起こしに来てあげただけでも数奇な事なのよ?感謝しなさいよ」
戦士(自分で言うのかよ…)
戦士「あーあー、そうかいそうかい。そりゃあ、ありがとうございましたー」
魔法使い「心がこもってないわねえ」
戦士「こもってたまるかっ…」
戦士「…ん?」
292: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 21:56:56 ID:GoOVcwF126
勇者「…ぐすっ…」タッタッタ…
魔法使い「あら?…勇者じゃないの」
戦士「お、おいっ、どうしたんだよ。そんな急いで」パシッ
勇者「!?」
戦士「な、何だよ。…そんなに驚くことないだろ」
魔法使い「どうしたの、勇者?」
戦士「泣いてるじゃねーか。ホント、どうしたんだよ…」
勇者「い、嫌っ、離して!!」パシンッ
戦士「え」
魔法使い「えっ…?」
293: ◆Gw31v9ceXw:2012/1/26(木) 21:57:44 ID:GoOVcwF126
戦士「勇者…?」
勇者「あっ…ちが…」
勇者「…っ」ダッ
戦士「勇者!!」
勇者「ついてこないで!!!」
戦士「!」
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