Part3
54:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:15:23 ID:
VOs
【完璧】
趙王「秦が和氏の壁と城十五城を交換してくれと言ってきた。これを皆はどう思うか?」
※和氏の壁(かしのへき)
壁とは祭祀用で用いるものや身分を表すもの装飾用などに使われ大きさは一定しない。
要はいろいろと使える?
和氏の壁は特に名高い壁。
(●▲●)「私は反対です!秦は虎狼の国です!信用できません!」
家臣A「私も反対です。城を貰えず壁だけ取られる可能性が高いです」
家臣B「私は賛成です。城十五城は怪しいですが、これを断ったらそれを口実に秦は攻めてくるでしょうし…」
家臣C「私も賛成です。城十五城を貰い和氏の壁を渡して丸く治めるべきです」
(●▲●)「弱腰なことを申されるな!そんなようではまた次々と無理難題を吹き掛けてくる!第一使者はどうする?和氏の壁だけ取られ城を貰えずじゃ話にならない」
家臣B、C「……」
穆賢(ぼくけん)「趙王さま。私の食客で藺相如(りんしょうじょ)という肝の座った男がいます。この男なら使者に適任かと思います。」
趙王「そうか。すぐに連れてきてくれ」
…
(*^◯^*)キャッキャッ
趙王「…そなたが藺相如か…?」
(*^◯^*)「そうなんだ!よろしくお願いいたしますなんだ!」キャッキャッ
趙王「…話は聞いてると思う…秦への使者をできるか?」
(*^◯^*)「できらぁ!僕が秦に出向いて、城を受け取れなければ“璧を完(まっと)うして帰ります”なんだ!」
趙王「そうか!よろしく頼むぞ!」
(*^◯^*)「秦へ旅行なんだwwwwww」キャッキャッ
(●▲●)「(大丈夫かこいつ……)」
55:
楽【49】-阪【53】:16/11/04(金)23:16:06 ID:KLu
完璧って故事成語なんか
56:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:17:30 ID:
VOs
【完璧】
趙王・恵文王の家臣・藺相如の故事。
上の通り秦が趙に和氏の壁と城十五城を交換してくれと言ってきた。
条件は悪くないが相手は虎視眈々と侵略しようとしている大国・秦。
口約束の可能性が高く、和氏の壁だけ取られ城十五城を貰えない可能性がある。
かといって断ればこれだけの好条件を出したのに断るなど無礼と侵略の口実を与えることになる。
それに使者の人選も悩む所だ。
和氏の壁を取られ城も貰えずでは話にならずそれに秦へ赴くのは虎穴に入るようなもので生きて帰れる保証もなく、みんなしり込みした。
議論は重ねるがなかなか打開策が出ない中、家臣・穆賢が一人の男を推挙した。
穆賢「趙王さま。私の食客に藺相如という智勇兼備の者がおります。その者ならこの問題を打開出来るかもしれません。」
趙王「その男はどういう人物なのだ?」
穆賢は藺相如とのことを話した。
昔、穆賢は趙王の怒りを買い処罰を恐れて燕へ亡命しようとした。
藺相如「穆賢さま、なぜ燕へ逃れるのですか?」
繆賢「以前に趙・燕の会談で私は趙王のお供で着いてったのが、その時に燕王と会ったことがある。燕王は私の手を握って友人になりたいと願ってきた。きっと私を快く迎えてくれるだろう」
藺相如「それは間違いです。燕は弱小国であり、比べれば趙は強国です。燕王があなたと友になりたいと願ったのは、あなたが強国である趙王さまの寵愛を受けていればこそ。寵愛を失い不興を買ったあなたが燕に行っても、燕王は匿うどころか捕らえて送り返すでしょう」
穆賢「確かに…ならば私はどうすればいいか…」
藺相如「穆賢さま。ここは誠意を持って趙王さまに謝罪するべきです。あるいは助かるかもしれません」
穆賢は藺相如の言うとおり必死に趙王へと謝罪し許された。
この話を聞いた趙王はさっそく藺相如と会見しどうすればいいか相談した。
趙王「この問題についてどのような対処をすればいいか?」
藺相如「秦は強大国です。受けざるを得ないでしょう。」
趙王「だが璧を奪われ、城を渡されなかったらどうする。それに任せられる使者が居ない」
藺相如「使者がいないのなら私が秦に出向きます。城を受け取れなければ“璧を完うして帰ります”(璧を全く損ねることなく帰る=必ず持ち帰るの意味)」
これから【完璧】が生まれ今では完全無欠の意味で使われるが“壁を完うして帰らん”から生まれた。
藺相如かっけぇー
57:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:20:15 ID:itb
>>56
高校の漢文でやったンゴねぇ…
58:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:23:21 ID:
VOs
【怒髪天を衝く】(どはつてんをつく)1
(*^◯^*)「秦に着いたんだー♪うぉーい!趙の使者が来たんだーー秦王様に会わせてーー」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「なんや…けったいなやつやな…ワイが秦王・昭襄王や」
(*^◯^*)「僕は藺相如なんだ!趙の使者なんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「あれか?和氏の壁を持ってきたんか?」
(*^◯^*)「はい!これなんだ!」
キラキラキラー
彡(^)(^)「お!めっちゃ綺麗やんけ!これが名高い和氏の壁か!」
(*^◯^*)「でお城のことなんだけど…」
彡(^)(^)「おーい家臣どもー!ワイのお宝やでーええやろー??」
家臣A「めっちゃ綺麗ですね!」
家臣B「これは秦王さまが持つにふさわしいですわ」
(*^◯^*)「あの…お城の…」
彡(゚)(゚)「やったでーーワイのお宝コレクションまた増えたでーwww」
(*^◯^*)「……秦王さま」
彡(゚)(゚)「ん?なんやお前?まだいたんか?」
(*^◯^*)「実は和氏の壁に小さな傷がありまして」
彡(゚)(゚)「え?!ワイのお宝に傷が!?どこにあるんや?!?」
(*^◯^*)「はい…ちょうどこの右手の…」
カシノヘキトリー
彡(゚)(゚)「あ!ワイの和氏の壁が!返せや!」
VVVVV
(#*^◯^*)ゴゴゴ…
彡()()「ファッ!?(毛が逆立ってるやんけ…てかこいつ毛があったんか…)」
59:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:24:17 ID:
VOs
【怒髪天を衝く】3
VVVVV
(#*^◯^*)「趙では交換に反対する人が多かったんだ。けど僕が反論して大国の王さまがそんなことするわけがないって言ったら趙王が僕の意見を採用してくれて神前に五日間身を清めてこれを僕に預けてくれたのに秦王さまが城と交換する気ないんだもん!」ゴゴゴ…
VVVVV
(#*^◯^*)「こうなったらこの柱に和氏の壁と共に頭ぶつけて死んじゃうんだ!」
彡(゚)(゚)「!?ま、待ってや!ちゃんと交換するやで!地図持ってきてや!」
VVVVV
(#*^◯^*)「……」
彡(゚)(゚)「ほらこの辺とかどや?」(適当)
VVVVV
(#*^◯^*)「……趙王はこれを五日間身を清めてから僕に預けたんだ。秦王さまもお願いするんだ。」
彡(゚)(゚)「わ、分かったやで!ワイも身を清めてから受けとるわ!(まあ五日間の辛抱や…そのあと受け取ってこいつ殺ったろ)」
〜五日後〜
彡(゚)(゚)「よっしゃ!今日が約束の日や!おーい藺相如!」
(*^◯^*)「あ!秦王さま!こんにちはなんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「今日が約束の日やで?和氏の壁を出してやー」
(*^◯^*)「あーあれはもう趙へ送り返したんだ」
彡(゚)(゚)「…は??」
(*^◯^*)「だって歴代の秦王で固く約束を守った人聞いたことないし秦王さまに謀られて趙王さまの信頼を裏切っては困るもんね」キャッキャッ
彡(゚)(゚)#「はぁーー???」
(*^◯^*)「城を先に出したら趙は喜んで壁を差し出すんだ!けど秦王さまを重ね重ね欺いた僕は大罪だししょーがないね…死罪でもいいんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「なんでこの状況で笑ってるんや…」
家臣A「こいつ殺りましょう!」
家臣B「殺す!」
彡(゚)(゚)「待て!今こいつを殺しても何も得られずに趙に恨まれるだけだ。それなら普通に返す方がいいだろう」
(*^◯^*)「そうだねー♪秦旅行も満喫したしそろそろ帰るんだ」キャッキャッ
彡(゚)(゚)「(…こいつサイコパスなんか…)」
60:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:26:44 ID:
VOs
【怒髪天を衝く】4
藺相如による故事。
藺相如は秦への使者に抜擢され秦の昭襄王と対面する。
そして和氏の璧を渡すが、受け取ったとたん寵姫や群臣に見せびらかし続け、城の話をする気配が無い
昭襄王の態度に、城を渡す気が全く無いと判断する。
藺相如「実は小さい傷があるのです。よろしければお教えいたしましょう」
と近寄って璧を奪い取り、柱の側へ駆け寄った。
そして、冠を突き上げる程に髪を逆立てた凄まじい
怒りの形相になった。
これが【怒髪天を衝く】の由来。
秦王「なにをする!」
藺相如「趙では疑う意見が多かったが庶民ですら欺くのを恥とするのに、ましてや大国の王が欺くなど
あり得ないとの私の意見を趙王さまは聞いてくれて、秦に敬意を払い五日身を清め和氏の璧を私に渡していただいた。なのに秦王さまは一国の使者に対し礼に欠いた振る舞い、もう城を渡す気はないと思い璧も自分の頭もこの柱で叩き割ります!」
秦王「待て!?それは誤解だ!地図を持ってまいれ!」
秦王はすぐに地図を持ってこさせどの城を渡すか説明するが、藺相如は見えすいた芝居と思い秦王に五日間身を清めることを要求した。
秦王も五日間の我慢ならと思いそれに従った。
藺相如が五日間身を清めることを要求したのは時間稼ぎでその間に従者の一人に壁を趙持ち帰らせた。
そして約束の日が来て秦王は再度和氏の壁を要求した。
藺相如「秦王さま。歴代の秦王で約束を守った王は聞いたことがありません。秦王さまに謀られ趙王さまの信頼を裏切るのを恐れ壁は趙へ送り返しました」
秦王「なんだと!?」
藺相如「貴国が改めて使者を出し先に城十五城くださるなら趙は喜んで壁を出しましょう。しかし私は秦王さまを欺く大罪を犯しました。死罪を受けても文句はありません。」
これに怒った秦の部下たちは処刑すべきだと言ったが、秦王・昭襄王は藺相如の剛胆さに感心し
秦王「この者を殺しても何も得られず趙との友好も終わりだ。ここは気持ちよく送り返すんだ」
と言い罪を許した。
そのあと藺相如は改めて秦王から手厚くもてなされ無事に趙へ帰還を果たす。
趙王はこの功で藺相如を上大夫に取り立てた。
61:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:29:00 ID:
VOs
【黽地の会】(べんちのかい)1
趙王「秦より和議の使者が来て黽地にて友好の会談をしたいと申してきた…私は行きたくない…秦は信用できん」
(●▲●)「それはなりません」
趙王「なぜだ廉頗(れんぱ)?」
(●▲●)「会談に行かなければ趙は弱く臆病だと思われますます秦をつけあがらせるでしょう」
(*^◯^*)「そのとおりなんだ!」キャッキャッ
(●▲●)「・・・」
趙王「しかし黽地は秦領内だ…私は生きて帰れぬかもしれないんだぞ?」
(*^◯^*)「僕が一緒に行くから安心してなんだ!」キャッキャッ
(●▲●)「もし三十日以内に帰らなければ太子を王に立てて趙王の敵討ちをいたします」
趙王「…分かった。黽地へ行こう」
(●▲●)「藺相如どの…趙王さまを頼むぞ」
(*^◯^*)「任せろなんだ!」キャッキャッ
(●▲●)「・・・・・・」
…
……
彡(゚)(゚)「おー趙王どのよく来たやんけ!友好を深めてクレメンス」
趙王「は、はい」
彡(^)(^)「さぁ飲んで食って騒ぐやでー!」
(*^◯^*)「わーい♪」
ワイワイガヤガヤ
62:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:31:30 ID:
VOs
【黽地の会】2
彡(゚)(゚)「そういえば趙王どのは音楽が好きとか聞いたんやけど一つ余興として何か弾いてくれへん?」
趙王「……分かりました」
ポローン♪
彡(゚)(゚)「おーい記録官!今のちゃんとメモっとくんやでー」
記録官「はい。“秦王 趙王に琴を弾かせる”と」
彡(^)(^)「(弾かしてやったぜ♪これで趙を格下扱いや)」
(*^◯^*)「・・・」
(*^◯^*)「秦王さま」
彡(゚)(゚)「お!藺相如やんけ!相変わらず笑ってるな」
(*^◯^*)「秦王さま音楽に長じてるとか聞いたんだ瓦盆を叩いてほしいんだ!余興のためぜひやってー♪」
※瓦盆(かわらぼん)
酒を入れる器らしい。
彡(゚)(゚)#「は?無礼すぎやろ!!」
※秦には瓦盆叩いて歌うという風習があった。それは蛮地の名残りでもある。
(*^◯^*)「趙王さまも余興やってくれたし秦王さまもやってくれれば宴席さらに盛り上がるんだぁ♪」キャッキャッ
秦・家臣A「無礼者!」
秦・家臣B「殺す!」
(ヽ*´◯`*)「黙れ雑魚どもーーー!!今僕は秦王さまの五歩以内にいるんだーー!!」
彡(゚)(゚)、家臣A・B「!!!??」
(ヽ*´◯`*)「承諾してくれなきゃどうなるか・・・分かるよね・・・?」
彡(゚)(゚);「わ、分かったわ!叩くやで!」
チーン♪
(*^◯^*)「うーんこの瓦盆サイコーなんだ♪記録官さーん!“秦王 趙王のために瓦盆打つ”って書いておいてねー♪」
(*^◯^*)「秦王さまのおかげで宴も盛り上がったんだ!」キャッキャッ
彡(゚)(゚);「……」
…
秦・家臣A「……趙王さま」
趙王「なにかな?」
秦・家臣A「わが秦王のご長寿を祝して貴国の城十五城を差し上げてはいかが?」
(*^◯^*)「え?それなら秦の都・感陽ちょーだい♪」
秦・家臣A「む、無理に決まってるだろう!」
(*^◯^*)「じゃあこっちもあーげない!」キャッキャッ
彡()()「(…こいつといると疲れるわ…)」
63:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:32:38 ID:
VOs
【黽地の会】3
藺相如が趙に仕えてから数年経ちその間に秦がたびたび侵攻してきた。
ある時、秦から和議の使者がきて黽地にて両国の友好を深めるため会談を開きたいと言ってくる。
しかし趙王は気が向かない。
和氏の壁の件といい秦たびたび攻められ城も奪われしかも黽地は秦領内で生きて帰れないかもしれない。
だが趙の大将軍・廉頗が
廉頗「ここで行かなければ秦はつけあがり他の諸侯も趙を侮るでしょう」
と言い藺相如もこれに賛同した。
趙王は意を決して黽地向かうことを決め、三十日以内に帰らなければ太子を王に立てて敵討ちせよと言い残した。
共には藺相如を連れていき趙を出た。
そして黽地につき秦王が歓迎しさっそく宴が開かれた。
宴もたけなわとなった時、秦王が
秦王「趙王どのは音楽が好きだと聞いています。一つ両国の友好のために琴を弾いていただけませんか?」
趙王「…分かりました」
仕方なく趙王は琴を弾き、その直後、秦王は記録官に国史へ“秦王 趙王に命じ琴を弾かせる”と書くように言った。
秦は趙を臣下どころか楽士(宴会などで音楽を弾く使用人)扱いし見下そうとしている、と見た藺相如は秦王に近づいた。
64:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:33:24 ID:
VOs
【黽地の会】4
藺相如「貴国では宴席で瓦盆を叩くと聞いています。両国の友好を祝してぜひ叩いていただけませんか?」
確かに秦にはそのような風習があったが、中原諸国では下品とされる行為で、ましてや王に頼むの無礼なこと。
秦王「なんだと!無礼であろう!」
秦の家臣たちもこれに怒り藺相如に掴みかかりそうな勢いだったが
藺相如「私は今秦王の五歩以内の距離にいます。もし承諾いただけなければ命をいただきます」
藺相如の勢いに圧倒されて秦王は仕方なく瓦盆を叩いた。
藺相如は記録官に“秦王 趙王のために瓦盆を叩く”と記録させ秦王さまのおかげで宴席は盛り上がったと言った。
そして秦の家臣が
秦・家臣「趙王さま」
趙王「なにかな?」
秦・家臣「わが秦王のご長寿を祝して貴国の城十五城を差し上げてはいかが?」
すかさず藺相如が
藺相如「貴国こそ趙王のご長寿のために首都・感陽を差し上げてはいかが?」
と返し秦の家臣は黙ってしまった。
終始藺相如の機転により最後まで秦は趙を格下扱いできず、黽地から帰国する際も警戒を怠らず無事に趙へと帰還を果たした。
趙王はこの功績により藺相如を上卿(大臣)に取り立てた。
同じ上卿の廉頗より上の位になった。
68:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:37:53 ID:
VOs
【刎頸の交わり】(ふんけいのまじわり)1
(●▲●)「・・・なぜだ・・・」
部下「廉頗さまどうしたのですか?」
(●▲●)「私は趙の将軍として数々の功績を挙げた・・・」
(●▲●)「それなのに口先だけの藺相如より同じ位…いや私より高い位なんて、納得出来ん」
部下「ごもっともです」
…
(●▲●)「こないだまで食客だったやつよりなんで俺のが位下なんだ!」
(●▲●)「口先だけで出世したなんて納得いかんぞ!」
同僚「そ、そうだよな(また始まったよ…)」
(●▲●)「いいか!?今度あいつに会ったら思いっきり辱しめてやる!!」
…
(*^◯^*)「え?廉頗将軍が僕をそんな風に?」
部下「はい…何か善後策を考えなければ…」
(*^◯^*)「・・・」
(*^◯^*)「今日から僕は病気なんだ!」
部下「え?」
(*^◯^*)「病気だから家を出ないで大人しくしてよーっと!」
部下「…」
70:
名無しさん@おーぷん:16/11/04(金)23:41:16 ID:
VOs
【刎頸の交わり】2
部下「ご主人さま、ずっと引きこもってはお体に良くありません。今日はいい天気ですしたまには外へ出掛けてはいかがでしょう?」
(*^◯^*)「そうだなぁさすがに家だけの生活は飽きちゃったんだ…よし!外へ出掛けよう!」
…
(*^◯^*)「う〜んやっぱり外はいいなぁ!野球日和なんだ!!」
部下「ん?向こうから来る方は…」
(●▲●)
部下「!?ご主人さま廉頗将軍です!」
(*^◯^*;)「え?弱ったんだ…仕方ない…隠れよう」
部下「え?…何もそこまで…」
(*^◯^*)「いいから!」ササッ
ズズズ…(●▲●)「…」
…
(*^◯^*)「ふー廉頗くんに会わなくてすんだんだ!じゃあ家に帰ろうか」
部下「……」
…
……
部下「ご主人さま…」
(*^◯^*)「うん?どうしたんだ??」
部下「我ら家臣一同、ご主人さまに話があって皆集まっております。すぐに来ていただけませんか?」
(*^◯^*)「もー今から寝ようとしてたのに仕方ないなぁ早めに話終わらせてね?」
…
(*^◯^*)「みんな話ってなーに?」キャッキャッ
部下A「ご主人さま…私たちが家を捨ててまでご主人さまに仕えるのはご主人さまの高義をお慕いしてるからこそです」
部下B「今ご主人さまは廉頗将軍より位が上なのに辱しめを恐れ逃げ隠れなされています…」
部下C「今日の昼間の行動を見て私たちはもうご主人さまのお姿に我慢できません。全員お暇をいただきたいと思ってます。」
??「廉頗もおかしいよ…」
(*^◯^*)「…そうなんだ…」
(*^◯^*)「部下くん達は秦王と廉頗くんどっちが手強いと思う?」
部下A「それは秦王です。」
(*^◯^*)「僕はその秦王と二度にわたって堂々と渡り合ったんだよ?(エッヘン)なんで廉頗くんに恐れるの?」
部下B「…」
(*^◯^*)「あれほど巨大な秦が趙を攻めきれてないのは僕と廉頗くんが頑張ってるからなんだ」
部下C「…」
(*^◯^*)「今僕と廉頗くんが争ったらどうなる?秦がたちまち侵攻してきて趙が滅んじゃうんだ。僕が争いを避けるのは個人の争いより国家の方が大切だからなんだ。みんな分かってくれた?」
部下一同「…そのように深く考えておられたとは知りませんでした…ご主人さま今夜の無礼をお許しください」
(*^◯^*)「ええんやでなんだ!」