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彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
Part6


240 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)10:54:03 ID:iSp
彡(゜)(゜)

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一年前
教授松「受験番号334番、アドルフ・ヒトラー君」
彡(゜)(゜)「はいやで」
彡(^)(^)(これは主席やろなぁ…)
教授松「不合格だぞ」
彡(゜)(゜)「ファ!!? なんでや!!」
教授松「人物画が提出されてないぞ 合格させる訳にはいかないぞ」
彡(゜)(゜)「で、でも…その分は風景画の出来で補えるやろ…もっかいキチンと見てや…」
教授松「……」
教授松「正直こっちも微妙だぞ」
彡()()「ほげっ……」

242 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:02:53 ID:iSp
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現在
彡(゜)(゜)「今度はちゃんと人物画も持ってきたで…」
彡(-)(-)「ぬかりはない筈や…だから頼む…頼むで…」
教授松「不合格だぞ」
彡(●)(●)「な、ななな、何でや!!!? ちゃんと人物画も提出したやろ!!」
教授松「単純に実力不足だぞ」
彡()()「な…」
彡(゜)(゜)「た……頼む……空気読んでくれや……親友が来たんや……今年合格せな……ワイは……ワイは……」
教授松「知らないぞ」
彡()()「ほげっ……」
教授松「代わりにといっては何だが一つ助言だぞ この風景画を見るに、お前は建築家向きだぞ」
彡(゜)(゜)「建築家……?」

243 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:16:05 ID:iSp
彡(゜)(゜)「せや…確かにそうや ワイは芸術も好きやが建築も好きなんや 何より都市の設計を想像するのも好きなんや…なんで今まで気付かんかったんやろ…」
教授松「わかったなら帰るんだぞ 次」
彡()()「くっ…」
教授松「受験番号335番エゴン・シーレ君、合格だぞ」
彡(゜)(゜)「ファ!!? こいつの訳わからん絵が合格ゥ!? 」
教授松「シーレ君は天才的な現代芸術を書くんだぞ ドラフト1位だぞ」
彡(●)(●)「現代ィ!? こんなものが……こんなものよりワイの絵の方が下なんか!!? こんな……退廃的な…」
教授松「いい加減にするんだぞ」
彡(●)(●)「ええんか!? 芸術家になれんかったワイがグレて犯罪者になってもお前の責任やぞ!!!!」
教授松「こいつをつまみ出すんだぞ」
彡(●)(●)「ふざけんな!!! こんな美大こっちから願い下げじゃボケェ!!! 」

245 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:18:22 ID:YVx
へー。エゴンシーレがこのとき受かったのか
少女絵のファンだわ

246 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:22:23 ID:TF9
時代が写実では無かったからンゴねぇ
駄目だったのはそれのせいやろ

248 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:28:38 ID:iSp
裏路地
彡()()「くそ…くそ…」
彡(゜)(゜)「いや、…あんな美大入っても録なもんやないやろ… それに、建築家いう新しい目標も出来たやんけ」
彡(゜)(゜)「早速、建築学科について調べるで」
彡()()「す、数学の知識…!? こ、こ、高卒資格が必要……!?」

ーー
ーーー
(*^◯^*) 『アドルフ、実科学校だけは卒業しとくんだ!』
彡(゜)(゜)『ふん、あんな馬鹿どもと一緒にいても馬鹿が移るだけや』
(*^◯^*)『高卒資格は、これから絶対に必要になるんだ! 言うことを聞くんだ!』
彡(゜)(゜)『んなもん必要ない ワイは芸術家になるんや! 芸術家に高卒資格なんて不要や!』
ーーー
ーー

彡()()「ワイは…なんて…取り返しのつかないことを…」
彡()()「ワイは…落ちこぼれたんか…? ワイは… ワイは…」
彡(●)(●)「ンゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!」

249 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:29:20 ID:VKo
あっ...(察し)

250 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:33:13 ID:SX6
なんてやきう民のAAが似合うやつなんだ

251 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:33:18 ID:YVx
ヒトラーの風景画って上手いの?

253 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:36:40 ID:SDD
>>251
まあ普通の人よりは上手いけどただそれだけってくらいやね

252 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:36:00 ID:iSp
夜 アドルフ・クビツェクの借家
彡()()「」ガチャ
(´・ω・`)「アドルフ、遅かったね! どこ行ってたんだい」
彡()()「ああ…少し……な 音大の受験どやった?」
(´^ω^`)「ふふふ…バッチリ合格さ! これで二人でとも学生の身分だね!」
彡()()「おお…よかったやないか ホンマに…ホンマに…」
(´^ω^`)「うん…うん それでね、今までは、『音楽家』っていうやや曖昧な夢だったんだけど、今日明確に僕の夢が定まったよ!」
彡()()「ほう…なんや…? 聞かせてや」
(´^ω^`)「笑わないで聞いてよ…? 僕は…指揮者になろうと思うんだ!」

255 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:45:15 ID:iSp
彡()()「指揮者… そら大胆に出たなぁ」
(´^ω^`)「うん 紹介された先生が素晴らしい人でさ」
彡()()ピクッ「先生…?」
(´^ω^`)「うん! 普段は大学で教鞭をとってて、講演の際は指揮者を務めてる凄い人なんだ!」
彡()()ピクッ「…教授?」
(´^ω^`)「うん! レールに落ちないように頑張らなきゃ」
彡()()ピクッ「レール…」
彡(●)(●)「ンゴ…!!!」
(´^ω^`)
彡(●)(●)「」
彡()()
彡(-)(-)「……」
彡(゜)(゜)「せやな、しっかり勉強せなアカンな 後悔しないように頑張るんやぞ」
(´・ω・`)「? うん!!勿論さ!!」
彡(^)(^)「さ、今日はクビツェクの合格祝いや! ジャンジャン飲むで!」
(´^ω^`)「飲もう飲もう!」

256 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:56:20 ID:iSp
この時、僕は合格の嬉しさの余り、アドルフの心境に気付くことができなかった 今思えば、親友として恥ずべきことだと思う
(´・ω・`)「ここにグランドピアノを置きたいんだけど…」
彡(゜)(゜)「おいおい、ワイを音楽家にするつもりかいな? もっと奥に置けるやろ」
(´・ω・`)「はは、アドルフは部屋中を歩き回るのが癖だからなぁ」
アドルフが美大に落ちたという事実を察するのに、それほど時間はようしなかった
彡(゜)(゜)「まっ、その位はええ ピアノによってワイの知識欲も活発になるってもんや」
彡(^)(^)「よっしゃ、もう一回乾杯や」
(´^ω^`)『かんぱーい!』彡(^)(^)
その頃には、アドルフは美大を諦め、建築家になるための独学を始めていた
なんにせよ、こうしてウィーンでの共同生活は始まった

257 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)11:56:31 ID:iSp
続く

258 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)12:04:23 ID:KVr
ここから何がどうなればナチスが生まれるのか

260 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)12:07:28 ID:TF9
>>258
そりゃもう第一次世界大戦のせいよ
始まらなきゃ貧困な画家レベルで
終わったんやで

264 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)14:14:27 ID:YVx
でもすげえよな
ビンボー絵描きが国のトップになるなんてな

267 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)22:00:51 ID:sNv
>>264
元々何事にも真剣で、明確な意思のもとに行動してる
そもそも試験に人物画が必要なのに自分が気にくわないって理由で人物画描かないで入学できるとする精神力がそこらのごくつぶしとわけがちがう

268 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)22:46:52 ID:eeO
>>267
穀潰しに勝る精神力はないんやで

269 :名無しさん@おーぷん :2015/08/16(日)00:24:54 ID:FIu
>>267
ただのアスペのような気もする

265 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)20:44:30 ID:iSp
読み返したら誤字だらけで草
スマンな

266 :名無しさん@おーぷん :2015/08/15(土)20:45:14 ID:Bsh
>>265
ええんやで

276 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)08:52:44 ID:FTF
ウィーンでの生活が始まって2ヶ月目のある日
朝6時
(´・ω-`)゜゜「ふあぁーあ さて、大学に行くか」
彡(-)(-)「ンゴー ンゴー」
(´・ω・`)(そーっと そーっと)ガチャ
(´・ω・`)(アドルフの朝は遅い 彼はいつも遅くまで建築家の勉強をしたり読書をしたりして、起きるのはいつも昼頃だ)
(´・ω・`)(対して僕は夜に楽器を弾くわけにもいかないから、さっさと寝て朝早く学校に行く)
学校
教授「ふむ、君の知識は目に見張るものがあるな」
(´・ω・`)「ありがとうございます」

278 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:01:09 ID:FTF
教授「君になら任せられるかもな…」
(´・ω・`)「?」
教授「実は課外レッスンの仕事の枠があってね 報酬も多くはないが出る どうだい、やらないか?」
(´^ω^`)「ぜ、是非お願いします!」
(´・ω・`)(僕は音楽院にとても早く馴染むことができた 正当に評価され、優秀だと褒められた)
(´・ω・`)(こうして僕は、満足と幸福に浸りながら元気いっぱいに、毎朝音楽院に行っている)
借家
(´・ω・`)「来期の時間割はこんなところでいいかな」ペター
彡(゜)(-)「チッ…」
(´・ω・`)(おそらく時間割は、僕の将来の公的な保証書のように見えたのかもしれない)

279 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:12:11 ID:FTF
彡(●)(●)「この大学というやつは! 古くて硬直した時代遅れの役人、理解不能な官僚、愚かな木っ端役人なんや! 大学なんか全部消し飛べや!」
(´・ω・`)(彼の顔色は死人のように青白く、口元からも血の気が引き、唇はほとんど真っ白だった)
(´゜ω゜`)(しかし彼の目は燃えるように輝いていた ぞっとするくらい…)
(´・ω・`)「でも、君が非難する大学の人たちは、やっぱり教授や先生なんだから色々彼らから学べることもあるんじゃない?」
彡(●)(●)「あの連中はワイを認めずに放り出しおった ワイは大学から締め出された…」
(´・ω-`)「……」
(´・ω・`)「それで、これからどうするんだい?」
彡(●)(●)「どうするんだい、と言ったな?」
(´-ω-`) (きっと、この質問については彼も何度も何度も自分に問いかけたんだろう 他に話せる人だっていなかったんだから…)
彡(゜)(゜)「ワイには本がある! 図書館がある! 大学なんぞ行かなくても建築の勉強はできるんや!」
これが、彼のウィーン生活の指針となった

281 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:23:35 ID:FTF
あくる日 宮殿通り
彡(゜)(゜)「はぁー、この国はホンマ駄目やな」
彡(゜)(゜)「チェコ人、ハンガリー人、スロバキア人、ルーマニア人、クロアチア人、イタリア人……民族の寄せ集め…傲慢な支配者層」
彡(゜)(゜)「愚かや 実に愚かや この間おまえと行った遊園地もなんやあれは! あんなおもちゃでばか騒ぎしおって…」
(´・ω・`)(僕はそれなりに楽しめたけどね…)
(´・ω・`)「あ、アドルフ、皇帝が馬車に乗って宮殿に入っていくよ!」
彡(゜)(゜)「ほーんで?」
(´・ω・`)「即位60年だから最近は忙しいんだろうね」
彡(゜)(゜)「あーはいはい せやな」
(´・ω・`)「君はつくづく、この国の芸術以外の殆どを嫌ってるね…」

282 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:34:40 ID:FTF
彡(゜)(゜)「なーにが42年の平和を築いた皇帝や 平穏な世界なんてつまらんだけや」
(´・ω・`)「この前ロシアとニンジャの国が戦争したじゃない」
彡(゜)(゜)「ゆうてもワイらと関係ないやん さっさと起きへんかなぁー 一心不乱の大戦争! んで世の中の嫌なもん全部吹き飛ばせや」
(´・ω・`)「今の世の中戦争なんて起こる訳ないじゃん 大学の先生もそう言ってたよ」
彡(゜)(゜)「いいや、近いうち革命的な事件が必ず起こるで! てか起これや!」
(´・ω・`)(戦争が起こったら僕の指揮者の夢も駄目になるんだろうなぁ ま、戦争起きた時の心配なんて杞憂だよね)
彡(゜)(゜)「大体、この間のボスニア併合で戦争になるとこやったやないか! あんなもん国が弱ってますって言ってるようなもんやで! やっぱり教授なんて信用ならんな!」
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前も教授やら他人に聞いた話しを鵜呑みにするんやなくて自分の頭で考えるんやで」

283 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:43:55 ID:FTF
(´・ω-`)「はいはい、解ったよ」
(´・ω・`)(アドルフは、ウィーンでの生活を送るうちに政治への関心を高めていった)
(´・ω・`)(何より彼は『概念』というものを知らなかった)
彡(^)(^)「お、国民公園についたで! ここの英雄広場がパレードをするのに最適なんや!」
(´・ω・`)「リンツのウアファール地区を思い出すね」
彡(゜)(゜)「せやな… ああ…住むところに関してはあの頃のがよかったな… また帰ったら南京虫を駆除せな」
(´-ω-`)「それは言わない約束でしょ…」

284 :名無しさん@おーぷん :2015/08/17(月)09:57:42 ID:FTF
(´・ω・`)(芸術の話をしていても、いつの間にか政治の話に移り代わってることも多くなった)
彡(゜)(゜)「こんなボロいアパートも、貧民も、体制もいづれ起こる『革命の嵐』が『理想国家』を誕生させることで払拭されるで」
彡(゜)(゜)「社会改革や それで新しい時代が到来し、劣悪な住宅は取り壊されるんや…」
彡(゜)(゜)「ワイの独学が完了する頃にそれはやってくるんや その時には正規の資格なんていらない実際の能力だけがものをいう素晴らしい時代が到来するんや」
彡(゜)(゜)「美大の目的は教授どもが自分の地位を脅かすワイの出世を阻むことにあるんや」
(´・ω・`)(彼は、美大に行くよりも行かない方が自分は進歩することを、教授たちに示そうとしていた)
(´・ω・`)(僕は思う 教授たちはあっさりアドルフの入学を拒否したけど、それによって入学させた場合よりも強力な勉強意欲とエネルギーを彼に与えることになったと)