Part5
89:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:11:21 ID:
LIM
【鴻門の会】5
項羽「お前は誰だ?何しにここへきた?」
樊噲「私は沛公(劉邦)の家来・樊噲と申します!戦勝の宴なのに我々に家来にはなんの振る舞いもない!お流れを頂戴しとうございます!」
すごい剣幕で喚き剣舞も中止してしまった。
項羽「よし!たっぷりと酒を飲ませろ。飲み残しは許さんぞ」
樊噲は大きな盃に入った酒を軽々と飲み干し続いて豚の生肉が出てそれを一気に平らげた。
気持ちいいくらいの食いっぷり飲みっぷりに感心した項羽はもう一杯酒を勧めた。
樊噲「私は死すら恐れませんのに、どうして酒を断る理由がありましょうか。
秦王は暴虐で、人々は背きました。
懐王は諸将に、先に咸陽に入ったものを王にすると約束しました。
沛公は先に咸陽に入りましたが宝物の略奪もせず、覇上に軍をとどめ、項羽さまの到着を待っていました。
函谷関に兵を派遣したのも、盗賊と非常時に備えるためです。
未だに恩賞もないのに讒言を聞き入れて功ある人を殺すというのは秦の二の舞ではありませんか?」
痛いところをつかれた項羽は
項羽「そなたは何か勘違いしてるようだな。私はそんな気はないぞ」
樊噲「そうですか。私の勘違いでございましたか。お許しくださいませ」
項羽「そんなに沛公が心配ならここにいることを許そう」
と言った。
それから間もなく劉邦は宴席を中座しそれに樊噲も続いた。
なかなか帰ってこないので張良が様子を見に行くといい中座した。
そして宴席に戻った張良は劉邦は酒に酔い気分が悪くなったので失礼があってはならぬとすでに自分達の陣へ帰ったと項羽たちに伝える。
そして劉邦からの贈り物があるのでとそれを渡し張良も帰っていった。
項羽は贈り物見て上機嫌になった。
項羽「ほうなかなか良い品ではないか。これは亜父への献上品だ。受けとってくれ」
※亜父(あふ)
范増のことを指し、父の次に尊敬する人
贈り物を差し出された范増はそれを床に叩きつけ壊し始めた。
項羽「なにをする!?亜父!?」
范増「こんな小僧と謀り事などできぬ!」
と言い捨て宴席を立ち去っていった。
范増「このままでは劉邦が天下をとり項羽は滅ぼされるだろう」
と嘆いたという。
こうして劉邦は最大の危機を乗り切ることに成功した。
それは優秀な部下のおかげである。
ってめっちゃ長くなってすまんな…
鴻門の会までの経緯話すのが無駄に多すぎちゃった…
この後の展開を見ると范増の予感が的中しまくりなのでこの鴻門の会が劉邦を倒す絶好の機会だったな
90:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:13:12 ID:
LIM
【韓信の股くぐり】1
(ヽ*´◯`*)「あー腹減ったんだぁ…」
(*^◯^*)「あっ!奥さん奥さん!ご飯くーださい♪」
奥さん「無職の居候なのに何言ってるの…?」
(*^◯^*)「しょーがないんだ…今は僕に合ってる仕事がないから…あ!でも時期がきたらその内スターになるから大丈夫なんだ!」キャッキャッ
奥さん「…せめて家事くらい手伝いなさいよ…」
(ヽ*´◯`*)プイ
奥さん「・・・」
…
……
(*^◯^*)「追い出されちゃったんだ…」
(*^◯^*)「う〜んしょーがないか…何もしてなかったし」
(ヽ*´◯`*)「うっ!…腹減ったんだ…」
婆さん「あんた腹減ってるんでしょ?はいこれ」
オニギリー
(*^◯^*)「え?!食っても良いのか?!」
婆さん「いいよ。あんた見てると可哀想だからねえ…出来るだけ毎日食べさせてあげるよ」
(*^◯^*)「(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)(*^◯^*)」
(*;◯;*)「ありがとうなんだ…スター☆になったらお婆ちゃんに恩返しするんだぁ…」
婆さん「馬鹿いうんじゃないよ。自分の飯も満足に用意出来ない能無しが…(呆れ)」
(*^◯^*)「うめぇーんだ♪」
…
……
………
91:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:14:39 ID:
LIM
若者A「おい韓信がこっちに歩いてくるぜ」
(*^◯^*)
若者B「あいつ毎日貧しい婆さんにメシ恵んでもらってるんだってな?」
若者C「けど生意気に剣は持ってるんだよなぁちょっとからかってやろうぜ?」
若者A「よーし!おい韓信!」
(*^◯^*)「ん?なに??」
若者A「お前生意気にいつも剣さしてるよな?」
(*^◯^*)「うん!いいでしょ?」キャッキャッ
若者A「その剣はなんのために持ってんだ?ただの飾りじゃねえだろ?度胸があったら俺を刺してみろよ??」(ゲス顔
(*^◯^*)「え…」
若者B「通行人の皆ー今から韓信が剣技を披露するぞー!」
若者C「どうしたんだよ?あいつを刺せねえのか?」
(*^◯^*;)「えぇ…いきなり言われても刺せないんだ…」
若者A「あ?刺せないだと?刺せないなら俺の股くぐれよ。そしたら許してやるよ」
(*^◯^*)「分かったんだ」キャッキャッ
若者A「はぁ?」
マタクグリー
若者B「本当に股くぐりやがったwww」
若者C「こんな臆病なやつ見たことねえwww」
ゲラゲラゲラ
(*^◯^*)「…」
…
……
婆さん「あんた…本当に情けないねぇ…」
(*^◯^*)「あ!お婆ちゃん!こんにちはー見てたんだ?」
婆さん「なんであそこまでされて黙ってるの?あんなやついっそのこと刺してやればいいのに…」
(*^◯^*)「…」
(*^◯^*)「恥は一時、志は一生なんだ」
婆さん「え?」
(*^◯^*)「あの時僕が一時の怒りであの子を刺し殺してもなんの得もないしそれどころか周りに恨まれるだけなんだ」
(*^◯^*)「うわぁ頑張ろう ビックになろう」
92:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:15:33 ID:
LIM
【韓信の股くぐり】2
漢三傑の一人韓信の故事。
韓信は若い頃、貧乏でろくに働きもせず他人の家に居候しながら生活していた。
ある亭長(最下級の役人)の家に転がり込んだが、居候の身ななのに働きもしないで家事の手伝いもしないので亭長の妻は怒りメシを与えなくなった。
韓信は仕方なくそこから出て浮浪者の身になった。
ろくに食べないで数日放浪してる中、韓信は老婆から数十日間メシを恵んでもらうことになった。
韓信は
韓信「このご恩は必ず返す」
といい老婆は
老婆「返されるなんて期待してないよ。あんたが可哀想だからやっただけだよ」
と言った。
そんな生活を続けていたので韓信の評判は最悪だった。
ある時、韓信は上のように街の若者に喧嘩を売られる。
しかし韓信は志がある身で、このような場所で命のやり取りをしても仕方ないと判断し言われるままに若者の股をくぐった。
それを街中でやったので人々はあざけり韓信を股夫(こふ)と呼ぶようになった。
しかし韓信は
韓信「恥は一時、志は一生。ここでこいつを切り殺しても何の得もなくそれどころか仇持ちになってしまうだけだ」
と冷静に状況を判断していた。
韓信はそのあと楚→漢に仕え楚漢戦争の中心的な人物となり王を名乗るまでに大出世を果たす。
この故事は将来に大望のある者は、目の前の小さな侮りを忍ぶべきという戒めである。
後に韓信は食事を与えてくれた老婆に感謝の意味で千金を。
股くぐりしろと言った若者には学ばせてもらったとの意味で中尉(警察長官)に任命。
そして居候させてくれた亭長に面倒見るなら最後まで見ろと百銭だけを渡した。
(なんかなぁ…)
韓信とかいうニートの星。
しかし呂尚といい韓信といいなんで働かないやつが多いんや…
93:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:16:16 ID:
LIM
【国士無双】1
(*^◯^*)「…」
(*^◯^*)「あ!項羽さま!僕の話聞い…」
\(*^◯^*)/
===( ・`ω・´)「……」
(*^◯^*)「う〜ん見向きもしてくれないんだぁ…楚に仕えてから結構経つけど、献策しようとしてもずっと無視されっぱなし…楚は僕のいるべき場所じゃないのかな…」
(*^◯^*)「ん…?なんだこのチラシ?」
┏━━━━━┓
┃Vやねん!漢!┃
┃ ┃
┃ 彡(^)(゚) n.┃
┃..彡 と( E)┃
┃γ y / ┃
┃/ |ヽノ ┃
┗━━━━━┛
(*^◯^*)「これは漢王になった劉邦さんの兵隊募集のチラシなんだ」
(*^◯^*)「……ここにいても項羽さまは話を聞いてくれないしスター☆なんて夢のまた夢なんだ…」
(*^◯^*)「よし!漢王さまに仕官するんだ!」
…
……
………
(*^◯^*)「…」
(*^◯^*)「あれ?」
夏候嬰(かこうえい)「お前ら十三人は連座制のためこれから斬首に処す!」
(*^◯^*)「なにいいいいいいいいいいいっ!!?」
94:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:16:16 ID:
LIM
【国士無双】1
(*^◯^*)「…」
(*^◯^*)「あ!項羽さま!僕の話聞い…」
\(*^◯^*)/
===( ・`ω・´)「……」
(*^◯^*)「う〜ん見向きもしてくれないんだぁ…楚に仕えてから結構経つけど、献策しようとしてもずっと無視されっぱなし…楚は僕のいるべき場所じゃないのかな…」
(*^◯^*)「ん…?なんだこのチラシ?」
┏━━━━━┓
┃Vやねん!漢!┃
┃ ┃
┃ 彡(^)(゚) n.┃
┃..彡 と( E)┃
┃γ y / ┃
┃/ |ヽノ ┃
┗━━━━━┛
(*^◯^*)「これは漢王になった劉邦さんの兵隊募集のチラシなんだ」
(*^◯^*)「……ここにいても項羽さまは話を聞いてくれないしスター☆なんて夢のまた夢なんだ…」
(*^◯^*)「よし!漢王さまに仕官するんだ!」
…
……
………
(*^◯^*)「…」
(*^◯^*)「あれ?」
夏候嬰(かこうえい)「お前ら十三人は連座制のためこれから斬首に処す!」
(*^◯^*)「なにいいいいいいいいいいいっ!!?」
95:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:18:28 ID:
LIM
【国士無双】2
夏候嬰「まずお前からだ!」
(*^◯^*)「…その前に聞きたいんだけど…」
夏候嬰「なんだ?」
(*^◯^*)「漢王さまは天下を望む気はないんだ?」
夏候嬰「なんだと?」
(*^◯^*)「スター☆候補の僕を…壮士の僕を斬首だなんて漢の損失なんだ!」(キリッ
夏候嬰「それを自分で言うのか…」
(*^◯^*)「み、見る目ある人なら僕を処刑しようなんて思わないんだ!」
夏候嬰「天下を望むと言ったがそれは項羽さまのことじゃないのか?」
(*^◯^*)「違うんだ。劉邦さまがこの地で朽ち果てる気はないんだ」
夏候嬰「なに?では劉邦さまも天下を望んでいるというのか?」
(*^◯^*)「そう思ったから僕は漢に来たんだ」
夏候嬰「フム…そこまで自信たっぷりに物を言うのであればお前の処刑は延期しその能力を確かめよう」
…
……
夏候嬰「というわけで処刑を延期しました」
('ω`) 「なるほど。なかなか面白い男だね」
夏候嬰「今、漢に必要なのは人材です。蕭何(しょうか)どのにもぜひあっていただきそいつの能力を計ってほしいのです」
('ω`)「夏候嬰どのがそこまで言われるなら会ってみましょう」
…
……
('ω`)「僕は漢の丞相を務める蕭何です」
(*^◯^*)「僕、韓信!」キャッキャッ
96:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:20:25 ID:
LIM
【国士無双】3
('ω`)「夏候嬰から君の話を聞いたよ。自分を処刑するのは漢の損失だとかいったんだってね」
(*^◯^*)「そらそうよ」
('ω`)「…もしかしたら命欲しさにホラを吹いたのかもしれないし、それを調べさせてもらうよ」
('ω`)「君は学問で何学んだの?」
(*^◯^*)「兵法なんだ!」
('ω`)「ふーん。なんのために?」
(*^◯^*)「スター☆になるためなんだ!」
('ω`)「……誰の兵法書を学んだの?」
(*^◯^*)「すべてなんだ!(エッヘン)」
('ω`)「え!?冗談でしょ?!」
(*^◯^*)「本気なんですけど?(半ギレ)」
('ω`)「じゃあ確かめさせてもらうよ…兵法書持ってきて」
…
……
………
('ω`)「……すごい……本当に兵法書を全部覚えてる…」
(*^◯^*)「頑張ったんだ!」
('ω`)「けど全部学んだからといっても昔、兵法学の天才と言われた趙の趙括(ちょうかつ)は長平の戦いで秦の白起(はくき)に敗れてるけど…」
※長平の戦い
春秋戦国時代の趙と秦の戦いでこの戦いで指揮した趙軍の趙括は四十万の大軍を率いていながら名将・白起率いる秦軍に敗れた。
(*^◯^*)「あれは兵法を丸暗記してただけなんだ。戦は四季、地形、状況によって応用するべきなのに趙括くんは教科書通りに動いてしまったんだ。それを白起くんに手を読まれてしまい裏をかかれたんだ。敗れるのは残念でもないし当然」
('ω`)「(この人天才…かも?)」
('ω`)「君はスター☆になりたくてここにきたんだっけ?」
(*^◯^*)「そうなんだ!」キャッキャッ
('ω`)「スター☆にしたら漢に尽くすことできる?」
(*^◯^*)「できらぁ!」
('ω`)「分かりました。あなたを漢王に推挙します」
…
……
彡(゚)(゚)「そんな優れた男なんか。う〜んけど項羽に仕えて雑兵のままやろ?あかんやつちゃう?」
('ω`)「韓信の能力に気づかなかったんでしょう。彼ほどの男ならどこの国でも重要な役職につくはずです」
彡(゚)(゚)「ほーん…とりあえず食糧官にでもさせるか」
※食糧官
年貢米を取り立てる役目。
('ω`)「え…?…もっと重要な役職をつかせていただきたいんですが…」
彡(゚)(゚)「まあまだそのなんとか信のこと全然分からんから様子見やな」
('ω`)「……」
97:
名無しさん@おーぷん:16/11/10(木)23:21:24 ID:
LIM
【国士無双】4
(*^◯^*)「…」
('ω`)「韓信くん…」
(*^◯^*)「あっ!蕭何くん!こんにちはなんだ!」
('ω`)「真面目に食糧官の仕事こなしてるみたいだね…ごめんね…韓信くんをもっと重要な役職につかせたいけど漢王がなかなか了承してくれなくて…」
(*^◯^*)「仕方ないんだ…いきなり見ず知らずの者を抜擢させるのは難しいもんね」
('ω`)「必ず近いうちに韓信くんをもっと重要な役職に取り立ててくれるようにするからもう少しだけまってね」
(*^◯^*)「分かったんだ」
('ω`)「またね」
…
(*^◯^*)「といっても難しいよね…もしかしたら漢は僕のいるべきところじゃないのかもなぁ…」
(*^◯^*)「・・・」
(*^◯^*)「僕自身、漢を出る喜びがあった」
…
……
………
('ω`)「え!!!?韓信くんが出てった!!!!??」
部下「はい。今朝早くに出ていったそうです」
('ω`)「大変だ…彼を失ってはいけない…すぐに馬を出せ!僕が追いかける!」
…
……
('ω`)「あっ!いた!韓信くーん!」
(*^◯^*)「あっ!蕭何くん!?」
('ω`)「黙って行くなんてあんまりだよ」
(*^◯^*)「…蕭何くんに高く評価してもらったのはありがたいけど、僕はこのまま僻地で食糧官で終わる気はないんだ… 」
(*^◯^*)「賢君に仕えて自分の才能を発揮できる場所を与えられてスター☆になりたいんだ」
('ω`)「分かってるよ。だからこうして追ってきたんだよ」
('ω`)「その才能をぜひ漢のために使ってほしい…もう一度、漢王に韓信くんを強く推挙する!それでダメなら一緒に漢を出よう!!」
(*^◯^*)「蕭何くん…そこまで僕を…分かったんだ!蕭何くんを信じ漢に戻るんだ」
('ω`)「よかった…じゃあ行こう!」