姫「いいですよねお父様」
王「姫ちゃん怖いよ」
姫「殴りたくもなりますよ。
――何ですかこの財政は!」
673: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:43:44 ID:Ton..bW6Ps
宰相「……構わなかったのですか」
皇子「ええ」ニコリ
皇子「父上との意見の衝突は、前々からのことでした」
皇子「むしろ感謝しているくらいです」
宰相「大変、ですね」
674: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:07 ID:Ton..bW6Ps
王子「国は、どうなるんだろうな」
皇子「大丈夫です、意地でも説得しますから」
皇子「代わりの政策は考えています。先程は言いそびれましたが」
王子「代わりですか」
皇子「勉強した甲斐がありました」ニコリ
675: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:31 ID:Ton..bW6Ps
姫「本当に、何とお礼を言ったらいいのか……」
皇子「いいんです。あなた方の父上にはお世話になりました」
皇子「どうかよろしくお伝えください」
姫「ええ、必ず」
676: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:44:53 ID:Ton..bW6Ps
勇者「……ねえ俺たちのこと忘れてない?」
姫「あっ」
魔王「酷いわあ。せっかく皆のピンチを救ってあげたのに〜」
従者「すみませんありがとうございました」
魔王「という訳でアタシと一緒に帰りましょ〜」
従者「結構です」
魔王「あなた結構不敵よね」
677: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:45:14 ID:Ton..bW6Ps
魔王「ま、いいわ。せいぜい元気でやりなさいよ」
魔王「じゃあね〜」フッ
勇者「あ!って、普通に消えるし……」
姫「まだお礼言ってないのに」
王子「ついて行かなくてよかったのか?」
従者「誰がですか」
678: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/18(月) 21:45:39 ID:Ton..bW6Ps
宰相「ふふ、まあ良いじゃないですか」
宰相「今できることは終わりました」
宰相「後は待つだけですよ」
姫「ええ」
姫「……帰りましょう、国へ」
679: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:33:59 ID:c7b/jBefIw
王「あー……」ウロウロ
王「ううーん……」ウロウロ
王妃「もう、何をやってるの、あなた」
王「だって、姫ちゃん達がもうすぐ帰ってくるって伝令が来たから!」
王妃「だからって、歩き回っていても時間は過ぎませんよ」
680: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:34:21 ID:c7b/jBefIw
王「父さんだって分かってるよ、でも……」
王妃「いてもたってもいられない、って言いたいんでしょう?」ニコリ
王「母さんだってそうじゃないのかい?」
王妃「あなたほどではないわ、それにしても……」
姫「ただ今戻りましたー!」ガチャ
王「あ、来た!」
681: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:34:40 ID:c7b/jBefIw
王「王子くん姫ちゃんお帰りー!」バタバタ
王子「父上!無事に帰還しました」
姫「お父様、お母様もお久しぶりです」
王妃「長旅お疲れ様。ふたりも付き添いをありがとう」
従者「いえ、それが仕事ですから」
宰相「おふたり共ご立派でしたよ」
682: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:01 ID:c7b/jBefIw
勇者「王様俺も俺も!」
王「うお勇者くんじゃないか!」
王「旅は終わったのかい?」
勇者「もち。魔王と話つけてついでに帝国とも話つけてきました!」
王「帝国と……」
683: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:24 ID:c7b/jBefIw
王「王子くん。早速聞いちゃうけど、帝国との話はどうだった?」
王子「保留、だそうです」
王子「帝国の方でよく話し合ってから、父上と直接相談したいと」
王子「併合の危機は免れました」
王「……っ」
684: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:35:48 ID:c7b/jBefIw
王「よかった――っ!!」ブワッ
姫「わ、お父様ったら、ってかやだちょっ、汚い」
王「真顔で言わないで感動の場面だから!」
王「だって、本当に国っ、なくなっちゃうと思って……!」グスッ
王妃「あなた……」
685: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:36:10 ID:c7b/jBefIw
王子「でも父上、きっと国はなくなりませんよ」
王「うん、そうだね」ズビッ
王「王子くん、姫ちゃん、みんな」
王「本当にお疲れ様。あと、ありがとう……!」
姫「お父様……」ニコリ
姫「殴っていいですか」
王「えっ」
686: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:38:31 ID:DSgCxQqiRY
姫「良い話に纏めたと思ってるみたいですけれど」
姫「そもそもお父様が無駄遣いしなければこんなことには……!」
王「ちょ、ちょっと待って姫ちゃん。そこは今更すぎないかい?」
姫「忘れたと思ってました?」
687: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:39:11 ID:DSgCxQqiRY
姫「いいですかお父様!」
姫「確かに国のピンチは脱出しました。でも!」バン
姫「財政はまだやばいんですからね!これからも節約は続けますよ!」
王「そんなあ、ちょっとくらいお祝いしても……」ボソ
姫「返事は」
王「はい!」ビクウッ
688: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:39:41 ID:DSgCxQqiRY
勇者「……何ていうかさ」
従者「元通り、ですね」
勇者「俺の帰還もお祝いしてくれないのかなー」
従者「気持ちはあるんじゃないですか」
勇者「やっぱり」ハァ
王子「いや、そうでもなさそうだ」
689: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:03 ID:DSgCxQqiRY
姫「いいですか、お父様がどうしてもお祝いをしてくださるというなら」
姫「国の存続と勇者の帰還を一緒に定期の舞踏会と兼ねて最小限の経費でささやかになさってください」
王「わ、分かったよう……」
姫「ほんとに分かってます?」
690: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:32 ID:PKjewJBY12
宰相「……お祝い自体はおやめにならないんですね」クスクス
王子「まあ、あれで柔らかくなったんだろうな」
宰相「姫様も成長なさって」
勇者「……ふぅん」
691: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:40:58 ID:PKjewJBY12
王妃「ねえ勇者くん、姫ちゃんとの婚儀はどうしましょうか」
勇者「えっ」
王妃「ちょうど良い時期じゃないかしら。あなたも旅から帰ってきたことだし」
王妃「あなたなら姫ちゃんも喜ぶわ」
692: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/19(火) 21:41:26 ID:PKjewJBY12
勇者「いや無理!無理ですよ!」
王妃「どうして?」
勇者「だってあいつ、婚儀の費用が勿体ないって言い出しそうじゃないですか」
勇者「……そんな理由で振られたくないです、俺」
王妃「ふふ、確かにそうね」
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