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彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
Part2


46 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)11:39:32 ID:Rxq
クビツェクの家
(´・ω・`)「まぁ汚いけどゆっくりしていってよ」
彡(゜)(゜)「お邪魔しますやで〜」
彡(゜)(゜)「って誰もおらんやんけ」
(´・ω・`)「ああ、母さんたちは写真館に行くってさ」
彡(゜)(゜)「ほーん…ワイは写真が嫌いや」
(´・ω・`)「でも学校とかでは撮らされたでしょ」
彡(>)(<)「あれは苦痛やったで〜! なんであんな馬鹿共と雁首揃えた写真残さなならんねん」
彡(゜)(゜)「それにギジナジウムでの肖像画の授業! 組まされた奴が下手くそさといったらそら酷かったで」
彡(●)(●)「あいつに今度あったらあの絵燃やしたる!」
(´・ω・`)「そういえばアドルフは人物画を描かないね」

47 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)11:40:01 ID:dZk
イイネ

48 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)11:44:43 ID:daJ
おっ 再開やな

49 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)11:49:25 ID:OKi
ええで

50 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)11:51:33 ID:Rxq
(´・ω・`)「風景画描いてるとこしか見たことないよ」
彡(゜)(゜)「ワイはいつかウィーンへ行くからな その前にここの風景をなるべく書き留めておくんや」
彡(゜)(゜)「この田舎町は橋やら街道やらはええがなぁ、建築物がアカンな!」
彡(>)(<)「昔ウィーンに行った時に見た劇場の外装といったらそら凄かったで〜!」
(´・ω・`)(始まった)
彡(゜)(゜)「でもここは田舎や!そう豪華絢爛様式兼備な建物は作れん!」
彡(゜)(゜)「そこで田舎特有の自然や!なんといってもドナウ川の眺めやな!」
(´・ω・`)(くるぞ…)
彡(゜)(゜)「この川は、古きゲルマン伝説の一行がフン族の国に向かう際に使われたんや!」
彡(>)(<)「ブルグントの船団や!あ〜!たまらん!」

53 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:01:14 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「よっしゃ!これから遠足にいくで!」
(´・ω・`)「ええ!? そんな急に…今日は劇場行かないの?」
彡(゜)(゜)「予定変更や! 背広じゃ動けんから着替えて来るで!」
(´・ω・`)「お弁当作るから待ってて」
彡(゜)(゜)「んなもんいらんいらん パンと牛乳だけで十分や」
リンツの北 ミュールフィアテル
(´@ω@`)「ア、アドルフ、少しキツくない…?」
彡(゜)(@)「そ、そんなんじゃ屈強なゲンマンに、なれ、なれんで…ハッ…
彡(゜)(゜)「お、丘陵が見えたで! あそこからの眺めが最高なんや!」

54 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:09:25 ID:Rxq
ポツ…ボツ…
(´゜ω゜`)「あーあ降ってきたよ…」
彡(゜)(゜)「ここまで来たら引き返せん! それに山の天気は変わりやすいんや すぐ晴れるで」
(´・ω・`)(うーん、あんながりっポチな体でよく備えしないで山登りできるよ…)
彡(゜)(<)「ゲホッゲホッ」
(´・ω・`)(それに肺も弱いみたいだし…)
ザァー
(´゜ω゜`)「ああ…本格的に降ってきた…」
川(゜)(゜)「うーん、自慢の前髪がびしょ濡れや」
(´・ω・`)「アドルフは前髪いつも垂らしてるよね せっかくの大きい目が隠れて勿体ないよ」
川(゜)(゜)「せやろか」

57 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:22:13 ID:Rxq
彼の顔は、鼻筋が通っていて、すっきりした顔立ちだった
川(゜)(゜)「濡れた髪うっとおし杉ィ! オールバックにしたろ!」
額は広く、突き出ていて、その他鼻、口はわりと平凡 しかし
(´・ω・`)(なんて表現していいか解らないけど、アドルフほど大きい目をした人は見たことないよ)
(●)(●)「お、視界良好やんけ」
(´・ω・`)「オールバックは禿げるよ」
()()「ファ!?、アカンやんけ…ワイの家系は禿げ遺伝子もっとるんや…」
数十分後
(´@ω@`)「ヒイ、ヒイ…」
川(゜)(゜)「ハッ…ハッ……」
(´・ω・`)「あ…」川(゜)(゜)
(´・ω・`)「や、やっと……」
川(゜)(゜)「頂上や!」

58 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:33:53 ID:Rxq
雨雲はいつの間にか消え、町の反対側までが一望できた
彡(゜)(゜)「お! リヒテンハーク城が見えるやんけ! スケッチしたろ!」
(´・ω・`)「よくそんなに体力あるね…体は僕より貧弱なのに…」
彡(゜)(゜)「ワイは毎日歩いとるからな ウォーキングはワイのスポーツや」
彡(゜)(゜)「お、見ろやクビツェク ゲオルゲン村も見えよる 農民戦争時代の遺物探しに今度行ってみるやで」
(´・ω・`)「えー…今更そんなの残ってないでしょ」
彡(゜)(゜)「一度行けば解るで かつての偉大な闘いの遠い記憶が生き生きと残っとる」
この日改めて解ったことは、彼はこのように異常なまでの真剣さを持っていたことだ たとえそれがどんな分野でも 単なる遊びにでも

60 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:45:14 ID:Rxq
クビツェク家前
(´・ω・`)「あーやっと着いた…もうクタクタだよ」
彡(゜)(゜)「じゃあま」
クビツェク母「あらクビツェクどうしたのその格好」
(´・ω・`)「あ、お母さん 写真館から帰ったんだね」
(´・ω・`)「あ、それからこちらは僕の友達d」
彡(゜)(゜)「私はアドルフ・ヒトラーと申します。いつもクビツェクさんとは楽しく過ごさせています」
(´・ω・`)(うーん、劇場モード それともこっちが素なのかな…?)
クビツェク母「これはご丁寧に」
彡(^)(^)「いや〜、まだまだお若いですなぁ!今日写真館の方もきっとよいお仕事をなされたに違いない!」
クビツェク母「あらお上手!」

61 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)12:56:00 ID:Rxq
「生真面目な男」 それがアドルフと短い時間関わった人間が持つ彼の印象だ
彡(゜)(゜)「それでは私はこの辺で。 じゃあまた、クビツェク」
(´・ω・`)「うん、また来週」
彼はキチッとした動作で帰路へたった
クビツェク母「おまえの友達はなんて目をしているのでしょう!」
母の言葉には、称賛よりも驚嘆がこもっていた
少年時代のヒトラーの非凡性は、どこに顕著に表れていたか?
それは目に!
彼の低くよく響く声よりも、目に比べればそれは大したことはない

68 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)17:49:35 ID:Rxq
(´・ω・`)(最近、僕はあることを調べている)
(´・ω・`)(アドルフの家族のこどだ)
(´・ω・`)(アドルフのお父さんは既に他界していた)
(´・ω・`)(前にその事についてかまをかけてみたことがある)
(´・ω・`)「それでさ、僕のお父さんは僕を家具職人にしたいと思っているんだよ どう思う?」
彡(゜)(゜)「父親ってのは子を縛りつけたがるもんや ワイの親父もワイを役人にさせようと必死だったんや」
(´・ω・`)「へえ」

69 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)17:56:35 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「全く、こっちはいい迷惑やで」
彡(゜)(゜)「あいつの仕事のせいでワイはオーストリア中を引っ越して回ったんや 一時期バイエルンにいれた時だけはその事に感謝しとるがな」
彡(゜)(゜)「税関だかなんだか知らんがワイやマッマにいつも高圧的にかかってきよる」
彡(゜)(゜)「学校にいた時は成績やらなんやらでよく殴られたもんやで」
彡(゜)(゜)「死んでせいせいしたわ!」
(´・ω・`)「そ、そうなんだ…」
(´・ω・`)「ねぇ、今度アドルフの家に行っていい?」
彡(゜)(゜)「ん? 別に構へんで」

70 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)18:05:13 ID:Rxq
ヒトラー家
(´・ω・`)「お邪魔します」
彡(゜)(゜)「マッマ、こいつはワイの同志、クビツェクや」
(*^◯^*)「アドルフが友達を連れてくるなんて珍しいんだ!」
(´・ω・`)「こ、こんにちは」
(´゜ω゜`)(おお…この目の大きさ…眼光…アドルフとそっくりだ!)
(´・ω・`)(どうやら、アドルフは母親似で生まれてきたみたいだ)
(´・ω・`)(でも、内面は父親似…これはアドルフに言えないけど…)

71 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)18:14:45 ID:Rxq
(´・ω・`)(アドルフのお母さんは聞いていた通りで明るい人だ)
(´・ω・`)(失礼かもしれないけど、家は僕の予想よりアレだな 小綺麗なアパートの4階… 質素な内装)
彡(゜)(゜)「こっちがワイの部屋やで ついてこいや」ギシギシ
(´・ω・`)「あ、この写真って……」
手入れの行き届いたカイゼル髭が少し怒ったような顔つき 印象的ないかにも役人顔
十中八九、写真に映っているのはアドルフの父だろう
彡(゜)(゜)「今日はチビがいないから特別や 一度興奮し始めたら五月蝿くて敵わんからな」
(´・ω・`)「ああ、確か9歳の妹さんだよね」

73 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)18:26:43 ID:Rxq
(´・ω・`)「アドルフの兄弟って妹さんだけ?」
彡(゜)(<)「うーん、いるにはアッネがいるんやが……」
彼にはアンゲラという一応の姉がいた なんでも父アロイス・ヒトラーの前妻の娘らしい つまりは腹違いということになる
彡(>)(<)「そのアッネと結婚したラウバルって奴がエライ腹立つんじゃ」
彡(゜)(゜)「あいつは飲み屋に入り浸って酒、煙草、博打をやるクズや!」
彡(●)(●)「そしてワイを見下す役人や!」
(´・ω・`)「あ〜(君からしたら)役満だね」
彡(●)(●)「更にムカつくことに、あいつはワイを役人にしようとあれこれ口煩く言ってくるんや!」
彡(゜)(゜)「ホンマ腹立つで!」
(´・ω・`)(あー、だからアンゲラさんはヒトラー家に滅多にいないんだ 主にアドルフの怒りが原因で)

74 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)18:39:49 ID:Rxq
キャ…キャ…
彡(゜)(゜)「チビが帰ってきよった! 裏口から逃げるでクビツェク!」
(´・ω・`)「ちょ、待ってよ」
ヒトラー家の家庭事情は色々複雑みたいだけど、僕はアドルフが母を愛してることだけは理解できた
(´・ω・`)「あーあ、オペラが始まるまでアドルフの家で時間を潰す予定だったのに…」
彡(゜)(゜)「すまんな しゃあないからラント通りでも歩こか」
(´・ω・`)「はぁ、そうしようか……ん?」
僕らの歩く前方から長身でスラリとしたブロンドの娘が母親らしき人物と歩いていた
(´゜ω゜`)「うわぁ…綺麗な人だなぁ…引っ越してきたのかな? きっと良家の出自で仕事の都合でこんな田舎に来たんだろうなぁ」
(´・ω・`)「アドルフはどう思う?」チラッ
彡(・)(・)
(´・ω・`)「え?」

75 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)18:49:12 ID:Rxq
彡( ゜)( ゜)
(´・ω・`)(ど、瞳孔が開いてる…只でさえ大きい目が更に大きくなってる…)
(´・ω・`)「ね、ねぇ、アドルフ彼女はもう行ったよ…早く元に戻ってよ…」
彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは彼女を愛してるしまったようや」
(´・ω・`)「うん、だろうね お陰で今日買ったオペラのチケットが無駄になったよ」
彡(゜)(゜)「調べるで」
(´・ω・`)「え?」
彡(●)(●)「名前!住所!職業!家族構成!全部調べるで!!」
(´・ω・`)(もうこうなったら止まらないな…)

76 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:00:59 ID:Rxq
(´■ω■`)(あれから3日僕は彼女について聞き出すことに成功した)
(´■ω■`)「名前はステファニー 住所はウアファール地区3番地34号 母は未亡人 ウィーンで法律を学んでいる」
彡(゜)(゜)「ほう…して…恋人関係はどや…?」
(´゜ω゜`)「それが…青年士官と…」
彡()()プチッ
彡(●)(●)「かあああああ〜!〜!〜!」
彡()()「あんな見栄っ張りの空っぽ人間どもと…糞…糞……ああ〜!!」
彡(゜)(゜)「あ…あ…」
(´゜ω゜`)「ま、まぁ、こんなこともあるって…残念だけど…」
彡(゜)(゜)「いや! ワイは諦めんで!」

77 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:14:34 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「クビツェク! 今日もラント通りを散歩するで!」
(´・ω・`)「昨日も一昨日も行ったじゃないか…」
彡(゜)(゜)「いいや!今日こそ会えるで!ワイの目力をもってすれば彼女はワイに気づいてくれる筈や!」
(´・ω・`)「僕はそういう意味で君の目を誉めたんじゃないんだけど…あ…」
(´゜ω゜`)(か、彼女だ…! 遂に来た…!)
彡()()「よっしゃ!行くで!」
ステファニー「……」スタスタ
彡(◯)(◯) (大丈夫…! きっと気づいてくれる)
( ・`ω・’)キリッ
ステファニー「…………」ニコッ
彡()()
(´゜ω゜`)

78 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:26:55 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「やったやで…!気づいてくれた…! やっぱり前からワイのこと気にかけとったんや…!」
(´・ω・`)「う〜ん、只目が合ったから愛想よくしただけだと思うんだけど…」
彡(゜)(゜)「いいや、ワイには解るで 直感でわかる…! 向こうもそう思っとる筈や!」
彡(゜)(゜)「クビツェク!ワイは次にどうすべきや!?」
(´・ω・`)「う〜ん、まぁ普通ならご両親と会ったりするんじゃない?」
彡()()「そ、それはちょっと早いやろ やっぱもう暫くの間愛を育むで!」
(´・ω・`)「もう好きにしなよ…」
それから彼は彼なりの愛を表現するべく努力した
時には愛の詩を書き、僕の前で朗読したりした
また時には将来設計について真剣に悩んでいたりもした
(´・ω・`)「僕の調べた情報によるとね、彼女はダンスが好きらしいよ」
彡(゜)(゜)「ダ、ダンス…!?」

79 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:30:26 ID:VW4
ほとんどストーカーやんけ!

80 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:37:55 ID:Rxq
(´・ω・`)「これを気にやってみたら? 上流階級の人間にとってダンスは必修科目だよ」
彡(゜)(゜)「いやっ、ダンスなんて無意味で無価値で…とにかく駄目や!」
彡(゜)(゜)「想像してみいや!仮に音楽切った上でなされるダンスパーティーを! あいつらが気が狂ってるってわかるで!」
(´・ω・`)「そんなこといっても仕方ないよアドルフ 彼女はダンスが好きなんだから」
彡(●)(●)「駄目や駄目や!断じて駄目や!彼女は周囲に付き合わされて無理やりやらされてるだけなんや!」
彡(゜)(゜)「許さへんで士官どもめ…!ワイがステファニーと結婚したらこんな思いさせんですむようにしたる!」
それから彼はダンスのことばかり考えるようになった 家でもずっとそうらしい
(*^◯^*#)「アドルフが毎晩ピアノでワルツを弾いてて五月蝿いんだ!なんとかしてほしいんだ!」
(´・ω・`)「暫くほっときましょう」

83 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:45:21 ID:Rxq
二週間後
彡(゜)(゜)「クビツェク、ワイは決めたで」
(´・ω・`)「やっと諦める気になったんだね」
彡(゜)(゜)「んな訳ないやろ ワイは…ワイは…」
彡(●)(●)「彼女と駆け落ちするで…!」
(´゜ω゜`)「誘拐!?」
彼は極めて詳細に誘拐計画を練っていた 僕の役割も決まっていた
僕が母と話して気を引いている隙に彼が娘を強奪するというのだ
(´・ω・`)「その後、君たち二人さどこで暮らすんだい?」
彡()()「う……」
僕の質問で彼の頭を冷やすことはできた

84 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:45:59 ID:VW4
ヒトラー、アスペかな?

85 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)19:47:31 ID:aAL
やきう民のモデルが似合っとるな