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魔者「仕方ないからお前と結婚してやるよ」
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1: 少女:2011/9/15(木) 19:33:16 ID:VDKZMqcALE
***

壱国城、謁見の間

***

壱王「よくぞ参った……魔力を持つ者、勇者よ」

魔者「……お呼びくださったこと光栄に思います、陛下」

壱王「そう畏まらずともよい、楽にせよ」

魔者「……おそれいります」


247: 少女:2011/10/26(水) 21:13:59 ID:nNpm8ZXgkM
***

壱国城、謁見室A〜回想〜

***

壱姫「とりあえず先にボクの話を聞いてもらってもいいかな」

魔者「おう」

壱姫「まあ、話っていうか相談だね」

壱姫「まず、こないだ君に話したボクの“事情”につき、旅に兵を連れていくのは反対なんだ」
248: 少女:2011/10/26(水) 21:16:07 ID:SnP2cyRSbc
魔者「……というかまず、連れていくことが前提なのか?」

壱姫「当たり前じゃないか、魔王討伐に行くんだよ? しかも姫であるボクを連れてさ」

魔者「いや、だからこそ要らねーだろ」

壱姫「は? なんで?」

魔者「だってここの兵弱すぎんだもん」

壱姫「……そーなの?」

魔者「そーなの」
249: 少女:2011/10/26(水) 21:17:45 ID:nNpm8ZXgkM
魔者「俺の頼みってのはそれだ、周辺の警備の強化と、警備する兵の強化」

壱姫「……それだけ?」

魔者「それだけって……あのなー結構重要な問題だぞ」

魔者「城内は安全かも知んねーが、城下は魔物が……」

壱姫「いや、それが大変な問題なのはわかるよ、これでも一国の姫なんだからさ」
250: 少女:2011/10/26(水) 21:19:08 ID:SnP2cyRSbc
壱姫「そうじゃなくて、君が欲しいものはいいのかい?」

魔者「?」

壱姫「ほら例えば、お金とか土地とか地位とか……」

魔者「なんだそれくっだんね」

壱姫「えー……」

魔者「いらねえよ別に、俺はそういうもんに束縛される方がごめんだ」

壱姫「…………」
251: 少女:2011/10/26(水) 21:27:21 ID:nNpm8ZXgkM

***

──壱姫「お金とか名誉とか?」

──村娘「……そうじゃないけど……」

──壱姫「そうだね、彼はあんまりそういうものには興味がなさそうだ」クス

***

壱姫(ボク見る目ありすぎ……ってかドンピシャすぎて自分で引くレベル)

252: 少女:2011/10/26(水) 21:28:41 ID:nNpm8ZXgkM
今日はここまでで!\(^o^)/

また明日ノシ
よい夢をー(*´`)
253: 少女:2011/10/27(木) 21:03:37 ID:WceLfe4OIg
9時ですねっ\(^o^)/
今から投下いきます!
254: 少女:2011/10/27(木) 21:04:36 ID:WceLfe4OIg
壱姫「……じゃあ君が欲しいものってないの?」

魔者「……いや」

壱姫「なんだ、あるなら言ってごらんよ」

魔者「…………」

壱姫「ほらほら」

魔者「…………村娘の」

壱姫「は?」

魔者「……いや、やっぱいいや」ハア
255: 少女:2011/10/27(木) 21:05:24 ID:CxrgMNh062
壱姫「……なーんだよォ、村娘ちゃんをくださいーってか?」ニヤー

魔者「は? ……あ……、いや、いやいやそうじゃねーよ!!」ガタッ

壱姫「美人だけど抜けてるよねー、そこがかわいいのかな?」ニヤニヤ

魔者「だからちが……っ、つーかなんでお前が村娘のこと知ってんだ!」

壱姫「だって会っちゃったからー」ニヤニヤ
256: 少女:2011/10/27(木) 21:06:12 ID:WceLfe4OIg
魔者「なっ……いつどこで……っ、お前余計なこといってねーだろーな!?」

壱姫「えーわっかんないなー♪」ニヤニヤ

  コンコン

側近「はい、どちらさまでしょうか?」

**『ご婚約者様をお連れいたしました』

側近「お通ししてください」
257: 少女:2011/10/27(木) 21:07:06 ID:CxrgMNh062
  ガチャリ

魔者「」

壱姫「あらあら、これは……」

村娘「…………?」

壱姫「大変お似合いですわ、そのドレス!」

側近「ええ、黒くてつやつやした髪によく映えていらっしゃいます」

壱姫「さあさお座りになってくださいませ」ニコニコ
258: 少女:2011/10/27(木) 21:07:47 ID:CxrgMNh062
側近「貴女は下がっていいですよ」

**「かしこまりました」

  バタン

村娘「……おいあんた、こんなズルズル着てよく動き回れるな……」

壱姫「あんたってボクのことかい? 生まれたときから身に付けてりゃ慣れもするさ」ニコ

側近「大変お似合いでございますよ、ご婚約者様」ニコ
259: 少女:2011/10/27(木) 21:08:45 ID:WceLfe4OIg
村娘「……そりゃどうも……」

壱姫「……で、さっきからそこで固まってるやつはなんなの」

魔者「…………」//////ピシーン

村娘「……魔者……?」

魔者「」ビクッ

村娘「…………」

魔者「あ……う、あうあ……」//////

壱姫「なにこれ面白い」プルプル

側近「姫様、失礼かと」ニコ
260: 少女:2011/10/27(木) 21:10:31 ID:CxrgMNh062
それでは本日はこの辺でノシ
おやすみなさい(^w^*)
261: 少女:2011/10/28(金) 21:04:16 ID:2OYw6gSvwg
さていつもの時間となりました\(^o^)/
はりきっていきましょー
262: 少女:2011/10/28(金) 21:05:57 ID:xfnCB85hMg
壱姫「えー…………まあ、そういうことで、だ」コホン

壱姫「勇者には話してなかったけど、あんたと村娘ちゃんには別れてもらうことにしたから」ニッコリ

魔者「はあああああああ!!!???」ガタガタッ

壱姫「お、起きたね」

魔者「はっ……ちょっ……おま……どうゆー……!?」!?!?
263: 少女:2011/10/28(金) 21:06:46 ID:xfnCB85hMg
壱姫「だからさあ、村娘ちゃんはあんたの告白にオーケーしたんでしょ?」

魔者「」//////プシュー

魔者「う、ま、まあな……」//////カアアア

壱姫「でもそれじゃボクが困るわけよ」

魔者「な、なんで……?」

壱姫「だから──」

***
264: 少女:2011/10/28(金) 21:07:26 ID:xfnCB85hMg

***

壱姫「……ってわけさ」

魔者「ああ……な、わかった……なるほど……うん……」

壱姫(めっちゃ落ち込んでるな……)

村娘「……そういうことらしいから、魔者、別れてくれ……」

魔者「」ザクッ

壱姫(あっなんか刺さった)
265: 少女:2011/10/28(金) 21:08:55 ID:2OYw6gSvwg
***

壱国城、謁見の間

***

魔者「…………まあ、というわけで……」ズーン

壱王「?」

壱姫(あ、あれ絶対余計なとこまで思い出してる)
266: 少女:2011/10/28(金) 21:09:38 ID:xfnCB85hMg
魔者「兵のレベルが低すぎて、連れていっても足手まといになります」

壱王「しかし魔王退治だぞ? 少しでも数があった方が……」

魔者「いえ、それだけじゃ……ではないのです」

魔者「今日ここに来る途中、魔物を数体倒して来たんだ……来たんですが」

壱王「!」

魔者「その中に一匹、近辺を荒らしているやつがいたらしく」
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