少女は走る 走る
その白い足は止まる事を知らない
その赤い目は風にぶつかり開け続けていられない
その長い耳は、たった一人の少女の声を捉えようとせわしく揺れる
腰にぶら下げた目覚まし時計の音は、その邪魔をする
辿り着いたのは、とある井戸
その向こうは、彼女の世界
665: 名無しさん@不思議の国:2011/8/7(日) 22:43:02 ID:Guo50azY9o
庭園に置かれたベンチに腰掛け
二人共、特に何をするつもりはありませんでした
高い塀を越えて薔薇を縫い、零れる暖かい陽の光が
それを遮る大きな日傘が落とす影の涼しさが
トランプの庭師がたてる気持ちのいい切断音が
その全てが夢のように心地良く、眠りへと誘いました
勿論一人は未だ眠る事を許されては居ませんが
今更二人に語る言葉はありません
今はただこの白昼夢のような空間にずっと居られることを望んでいました
そして、夜が来ました
666: 名無しさん@不思議の国:2011/8/7(日) 23:06:27 ID:YROlhhOGxU
男「……ん」
山鼠「起きたか?」
男「…寒っ」
山鼠「今風邪ひいちゃ洒落になんねーぞ」
男「何時間寝てたんだろ」
山鼠「ほぼ一日中だな。流石に暇だったわ」
男「いやぁ、つい気持ちが良くて」
山鼠「……はは」
山鼠「…勿体ねぇ生き方してんなぁ俺」
男「こういう日も人生には必要なんだろ」
山鼠「そんなもんか」
男「そう思わなきゃやってらんねぇよ
部屋に帰るぞ」
山鼠「うん!」
667: 名無しさん@不思議の国:2011/8/7(日) 23:32:57 ID:eDhl4PA.B6
夕食をとり、部屋に戻って就寝
驚く程何も無く、あっと言う間に1日は過ぎて行きました
気づいているのは女王、蜥蜴のビル、チェシャ猫、鼠のお婆さんくらいでしょうか
あとは何も知らないまま、いつものように眠りにつき
いつものように目覚めるのでしょう
明日、不思議の国で起こるであろう事
女王の死。
668: ◆AlicexxO96:2011/8/7(日) 23:41:44 ID:0JTMROl5ps
左肩が痛くて息がしづらい1です
超痛いですw
今週中には終わらします。出来れば最後までのんびりお付き合いください
>>640
頑張りますよ!超頑張ります!
>>641
はい、終盤です
ここまで漕ぎ着けた事が奇跡ですw
最後まで頑張ります
>>642
支援ありがとうございます!
>>645
更新量少なくて申し訳ないです…
支援ありがとうございます
669: 名無しさん@読者の声:2011/8/7(日) 23:44:03 ID:/LtBXiJhto
もう終わっちゃうのかー
楽しみだけど寂しい
つC
670: ◆AlicexxO96:2011/8/7(日) 23:55:50 ID:0JTMROl5ps
>>649
明日中に万全な体調に戻しておきます!頑張りますよー!
>>650
ありがとうございます!
主人公なんて大抵羨ましい奴ばっかりです
>>651
はい!気をつけます!
>>652
皆さんに心配していただいてありがたいし、申し訳ないです
明日から本気出します!w
>>653の初めてをいただきました
光栄です、非常に光栄なことです
>>658
支援ありがとうです
良いIDです
>>662
名前はちょっとした遊び心で御座います
何度か忘れてますがwww
それでは、また明日の夜お会いしましょ
おやすみなさい
671: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 03:56:46 ID:lf01jgxnJw
wktkが止まらない!
672: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 14:07:12 ID:4dGOVjN9Ag
寂しくなるな…女王…!
ゆっくり休憩をとりながら!
しえん!しえん!
673: 名無しさん@読者の声:2011/8/8(月) 19:01:02 ID:4/t7GnZ5P.
しえん!!
674: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:11:10 ID:uz77L901sc
女王「……」
ビル「…陛下」
女王「……なぁに?」
ビル「もう、白兎は帰還の準備を初めている頃ですから」
女王「……あら、やっぱりバレていたのね」
ビル「…三日なんて保つ筈もないでしょう
このままいけば今日の昼にも」
女王「魔力、尽きるでしょうね」
女王「勿論、私の命も」
675: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:20:07 ID:R0seOgtGOQ
女王「でもおかしいわ
私が伝えた限界の時刻より幾分早いの」
ビル「えぇ…女王は魔力が尽きる最後の最後まで、アリスの捜索に費やす為の時間を伝えたのでしょうが…」
ビル「白兎が出発する直前に訂正して起きました」
ビル「白兎が帰還し、陛下の最期を看取ることが出来る時間に」
女王「……」
ビル「彼女が陛下の事をどれほど思っているか、知らない訳では無いでしょう?」
ビル「許しませんよ、私も彼女も」
女王「…ふふ。あなたは私の事、なぁんでも知っているのね?」
ビル「…執事ですから」
女王「最高の執事よ、私には勿体無い程のね」
676: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 22:47:04 ID:FAT/SEDfLU
兎はまだ走りつづけています
転んでできた数え切れない程の傷が足を止めろと訴えます
これ以上は無駄なんだって、分かっています
これだけ探してもアリスの姿は見つからない
アリスの声は聞こえない
蜥蜴に設定された、腰にぶら下げた目覚まし時計が突如鳴り出しました
帰還命令を意味するこのあまりにも不快な音
すぐにそれを止め、アリスを捜すためにまた走り出します
赤い瞳から零れた涙
覚悟は出来ています
677: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:11:03 ID:Guo50azY9o
男「……へ?」
山鼠「……シロが?」
ビル「…不思議の国に、帰って来ないのです」
男「待った待った、どういうことだよ」
ビル「…人間界と不思議の国を繋げているのは、陛下の魔法の力です」
ビル「そして陛下の魔力が尽きたとき、その繋がりは途切れ、行き来が不可能になるんですが…」
山鼠「その魔力が途切れる時を、シロに伝えてねぇのか!?」
ビル「…伝えてますよ
その時間はとっくに過ぎています」
ビル「ですが、不思議の国の入り口に待機させてある者から、未だ白兎の帰還報告がありません…」
男「…何か、あったのか」
ビル「…分かりかねません」
678: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:26:47 ID:HpksKtXyz2
女王「…多分、白兎ちゃんはね…」
女王「…人間界に取り残されても尚、アリスを捜し続けるつもりよ…」
男「……!」
女王「…彼女が帰れなくとも、アリスと接触さえ出来れば不思議の国は救われるのですから…」
山鼠「ば…馬鹿じゃねぇのかあいつ!」
女王「…えぇ、もしそうだとしたら、決して誉められる行動ではないわ…」
女王「…そんなこと、私は許しません」
ビル「……」
679: 名無しさん@不思議の国:2011/8/8(月) 23:38:10 ID:kG2XMrY8s6
山鼠「で!? 俺らはどうすりゃいいんだよ!」
ビル「…どうも出来ませんよ」
山鼠「…んな…」
ビル「最悪、白兎は二度と帰って来ない可能性もありますので」
ビル「お連れのあなた方にも伝えておかないとと…」
男「…魔力が尽きるのは、あとどれくらい?」
女王「…えぇ、あと15分位かしらね…」
山鼠「…どうした?」
男「…うん。女王様、白兎は俺らがなんとかするから」
女王「…あら、解決策でも閃いたのですか…?」
男「頼れる奴が、一人だけ」ダッ
山鼠「あ、待てって!」タッ
680: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 07:43:16 ID:c3ZJLwW.N2
wktk支援
681: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 10:27:17 ID:YhtXNBoNxw
…分かりかねません??
分かりかねます
682: 681:2011/8/9(火) 10:28:43 ID:YhtXNBoNxw
>>681無視してオーケー
しえん
683: 名無しさん@読者の声:2011/8/9(火) 11:48:18 ID:uv/VVvGb2Y
こんな良いSS久しぶりだ
頑張って1さん!支援支援!!
684: 名無しさん@不思議の国:2011/8/9(火) 14:59:27 ID:FAT/SEDfLU
全速力で城の螺旋階段を駆け上がります
息も絶え絶えに、二段飛ばしで最上階を目指します
見出した光明。最後の賭け。
ガラス戸を思い切り開け、彼女の名を呼ぶ
男「チェシャ猫!!」
チェシャ「はいはい、お呼びかな?」
猫はその緊迫した心持ちをお釈迦にするように
道化のように天井から逆さにぶら下がりながら、少年の声に応じました
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