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姫「殴っていいですか」
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1: ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


577: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:10:49 ID:c7b/jBefIw
少年1「すげー!まじで城だ、でけー!」キラキラ

少年2「うははっあの銅像変な顔ー!」ギャハハハ

従者(既に頭痛い)ズキズキ

少女「ママぁほんとにお姫様がいるのー?」

母親「ええ、いるわよ。きっと素敵なお姫様がね」

従者(子供の夢を壊さなければいいんですが)ハァ
578: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:11:09 ID:c7b/jBefIw
姫「本日はお集まり頂きありがとうございます」

姫「国民の皆さんにも城のことを知って貰いたいと思って開いた催しなのだけれど……」

姫「こんなに皆さんが来てくださって喜ばしいわ」

姫「どうか今日は、楽しんで行ってくださいね」
579: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:12:44 ID:lcHbkP.jag
姫「では、まずお手元の案内をご覧ください」

村人「あー、これか?」ゴソゴソ

町人「やっぱり随分と広いもんだなあ」パラッ

姫「ええ、その通り。ですから今日は、その案内図の一部、庭を中心に東から南の辺りを見て頂くことになります」

姫「少し歩きますが……」

村人「問題ないですよ、なあ」

町人「折角のツアーだもんなあ」
580: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:13:07 ID:lcHbkP.jag
少年1「はいはい、しつもーん!」バッ

父親「あっこら失礼を、すみません姫様」アワアワ

姫「構いませんよ。何かな、君」

少年1「王様には会えますか!」

姫「会えます」キパッ

父親「会えるんですか!?」ギョッ
581: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:13:51 ID:w/4wt7Bbn.
姫「さらに王妃様や王子様にも会えます」

少年2「すげえええええ」

父親「なんて豪華な……お忙しいでしょうに、我々のために時間を割いてくださるなんて……!」

姫「え、ええ。まあ」

姫(言えない……全員嬉々として待ち構えてるなんて……)
582: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:14:18 ID:w/4wt7Bbn.
姫「何はともあれ出発です!」

従者「参加者の皆さんは自分についてきてください」

町人「あれ?姫様ではないんですか」

姫「ええ、皆さんとのお話を大切にしたいので」ニコリ

従者(嘘つけ)コソッ

姫(いいから黙って道案内しなさい)ゲスッ
583: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:14:42 ID:w/4wt7Bbn.
姫「えー、あちらに見えます尖塔の建物が図書館ですね」

姫「かの有名な建築家の某方が建てたとか建ててないとか」

従者「どっちですか」

姫「建てました」

従者「最初からそう言えば良いものを……」
584: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:15:15 ID:w/4wt7Bbn.
母親「それにしても広い……下手したら迷子になりそうね」

父親「姫様、よく覚えてらっしゃいますね」

従者「ええ本当は覚えてらっしゃらないですけど」

姫「黙んなさい」

従者「姫様、口調が崩れて」
585: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:15:43 ID:w/4wt7Bbn.
姫「こちらが図書館前の庭園ですね」

姫「あそこにあるのが、王室で保護していた芸術家が数年前に作ったオブジェで……」

子供1「すげー!何あれおもしれー!」

子供2「行ってみよーぜー!」ダッ

姫「あっ、こら皆待ちなさい!従者!」

従者「やっぱり俺が追いかけるんですね!」ダッ
586: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:17:24 ID:PjcZj3CCeQ
従者「こら!勝手に違う場所に行っちゃいけません!」バタバタ

子供2「追いかけてくるぜー」ケタケタ

子供1「逃げろー!」キャハハハ

従者「くっ……誰が好き好んで子供と鬼ごっこなんて……」ゼェハァ

従者「それにしても疲れる……年か……?」ゼェゼェ
587: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:17:49 ID:PjcZj3CCeQ
子供1「あっちにも何かあるぞー!」

子供2「まじか!どこ……ってうわっ」ドンッ

青年「捕まえた」ガシッ

子供2「やめろー!放せ不審者!」ジタバタ

青年「不審者とは心外だなあ。そっちの君も戻るよ」ヒョイッ

子供1「だ、抱っこすんな!だせえ!降ろせ!」バタバタ

青年「君らが逃げないならね」スタスタ
588: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:18:08 ID:PjcZj3CCeQ
青年「捕まえましたよ、どうぞ」

子供1「捕まったー」ブスッ

子供2「連れ戻されたー」ムスッ

従者「どうも……ありがとうございます」ゼェハァ

青年「従者さんも大変ですね」

従者「ええ、まあ……って、あれ?」
589: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:18:31 ID:PjcZj3CCeQ
従者「もしや、先日のパーティーで姫様と踊ってらした方ですか?」

青年「はい、先日は素敵な催しに参加させて頂きありがとうございました」

従者「それは姫様に……というか、失礼ですがどちらの方ですか」

青年「他国の者です。休みを利用してこの国を訪れたので、この機会に色々と」

従者「はあ……」ジロジロ
590: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:19:02 ID:c7b/jBefIw
青年「……自分の顔に何かついていますか?」

従者「いえ、失礼しました」

従者「ともかく、折角いらしたのですから楽しんでいってください」

従者「彼らにもきちんと言い聞かせますから」

子供1「話終わった?」

従者「終わりましたよ。さあ、戻りましょうか」
591: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:19:24 ID:c7b/jBefIw
姫「――という訳で、この中庭で見学箇所は最後になります」

姫「皆さん、長い間お疲れ様でした」

従者(本当に疲れましたよ……)

従者「では、これより出口までご案内しますので……」

姫「その前に」ニヤリ

従者「は?」
592: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:19:45 ID:c7b/jBefIw
姫「お待ちかねの自由時間です」

従者「聞いてませんよ!?」ガーン

姫「言ってませんもん」シレッ

村人「やったな、どこ行こうか」

町人「こっちの建物行ってみないか?」

姫「皆さん一時間後にここに集まってくださいねー!」

従者「ああもう手に負えない!」
593: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:21:15 ID:PjcZj3CCeQ
ワイワイ ガヤガヤ…

王「従者くんは正しかったねえ、ツアー客に異国の皇太子が紛れ込んでるんだから」

皇子「しかも普通に国王と対峙してますからね。これが暗殺者だったらどうするんでしょうか」

王「まあ、いないだろうけどね。だからこんなでもこの年まで生きてるよ」

皇子「まあ、かなり警戒はされましたけど……」
594: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:21:44 ID:PjcZj3CCeQ
皇子「……平和ですね。俺の国では考えられないくらい」

王「平和は嫌いかい?」

皇子「いいえ。とても尊いことだと思います」

皇子「ただ……それが束の間のものだと思うと」

王「まあねえ」
595: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:22:18 ID:PjcZj3CCeQ
皇子「冷害による小麦の不作……それは我ら帝国でも同じことです」

皇子「父上は焦っている」

皇子「財政を立て直すべきは、貴方の王国だけじゃありません」

王「……分かっているよ」

王「君のところも、他国にお金を貸してる場合じゃないだろうに」
596: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:22:40 ID:PjcZj3CCeQ
王「それにしても、よく遊びに来るね」

王「こっちは嬉しいけど、そんなに抜け出して良いものなのかい?」

皇子「暇ですから。……国のことなんて、何もやらせて貰えない」

王「勉強は?」

皇子「父上は、自分を学者にしたいのでしょうか」

王「そう言われてもねえ」
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