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姫「殴っていいですか」
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1: ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


416: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/10(火) 23:18:41 ID:aLkl3hdfUg
姫「屋敷に?城に呼ぶんじゃなくて?」

宰相「やっぱり姫様もそう思われますよね……」ハァ

姫「だって、いつもそうしてきたじゃない」

宰相「はい、僕も最初はおやめになるよう申し上げたんですが、曰く」
417: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/10(火) 23:19:05 ID:aLkl3hdfUg
宰相「こうなってしまったのは俺らの責任だ」

宰相「後始末を手伝わせてしまうのに上から一方的になんてできない、と」

姫「それは、そうだけれど」

宰相「王家の威信に関わります、と申し上げたのですが」

姫「お兄様ってば本当に……」

宰相「でも、頑張ってらっしゃいます」

姫「……うん」
418: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/11(水) 22:46:51 ID:VMnJaffQ7E
姫「それで最近、忙しそうにしてらしたのね」

宰相「はい、毎日お疲れのようです」

姫「……上手く、いってる?」

宰相「思ったよりは」

宰相「本当ですよ、姫様」

姫「でも増税なんて、誰でも嫌だわ」
419: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/11(水) 22:47:27 ID:VMnJaffQ7E
宰相「……そもそも我が国には貴族層の人数が少ないのですが、理由はご存知ですか?」

姫「いいえ、土地柄?」

宰相「税を逃れて、帝国の方に移住してしまったんですよ」

姫「ええっ?」

宰相「まあ、向こうの方が富裕層に優しい政治ですから……」

姫「そんなに厳しかったのかしら……」ズーン
420: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/11(水) 22:47:51 ID:VMnJaffQ7E
姫「待ってそれじゃあ、その上増税なんてしたら」

宰相「あ、そこは大丈夫です!」

宰相「大貴族や財産を重視する方々はすっかり移住してしまったので、国内の貴族はその、何と言うか」

姫「お金を気にしない変わり者ばっかり?」

宰相「ざっくり言ってしまえば」

姫「勇者の家もそうだったわね……」
421: 2日分(´・ω・`)
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:53:48 ID:ogjb0kC5Sw
宰相「反発が少ないだろうとはいえ、小規模な家が点在するのみです」

宰相「収入が増えると言っても、たかが知れています」

姫「まだ足りないのね」

宰相「はい」
422: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:54:27 ID:ogjb0kC5Sw
姫「……宰相さん。教えて、私は何をすればいい?」

宰相「正直に申し上げて、僕にも分かりません」

姫「やっぱりお父様の絵画をこっそり売り払って……」

宰相「それは王様が発狂なさいます!」サアッ

姫「」チッ
423: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:54:53 ID:ogjb0kC5Sw
姫「ともかく、ありがとう。色々教えてくれて」

宰相「いえ、こちらこそご意見ありがとうございました」

姫「従者に話してもいい?」

宰相「構いませんよ、姫様おひとりのお考えを聞きたかっただけですから」

従者「もう聞いてますしね」ヒョコ

姫「あんた何処から……!?」
424: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:55:25 ID:ogjb0kC5Sw
宰相「追い払うような真似をしてしまって申し訳ありませんでした、従者さん」

従者「平気ですよ、普段もっと酷い扱い受けてますから」

姫「私が何をしたって言うのよ」

従者「いや、フォローが入るだけ良いっていうか本当」

姫「無視!?」
425: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:55:47 ID:ogjb0kC5Sw
宰相「では、とにかくよろしくお願いいたします」ペコリ

姫「分かったわ、行くわよ従者」

従者「御意」

姫「じゃあ宰相さんありがとう、失礼するわ」

宰相「はい、お気をつけて」
426: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:56:16 ID:ogjb0kC5Sw
姫「稼ぐ方法……ねえ」

従者「いっそ商売でも始めますか?」

姫「こうなったら金目のものを片っ端から売り払って」

従者「だから生活レベルを落とすのはやめて下さいとあれほど」

姫「ああなんかこのやり取り前にもした気がするわ」クラッ

従者「堂々巡りですね」ハァ
427: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:56:40 ID:ogjb0kC5Sw
姫「一体私たちに何ができるかしら」

従者「何か考え出さないと、動きようがありませんね」

姫「もどかしい……」

従者「下手なことをされて悪化させるよりはマシです」

姫「でもこのままじゃ、期限が迫るばかりよ」

従者「そう、ですが」
428: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 08:57:03 ID:ogjb0kC5Sw
従者「とにかく今は、策をお考えになるのが先です」

姫「ええ、分かったわ。そのためには……」

従者「もう一度城内でもお探しになってはいかがでしょう」

姫「そうね……散歩でもしてみましょうか」

従者「御意」
429: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/13(金) 09:08:14 ID:YMPC7wApis
物語もきりの良いところなので、お知らせです。

毎日更新が厳しくなってきました。
更新頻度が下がり気味なのを見ればお分かりかもしれませんが、最近あまり書けていません。
書き溜めは僅かながらありますので、多分完全に停滞することはないと思いますが、それでも数日に一回になりそうです。

忙しい時期が終われば、また毎日更新に戻す予定です。
読んでくださってる方には申し訳ありませんが、どうかお許しください。
430: 名無しさん@読者の声:2012/1/14(土) 21:35:42 ID:i/du9aJa.s
いつまでも待ってます



支援
431: 1 ◆xXC7.dNnEA:2012/1/16(月) 23:01:32 ID:YMPC7wApis
>>430
とてつもなく嬉しい言葉をありがとうございます……!
ゆっくりですが、きちんと続けてゆけるように努力しますね。支援ありがとうございました(`・ω・´)

今日は投下します。お時間貰った割にちょびっとで申し訳ないです。
432: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/16(月) 23:05:58 ID:RGDdi1MlWM
姫「と言っても、何も思いつかない訳で……」テクテク

姫「大体おかしいわよ、こんな風に歩いててアイデアが降ってくれば苦労しないわ」

姫「城の中じゃあ気分転換にもなりゃしないし……」

姫「て、いうか」ピタッ

姫「……ここは何処?」
433: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/16(月) 23:06:37 ID:RGDdi1MlWM
姫「……いやいやいや、ないない」

姫「道の分かる範囲を歩いていたはずなのにいつの間にか迷い込んじゃったとか、普通にない」

姫「いくら従者がいないからって……うん、そこまで箱入り娘でもないわよ私」

姫「きっと気のせいよ、落ち着きましょう」

姫「あっ、ほら見覚えのある人が向こうから!」

料理長「おや、姫様奇遇ですね」

姫「よかったああああああ」
434: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/16(月) 23:07:05 ID:RGDdi1MlWM
料理長「今日はどうなさったんですか、珍しい」

姫「ええと……そう、気まぐれで散歩してたのよ」

料理長「おや、私はてっきりまた何か思いつかれたのかと」

姫「だったら良かったんだけどねえ……」
435: 1
◆xXC7.dNnEA:2012/1/16(月) 23:07:32 ID:RGDdi1MlWM
料理長「あれ、何かお悩みですか?」

姫「ちょっとだけね、行き詰まってしまって」

料理長「私でよければお聞きしますよ」

姫「うーん……」

姫「……料理長さん、商売したことある?」

料理長「はあ?」
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