***
壱国城、謁見の間
***
壱王「よくぞ参った……魔力を持つ者、勇者よ」
魔者「……お呼びくださったこと光栄に思います、陛下」
壱王「そう畏まらずともよい、楽にせよ」
魔者「……おそれいります」
247:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:13:59 ID:nNpm8ZXgkM
***
壱国城、謁見室A〜回想〜
***
壱姫「とりあえず先にボクの話を聞いてもらってもいいかな」
魔者「おう」
壱姫「まあ、話っていうか相談だね」
壱姫「まず、こないだ君に話したボクの“事情”につき、旅に兵を連れていくのは反対なんだ」
248:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:16:07 ID:SnP2cyRSbc
魔者「……というかまず、連れていくことが前提なのか?」
壱姫「当たり前じゃないか、魔王討伐に行くんだよ? しかも姫であるボクを連れてさ」
魔者「いや、だからこそ要らねーだろ」
壱姫「は? なんで?」
魔者「だってここの兵弱すぎんだもん」
壱姫「……そーなの?」
魔者「そーなの」
249:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:17:45 ID:nNpm8ZXgkM
魔者「俺の頼みってのはそれだ、周辺の警備の強化と、警備する兵の強化」
壱姫「……それだけ?」
魔者「それだけって……あのなー結構重要な問題だぞ」
魔者「城内は安全かも知んねーが、城下は魔物が……」
壱姫「いや、それが大変な問題なのはわかるよ、これでも一国の姫なんだからさ」
250:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:19:08 ID:SnP2cyRSbc
壱姫「そうじゃなくて、君が欲しいものはいいのかい?」
魔者「?」
壱姫「ほら例えば、お金とか土地とか地位とか……」
魔者「なんだそれくっだんね」
壱姫「えー……」
魔者「いらねえよ別に、俺はそういうもんに束縛される方がごめんだ」
壱姫「…………」
251:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:27:21 ID:nNpm8ZXgkM
***
──壱姫「お金とか名誉とか?」
──村娘「……そうじゃないけど……」
──壱姫「そうだね、彼はあんまりそういうものには興味がなさそうだ」クス
***
壱姫(ボク見る目ありすぎ……ってかドンピシャすぎて自分で引くレベル)
252:🎏 少女:2011/10/26(水) 21:28:41 ID:nNpm8ZXgkM
今日はここまでで!\(^o^)/
また明日ノシ
よい夢をー(*´`)
253:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:03:37 ID:WceLfe4OIg
9時ですねっ\(^o^)/
今から投下いきます!
254:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:04:36 ID:WceLfe4OIg
壱姫「……じゃあ君が欲しいものってないの?」
魔者「……いや」
壱姫「なんだ、あるなら言ってごらんよ」
魔者「…………」
壱姫「ほらほら」
魔者「…………村娘の」
壱姫「は?」
魔者「……いや、やっぱいいや」ハア
255:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:05:24 ID:CxrgMNh062
壱姫「……なーんだよォ、村娘ちゃんをくださいーってか?」ニヤー
魔者「は? ……あ……、いや、いやいやそうじゃねーよ!!」ガタッ
壱姫「美人だけど抜けてるよねー、そこがかわいいのかな?」ニヤニヤ
魔者「だからちが……っ、つーかなんでお前が村娘のこと知ってんだ!」
壱姫「だって会っちゃったからー」ニヤニヤ
256:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:06:12 ID:WceLfe4OIg
魔者「なっ……いつどこで……っ、お前余計なこといってねーだろーな!?」
壱姫「えーわっかんないなー♪」ニヤニヤ
コンコン
側近「はい、どちらさまでしょうか?」
**『ご婚約者様をお連れいたしました』
側近「お通ししてください」
257:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:07:06 ID:CxrgMNh062
ガチャリ
魔者「」
壱姫「あらあら、これは……」
村娘「…………?」
壱姫「大変お似合いですわ、そのドレス!」
側近「ええ、黒くてつやつやした髪によく映えていらっしゃいます」
壱姫「さあさお座りになってくださいませ」ニコニコ
258:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:07:47 ID:CxrgMNh062
側近「貴女は下がっていいですよ」
**「かしこまりました」
バタン
村娘「……おいあんた、こんなズルズル着てよく動き回れるな……」
壱姫「あんたってボクのことかい? 生まれたときから身に付けてりゃ慣れもするさ」ニコ
側近「大変お似合いでございますよ、ご婚約者様」ニコ
259:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:08:45 ID:WceLfe4OIg
村娘「……そりゃどうも……」
壱姫「……で、さっきからそこで固まってるやつはなんなの」
魔者「…………」//////ピシーン
村娘「……魔者……?」
魔者「」ビクッ
村娘「…………」
魔者「あ……う、あうあ……」//////
壱姫「なにこれ面白い」プルプル
側近「姫様、失礼かと」ニコ
260:🎏 少女:2011/10/27(木) 21:10:31 ID:CxrgMNh062
それでは本日はこの辺でノシ
おやすみなさい(^w^*)
261:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:04:16 ID:2OYw6gSvwg
さていつもの時間となりました\(^o^)/
はりきっていきましょー
262:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:05:57 ID:xfnCB85hMg
壱姫「えー…………まあ、そういうことで、だ」コホン
壱姫「勇者には話してなかったけど、あんたと村娘ちゃんには別れてもらうことにしたから」ニッコリ
魔者「はあああああああ!!!???」ガタガタッ
壱姫「お、起きたね」
魔者「はっ……ちょっ……おま……どうゆー……!?」!?!?
263:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:06:46 ID:xfnCB85hMg
壱姫「だからさあ、村娘ちゃんはあんたの告白にオーケーしたんでしょ?」
魔者「」//////プシュー
魔者「う、ま、まあな……」//////カアアア
壱姫「でもそれじゃボクが困るわけよ」
魔者「な、なんで……?」
壱姫「だから──」
***
264:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:07:26 ID:xfnCB85hMg
***
壱姫「……ってわけさ」
魔者「ああ……な、わかった……なるほど……うん……」
壱姫(めっちゃ落ち込んでるな……)
村娘「……そういうことらしいから、魔者、別れてくれ……」
魔者「」ザクッ
壱姫(あっなんか刺さった)
265:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:08:55 ID:2OYw6gSvwg
***
壱国城、謁見の間
***
魔者「…………まあ、というわけで……」ズーン
壱王「?」
壱姫(あ、あれ絶対余計なとこまで思い出してる)
266:🎏 少女:2011/10/28(金) 21:09:38 ID:xfnCB85hMg
魔者「兵のレベルが低すぎて、連れていっても足手まといになります」
壱王「しかし魔王退治だぞ? 少しでも数があった方が……」
魔者「いえ、それだけじゃ……ではないのです」
魔者「今日ここに来る途中、魔物を数体倒して来たんだ……来たんですが」
壱王「!」
魔者「その中に一匹、近辺を荒らしているやつがいたらしく」
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