世界史で感動した話、泣けた話を集めるスレ
先人たちの素晴らしい話、満載
人間まだまだ捨てたもんじゃない
Part1
人間まだまだ捨てたもんじゃない
1 :世界@名無史さん:02/11/08 15:35
世界史の授業や予備校、または本などで感動したことや、泣けたことがあった人が、その話を書き込むスレ。
本当は>>1でお手本となるような話を書いた方が良いんだろうけど、ほとんど覚えてないです、スマソ。
4 :世界@名無史さん:02/11/08 16:42
セブ島から特攻出撃した大和隊隊員植村少尉が幼いわが子に
あてた遺書。
素子 素子は私の顔を能く見て笑いましたよ。私の腕の中で眠りも
したし、またお風呂に入ったこともありました。素子が大きくなって
私のことが知りたい時は、お前のお母さん、佳代叔母様に私のこと
をよくお聞きなさい。私の写真帳もお前のために家に残して
あります。
素子という名前は私がつけたのです。素直な、心の優しい、思いやり
の深い人になるようにと思って、お父様が考えたのです。
私はお前が大きくなって、立派なお嫁さんになって、幸せになったの
を見届けたいのですが、若しお前が私を見知らぬまま死んでしまって
も、決して悲しんではなりません。お前が大きくなって、父に会いたい
ときは九段にいらっしゃい。そして心に深く念ずれば、必ずお父様の
お顔がお前の心の中に浮かびますよ。
5 :続き:02/11/08 16:42
父はお前が幸福者と思います。
生まれながらにして父に生き写しだし、他の人々も素子ちゃんをみると
真久さんにあっている様な気がするとよく申されていた。
またお前の伯父様、叔母様は、お前を唯一の希望にしてお前を可愛がって
下さるし、お母さんも亦、御自分の全生涯をかけて只々素子の幸福を
のみ念じて生き抜いて下さるのです。必ず私に万一のことがあっても
親無し児などと思ってはなりません。父は常に素子の身辺を護って
おります。優しくて人に可愛がられる人になって下さい。
お前が大きくなって私のことを考え始めたときに、この便りを読んで
貰いなさい。
昭和十九年○月某日 父
植村素子へ
追伸 素子が生まれた時おもちゃにしていた人形は、お父さんが頂いて
自分の飛行機にお守りにして居ります。だから素子はお父さんと一緒に
いたわけです。
素子が知らずにいると困りますから教えて上げます。
6 :世界@名無史さん:02/11/08 16:45
著書「知覧特別攻撃隊」より。
遺書
-------------------------------------------------------------------
母を慕いて
母上お元気ですか
永い間本当に有難うございました
我六歳の時より育て下されし母
継母とは言え世の此の種の女にある如き
不祥事は一度たりとてなく
慈しみ育て下されし母
有り難い母 尊い母
俺は幸福だった
遂に最後迄「お母さん」と呼ばざりし俺
幾度か思い切って呼ばんとしたが
何と意志薄弱な俺だったろう
母上お許し下さい
さぞ淋しかったでしょう
今こそ大声で呼ばして頂きます
お母さん お母さん お母さんと
相花信夫 少尉 第七十七振武隊
昭和二十年五月四日出撃戦死 十八歳
--------------------------------------------------------------------
7 :世界@名無史さん:02/11/08 16:49
以前、「世界丸見え」でやっていた話。
金塊(プラチナだったかも)積んでインド洋に沈んだとされるイ号潜水艦を見つけたトレジャーハンター。
結局金目のものは見つからず、がっかりだったんだけれど、彼は最後にもう一潜りした。
戦死者に敬意を表すために、海中に大きな大きな日章旗をたてた。
そんなことやっても一文にもならないのに、ベトナム帰りの彼はそれをやった。
8 :世界@名無史さん:02/11/08 16:57
大戦末期、ドイツ。
崖を背に、整列させられるユダヤ人。
目前には、照準を定める複数のドイツ兵。
一人の老ユダヤ人が叫ぶ。
「一人でも生き延びよ!此の愚行を後世に伝えるために!」
銃声と同時に、何人かが崖へ向かって身を投げる。
幸運にも、此の愚行は我々の知るところとなった。
9 :世界@名無史さん:02/11/08 17:13
眠れる弾頭
いや 眠ってはいない
地下のひんやりとした格納の底で
眠るように
自分の出番を待っているのだ
自分の生れてきた使命
生き物どもが自分に与えた
殺戮の免罪符を
ただ一度
生き物どもに投げ返す
そのためだけに
眠るように息づいている
弾頭は眠れない
生き物どもに呪われているからだ
自分が存在するかぎり
眠りの許されぬ呪いを
眠れぬ弾頭は夢を見ている
生き物どもが自分に与えた
殺戮の使命を果たし
安らいだ眠りをむさぼる日々を
10 :世界@名無史さん:02/11/08 17:14
自分が
生き物どもの空を駈けることなく
地上のどこか
博物館かどこかのひんやりとした床の上で
往来の好奇の目に晒されながら
惰眠をむさぼる日々を
弾頭は知っている
呪いの解ける呪文を
ふぇあうぇる とぅ ああむず
ふぇあうぇる とぅ ああむず
ただし地上の生き物どもがすべて
いっせいに唱えなければだめなのだ
地球にむかって
Farewell to arms
Farewell to arms
聞こえないか
地下のひんやりとした格納の底で
弾頭が
眠るように呟いているのが
武器よ さらば
武器よ さらば
と
11 :世界@名無史さん:02/11/08 17:16
デルタフォース隊員が敵地に取り残された。
ペンタゴンは救出部隊を送り込まなかった。
デルタフォール指揮官マシュー・クエンティン・シェパード少佐が明らかな越権行為をしながらもヘリと一個小隊を送り込み(+自分)取り残された隊員を救出した。
しかし、ペンタゴンはこの越権行為への処分として少佐の辞表を受け入れた。
少佐が基地を後にするとき、ジープのドライバーの軍人が少佐に敬礼をした。
「なぜ民間人に敬礼をする。」
そしてジープに乗り込み、走った。そこには少佐を慕っていた50人近くの兵隊が花道を造っていた。
その真ん中を少佐が乗ったジープがゆっくりと走る。
兵隊が一斉に敬礼をした。ジープに乗っていた少佐も敬礼をし、兵隊も手をおろした。
その後拍手の嵐と少佐を慕う声が響いた。
12 :世界@名無史さん:02/11/08 17:18
‥‥こうして一般国民にはマラリアや赤痢についても、恐怖や厭戦気分、「神経症」についても知らされな
いままの状態が続く。ごくまれに銃後のセンチメンタリズムと前線の即物的悲惨とが直接出会うことがあるが、
その一例がヨーロッパで小銃小隊の指揮をとっていたチャールズ・マクドナルドの回想にあらわれている。
口の達者な記者が戦地の奥深く入り、前線の兵士達に遭遇したときのこと。兵隊たちをつかまえては彼は軽い口調で
「いまアメリカからいちばん送って欲しいものは何?」という質問を発する。はじめ、返ってくるのはむっつりと
不機嫌な視線と沈黙ばかり。しかしようやくひとりの兵が口を開く。
「ちょっと言っておきたいことがある。ここはもう、笑い事じゃなく大変なんだと、ホットドッグやら
ベイクトビーンズやらがなつかしいなんて言ってられないんだとぐらいは伝えてくれ。毎分毎分、
兵隊が死んだり負傷していくんだ。惨めで、苦しくて、痛いんだと伝えてくれ。
そちらでは絶対わからないくらい、笑い事じゃないんだと伝えてくれ‥‥」
と、ここまでしゃべったところで「この兵の喉から嗚咽が聞こえた」とマクドナルドは回想する。
そして彼はさらに、聞きとりにくい、苛立った声でこう続けたという。
「死ぬほど辛いって、すごく辛いって、伝えてくれ。笑い事じゃない辛さだって。それだけ。それだけだ」
ポール・ファッセル著『だれにも書けなかった戦争の現実』(草思社・刊)P444より
13 :世界@名無史さん:02/11/08 17:21
1941/6/28 ソ連兵 アレクサンゴル・ゴリコフの妻への手紙
73 :世界@名無史さん:03/01/20 21:18
>12
それ本当?
なんか、じーんとくるな。。。
愛するトネチカ。
きみのもとへ届くかどうかわからないが、最後の手紙になることだけは確かだろう。
戦いはますます激しくなっている。我々の戦車もやられてしまった。
ファシストに完全に包囲されている。そこら中に死体がころがり、
まるで大きなトカゲが無数によこたわっているようだ。
ここは熱く、のどが乾く。
僕は今、君の写真を膝の上に乗せて、その澄んだ瞳を見つめている。
泣かないでおくれ、君は僕の墓に来ることはないだろう。
いや、墓すらないかもしれない。
#ゴリコフはこの手紙を書いた日に戦死した。
15 :世界@名無史さん:02/11/08 17:23
包囲下でのレニングラードの話。
ある人は牛の角製のボタンを溶かしてスープを作った。
ある人は皮製品を煮込んでしゃぶり、おが屑と壁紙用の
糊でホットケーキを作ったりした。
ある提督は豚皮のてさげ鞄を友人の妻におくったが
「数日後、私はなんとか食べられるボーク・ジェリー
が入っている箱を受け取った。」という。
この婦人は鞄の金具も一緒に送ってきた。金具は
ポーク・ジェリーに入ってない事を保証する為に。
それに彼女がユーモア感覚を失っていない事も。
空腹のあまり極端な行動に走る者もいた。
ある少女は食料に替える為死んだ父親の金歯を抜いた。
また、二人の子供は大人にこう言つた。
「パパとママが死んだので、わたしたちとおばあさんとで
死体を天井裏に隠して、今は三人で五人分の配給切符を
もらっている。」
しかしわずかな配給品を分けあう人々の話もあった。
ある男は、自分のその日の食料の分け前を妻に差し出した。
自分は軍需工場で働いている報酬としてすでに、余分の
配給をもらったからといって。彼は日記に
「生まれてはじめてエリザベータに嘘をついた」
と告白している。
16 :世界@名無史さん:02/11/08 17:25
「何も終わっちゃいねえ!何も!言葉だけじゃ終わらねえんだよ!
俺の戦争じゃなかった、あんたにやれって言われたんだ!
俺は勝つためにベストを尽くした だが誰かがそれを邪魔した!
シャバに戻ってみると空港に蛆虫どもがぞろぞろいて 抗議しやがるんだ!
俺のこと赤ん坊殺したとかなんとか言いたい放題だ やつらに何が言えるんだ
ええっ!奴等はなんだ俺と同じあっちにいてあの思いをして喚いてんのか!」
「みんな失望し苦しんでいたんだ もう過ぎたことだ」
「あんたにはなァ!俺にはシャバの人生なんか空っぽだ
戦場じゃ礼節ってもんがあった 助け合い支えあっていた ここじゃ何もねえ!」
「おまえは私にとって最後の一人だ 野垂れ死にをしてくれるな」
「あっちじゃヘリも飛ばした 戦車にも乗れたよ!100万もする武器を自由に使えた!
それが国に戻ってみれば駐車場の係員にもなれないんだ!!
畜生・・みんなどこ行ったんだ クソ・・
空軍にも友達がいた みんないい奴だった あっちじゃ友達はごまんといた
それなのにどうだ ここには何もねえ・・
ダンフォース 憶えてる 俺いつかマジックペン一本とって拾い物って
ラスベガスに送ったんだ 俺たちいつもベガスのこと、車のこと喋ってたから
あいつはいつも赤いシェビンのコンパッティブルのこと喋ってた 帰ったら
タイヤが擦り切れるまで走ろうって・・
17 :世界@名無史さん:02/11/08 17:26
俺たちがいたあの納屋に子供がやってきて靴磨きの箱を持って『お願い磨かせて』
そう言ったんだ 俺は断ったがしつこくせがむんでジョーイは承知したんだ
俺、ビールを取りに出た 箱に仕掛けがあって箱を開けるとあいつの体は吹っ飛ばされちまった
すごい悲鳴だった!あいつの血や肉が俺の体にべっとりついてこんなに!!
引っぺがさなきゃならなかった!友達が、俺の体中に飛び散って!
俺、なんとかあいつを抑えようとした!けど、どうしても内臓がどんどん出てくるんだ!
どうにもできなかった!あいつ言うんだ『俺うちへ帰りてぇー帰りてぇー』
そればっかりだ 『国へ帰りてぇー 帰ってシェビン乗り回してえよー』
でも・・あいつの足がみつからねえんだ・・足がみつからねえんだ・・
あれが頭にこびりついてる もう7年にもなるのに・・毎日思い出すんだ
目が覚めてどこにいるのか分かんねえ時もある 誰とも喋れねえ・・
時には一日・・一週間も・・忘れられねえ・・あれが・・」
18 :世界@名無史さん:02/11/08 17:29
日本海海戦で負傷したロシアバルチック艦隊司令長官=ロジェストウィンスキー
を見舞う。
東郷元帥
「はるばるロシアの遠いところから回航して来られましたのに、武運は閣下に利あらず
御奮戦の甲斐なく、非常な重傷を負われました。今日ここでお会い申すことについて
心からご同情つかまつります。われら武人はもとより祖国のために生命を賭けますが、
私怨などあるべきはずがありません。ねがわくば十二分にご療養下され、一日もはやく
ご全癒くださることをお祈りします。(略)」
ロジェストウィンスキー(涙をにじませながら)
「私は閣下のような人に敗れたことで、わずかに自らを慰めます」
19 :世界@名無史さん:02/11/08 17:33
ドイツで魔女狩りで逮捕された男が獄中から子供たちに宛てた手紙。
「何千回も何万回もさよならを言おう・・・」
後は忘れたが、泣いたことは覚えている。
世界史の授業や予備校、または本などで感動したことや、泣けたことがあった人が、その話を書き込むスレ。
本当は>>1でお手本となるような話を書いた方が良いんだろうけど、ほとんど覚えてないです、スマソ。
4 :世界@名無史さん:02/11/08 16:42
セブ島から特攻出撃した大和隊隊員植村少尉が幼いわが子に
あてた遺書。
素子 素子は私の顔を能く見て笑いましたよ。私の腕の中で眠りも
したし、またお風呂に入ったこともありました。素子が大きくなって
私のことが知りたい時は、お前のお母さん、佳代叔母様に私のこと
をよくお聞きなさい。私の写真帳もお前のために家に残して
あります。
素子という名前は私がつけたのです。素直な、心の優しい、思いやり
の深い人になるようにと思って、お父様が考えたのです。
私はお前が大きくなって、立派なお嫁さんになって、幸せになったの
を見届けたいのですが、若しお前が私を見知らぬまま死んでしまって
も、決して悲しんではなりません。お前が大きくなって、父に会いたい
ときは九段にいらっしゃい。そして心に深く念ずれば、必ずお父様の
お顔がお前の心の中に浮かびますよ。
5 :続き:02/11/08 16:42
父はお前が幸福者と思います。
生まれながらにして父に生き写しだし、他の人々も素子ちゃんをみると
真久さんにあっている様な気がするとよく申されていた。
またお前の伯父様、叔母様は、お前を唯一の希望にしてお前を可愛がって
下さるし、お母さんも亦、御自分の全生涯をかけて只々素子の幸福を
のみ念じて生き抜いて下さるのです。必ず私に万一のことがあっても
親無し児などと思ってはなりません。父は常に素子の身辺を護って
おります。優しくて人に可愛がられる人になって下さい。
お前が大きくなって私のことを考え始めたときに、この便りを読んで
貰いなさい。
昭和十九年○月某日 父
植村素子へ
追伸 素子が生まれた時おもちゃにしていた人形は、お父さんが頂いて
自分の飛行機にお守りにして居ります。だから素子はお父さんと一緒に
いたわけです。
素子が知らずにいると困りますから教えて上げます。
6 :世界@名無史さん:02/11/08 16:45
著書「知覧特別攻撃隊」より。
遺書
-------------------------------------------------------------------
母を慕いて
母上お元気ですか
永い間本当に有難うございました
我六歳の時より育て下されし母
継母とは言え世の此の種の女にある如き
不祥事は一度たりとてなく
慈しみ育て下されし母
有り難い母 尊い母
俺は幸福だった
遂に最後迄「お母さん」と呼ばざりし俺
幾度か思い切って呼ばんとしたが
何と意志薄弱な俺だったろう
母上お許し下さい
さぞ淋しかったでしょう
今こそ大声で呼ばして頂きます
お母さん お母さん お母さんと
相花信夫 少尉 第七十七振武隊
昭和二十年五月四日出撃戦死 十八歳
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7 :世界@名無史さん:02/11/08 16:49
以前、「世界丸見え」でやっていた話。
金塊(プラチナだったかも)積んでインド洋に沈んだとされるイ号潜水艦を見つけたトレジャーハンター。
結局金目のものは見つからず、がっかりだったんだけれど、彼は最後にもう一潜りした。
戦死者に敬意を表すために、海中に大きな大きな日章旗をたてた。
そんなことやっても一文にもならないのに、ベトナム帰りの彼はそれをやった。
大戦末期、ドイツ。
崖を背に、整列させられるユダヤ人。
目前には、照準を定める複数のドイツ兵。
一人の老ユダヤ人が叫ぶ。
「一人でも生き延びよ!此の愚行を後世に伝えるために!」
銃声と同時に、何人かが崖へ向かって身を投げる。
幸運にも、此の愚行は我々の知るところとなった。
9 :世界@名無史さん:02/11/08 17:13
眠れる弾頭
いや 眠ってはいない
地下のひんやりとした格納の底で
眠るように
自分の出番を待っているのだ
自分の生れてきた使命
生き物どもが自分に与えた
殺戮の免罪符を
ただ一度
生き物どもに投げ返す
そのためだけに
眠るように息づいている
弾頭は眠れない
生き物どもに呪われているからだ
自分が存在するかぎり
眠りの許されぬ呪いを
眠れぬ弾頭は夢を見ている
生き物どもが自分に与えた
殺戮の使命を果たし
安らいだ眠りをむさぼる日々を
10 :世界@名無史さん:02/11/08 17:14
自分が
生き物どもの空を駈けることなく
地上のどこか
博物館かどこかのひんやりとした床の上で
往来の好奇の目に晒されながら
惰眠をむさぼる日々を
弾頭は知っている
呪いの解ける呪文を
ふぇあうぇる とぅ ああむず
ふぇあうぇる とぅ ああむず
ただし地上の生き物どもがすべて
いっせいに唱えなければだめなのだ
地球にむかって
Farewell to arms
Farewell to arms
聞こえないか
地下のひんやりとした格納の底で
弾頭が
眠るように呟いているのが
武器よ さらば
武器よ さらば
と
11 :世界@名無史さん:02/11/08 17:16
デルタフォース隊員が敵地に取り残された。
ペンタゴンは救出部隊を送り込まなかった。
デルタフォール指揮官マシュー・クエンティン・シェパード少佐が明らかな越権行為をしながらもヘリと一個小隊を送り込み(+自分)取り残された隊員を救出した。
しかし、ペンタゴンはこの越権行為への処分として少佐の辞表を受け入れた。
少佐が基地を後にするとき、ジープのドライバーの軍人が少佐に敬礼をした。
「なぜ民間人に敬礼をする。」
そしてジープに乗り込み、走った。そこには少佐を慕っていた50人近くの兵隊が花道を造っていた。
その真ん中を少佐が乗ったジープがゆっくりと走る。
兵隊が一斉に敬礼をした。ジープに乗っていた少佐も敬礼をし、兵隊も手をおろした。
その後拍手の嵐と少佐を慕う声が響いた。
12 :世界@名無史さん:02/11/08 17:18
‥‥こうして一般国民にはマラリアや赤痢についても、恐怖や厭戦気分、「神経症」についても知らされな
いままの状態が続く。ごくまれに銃後のセンチメンタリズムと前線の即物的悲惨とが直接出会うことがあるが、
その一例がヨーロッパで小銃小隊の指揮をとっていたチャールズ・マクドナルドの回想にあらわれている。
口の達者な記者が戦地の奥深く入り、前線の兵士達に遭遇したときのこと。兵隊たちをつかまえては彼は軽い口調で
「いまアメリカからいちばん送って欲しいものは何?」という質問を発する。はじめ、返ってくるのはむっつりと
不機嫌な視線と沈黙ばかり。しかしようやくひとりの兵が口を開く。
「ちょっと言っておきたいことがある。ここはもう、笑い事じゃなく大変なんだと、ホットドッグやら
ベイクトビーンズやらがなつかしいなんて言ってられないんだとぐらいは伝えてくれ。毎分毎分、
兵隊が死んだり負傷していくんだ。惨めで、苦しくて、痛いんだと伝えてくれ。
そちらでは絶対わからないくらい、笑い事じゃないんだと伝えてくれ‥‥」
と、ここまでしゃべったところで「この兵の喉から嗚咽が聞こえた」とマクドナルドは回想する。
そして彼はさらに、聞きとりにくい、苛立った声でこう続けたという。
「死ぬほど辛いって、すごく辛いって、伝えてくれ。笑い事じゃない辛さだって。それだけ。それだけだ」
ポール・ファッセル著『だれにも書けなかった戦争の現実』(草思社・刊)P444より
13 :世界@名無史さん:02/11/08 17:21
1941/6/28 ソ連兵 アレクサンゴル・ゴリコフの妻への手紙
73 :世界@名無史さん:03/01/20 21:18
>12
それ本当?
なんか、じーんとくるな。。。
愛するトネチカ。
きみのもとへ届くかどうかわからないが、最後の手紙になることだけは確かだろう。
戦いはますます激しくなっている。我々の戦車もやられてしまった。
ファシストに完全に包囲されている。そこら中に死体がころがり、
まるで大きなトカゲが無数によこたわっているようだ。
ここは熱く、のどが乾く。
僕は今、君の写真を膝の上に乗せて、その澄んだ瞳を見つめている。
泣かないでおくれ、君は僕の墓に来ることはないだろう。
いや、墓すらないかもしれない。
#ゴリコフはこの手紙を書いた日に戦死した。
15 :世界@名無史さん:02/11/08 17:23
包囲下でのレニングラードの話。
ある人は牛の角製のボタンを溶かしてスープを作った。
ある人は皮製品を煮込んでしゃぶり、おが屑と壁紙用の
糊でホットケーキを作ったりした。
ある提督は豚皮のてさげ鞄を友人の妻におくったが
「数日後、私はなんとか食べられるボーク・ジェリー
が入っている箱を受け取った。」という。
この婦人は鞄の金具も一緒に送ってきた。金具は
ポーク・ジェリーに入ってない事を保証する為に。
それに彼女がユーモア感覚を失っていない事も。
空腹のあまり極端な行動に走る者もいた。
ある少女は食料に替える為死んだ父親の金歯を抜いた。
また、二人の子供は大人にこう言つた。
「パパとママが死んだので、わたしたちとおばあさんとで
死体を天井裏に隠して、今は三人で五人分の配給切符を
もらっている。」
しかしわずかな配給品を分けあう人々の話もあった。
ある男は、自分のその日の食料の分け前を妻に差し出した。
自分は軍需工場で働いている報酬としてすでに、余分の
配給をもらったからといって。彼は日記に
「生まれてはじめてエリザベータに嘘をついた」
と告白している。
16 :世界@名無史さん:02/11/08 17:25
「何も終わっちゃいねえ!何も!言葉だけじゃ終わらねえんだよ!
俺の戦争じゃなかった、あんたにやれって言われたんだ!
俺は勝つためにベストを尽くした だが誰かがそれを邪魔した!
シャバに戻ってみると空港に蛆虫どもがぞろぞろいて 抗議しやがるんだ!
俺のこと赤ん坊殺したとかなんとか言いたい放題だ やつらに何が言えるんだ
ええっ!奴等はなんだ俺と同じあっちにいてあの思いをして喚いてんのか!」
「みんな失望し苦しんでいたんだ もう過ぎたことだ」
「あんたにはなァ!俺にはシャバの人生なんか空っぽだ
戦場じゃ礼節ってもんがあった 助け合い支えあっていた ここじゃ何もねえ!」
「おまえは私にとって最後の一人だ 野垂れ死にをしてくれるな」
「あっちじゃヘリも飛ばした 戦車にも乗れたよ!100万もする武器を自由に使えた!
それが国に戻ってみれば駐車場の係員にもなれないんだ!!
畜生・・みんなどこ行ったんだ クソ・・
空軍にも友達がいた みんないい奴だった あっちじゃ友達はごまんといた
それなのにどうだ ここには何もねえ・・
ダンフォース 憶えてる 俺いつかマジックペン一本とって拾い物って
ラスベガスに送ったんだ 俺たちいつもベガスのこと、車のこと喋ってたから
あいつはいつも赤いシェビンのコンパッティブルのこと喋ってた 帰ったら
タイヤが擦り切れるまで走ろうって・・
17 :世界@名無史さん:02/11/08 17:26
俺たちがいたあの納屋に子供がやってきて靴磨きの箱を持って『お願い磨かせて』
そう言ったんだ 俺は断ったがしつこくせがむんでジョーイは承知したんだ
俺、ビールを取りに出た 箱に仕掛けがあって箱を開けるとあいつの体は吹っ飛ばされちまった
すごい悲鳴だった!あいつの血や肉が俺の体にべっとりついてこんなに!!
引っぺがさなきゃならなかった!友達が、俺の体中に飛び散って!
俺、なんとかあいつを抑えようとした!けど、どうしても内臓がどんどん出てくるんだ!
どうにもできなかった!あいつ言うんだ『俺うちへ帰りてぇー帰りてぇー』
そればっかりだ 『国へ帰りてぇー 帰ってシェビン乗り回してえよー』
でも・・あいつの足がみつからねえんだ・・足がみつからねえんだ・・
あれが頭にこびりついてる もう7年にもなるのに・・毎日思い出すんだ
目が覚めてどこにいるのか分かんねえ時もある 誰とも喋れねえ・・
時には一日・・一週間も・・忘れられねえ・・あれが・・」
18 :世界@名無史さん:02/11/08 17:29
日本海海戦で負傷したロシアバルチック艦隊司令長官=ロジェストウィンスキー
を見舞う。
東郷元帥
「はるばるロシアの遠いところから回航して来られましたのに、武運は閣下に利あらず
御奮戦の甲斐なく、非常な重傷を負われました。今日ここでお会い申すことについて
心からご同情つかまつります。われら武人はもとより祖国のために生命を賭けますが、
私怨などあるべきはずがありません。ねがわくば十二分にご療養下され、一日もはやく
ご全癒くださることをお祈りします。(略)」
ロジェストウィンスキー(涙をにじませながら)
「私は閣下のような人に敗れたことで、わずかに自らを慰めます」
19 :世界@名無史さん:02/11/08 17:33
ドイツで魔女狩りで逮捕された男が獄中から子供たちに宛てた手紙。
「何千回も何万回もさよならを言おう・・・」
後は忘れたが、泣いたことは覚えている。
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>>1と亡き嫁、そして幼馴染みの優しい三角関係。周りの人々に支えられながら、家族は前に進む。
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クズ女の半生聞いてくれ
世界は意外にも狭くて、そして残酷だった。これは一生懸命生き続けた一人の女の子のお話です。
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