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姫「殴っていいですか」
[8] -25 -50 

1: ◆xXC7.dNnEA:2011/10/28(金) 22:21:53 ID:SCGnwLC0bk
姫「いいですよねお父様」

王「姫ちゃん怖いよ」

姫「殴りたくもなりますよ。



  ――何ですかこの財政は!」


286: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/12(月) 22:46:25 ID:zfaQV.HN9M
従者「お疲れ様です、姫様」

姫「従者。遅いわよ来るのが」

従者「すみません、あまりに休憩所のソファの寝心地がよかったものですから」

姫「本当にいい身分だこと」

従者「それほどでも」
287: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/12(月) 22:47:54 ID:zfaQV.HN9M
姫「まあいいわ、従者、勇者を送ってあげて」

従者「御意」

勇者「え?いいって別にそんな」

姫「むしろ屋敷まで持ち帰ってやって」

勇者「やだよ俺そんな趣味ないもん」

従者「俺にもありませんよ」
288: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/12(月) 22:50:31 ID:agmpcxXNZc
姫「私は舞踏家さんと先に戻ってるから!」

舞踏家「ええっ、私ですか?」

従者「はあ、道順的な」

勇者「ああ、的な」

姫「ちちち違うわよ別に!もういいわ、行きましょ舞踏家さん」クルッ

舞踏家「では、ご一緒させて頂きます」ペコリ
289: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/13(火) 16:39:25 ID:7l16fIcLfY
勇者「本当に姫はどんくさいからなあ」

従者「上達しませんか」

勇者「まあね。俺の避けるスキルが上がるくらい」

従者「全く、姫様はほんとにもー……」

勇者「従者さんお母さんみたい」

従者「どこがですか」
290: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/13(火) 16:39:51 ID:7l16fIcLfY
勇者「姫は、頑張ってる?」

従者「今日ご覧になった通りですが」

勇者「またまたぼかしちゃってー。色々やってるって聞いたよ?」

従者「やってると言えばやってますよね。先日も城中を駆け回って」

勇者「主に迷子で?」クスリ

従者「分かってらっしゃるじゃないですか」
291: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/13(火) 16:40:13 ID:7l16fIcLfY
従者「まあ、結果が出るのは1年後の話ですから」

勇者「長いな」

従者「いいえ、短いですよ。残酷なほどに」

勇者「……そっか。そうだよなあ、うん」

勇者「従者さん、姫によろしくね」

従者「了解しました」
292: 名無しさん@読者の声:2011/12/14(水) 00:01:28 ID:ZE4udjmZ36
支援ー
293: 削除:あぼーん
削除されますた
294: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/14(水) 17:57:52 ID:7cMpp1kMaE
>>292
支援ありがとうございますー(´ω`*)
295: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/14(水) 17:59:08 ID:zfaQV.HN9M
姫「疲れたわ……」

従者「聞き飽きました」

姫「だって疲れたんだもの」

従者「知ってますよ」
296: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/14(水) 17:59:45 ID:zfaQV.HN9M
姫「もう今日は一歩も動かないわ」

従者「では姫様、一歩も動かずにできることをしましょうか」ドサドサ

姫「え?ちょっ、何これ帳簿?一体何冊あるのよ」ガバッ

従者「過去の舞踏会の詳細をとりあえずこれだけ」

姫「とりあえずじゃないわよ!」
297: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/14(水) 18:00:26 ID:zfaQV.HN9M
姫「で、これを読めと」

従者「1年分だけ目を通したところで何にもなりません」

姫「成る程ね、色んな年のを比較して無駄を探すの」

従者「分からなかったことも見えてくるでしょうね」

姫「……あんたやけに協力的ね?なんか怪しい」

従者「俺を何だと思ってるんですか」
298: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/14(水) 18:01:10 ID:zfaQV.HN9M
従者「ああ、それと姫様。パーティーと直接の関係はありませんが」

姫「うん?何この書類」

従者「先例がありましたので」

姫「先例?何かしら」

姫「あ……これ…………」
299: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:04:25 ID:zfaQV.HN9M
王子「これで今日は終わりだな。明日はどこの家だっけ」

宰相「お疲れですね」

王子「まあ、否定はしないよ」ニコリ

宰相「王子、やはりこのようなことは、おやめになった方が……」

王子「……良いんだよ。付き合わせてごめんな、俺が手伝うって言ったのに」

宰相「いえ」
300: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:04:53 ID:zfaQV.HN9M
王子「俺のこと、馬鹿だと思う?」

宰相「率直に言わせて頂きますと――ええ。愚直なまでに」

王子「ははっ、それは誉め言葉だよ」

王子「ずっとそうではいられなくても、今はまだ」

宰相「……貴方はきっと、良い王になりますよ」

王子「その時に国がまだあれば、だけどな」
301: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:05:22 ID:zfaQV.HN9M
料理長「これでよし……と」

姫「こんにちは料理長さん、調子はどうかしら」ヒョコッ

料理長「これは姫様!こちらは順調ですよ」

姫「あら、これがお客様に振る舞う料理?すごく綺麗だわ……」

料理長「皆さんに、目でも楽しんで頂けるようにしましたからね」ドヤッ
302: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:05:48 ID:zfaQV.HN9M
姫「お疲れ様、私たちの料理も楽しみにしているからね」

料理長「ええ、お任せください」

姫「じゃあまた今度、頑張ってね!」

料理長「姫様もご健闘を!」
303: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:06:13 ID:zfaQV.HN9M
従者「……これであらかた見回りましたね」

姫「ええ。後は私たちも準備して、始まりの時間を待つだけよ」

従者「自信の程は?」

姫「できることはやったわ」
304: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/15(木) 22:06:44 ID:zfaQV.HN9M
姫「城内での開催には費用が掛かりすぎる」

姫「庭園を開放して、開始時間を繰り上げて、照明を減らした」

姫「カーテンやクロスの新調は見送って、装飾も庭園の花で足らす」

姫「見世物は減らすけれど、代わりに私たちが皆さんと話せばいい」

姫「他にも色々、躍りの練習の合間を縫っては無駄を探したわ」

姫「どれだけ費用を削れたか、結果が出るのは今日が終わってから」

姫「――さあ、パーティーの始まりよ」
305: 1
◆xXC7.dNnEA:2011/12/16(金) 22:22:51 ID:IZAkWz/mtQ
王「あれ、もう話していいの?うわー恥ずかしい。じゃあいくよ」

王「えーと、お集まりの皆さん!本日は王子くんの帰還記念のパーティーに来てくれてありがとう!」

王妃「久々の催し事ですし、皆さん思い切りお楽しみくださいね」

王「まあ長々とした話も退屈だろうし、始めちゃっていいかな?」

王妃「まあ、構わないんじゃないかしら」

王「ではパーティーの、始まり始まりー!」
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