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彡(゚)(゚)で学ぶ中国の故事・逸話
Part6


98:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:24:48 ID:LIM
【国士無双】5
彡(゚)(゚)「さぁー会議始めるやでー…あれ?蕭何はどうしたんや?」
部下「昨日から姿が見えません。昨日、関を出るのを見ましたのでここから逃げ出したのでは…」
彡()()「ファッ!?蕭何は国造りに欠かせない男やで!!?兵挙げた当初から一緒にやってきたのになんでや…」
('ω`)「漢王、ただいま戻りました」
彡()()「っているやんけ!?」

彡(゚)(゚);「蕭何どういうことや?関を出て逃げ出したりして…」
('ω`)「逃げ出したんじゃありません。ある人物を追ってたんです」
彡(゚)(゚)「ある人物を?誰や?」
('ω`)「韓信です」
彡(゚)(゚)「韓信!?この前、食糧官にしたやつか?!」
('ω`)「彼こそ国士無双です。二人といない人物です」
彡(゚)(゚)「あいつそんな優秀な食糧官やったんか…」
('ω`)「…いえ食糧官じゃなく…軍事です。兵を率いることで右に出るものはいないでしょう」
('ω`)「わが軍に個人で強いものがいても、兵法の知識があって兵を動かせる将がおりません。漢王はこのままこの地で老いて一生終える気ですか?」
彡(゚)(゚)「んなわけないやろ!本来ならワイが関中の王になるはずだったやんけ!ここで一生終われるわけないやろ!」
('ω`)「ならば項羽と戦せねばなりません。わが軍に項羽と戦って勝てる将がいるでしょうか?」
彡(゚)(゚)「……」
('ω`)「それを出来るのが韓信です。ぜひ彼に重要な職務を」
彡(゚)(゚)「わ、分かったわ…お前に免じて将軍にするわ」
('ω`)「ただの将軍じゃダメです。大将軍にしてください」
彡(゚)(゚);「え!?大将軍は国の兵権を預けることになるやんけ!!ついこないだ雑兵だったやつなのに兵権任せるんか!!??」
('ω`)「さきほども申しましたが彼こそ国士無双です。必ず項羽を倒してくれるでしょう」
彡(/)(\);「分かった…分かったやで…韓信を呼んで大将軍にするわ」
('ω`)「それが漢王の悪い癖です。そのように礼儀無く投げ槍で任命しようとするのでは無礼です。まず韓信に敬意を払い日を選び任命式を開かねば」
彡(゚)(゚);「わ、分かったわ!お前に任せる!」
('ω`)「では式の日を決め、拝将台建てます」

99:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:26:01 ID:LIM
【国士無双】6
部下A「今日が大将軍の任命式か…まだ誰がなるか分からないんだが…」
部下B「やっぱり樊噲(はんかい)どのだろう?漢王と義兄弟であり挙兵当時から仕え漢軍一の猛将だし」
(●゚◇゚●)「え?僕が?何も聞いてないしそれはないよー」
部下A「おそらく樊噲どのをビックリさせようとしてるんじゃないですか?」
部下B「漢王はそういう茶目っ気ありますし」
(●^◇^●)「そうかな?もーう漢王のアニキはそういうところ亭長時代から変わってないなぁー」
彡(゚)(゚)「では大将軍任命式を始めるやでー」
(●^◇^●)「もう僕の気持ちは決まってますよーー」
彡(゚)(゚)「では韓信!拝将台に上がってくるんやでー」
(*^◯^*)
部下A「え?誰だ?」
部下B「あれは食糧官のやつか?…なぜ拝将台に…」
(●゚◇゚●)「僕、樊噲…」
彡(゚)(゚)「では本日より韓信を大将軍に任命するわ!おめでとさん」
部下A・B「え?!」
(●●●●●●●)ブォン…ブォン
(*^◯^*)「スター☆への第一歩なんだ」

100:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:27:18 ID:LIM
【国士無双】7
漢王・劉邦の家臣・韓信の故事。
上述の通り韓信は始め項羽に仕えた。
しかしいくつも献策したが聞き入られず重用されなかった。
やがて秦を滅亡させ関中一番乗りにも関わらず論功行賞では劉邦は関中の一部の巴、蜀の地だけを与えられた。
そして漢中を都とし漢王となった。
しかし僻地ということと秦の元領土のため劉邦の兵がしり込みする者が続出し兵隊を募集し始めた。
韓信はそれに応募し漢王を主に変えた。
しかしそこでも雑兵のままでいた。
ある時、罪を犯し同僚十三人と共に処刑されそうになってしまう。
処刑の責任者は漢の重臣・夏候嬰であった。
韓信の処刑の順番になったとき、韓信は
韓信「漢王さまは天下を望む気はないのですか?どうしてむざむざ壮士を殺すような真似をするんですか?」
夏候嬰はこの兵は他の兵とは違うと感じとり、処刑を延期し、蕭何に推挙した。
蕭何はさっそく韓信と面会し、その才能を高く評価した。
劉邦に推挙したが劉邦は半信半疑で真剣に取り合わず結局たいして重用しなかった。
蕭何は韓信と何度も語り合いその評価は高まっていき、劉邦に何度も推挙しても役職は上がらなかった。
そんな中、韓信はついに漢を出ることを決意し逃亡を図る。

101:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:27:57 ID:LIM
【国士無双】8
その報告を聞いた蕭何はすぐさま追いかけ、追いつくと
蕭何「今度推挙してダメなら私も漢を捨てよう」
と言い説得した。
この頃、漢は故郷の恋しさ、僻地にいる虚しさが募って脱走する兵が続出していた。
姿が見えない蕭何を脱走したのでは?と思い気が動転した劉邦であったが蕭何は戻ってきた。
戻ってきたのは嬉しかったが、逃げ出そうとした行為に詰問せざるを得なかった。
劉邦「なぜ逃げ出したのだ?お前を信頼していたのに」
蕭何「逃げ出したのではありません。ある人物を追っていたのです」
劉邦「今さら誰を追うのだ?今まで何人も出ていったが追おうとはしなかったじゃないか?」
蕭何「はい。韓信を追っていたのです」
劉邦「韓信だと!?韓信はお前の推挙で食糧官にした者か?」
蕭何「彼こそ国士無双です。あの者がいれば漢王は天下を望めます」
これが【国士無双】の故事。
国士とはその国でも特に、優秀な人材で無双は二つとない並ぶものがいない。
二つと合わせたら国で一番優れてるということ。
蕭何の強い推挙によりようやく劉邦は韓信に目を向け大将軍に任命する。
韓信の故事というより劉邦の蕭何への信頼度が伺えるエピソード。
ほとんど実績もない男に国の兵権を任せるのはそう出来ることじゃないわ
劉邦は蕭何の再三の推挙で韓信を大将軍に据えたわけだから、蕭何に全幅の信頼してたと見えるな

102:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:36:06 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】
部下A・B「なんであんなやつを大将軍に…」
(●●●●●●●)ブォン…ブォン「・・・」
彡(゚)(゚)「さっそくやけど韓信大将軍の今後の方針を聞かせてクレメンス」
(*^◯^*)「はいなんだ!まず東進し天下を項羽と争うんだ!」
(*^◯^*)「漢王さまは武力・兵力で項羽とどちらが上だと思いますか?」
彡(゚)(゚)「両方ともワイのが下や…」
(*^◯^*)「僕もそうおもうんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「…」
(*^◯^*)「けど僕は項羽に仕えてたから欠点もよく知ってるんだ」
(*^◯^*)「項羽は怒ったら周りの人が全員ひれ伏すけど、事を優れた将に任せる事が出来ない。
これは【匹夫の勇】なんだ。
また部下に対して優しい言葉を掛けたり思いやりもあるんだ。
負傷者を見たら涙して自分の食事を分け与えたり女性のような情をかけたりするんだ。
優しいけど、いざ恩賞となると出し惜しみする【婦人の仁】なんだ」
彡(゚)(゚)「なんや項羽って可愛いやんけ」
(*^◯^*)「というか子供みたいなんだ・・・」
(*^◯^*)「それに各諸侯に対しての恩賞もかなり不公平なんだ。
反乱が起こる可能性が高いので進出する機会は必ず訪れるんだ」
(*^◯^*)「そして東進の話なんだけど、まず関中にいる元秦の将で三秦と呼ばれる章邯(しょうかん)、司馬欣(しばきん)、董翳(とうえい)が立ちはだるんだ。けどそんな問題視するほどじゃないね」
彡(゚)(゚)「なんでや?三人とも優れた将やろ??」
(*^◯^*)「関中の三秦は二十万の兵士達を見殺しにした将軍たちなんだ。
関中の人たちの心は離れているんだ。
その逆に漢王さまは以前咸陽で略奪・虐殺を行わなかったし人気があるため、三秦が守る関中はたやすく落ちるよ」
※秦にいた章邯は率いる秦軍二十万と共に項羽に降伏したが、暴動の気配がありと見られ章邯、司馬欣、董翳を除く秦兵二十万は皆殺しにされた。ヒェ…
彡(゚)(゚)「なるほど…納得や」
部下A「(なるほど…韓信の言うとおりだ…)」
部下B「(この男ならやれるかもしれない…)」
(●゚◇゚●)「・・・」
(*^◯^*)「それに今漢にいる兵の人たちも故郷恋しさもあって帰りたがってるんだ。この力は東進に大きな力となるんだ」
彡(゚)(゚)「(蕭何の言うとおり…こいつがいれば項羽に勝てるかも…)」
(*^◯^*)「じゃあ時が来るまで兵を訓練して漢王さまがここに来たとき外部からの侵入を避けるために焼け落とした棧道を復旧させるんだ」
彡(゚)(゚)「え?なんで棧道を焼け落とした理由知ってるんや?」
(*^◯^*)「なんで焼き払ったかちょっと考えれば分かるんだ!(エッヘン)」
彡(゚)(゚)「…」

103:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:37:32 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】2
彡(゚)(゚)「ファッ!?斉が反乱起こしたんか?!」
(*^◯^*)「思った通り反乱が起きたんだ。漢王さま!出陣命令ちょーだい♪」
彡(゚)(゚)「…はぁ?まだ棧道直ってないやん?」
(*^◯^*)「大丈夫なんだ!」
彡(゚)(゚)「??…分かった東進開始や!」
(*^◯^*)「じゃあまず章邯の弟・章平が守る散関を攻めるんだ!樊噲(はんかい)くん!…協力してくれる…?

(●゚◇゚●)「…大丈夫です。命令に従います(漢王さまのためだ。まだ納得はいってないけど…)」

……
章平「ん?何か騒がしいな…」
部下「章平さま大変です!漢軍が攻めてきました!」
章平「何を言ってるんだ?漢王は棧道を復旧させてると聞いたがそんな早く直るわけないだろ?ここまで来れるわけない」
部下「…直に見ていただいたら分かります」

(*^◯^*)
(●゚◇゚●)

104:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:38:59 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】3
章平「本当に来てる…天から降ってきたのか…?」
(*^◯^*)「棧道を復興させてるのを見せておいて僕らは陳倉から通ってきたんだ」キャッキャッ
章平「……しかしこの散関は要害だ…ちょっとやそっとの兵じゃ落とせんぞ」
散関「すまんな」カンラクー
章平「なんだと?!何が起こったんだ!?」
(*^◯^*)「実は事前に漢の兵を農民や脱走兵に化けさせて散関に侵入させてたんだ。その兵たちが門番に襲い掛かって城門を開けさせたんだ」
章平「なん…だと……?」
(*^◯^*)「樊噲くん!あとはよろしく!」
(●゚◇゚●)「いただきまーす(意味深)」
章平「!!!??」
┏━━━━━━━┓
┃  / \  ┃
┃ /   \ ┃
┃ 章 平 ミ┃
┃ 丿    ミ┃
┃ つ  (  ┃
┃  ) (  ┃
┗━━━━━━━┛
(*^◯^*)「どんどん攻めてくんだー!」キャッキャッ
(●゚◇゚●)「(すごい…こんな要害を数日で落としちゃった…やっぱり韓信くん凄いんだな…)」


105:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:41:29 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】4
(*^◯^*)「よし!章邯将軍が守る廃丘城(はいきゅうじょう)に来たんだ!」
(●゚◇゚●)「う〜んけどここもまた要害だねー四方は山に囲まれて堀は白水川から水をひいてるみたい」
(*^◯^*)「ちょっと辺り地形を見てみるんだ」

(*^◯^*)「これが白水川かぁー水かさ高いんだね」
(●゚◇゚●)「この時期は洪水も多いみたいだよ」
(*^◯^*)「……この水を兵として使おう!」
(●゚◇゚●)「え?どういうこと?」
(*^◯^*)「樊噲くん、上流の水を堰止めて(せきとめ)続けて下流の水も堰止めてくれる?」
(●゚◇゚●)「??分かった」

……
………
(●゚◇゚●)「堰止めて三日経って白水の水が溢れそうだね」
(*^◯^*)「これで準備万端なんだ。上流の堰止めを撤去して下流の堰止めで食い止められれば洪水が起きて白水川から堀に水を引いてる廃丘城はたちまち水浸しになるんだ。そうすればあの城は丸裸なんだ!」
(●゚◇゚●)「!そういうことだったんだ!じゃあさっそく実行しよう!!」

……

106:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:42:32 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】5
章邯「ん!?なんだこれは?!城中が浸水してるじゃないか!!?」
部下「堀の水が溢れかえっています!」
章邯「これではこの城を守れない!桃林(とうりん)へ逃げるぞ!」

……
章邯「残った兵はこれだけか…」
部下「…漢の兵が迫ってきてます…」
章邯「もはやこれまで…」
┏━━━━━━━┓
┃  / \  ┃
┃ /   \ ┃
┃ 章 邯 ミ┃
┃ 丿    ミ┃
┃ つ  (  ┃
┃  ) (  ┃
┗━━━━━━━┛

(●゚◇゚●)「この人が章邯将軍みたいだね」
(*^◯^*)「うん…手厚く葬ってあげよう…」
(*^◯^*)「続けて三秦の董翳くんと司馬欣くんを攻めるんだー」

……
董翳「すいません…」
司馬欣「許してください…」
(*^◯^*)「ええんやでなんだ!」
(●゚◇゚●)「(三秦をあっという間に平定しちゃった…)」

107:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:43:21 ID:LIM
【匹夫の勇 婦人の仁】&【韓信の活躍】6
【匹夫の勇】とは勇敢だが個人的武勇にすぎない。
思慮が浅くただ血気にはやるという意味。
【婦人の仁】とは実態の伴わない女子供の優しさで部下には優しいが、いざ恩賞となると出し惜しみするという意味。
韓信はこう項羽の欠点を述べ劉邦を勇気づけた。
最初は誰もがなぜ名もなき雑兵の韓信を大将軍にと疑問だったが彼の鋭い見識、確かな戦略を聞き、納得した。
そして上述の通りあっという間に三秦の章邯、董翳、司馬欣を攻略し韓信の名と評価は瞬く間に上がり、項羽との対決に入っていく。

110:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:45:33 ID:LIM
【背水の陣】&【敗軍の将 兵を語らず】1
(*^◯^*)「楚についてる周りの国々を攻略するんだ!」
(●゚◇゚●)「魏を平定して次は趙だね。けど僕らは三万未満の兵に対して趙軍の城には二十万の兵はいるなぁ」
(*^◯^*)「……樊噲(はんかい)くん。これから別動隊として二千の兵隊さんに漢の旗を持たせて趙軍が籠る城近くに伏せていてくれない?僕らが現れたら趙軍は全軍出撃させて攻撃してくるんだ。そうすれば城は空になるからその時、攻め入って漢の旗を立てて」
(●゚◇゚●)「分かったー!無茶しないようにねーー」

……
(*^◯^*)「さて趙軍の城近くに着いたね。あ、夏候嬰(かこうえい)くん!ここに陣築いてくれる?」
夏候嬰「え?ここですか?ここでは川を背にすることになりますが…」
(*^◯^*)「そうなんだ」
夏候嬰「兵法では山を背に水を前にとありますが、本当に築いていいですか?」
(*^◯^*)「うん♪」キャッキャッ
夏候嬰「(何を考えてるかわからん…韓信将軍はいつも笑ってるから余計に…)」

111:名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:46:32 ID:LIM
趙・武将A「うん?漢軍が陣を築いたみたいだけど、なんだあれはw水を背にするとは兵法を知らないなw」
趙・武将B「あんな陣なら半日と持たないだろうなw」

……
趙・武将A「よし!出撃だ!一気に漢軍を攻め滅ぼすぞー!」
ドドド
夏候嬰「大将軍!趙が攻めて参りました!おそらく全軍出撃させてます!」
(*^◯^*)「よし!迎撃するんだ!ただし適度に戦ってすぐに陣へ引き返すんだ!」
ワーワー
(*^◯^*)「…そろそろ頃合いなんだ…みんなー急いで陣に引き返すんだー!」
趙・武将A「漢軍が陣に戻り始めたぞ!」
趙・武将B「このまま一気に攻め落とすぞー!」

趙・武将A「うーんなかなか抵抗が激しいな」
趙・武将B「味方の被害が多くなってきたな」
趙・武将A「仕方ない、いったん城へ引き上げるぞ」
趙・武将B「!?おいあれを見ろ?!」

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