姫「いいですよねお父様」
王「姫ちゃん怖いよ」
姫「殴りたくもなりますよ。
――何ですかこの財政は!」
104: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 12:32:43 ID:VwxIAK9LCQ
王子「……そうなると。歳入を増やすか歳出を減らすか」
宰相「増税を、お考えですか」
王子「……宰相はどう思うんだい?」
宰相「僕は……」
105: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 12:36:51 ID:YEY72tQYGM
宰相「正直に申し上げると、このままでは免れないと思います」
宰相「歳出は既に切り詰めています」
宰相「これ以上は、削ってはいけないものまでなくしてしまう」
王子「なあ宰相、」
宰相「はい」
王子「俺はね……」
106: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:15:02 ID:YEY72tQYGM
王「……なんか朝食すごいことになってない?」
姫「何ででしょうねえ」シレッ
107: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:18:00 ID:TKQezqcdlg
王「オムレツが小さくなってソースが芸術的にかかってる!」
王「スープの表面にもなんか模様が描いてある!」
王「ああっサラダのトマトが花の形に!?」
料理長「美しさこそ至高です」ドヤッ
王「よく分かんないけど全部ちっちゃい!」ガーン
108: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:19:33 ID:TKQezqcdlg
王妃「ふふ、とても綺麗。ねえあなた」
王「あ、ああそうだね、でも母さん」
王子「このくらいの量の方が、食べやすくて良いですね」
王「そ、そうかな?」
王妃「あなたも昔はもっと少食だったのに……」チラッ
109: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:23:05 ID:VwxIAK9LCQ
王妃「…………」ジーッ
姫「…………」ジーッ
王子「…………」ジーッ
王「」ポヨン
王「…………、分かったよう……」
110: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/6(日) 23:26:28 ID:VwxIAK9LCQ
姫「美味しさは変わらないわね」
王「そこだけが救いだよ」
料理長「心なしかカロリー控え目にしてみました」
王「嫌なところまで気が利くね……」
111: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 08:02:02 ID:YEY72tQYGM
王「そうだ、父さんみんなに話したいことがあったんだよね」
姫「何ですか?」
王「ふっふっふ……」
王「王子くんも帰ってきたことだし、お帰り記念お祝いパーティーを開きたいと思います!」バーンッ
112: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 08:03:11 ID:YEY72tQYGM
王子「俺の、ですか?」
王「うん、無事に帰ってきてくれたんだからね、みんなにも元気な姿を見せてあげなきゃ」
姫「待ってください、どこにそんなお金があるって言うんですか!」
王妃「まあ姫ちゃん、落ち着きましょう」
姫「お母様」
王妃「簡単に無駄遣いとは、言い切れないことなのよ」
113: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:09:43 ID:CDn3vnH7O.
王子「と言いますと……?」
王「えっとね、まず、何だかんだで父さんはこの国の王様です」
王「一応国民のみんなを治める立場です」
王「上に立ってる人が、よく知らないし取っ付きにくい嫌な人だったら、多分嫌だと思うんだよね」
王妃「私たちはね、親しみやすい君主でいたいのよ」
114: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:13:09 ID:CDn3vnH7O.
王子「ではもしかして、今までの舞踏会も……?」
王「うん、父さんたちも楽しいし、街の人たちも楽しんでくれてたみたいだしね」
王妃「王子くんが辺境に行ってから、舞踏会はずっと開いていなかったし」
王妃「国民の皆さんには、少し寂しい思いをさせてしまったかもしれないわ」
姫「そうだったんですか……」
115: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:20:34 ID:YEY72tQYGM
姫「うううそれでも支出は痛い」
王子「良いじゃないか、節約すれば」
姫「お兄様まで」
王子「正直俺も出費は痛いと思うけど、そういうことなら必要だろうし」
王子「自分のために会を開いて貰えるのは、とても光栄なことです」
116: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/7(月) 22:27:06 ID:VwxIAK9LCQ
姫「……仕方ないです」
王妃「それじゃあ決まりね」
王「まあまあ、やるからには姫ちゃんも楽しもうよ!」
姫「でも経費削減はさせてくださいね!」
王「分かってるってばー」
姫「不安だわ……」
117: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:39:37 ID:RXwsYJSRA.
姫「とは言ったものの」
従者「まさかまた無策ですか」
姫「うっさいわね」
従者「わあ図星」
姫「お金のことだけ考えれば、パーティーなんて開かないのが一番なのよ」
118: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:46:10 ID:BD5gqboGtA
姫「そりゃあ私だって、お兄様が帰ってきてくださったのはすごく嬉しいのよ?」
従者「はあ」
姫「でもね、だからと言ってそんなに豪勢にお金を使うのは……」
従者「そうですね」
姫「ああっ、でもこれが王族としての運命?やっぱり威厳が必要なの?」
従者「知りませんよ」
119: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 12:53:50 ID:cdu7xIBYa.
従者「ともかく、その催しは舞踏会と同じような形式になるんでしょう」
従者「また過去の帳簿でもご覧になったらいかがですか?」
姫「確かにそうね、資料室に行きましょうか」
従者「道分かるんですか」
姫「あんたが案内しなさいよ」
従者「はいはい」
120: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:25:32 ID:cdu7xIBYa.
姫「迷ったわ」
従者「案の定ですね」プークスクス
姫「だって案内してくれないんだもの!」
従者「俺に期待するだけ無駄ですよ?」
121: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:26:58 ID:cdu7xIBYa.
従者「その辺の侍女にでも道を聞きながら行けば良かったものを」
姫「あっ」
従者「……姫様意外と抜けてますね?」
姫「そんなことないわよ!ああ、ほら向こうから人が」
姫「ちょっと、あなた!少し良いかしら」
?「はい……って、あ!姫!」
122: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:31:04 ID:CDn3vnH7O.
姫「なんだ、勇者だったの」
勇者「何だとは何だよ、失礼な」
姫「うん、でも会えて丁度良かったわ」
勇者「奇遇じゃん、俺も姫のこと探してた」
123: 1 ◆xXC7.dNnEA:2011/11/8(火) 22:32:49 ID:CDn3vnH7O.
姫「何か約束でもあったかしら」
勇者「いや、お願いっていうか相談なんだけどさ」
勇者「俺もそろそろ魔王討伐に行きた」
姫「駄目」
勇者「ええー……」
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