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白兎「アリス! 私達のアリス!」
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1: 名無しさん:2011/6/9(木) 19:08:39 ID:Sk5yLArqZw
少女は走る 走る

その白い足は止まる事を知らない

その赤い目は風にぶつかり開け続けていられない

その長い耳は、たった一人の少女の声を捉えようとせわしく揺れる

腰にぶら下げた目覚まし時計の音は、その邪魔をする

辿り着いたのは、とある井戸

その向こうは、彼女の世界


357: ◆AlicexxO96:2011/7/5(火) 23:18:59 ID:1e0RqNmnOw
>>350
へ、変t……あれ、デジャヴ?

>>351
精神年齢は小学生でございますねはい!

>>356
おや、鷹君ファンとは珍しい


本日の地震怖かった…

今日ものんびり初めていきましょっか!
358: 名無しさん:2011/7/5(火) 23:24:58 ID:IjDuDJDKyo
白兎「あ、ご、ごめんね!」

山鼠「いや、今から洗うしいいけど」ヌギヌギ

白兎「……」

山鼠「……なんだよ?」

白兎「えへへ、成長してないなと思いまして」

山鼠「…胸のことなら、シロをぶん殴るかも知れない」

白兎「う…」ギクッ

山鼠「…友情崩壊の危機だなこりゃ」ゴゴゴ
359: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:08:53 ID:jox2lqGdgw
山鼠「シロだってまな板の癖に良く言うぜ」

白兎「……あ」

山鼠「あ?」

白兎「雨雲ができてる音が聞こえます」

山鼠「ってことは何?」

白兎「雨、降りそうです」

山鼠「…面倒だな」

白兎「…どうしましょう。一旦洞穴に戻りましょうか」

山鼠「男は?」

白兎「う…鷹、居ますもん…」

白兎「…洞穴に集合と伝えてますし」

山鼠「…そ」
360: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:10:10 ID:SBxlnoh5O6
男「鷹君ね。『聴力』を献上してると」

鷹「そう、俺にはこの目があるからな!
不思議の国で一番目が良い自信がある!」

男「白兎の真逆か」

鷹「な!ち、違うからな!」

鷹「別に俺が白兎の目の代わりになってやろうとかそういう考えじゃ…!」

男「勝手にボロ出した上に
その理由がそこはかとなく気持ち悪いな」
361: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:11:38 ID:zY8aT7nkmQ
鷹「て、めぇは!」

男「あん?」

鷹「てめぇは何を献上したんだって聞いてんだ!」

男「……」

鷹「言えよ!俺は言ったんだから!」

男「…まだ知らん」

鷹「……はぁ!?」
362: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:14:38 ID:WeYS042/lU
鷹「意味わかんねぇよお前!」

男「何その逆ギレ
馬鹿なの?」

鷹「キレてねーし!
自分の献上してるもん知らない奴の方が馬鹿だわ!」

男「自分が一番要らないと思ったものなら、別に良いんじゃない?」

鷹「ばーか!!」ベーッ

男「……」イラッ
363: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:22:35 ID:zY8aT7nkmQ
男「面倒くせぇな
だから白兎らに鬱陶しがられんだよ」

鷹「…な!!」

男「どうせ惚れてるけど話し掛け方が分からなくて」

男「鬱陶しくちょっかい出して、嫌われたって口だろ」

鷹「…ぐ」ギクッ

男「小学生かお前」

鷹「ぅ…うぅうぅう…!!」ポロポロ

男「泣くなよもううざいな…」
364: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:28:58 ID:1b/AplOPAI
鷹「もう…もう帰るし!!」

男「…はいはい、またな」

鷹「…お前なんか…熊に食われて死んじまえ!」バサッ

男「……」


ポツ……ポツ……ポツ……

男「……雨か、せっかく洗ったのに」

男「……乾くのに時間がかかるな」

?「……見つけた」
365: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:31:07 ID:SBxlnoh5O6
男「ん?」チラッ

男「……」

男「……今、物音がした筈なんだけどな」

男「……」スッ



鷹「……んだよ雨か、よ……?」

鷹「…白兎じゃん」

鷹「……うん、偶然を装って」

鷹「……行ってみよ」バサッ
366: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:33:31 ID:B4pYf22bqU
白兎「……」

山鼠「……なんでお前がいんだよ…」

鷹「よ、よぉ…お前ら…」

白兎「男さんは」

鷹「あ、え…?」

白兎「一緒に居たんじゃなかったんですか?」

鷹「…あ、あんな奴どうだっていいじゃん……」

白兎「良い訳ないでしょう
あなたより、よっぽど大切ですから」

鷹「……」
367: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:35:57 ID:B4pYf22bqU
白兎「……どこにいたんですか?」

鷹「…知らねえよ」

白兎「……」

山鼠「……本降りになってきたぜ、シロ」

白兎「捜しに行ってきます」タンッ

山鼠「あ、俺も…」

白兎「いや、山鼠ちゃんは風邪ひいちゃいますからいてくだ………!?」ピョコ

不思議の国一の聴力を持つ白兎

彼女だけに聞こえた
すぐ雨の音にかき消されたけども、確かに聞こえた音

白兎「銃声…!?」

山鼠「は…?」
368: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:40:55 ID:SBxlnoh5O6
狩人「……とりあえず、逃げられないよう足を潰した」

男「…は…ぃ…?」ヨロッ

狩人「……前は、足を撃っても逃げられたが」

狩人「……今回は、逃がさない」スッ

男「…な…」

ドンッ!

二発目の弾丸が、少年の肩に飛び込みました

少年はもう、呼吸すらままなりません
369: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:42:04 ID:1e0RqNmnOw
白兎「また…!」

山鼠「シロ?銃声って何のことだよ…!?」

白兎「……聞こえたんです、二発分の銃声が…」

山鼠「…男が…?」

白兎「…すぐ捜しに行きます」クルッ

白兎「…鷹」

鷹「な、んだよ…」

白兎「お願いがあります」
370: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:43:14 ID:WeYS042/lU
鷹「……捜せってのか?」

白兎「出来ればあまり力を借りたくはないんですが…」

白兎「大切な人なんです…」ペコッ

鷹「…っ…分かったよ…捜しゃあいんだろ!」バサッ

山鼠「お、俺も!」

白兎「何度も言わせないで、山鼠ちゃん」

山鼠「でも…」

白兎「……行ってくるね」ピョン
371: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:47:22 ID:WeYS042/lU
男「……なんで、何で…」

狩人「……何の理由が聞きたい?
何故こんなことをするのか?」

男「……」

狩人「……簡単だ
悪を排除するのは当然のこと」

狩人「……赤頭巾を飲み込んだ狼という悪を撃ち殺すように」

狩人「……お前という悪を撃ち殺すだけ」
372: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:48:31 ID:IvjfUba.8M
男「……」

狩人「……お前は、アリスに必要ない」

男「……」

狩人「……アリスに必要ないものは、悪だ」スッ

ドンッ

男「…ぎっ…ぃい…!」

狩人「……次で終わりにしようか」

男「……」



白兎「……!」タッタッ

白兎「……男さん…御無事で…!」タッタッ



鷹「……」
373: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:50:35 ID:SBxlnoh5O6
鷹の少年は見ていました
その不思議の国一の目で

狩人の銃口が、先程の彼の話し相手の頭へ向けられるのを

彼の頭が勢い良く弾け飛ぶのを

鷹「……」

ただ、それを決して止めようとはしませんでした

鷹「……」クルッ
374: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:53:32 ID:WeYS042/lU
山鼠「……!」

鷹「…」スタッ

山鼠「…なんだ、鷹かよ
見つかったのか…?」

鷹「……」

鷹「……どこにもいなかったよ」

山鼠「……あっそ」


鷹「忠告しといてやるけど」

鷹「俺が見つけられなかったんだからさ
もう諦め…」

バキッ

鷹「っ…!」
375: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:54:49 ID:IjDuDJDKyo
山鼠「…分かってんな」

山鼠「…それ以上言ったら、歯ァ全部へし折るから」

鷹「…んだよ…」

山鼠「…もう消えろ。俺は捜しに行く…」タッ


鷹「……なんだってんだよ」


鷹「…へ…」バサッ

鷹「…ざまぁみろってんだ!!」
376: 名無しさん:2011/7/6(水) 00:57:55 ID:IjDuDJDKyo
狩人「……ここまでやればもう大丈夫、だろう」

狩人「……アリスの為さ」スタスタ



白兎「…雨が、上がった」

白兎「…男さん…」

山鼠「シロ!」

白兎「…山鼠ちゃん?
あれだけ駄目だって…」

山鼠「雨もやんだし服も乾いたからいいだろ!」

白兎「う…」
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