姫「いいですよねお父様」
王「姫ちゃん怖いよ」
姫「殴りたくもなりますよ。
――何ですかこの財政は!」
108: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:19:33 ID:TKQezqcdlg
王妃「ふふ、とても綺麗。ねえあなた」
王「あ、ああそうだね、でも母さん」
王子「このくらいの量の方が、食べやすくて良いですね」
王「そ、そうかな?」
王妃「あなたも昔はもっと少食だったのに……」チラッ
109: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:23:05 ID:VwxIAK9LCQ
王妃「…………」ジーッ
姫「…………」ジーッ
王子「…………」ジーッ
王「」ポヨン
王「…………、分かったよう……」
110: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:26:28 ID:VwxIAK9LCQ
姫「美味しさは変わらないわね」
王「そこだけが救いだよ」
料理長「心なしかカロリー控え目にしてみました」
王「嫌なところまで気が利くね……」
111: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 08:02:02 ID:YEY72tQYGM
王「そうだ、父さんみんなに話したいことがあったんだよね」
姫「何ですか?」
王「ふっふっふ……」
王「王子くんも帰ってきたことだし、お帰り記念お祝いパーティーを開きたいと思います!」バーンッ
112: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 08:03:11 ID:YEY72tQYGM
王子「俺の、ですか?」
王「うん、無事に帰ってきてくれたんだからね、みんなにも元気な姿を見せてあげなきゃ」
姫「待ってください、どこにそんなお金があるって言うんですか!」
王妃「まあ姫ちゃん、落ち着きましょう」
姫「お母様」
王妃「簡単に無駄遣いとは、言い切れないことなのよ」
113: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:09:43 ID:CDn3vnH7O.
王子「と言いますと……?」
王「えっとね、まず、何だかんだで父さんはこの国の王様です」
王「一応国民のみんなを治める立場です」
王「上に立ってる人が、よく知らないし取っ付きにくい嫌な人だったら、多分嫌だと思うんだよね」
王妃「私たちはね、親しみやすい君主でいたいのよ」
114: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:13:09 ID:CDn3vnH7O.
王子「ではもしかして、今までの舞踏会も……?」
王「うん、父さんたちも楽しいし、街の人たちも楽しんでくれてたみたいだしね」
王妃「王子くんが辺境に行ってから、舞踏会はずっと開いていなかったし」
王妃「国民の皆さんには、少し寂しい思いをさせてしまったかもしれないわ」
姫「そうだったんですか……」
115: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:20:34 ID:YEY72tQYGM
姫「うううそれでも支出は痛い」
王子「良いじゃないか、節約すれば」
姫「お兄様まで」
王子「正直俺も出費は痛いと思うけど、そういうことなら必要だろうし」
王子「自分のために会を開いて貰えるのは、とても光栄なことです」
116: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:27:06 ID:VwxIAK9LCQ
姫「……仕方ないです」
王妃「それじゃあ決まりね」
王「まあまあ、やるからには姫ちゃんも楽しもうよ!」
姫「でも経費削減はさせてくださいね!」
王「分かってるってばー」
姫「不安だわ……」
117: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:39:37 ID:RXwsYJSRA.
姫「とは言ったものの」
従者「まさかまた無策ですか」
姫「うっさいわね」
従者「わあ図星」
姫「お金のことだけ考えれば、パーティーなんて開かないのが一番なのよ」
118: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:46:10 ID:BD5gqboGtA
姫「そりゃあ私だって、お兄様が帰ってきてくださったのはすごく嬉しいのよ?」
従者「はあ」
姫「でもね、だからと言ってそんなに豪勢にお金を使うのは……」
従者「そうですね」
姫「ああっ、でもこれが王族としての運命?やっぱり威厳が必要なの?」
従者「知りませんよ」
119: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:53:50 ID:cdu7xIBYa.
従者「ともかく、その催しは舞踏会と同じような形式になるんでしょう」
従者「また過去の帳簿でもご覧になったらいかがですか?」
姫「確かにそうね、資料室に行きましょうか」
従者「道分かるんですか」
姫「あんたが案内しなさいよ」
従者「はいはい」
120: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:25:32 ID:cdu7xIBYa.
姫「迷ったわ」
従者「案の定ですね」プークスクス
姫「だって案内してくれないんだもの!」
従者「俺に期待するだけ無駄ですよ?」
121: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:26:58 ID:cdu7xIBYa.
従者「その辺の侍女にでも道を聞きながら行けば良かったものを」
姫「あっ」
従者「……姫様意外と抜けてますね?」
姫「そんなことないわよ!ああ、ほら向こうから人が」
姫「ちょっと、あなた!少し良いかしら」
?「はい……って、あ!姫!」
122: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:31:04 ID:CDn3vnH7O.
姫「なんだ、勇者だったの」
勇者「何だとは何だよ、失礼な」
姫「うん、でも会えて丁度良かったわ」
勇者「奇遇じゃん、俺も姫のこと探してた」
123: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:32:49 ID:CDn3vnH7O.
姫「何か約束でもあったかしら」
勇者「いや、お願いっていうか相談なんだけどさ」
勇者「俺もそろそろ魔王討伐に行きた」
姫「駄目」
勇者「ええー……」
124: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:42:56 ID:YJIMGSU7Oo
勇者「なんでー!?俺結構強くなったろ!」
姫「駄目なものはだーめっ」
勇者「理不尽だ!」
姫「貴族上がりのボンボンが魔王討伐なんてちゃんちゃらおかしいのよ!」
勇者「貴族関係ないし!」
姫「じゃあ泣き虫ゆーちゃん」
勇者「やめて超やめて」
125: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:52:51 ID:RXwsYJSRA.
勇者「小さい頃の話を持ち出すのはほんとにやめて……」
従者「勇者さんは確か、姫様の幼馴染みでいらっしゃいましたよね」
姫「そう、遊び相手に連れてこられたくせに、泣き虫で全然相手にならなくて」
勇者「だから今は違うってば!」
126: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:56:20 ID:RXwsYJSRA.
勇者「ていうか何で駄目なんだよ?俺のことまだ泣き虫だと思ってる?」
姫「流石にそれだけで止めたりしないわよ」
従者「否定はしないんですね」
勇者「ひでえ」
127: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/9(水) 17:44:44 ID:YJIMGSU7Oo
姫「あのねえ、勇者ひとり送り出すのに幾らかかるか分かってる?」
勇者「布の服と木の棒だけで放り出すくせに」
姫「今時そんなことしないわよ、精々いちばん安い鎧くらいあげるでしょ」
勇者「自分で持ってるやつの方が立派だよ!」
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