白兎「アリス! 私達のアリス!」の番外編的なものでございまする
本編に入れたかったけどサイズオーバーにより断念したチェシャ猫の過去編等
本編の時ほどの更新率は無理ですが、放置するようなら直ぐ削除希望を出しますので、御了承ください
完全に蛇足と自負しておりますので
ひっそりと穏便にsage進行で行きたいと思いますので、どうかよろしくですm(_ _)m
36: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 20:39:17 ID:2RxliD3ePc
チェシャ「アリスの居る人間界からの入り口は井戸だけらしくてさ」
チェシャ「虱潰しに探してたら無意識にここだったって訳で」
夫人「若気の至りってやつかしらぁ」
チェシャ「そう解釈して、見逃してくれると嬉しいね」
夫人「……」
夫人「まぁ、城の庭にのら猫が入って来たってだけよねぇ」スタスタ
チェシャ「物分かりの良いお姉様で感激だよ」
夫人「でも、猫一匹でも侵入してたら、このボタンを押すよう言われてるのぉ」ポチッ
兵士「侵入者だ!!全員整列!!」
兵士「場所は御夫人の庭より!!」
チェシャ「…いじわる」ニンマリ
夫人「規則ですものぉ」ニッコリ
37: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 20:57:13 ID:Nl1BkT2ffc
夫人「……逃げられたかぁ」
夫人「……自由で良いわねぇ、猫って
ちょっぴり羨ましいわぁ」
チェシャ「いやぁ…」
チェシャ「酷い目にあった…」ボロッ
チェシャ「何考えてるか分かんないや、あの人は」
チェシャ「っと、アリスアリス」
アリス「は…はっ…はぁ…」ゼェゼェ
アリス「ここ…なに…?どこ…?」
アリス「怖…い…怖いよ…」
?「おや、アリスじゃぁないか
お帰りなさい」
アリス「…!」ビクッ
?「そんな息を荒げて、どうかしたのかい?」
38: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:07:36 ID:LKWhokV37M
アリス「どこ…?どこに…?
誰の声…?」
芋虫「私は芋虫だ」
アリス「ひっ…!?」
芋虫「ほら気づかないかい?
君の手の傍に落ちてる葉っぱに居るじゃな」
プチッ
アリス「……芋虫が、喋る訳無い」
アリス「喋らなくても気持ち悪いのに…」
アリス「やだ…お家に…帰りたいよぉ…」
39: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:12:52 ID:LKWhokV37M
チェシャ「見つけた…!」スタッ
チェシャ「……怯えてるのかな?
驚かせないようにしなくちゃね」
チェシャ「笑顔の練習」ニンマリ
チェシャ「達成条件、アリスと仲良くなる事!」パンッ
チェシャ「さぁ、行こう」ピョン
40: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:15:35 ID:Nl1BkT2ffc
アリス「…あなたは、だぁれ?」
チェシャ「ボクはチェシャ猫、君の友達になりに来た」フリフリ
アリス「あなたみたいな薄気味悪い笑顔の人とは、お友達になりたくない…」
チェシャ「にゃっ!?」ガンッ
アリス「…でもあなたが一番まともな人間かも知れないわ」
チェシャ「んー…一応猫なんだけどね?」
アリス「どっちでもいいの
今の所見た人間は、銃を構えた無口な怖い男の人位だったから…」
アリス「できたら、帰り道、教えて?」
41: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:20:03 ID:3aE7tu1jnQ
チェシャ「か、帰り道? 帰る気なの? 人間界に?」
アリス「何を驚いてるの?」
アリス「だって、ここは私が居た所じゃないわ
私の居場所はここじゃ無い」
チェシャ「ま、待ってくれよ!この国は…」
?「そう、あなたの為の場所よ?」
白兎「アリスー!」ガバッ
アリス「ひ!?ひゃああ!!」
42: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:25:16 ID:Nl1BkT2ffc
チェシャ「あ…」
女王「この国はあなたが作ったの
あなたの為にあるのよ」
アリス「まっ…いいからっ…のいてっ!」グイッ
白兎「アリスゥ!!アリスゥ!!わっふー!!」
女王「白兎ちゃん、落ち着いて?」
白兎「は、はい!」バッ
チェシャ「(切り替え早っ)」
アリス「あわ…あわわわ…」ビクビク
43: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:27:20 ID:EXtZ5v8wjc
アリス「どういうことっ!?」
女王「あなたは暫く、ここに居るの
好きに遊んで、好きに眠って、好きにお茶して」
アリス「は…!?」
白兎「いっぱい遊ぼうねアリス!」
アリス「絶対嫌!」
白兎「」ビクッ
アリス「意味が分からないよ!
帰して!パパやママに怒られるよ!」
44: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:33:11 ID:LKWhokV37M
女王「ねぇアリス、ここは夢の国
あなたが創りだした、あなたの世界なの」
女王「あなたが帰ってしまうと、この世界の意味が無くなってしまうのよ…」
アリス「私だってここでいる訳にいかないよ!
あんまり遠くに行くとパパにまたぶたれちゃうの!」
女王「…そんなに、帰りたいの?」
アリス「うん!」
女王「……」
白兎「女王様?帰しちゃうんですか!?」
女王「…アリスがそれを望むのなら仕方ないことなのよ」
45: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:35:53 ID:SreLzOfR6w
女王「じゃ、これだけ約束してちょうだい?」
アリス「……?」
女王「お家に帰っても、今日あなたが来たここの事を、どうか覚えていて?」
アリス「…知らない。ここ怖いから、思い出したくないよ…」
女王「お願い。ここの住民は皆、アリスを信じていますから」
アリス「……よく分かんないけど、分かった」
女王「良い子ね。じゃあまた会いましょうね?私達のアリス」
46: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:39:32 ID:yQM7sYVCM6
女王がアリスに手を振った時には
アリスの姿は消えていました
白兎「消えた!?」
チェシャ「…魔法?」
女王「えぇ、魔法
さてと、あなたはだぁれ?」
チェシャ「へ?」
女王「あなたの名前、教えてちょうだい?」
チェシャ「あ…ボ、ボクはチェシャ、チェシャ猫!」
女王「あぁ、噂の…
ごめんなさいね?まだ住民達の顔、しっかり覚えてなくて」
女王「ふふ…女王失格ね」
チェシャ「…あ、いや」
47: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:46:02 ID:3aE7tu1jnQ
これが女王か、と猫は思いました
初めて自分の目を見つめて話してくれたので
猫は物凄く緊張してしまいました
女王「そう、チェシャ猫。素敵な名前」ニッコリ
白兎「じょ、女王様ぁ」
女王「あら、白兎ちゃん
アリスが居たときの活発さはどうしたの?
そんな所に隠れて」
白兎「いえ…」チラッ
チェシャ「……」
48: 名無しさん@不思議の国:2011/9/12(月) 21:50:19 ID:XXyIM9TlNE
白兎「こ、これからどうするんですかっ!?」
女王「そうねぇ、アリスがいつ帰って来てもいいよう、ご馳走の用意でもしましょう」
女王「とりあえず、城に帰りましょ?」
白兎「は、はい!」タッタッ
女王「…またね、チェシャ猫さん」
チェシャ「…!」ビクッ
チェシャ「あ、うん!」
チェシャ「…あり、結局また独りか…」
49: ◆AlicexxO96:2011/9/12(月) 22:17:55 ID:SreLzOfR6w
へたれチェシャ猫
あい、今晩はお仕舞い
三日でまだ50って遅く感じますね
気のせいであって欲しい
>>29
優しいおじさんっ…! ポロポロ
>>30
よくできた世界観!
ありがたいお言葉
>>31
書きながら思ってますが、このチェシャ猫は不憫ですね
それではまた明日
皆様良い夢を…
50: 名無しさん@読者の声:2011/9/12(月) 22:30:09 ID:VDKZMqcALE
チェシャと>>1愛してる!!!!!
んーむぁっ(ちゅっ
51: 名無しさん@読者の声:2011/9/13(火) 19:10:27 ID:I6NXfxmvTI
C
52: 名無しさん@読者の声:2011/9/13(火) 20:33:03 ID:uBwTrONEwQ
あれ?アリスもしかして虐待受けてね?
久しぶりに公爵夫人でた!チェシャとの絡み面白いわぁCCCCCCC
53: 名無しさん@読者の声:2011/9/14(水) 00:30:44 ID:aqZvmbwtMY
本編一気に読んできました
世界観がすごいです…時に涙しながらとても楽しく読ませていただきました
というわけでこちらを支援させてくださいな!
54: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 00:31:23 ID:XXyIM9TlNE
それ以来、アリスが不思議の国に帰ってくる事はありませんでした
しばらくして住民達は皆、女王の城に呼び出されました
まず聴かされたのは女王の謝罪
自分の考えは甘かった
やはりあの時アリスを帰した判断は間違っていた、と
住民達は誰一人として騒がず、女王の話に耳を傾けていました
が、その後伝えられたのは「アリスへの献上」の事
これには住民達の誰もが驚き、戸惑いを隠せないようでした
正確には、猫を除く住民達の誰もが、でしたが
55: 名無しさん@不思議の国:2011/9/14(水) 00:43:07 ID:Nl1BkT2ffc
猫は独り、そのある種横暴な仕組みに希望を見出していました
チェシャ「もしかしたら…」
チェシャ「ボクはこれを機に、何か変われるかも知れないじゃないか」
住民達は一列に並び、城の裏に置かれた裁判所へと流れ込みます
生命の概念の無い空、大地などの景色から「色」が、最初に献上されました
突如として空の青が、野原の緑が消え失せました
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