姫「いいですよねお父様」
王「姫ちゃん怖いよ」
姫「殴りたくもなりますよ。
――何ですかこの財政は!」
546: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:02:56 ID:ZqWK54XFm6
お久しぶりの方も初めましての方もこんばんは、>>1です。
一度は未完庫に送らせて頂いたSSですが、また更新できるようになったので出して頂きました(´∀`*)
暖かい言葉をくださった方、本当にありがとうございました。励みになりました!
書き溜めもしっかりさせたので、今度こそ安定した更新で頑張ります。
ていうか猛スピードで完結させます。携帯のデータが飛ばない限り(`・ω・´)
よろしければ、また覗いていってください。
では早速投下しますね(*゚ω゚)ノシ
547: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:05:42 ID:DSgCxQqiRY
>>535の続き
王子「で、見所かい?」
姫「色んな人に聞いてるの。この城のどこが見所だと思う?」
王子「すぐには思い付かないな……宰相はどう思う?」
宰相「僕ですか?僕は……うーん、どうだろう。図書館は心が落ち着きますよね」
従者「図書館……資料室とは別の、あの大きな棟ですよね」
宰相「ええ」
548: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:06:08 ID:DSgCxQqiRY
宰相「城の東の外れにあって、静かで良い場所ですよ」
宰相「著名な建築家に建てさせたというだけあって、装飾も凝っています」
宰相「あそこなら機密文書もありませんから、一般国民を入れても大丈夫なはずです」
姫「なるほどね……」
549: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:06:27 ID:DSgCxQqiRY
王子「あ、思いついた」
王子「そういうことなら、乗馬場はどうだい?」
姫「乗馬場?お兄様は、確かよく練習に行ってるわよね」
王子「ああ。なかなか良いところだよ。きっと乗れなくても楽しめる」
550: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:06:48 ID:DSgCxQqiRY
王子「普段は騎馬兵の訓練に使ってる場所で、緑の丘が広がる良い場所だよ」
王子「何もないけど、訓練は見物だと思う。結構派手に走らせたり、隊列を組んだりしているから」
姫「それ、見られる?」
王子「馬小屋の番は調教師がしているんだが、いつも暇だって言ってるから実演してくれるかもしれない」
551: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:07:16 ID:DSgCxQqiRY
従者「だいたい良いですね」
姫「そうね、参考になったわ。ありがとう、ふたり共!」
従者「距離と時間の関係で、採用になるかは分かりませんが」
王子「何だ、なら早く言ってくれよ」
従者「まさかお気付きでなかった」
姫「はいストップー、次行きましょうさようなら!」
宰相「お気をつけて」
552: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:08:40 ID:c7b/jBefIw
姫「……と、いう訳なのだけれど」
姫「この城の見所はどこだと思う?」
舞踏家「その前に姫様、自分からも質問が」
舞踏家「私って捨てキャラじゃなかったんですか」
姫「作者に聞いて」
553: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:09:01 ID:c7b/jBefIw
従者「ともかく、色々な人に聞いて回っているんです。何かありませんか」
舞踏家「そうですね……自分は特に。城に来ることも多くはありませんから」
舞踏家「ああ、でも強いて言うなら、中庭はすごく好きです。いつも綺麗に手入れされてますよね」
姫「ああ、あそこ」
554: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:09:28 ID:c7b/jBefIw
姫「そういえば、舞踏家さん知ってる?中庭の薔薇の花壇はお父様が自ら手入れしているのよ」
舞踏家「え、そうなんですか!」
従者「流石に全部は無理ですからね、そこで妥協してるみたいです」
姫「本当は中庭に巨大迷路を作りたかったみたい」
舞踏家「へえ……」
555: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:09:49 ID:c7b/jBefIw
舞踏家「でも意外です。王様が直接城内のことをしてらしたなんて」
従者「結構多いですよ。ねえ姫様」
姫「そうね、皆知らないだけで割とたくさん……」ハッ
姫「もしかして、こういう裏情報を紹介する感じで説明したら良いのかしら」
従者「裏情報、ですか」
姫「ええ」
556: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:10:15 ID:c7b/jBefIw
姫「例えばお母様は乗馬がお上手とか」
姫「お兄様はピーマンが嫌いとか」
舞踏家「姫様は踊りが苦手でらっしゃる、とか?」
姫「そう!……って、え?」ヒヤッ
557: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:10:41 ID:c7b/jBefIw
舞踏家「せっかく少しだけ上達なさったのに、パーティー以来練習に来てくださいませんよね」ジリッ
姫「それはその、色々忙しくて」ジリッ
舞踏家「少し期間を空けるだけで、定着していない体はすぐに鈍ってしまうんですよ」
姫「あのっ舞踏家さん!私、他の人にも聞かなきゃいけないから!」
従者「逃げるんですか姫様」
姫「いいから行くわよ!舞踏家さんありがとう!じゃあさよならっ」ピュッ
558: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:12:05 ID:c7b/jBefIw
姫「危なかったわ……」
従者「素直に練習しておけば良かったものを」
姫「そうもいかないのよ。全く……」
姫「あら?向こうにいるのは、もしかして」
仕立屋「あ、姫様お久しぶりです!」パアッ
559: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:12:30 ID:c7b/jBefIw
姫「仕立屋さん!来てたのね」
仕立屋「はい、定期採寸の日ですから」
仕立屋「お城の使用人さん達の制服も、うちでお作りしているんですよ」フフン
従者「俺もお世話になってます」
姫「そういえばこいつ使用人だったわね」
従者「忘れてたんですか」
560: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:13:04 ID:c7b/jBefIw
姫「ちょうど良いわ。仕立屋さん、この城に何か見所ってないかしら」
仕立屋「見所、ですか?」
姫「ええ。実はかくかくしかじかという訳で」
仕立屋「かくかくしかじかじゃ分かりませんわ」
従者「使いたかっただけですよね」
561: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:13:25 ID:c7b/jBefIw
仕立屋「私がお勧めするなら、やっぱり何と言っても衣装部屋ですね!」
姫「え?でもあそこ、簡単に言うとクローゼットよ?」
仕立屋「クローゼットで良いんです。広さと中身と種類が凄いですから」
仕立屋「初めてお城にお呼ばれして衣装部屋に入ったとき、私、感動しましたわ」
仕立屋「あんなに色とりどりのお洋服に囲まれたの、生まれて初めてでしたもの……」ポワーン
従者「戻ってきてください」
562: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:13:51 ID:c7b/jBefIw
仕立屋「と、ともかく」コホン
仕立屋「男性は分かりませんけれど、女性には喜ばれるのではないでしょうか」
姫「なるほどね……考える価値はあるかしら」
従者「候補には入れて構いませんね」
姫「ありがとう、仕立屋さん。参考になったわ」
仕立屋「いいえ、また何かありましたら何なりと」
563: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:15:16 ID:yHuRSWudJ.
従者「……と、いう感じで色々話を聞いて回った後、姫様と相談して大体のルートを決めました」
従者「そうなると挿絵や案内図、地図が必要になってくるんですね」
従者「しかし、生憎と俺には絵心と言うものがありませんので」
芸術家「それで、僕のところに来てくださったんですね」ニコリ
564: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:15:41 ID:yHuRSWudJ.
芸術家「あ、すみませんお茶も出さず。今お持ちしますね」ガタッ
従者「いえお気になさらず」
芸術家「いえいえ、少々お待ちを」ズルッ
芸術家「」ベシャッ
芸術家「…………」ガツッ バサバサ
従者「……お気になさらず」
565: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/6/15(金) 00:16:03 ID:yHuRSWudJ.
芸術家「あはは、引っ越してもあまり変わりませんね、お恥ずかしい」ボロッ
従者「逆に安心しましたよ」
芸術家「あ、そうですか?それは良かったです」
芸術家「僕も、意外と普通にやれてるみたいですから」
従者「はあ」
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