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白兎「アリス! 私達のアリス!」
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1: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:08:39 ID:Sk5yLArqZw
少女は走る 走る

その白い足は止まる事を知らない

その赤い目は風にぶつかり開け続けていられない

その長い耳は、たった一人の少女の声を捉えようとせわしく揺れる

腰にぶら下げた目覚まし時計の音は、その邪魔をする

辿り着いたのは、とある井戸

その向こうは、彼女の世界


670: ◆AlicexxO96:2011/8/7(日) 23:55:50 ID:0JTMROl5ps
>>649
明日中に万全な体調に戻しておきます!頑張りますよー!

>>650
ありがとうございます!
主人公なんて大抵羨ましい奴ばっかりです

>>651
はい!気をつけます!

>>652
皆さんに心配していただいてありがたいし、申し訳ないです
明日から本気出します!w

>>653の初めてをいただきました
光栄です、非常に光栄なことです

>>658
支援ありがとうです
良いIDです

>>662
名前はちょっとした遊び心で御座います
何度か忘れてますがwww

それでは、また明日の夜お会いしましょ
おやすみなさい
671: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 03:56:46 ID:lf01jgxnJw
wktkが止まらない!
672: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 14:07:12 ID:4dGOVjN9Ag
寂しくなるな…女王…!
ゆっくり休憩をとりながら!

しえん!しえん!
673: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 19:01:02 ID:4/t7GnZ5P.
しえん!!
674: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:11:10 ID:uz77L901sc
女王「……」

ビル「…陛下」

女王「……なぁに?」

ビル「もう、白兎は帰還の準備を初めている頃ですから」

女王「……あら、やっぱりバレていたのね」

ビル「…三日なんて保つ筈もないでしょう
このままいけば今日の昼にも」

女王「魔力、尽きるでしょうね」

女王「勿論、私の命も」
675: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:20:07 ID:R0seOgtGOQ
女王「でもおかしいわ
私が伝えた限界の時刻より幾分早いの」

ビル「えぇ…女王は魔力が尽きる最後の最後まで、アリスの捜索に費やす為の時間を伝えたのでしょうが…」

ビル「白兎が出発する直前に訂正して起きました」

ビル「白兎が帰還し、陛下の最期を看取ることが出来る時間に」

女王「……」

ビル「彼女が陛下の事をどれほど思っているか、知らない訳では無いでしょう?」

ビル「許しませんよ、私も彼女も」

女王「…ふふ。あなたは私の事、なぁんでも知っているのね?」

ビル「…執事ですから」

女王「最高の執事よ、私には勿体無い程のね」
676: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:47:04 ID:FAT/SEDfLU


兎はまだ走りつづけています

転んでできた数え切れない程の傷が足を止めろと訴えます

これ以上は無駄なんだって、分かっています

これだけ探してもアリスの姿は見つからない
アリスの声は聞こえない

蜥蜴に設定された、腰にぶら下げた目覚まし時計が突如鳴り出しました

帰還命令を意味するこのあまりにも不快な音

すぐにそれを止め、アリスを捜すためにまた走り出します

赤い瞳から零れた涙

覚悟は出来ています
677: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:11:03 ID:Guo50azY9o


男「……へ?」

山鼠「……シロが?」

ビル「…不思議の国に、帰って来ないのです」

男「待った待った、どういうことだよ」

ビル「…人間界と不思議の国を繋げているのは、陛下の魔法の力です」

ビル「そして陛下の魔力が尽きたとき、その繋がりは途切れ、行き来が不可能になるんですが…」

山鼠「その魔力が途切れる時を、シロに伝えてねぇのか!?」

ビル「…伝えてますよ
その時間はとっくに過ぎています」

ビル「ですが、不思議の国の入り口に待機させてある者から、未だ白兎の帰還報告がありません…」

男「…何か、あったのか」

ビル「…分かりかねません」
678: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:26:47 ID:HpksKtXyz2
女王「…多分、白兎ちゃんはね…」

女王「…人間界に取り残されても尚、アリスを捜し続けるつもりよ…」

男「……!」

女王「…彼女が帰れなくとも、アリスと接触さえ出来れば不思議の国は救われるのですから…」

山鼠「ば…馬鹿じゃねぇのかあいつ!」

女王「…えぇ、もしそうだとしたら、決して誉められる行動ではないわ…」

女王「…そんなこと、私は許しません」

ビル「……」
679: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:38:10 ID:kG2XMrY8s6
山鼠「で!? 俺らはどうすりゃいいんだよ!」

ビル「…どうも出来ませんよ」

山鼠「…んな…」

ビル「最悪、白兎は二度と帰って来ない可能性もありますので」

ビル「お連れのあなた方にも伝えておかないとと…」

男「…魔力が尽きるのは、あとどれくらい?」

女王「…えぇ、あと15分位かしらね…」

山鼠「…どうした?」

男「…うん。女王様、白兎は俺らがなんとかするから」

女王「…あら、解決策でも閃いたのですか…?」

男「頼れる奴が、一人だけ」ダッ

山鼠「あ、待てって!」タッ
680: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 07:43:16 ID:c3ZJLwW.N2
wktk支援
681: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 10:27:17 ID:YhtXNBoNxw
…分かりかねません??

分かりかねます
682: 681:2011/8/9(火) 10:28:43 ID:YhtXNBoNxw
>>681無視してオーケー

しえん
683: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 11:48:18 ID:uv/VVvGb2Y
こんな良いSS久しぶりだ

頑張って1さん!支援支援!!
684: 名無しさん@不思議の国:2011/8/9(火) 14:59:27 ID:FAT/SEDfLU
全速力で城の螺旋階段を駆け上がります

息も絶え絶えに、二段飛ばしで最上階を目指します

見出した光明。最後の賭け。

ガラス戸を思い切り開け、彼女の名を呼ぶ

男「チェシャ猫!!」

チェシャ「はいはい、お呼びかな?」

猫はその緊迫した心持ちをお釈迦にするように

道化のように天井から逆さにぶら下がりながら、少年の声に応じました
685: 名無しさん@不思議の国:2011/8/9(火) 22:11:10 ID:K4ESg4cJk.
チェシャ「なる程ね、それでボクに白羽の矢が立ったってことかい」

男「…あぁ」

チェシャ「言ったよねボクは
人間界に存在できるのは長くても5分程度」

チェシャ「それを超えたらボクは完全に死んじまう、消えちまうんだぜ」

男「…でも、もうお前しか」

チェシャ「白兎ちゃんが助かれば、ボクのことなんてどうでもいいんだ?」

男「……そうは言ってない」

チェシャ「そう受け取らざるを得ないんだよ、ボクの立場からしたらさ」
686: 名無しさん@不思議の国:2011/8/9(火) 22:44:11 ID:iNLuW6B7Vg
男「勿論チェシャ猫の体を優先して、その上でだ」

チェシャ「そんな甘ったるい事言うなよ」

チェシャ「白兎ちゃんはきっと覚悟の上の行動だ
ボクが説得した所で今更改心するとは到底思えない」

チェシャ「説得に失敗したら二人ともおじゃんだぜ
それでもボクを行かせるのか?」

男「…それでも、俺はチェシャ猫を信じてる」

チェシャ「……君は狡いねぇ」
687: 名無しさん@不思議の国:2011/8/10(水) 07:15:27 ID:uz77L901sc
山鼠「は、はえぇよ馬鹿野郎!」バンッ

男「山鼠…」

山鼠「ハァ…ハァ…走らせ、やが…」ゼェハァ

山鼠「……あ!」

チェシャ「……」

鼠の少女は猫を見て、だいたいの状況を掴めたようです

山鼠「その…俺からも、頼む…!」

チェシャ「……」

山鼠「お前しかいねえんだよ…
シロがあっちに行く時、俺何も言えてねぇんだよ…」

山鼠「…あんな馬鹿でも大事な友達なんだよ!」

チェシャ「……」
688: 名無しさん@不思議の国:2011/8/10(水) 07:23:29 ID:YROlhhOGxU
山鼠「…頼むよ…頼むから…」

チェシャ「顔を上げろよ山鼠ちゃん」

チェシャ「…そこまで言われちゃあ助けに行かなきゃね」フリフリ

男「!」

山鼠「ホントか!?」

チェシャ「嘘はつかないさ
でもいざという時は自分を優先させてもらうよ、それでいいんなら」

山鼠「あ、ありがとう!」

チェシャ「いい笑顔だね、こっちも嬉しくなってくるよ」ニンマリ
689: 名無しさん@不思議の国:2011/8/10(水) 07:33:49 ID:YROlhhOGxU
男「い、いのか?」

チェシャ「いいも何もそれを聞いた初めから、助けにいくつもりさ
大事な不思議の国の友達だからね」フリフリ

男「…ごめん」

チェシャ「…君は卑怯だよ。自己中心的で他力本願だ」

男「……」

チェシャ「でもね、ボクは誰かに必要として貰える事が凄く嬉しい」

チェシャ「利害の一致って奴さ
さぁ時間もギリギリになって来たようだからね」

チェシャ「ちょっくら行ってくるよ」フリフリ

男「…ありがとう」

チェシャ「なぁに、すぐに帰ってくるから安心して待ってな」フッ
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