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姫「殴っていいですか」
[8] -25 -50 

1:🎏 ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


571:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:05:55 ID:vmvtnDU2GI
>>570
支援ありがとうございます(´∀`*)
忘れ去られてたらどうしようと思ってましたw
ただいま!

では今日も投下していきますねー
572:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:08:48 ID:c7b/jBefIw
従者「完成しました」

姫「あら素敵」

従者「渾身の力作です。主に芸術家さんの」

姫「待って従者あんた芸術家さんに会ったのっ!?」ガターンッ

従者「それが何か」

姫「何かじゃないわよ!」
573:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:09:15 ID:c7b/jBefIw
姫「芸術家さん、どうだった?元気そうだった?」

従者「生き生きしてましたよ。毎日楽しいって」

姫「それなら良かったわ……心配してたんだから」

姫「従者も行くなら言ってよ」

従者「だって言ったら姫様ついて来るじゃないですか」

姫「うん」
574:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:09:39 ID:c7b/jBefIw
従者「駄目です」

姫「なんで」

従者「あんた一国の姫君なんです。ホイホイ連れ歩けません」

姫「人をペットのように」

従者「自覚を持ってください」

姫「すいません」
575:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:10:01 ID:c7b/jBefIw
従者「ともかく、これで大体の用意は整いましたか?」

姫「ええ。それぞれの管理の人達にも許可を取ったし、衛兵も動かして貰えるみたいだし」

姫「申し込み者の予約リストはこの通り」ズラッ

従者「何やったんすか姫様」

姫「強いて言うならフィクション的補正を」

従者「すごい今更なこと言いましたね」
576:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:10:25 ID:c7b/jBefIw
従者「えー、見学ツアーにご参加の皆さんはこちらにお集まりください」

従者「こちら東門前の集合場所にてチケットを拝見しまーす」

従者「ていうか受付なんてその辺の使用人にやらせればいいのに……」ハァ

村人「あのー、受付ここですか?」

従者「はい、本日はご参加頂きまして真にありがとうございます」ニコリ
577:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:10:49 ID:c7b/jBefIw
少年1「すげー!まじで城だ、でけー!」キラキラ

少年2「うははっあの銅像変な顔ー!」ギャハハハ

従者(既に頭痛い)ズキズキ

少女「ママぁほんとにお姫様がいるのー?」

母親「ええ、いるわよ。きっと素敵なお姫様がね」

従者(子供の夢を壊さなければいいんですが)ハァ
578:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:11:09 ID:c7b/jBefIw
姫「本日はお集まり頂きありがとうございます」

姫「国民の皆さんにも城のことを知って貰いたいと思って開いた催しなのだけれど……」

姫「こんなに皆さんが来てくださって喜ばしいわ」

姫「どうか今日は、楽しんで行ってくださいね」
579:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:12:44 ID:lcHbkP.jag
姫「では、まずお手元の案内をご覧ください」

村人「あー、これか?」ゴソゴソ

町人「やっぱり随分と広いもんだなあ」パラッ

姫「ええ、その通り。ですから今日は、その案内図の一部、庭を中心に東から南の辺りを見て頂くことになります」

姫「少し歩きますが……」

村人「問題ないですよ、なあ」

町人「折角のツアーだもんなあ」
580:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:13:07 ID:lcHbkP.jag
少年1「はいはい、しつもーん!」バッ

父親「あっこら失礼を、すみません姫様」アワアワ

姫「構いませんよ。何かな、君」

少年1「王様には会えますか!」

姫「会えます」キパッ

父親「会えるんですか!?」ギョッ
581:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:13:51 ID:w/4wt7Bbn.
姫「さらに王妃様や王子様にも会えます」

少年2「すげえええええ」

父親「なんて豪華な……お忙しいでしょうに、我々のために時間を割いてくださるなんて……!」

姫「え、ええ。まあ」

姫(言えない……全員嬉々として待ち構えてるなんて……)
582:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:14:18 ID:w/4wt7Bbn.
姫「何はともあれ出発です!」

従者「参加者の皆さんは自分についてきてください」

町人「あれ?姫様ではないんですか」

姫「ええ、皆さんとのお話を大切にしたいので」ニコリ

従者(嘘つけ)コソッ

姫(いいから黙って道案内しなさい)ゲスッ
583:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:14:42 ID:w/4wt7Bbn.
姫「えー、あちらに見えます尖塔の建物が図書館ですね」

姫「かの有名な建築家の某方が建てたとか建ててないとか」

従者「どっちですか」

姫「建てました」

従者「最初からそう言えば良いものを……」
584:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:15:15 ID:w/4wt7Bbn.
母親「それにしても広い……下手したら迷子になりそうね」

父親「姫様、よく覚えてらっしゃいますね」

従者「ええ本当は覚えてらっしゃらないですけど」

姫「黙んなさい」

従者「姫様、口調が崩れて」
585:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:15:43 ID:w/4wt7Bbn.
姫「こちらが図書館前の庭園ですね」

姫「あそこにあるのが、王室で保護していた芸術家が数年前に作ったオブジェで……」

子供1「すげー!何あれおもしれー!」

子供2「行ってみよーぜー!」ダッ

姫「あっ、こら皆待ちなさい!従者!」

従者「やっぱり俺が追いかけるんですね!」ダッ
586:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:17:24 ID:PjcZj3CCeQ
従者「こら!勝手に違う場所に行っちゃいけません!」バタバタ

子供2「追いかけてくるぜー」ケタケタ

子供1「逃げろー!」キャハハハ

従者「くっ……誰が好き好んで子供と鬼ごっこなんて……」ゼェハァ

従者「それにしても疲れる……年か……?」ゼェゼェ
587:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:17:49 ID:PjcZj3CCeQ
子供1「あっちにも何かあるぞー!」

子供2「まじか!どこ……ってうわっ」ドンッ

青年「捕まえた」ガシッ

子供2「やめろー!放せ不審者!」ジタバタ

青年「不審者とは心外だなあ。そっちの君も戻るよ」ヒョイッ

子供1「だ、抱っこすんな!だせえ!降ろせ!」バタバタ

青年「君らが逃げないならね」スタスタ
588:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:18:08 ID:PjcZj3CCeQ
青年「捕まえましたよ、どうぞ」

子供1「捕まったー」ブスッ

子供2「連れ戻されたー」ムスッ

従者「どうも……ありがとうございます」ゼェハァ

青年「従者さんも大変ですね」

従者「ええ、まあ……って、あれ?」
589:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:18:31 ID:PjcZj3CCeQ
従者「もしや、先日のパーティーで姫様と踊ってらした方ですか?」

青年「はい、先日は素敵な催しに参加させて頂きありがとうございました」

従者「それは姫様に……というか、失礼ですがどちらの方ですか」

青年「他国の者です。休みを利用してこの国を訪れたので、この機会に色々と」

従者「はあ……」ジロジロ
590:🎏 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 22:19:02 ID:c7b/jBefIw
青年「……自分の顔に何かついていますか?」

従者「いえ、失礼しました」

従者「ともかく、折角いらしたのですから楽しんでいってください」

従者「彼らにもきちんと言い聞かせますから」

子供1「話終わった?」

従者「終わりましたよ。さあ、戻りましょうか」
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