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彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
Part10


433 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:23:50 ID:heO
ウィーン
(´・ω・`)「あの、この劇場で指揮者や奏者は募集してますか」
支配人松「こんな時代やってる訳ないぞ」
(´・ω・`)「はい…わかりました」
(´・ω・`)「あの、ここで」
従業員「ああ!?忙しいんだ帰ってくれ!」
(´゜ω゜`)「そりゃそうさ…敗戦国が呑気に音楽なんてやれる訳がない やってるとしても国営劇場外側くらい…」
(´゜ω゜`)「でも、そんな大きいところで僕みたいな新米を雇ってくれる訳ない…」
(´゜ω゜`)「映画館の楽長…取り敢えずこれで食いつなぐか…」

434 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:25:25 ID:yYk
切なくて見てられへんで・・・
>>433の冒頭、自動ドアがあいて室内に入ってくるシーンかと一瞬思ってしもうた

435 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:26:16 ID:a7A
>>434
おまワイ

436 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:26:49 ID:Mqr
>>434
ワイもや

437 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:28:54 ID:Lgn
>>434
(あれワイ書き込んだっけ)

438 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:46:57 ID:heO
(´・ω・`)(この仕事も人件費削減ですぐ終わった…)
(´゜ω゜`)(せめて、個人レッスンの契約でも見つけなきゃ……!)
数日後
(´・ω・`)(誰も見向きもしない… 万事休す…か)
母『クビツェクへ 隣り街の役場で職員を募集しています 市長もあなたの音楽的才能について関心をもってくれています』
(´・ω・`)(音楽と…全く関係ない 母さんはそれをわかってるみたいだ)
(´・ω・`)(背に腹は変えられない…か)
リンツの隣り街 エファーディング
市長松「受験番号334番アウグスト・クビツェク君」
(´・ω・`)「はい」
市長松「合格だぞ」
(´・ω・`)「…ありがとうございます」
この瞬間、僕の音楽家への道は終了した

439 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:56:54 ID:oVK
上官謝れよ

440 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)12:57:20 ID:heO
(´・ω・`)(でも、僕は幸せ者なんだよね 今オーストリアじゃあ自分の夢どころか今日のパンにすら事欠く人が大勢いるんだ)
(´・ω・`)(夢なんて…贅沢なこと言ってられないんだ…)
(´;ω;`)
こうして、僕は役人になった
1920年
(´・ω・`)(生計は楽じゃなかったけど、段々音楽の趣味に捧げる時間もできてきた)
(´・ω・`)(そして、街の仲間とオーケストラを立ち上げた 小さな町の小さな楽団だ 仕事をしながらたまに野外コンサートをしたりした)
「待ち受け番号334番ハンス・ヒトラーさん、5番窓口にどうぞ」
※ヒトラーという姓は、オーストリアではそれほど珍しくない
(´・ω・`)(ん)
(´・ω・`)(アドルフ…か 懐かしいな あの頃は、本当に楽しかったなぁ)
(´・ω・`)(そういえば、彼は今何をしてるんだろう)

441 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:11:03 ID:heO
(´・ω・`)(ゲルマンの英雄に憧れていた彼だ きっと僕よりも立派な兵士になったんだろうな)
(´・ω・`)(もしかしたら、戦死…?)
上司「クビツェク君、書類はまだかい?」
(´・ω・`)「はい、只今」
(´・ω・`)(ま、アドルフなら生きてたら有名な建築家か芸術家になっているんだろうな)
この時、僕は彼がミュンヘンの政治家になっているとは思いもしなかった
数ヵ月後
(´・ω・`)「うーん、中々景気は回復しないなぁ」シンブンパラー
『彡《●》《●》
国家社会主義の著名な大衆演説家、アドルフ・ヒトラー』
(´・ω・`)「」ピタッ
(´゜ω゜`)「はい?」

442 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:14:39 ID:a7A
キタ...

443 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:17:50 ID:BqE
あっ…('A`)

444 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:27:58 ID:heO
(´・ω・`)(そうか…アドルフも芸術家の道はあゆめなかったんだな…)
(´-ω-`)(……)
1923年
『アドルフ・ヒトラー 逮捕』
(´・ω・`)(余りま驚くニュースでもないかな)
(´・ω・`)(でも、彼が読んでた「群衆心理」で言ってたけど先導家って一回失敗したらもう終わりなんじゃ…)
しかし、彼は、甦った
(´・ω・`)(最近は、このオーストリアの新聞でもアドルフの名前をよく見るなぁ)
「大ドイツ主義いいゾ〜これ」
「ヒトラー氏(オーストリアに)入って、どうぞ」
「(英仏政府)これもうわかんねぇな」
「(ユダヤ人)†悔い改めて†」

445 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:36:50 ID:heO
(´・ω・`)(アドルフはすごいな 昔は僕一人だけしか彼の話を聞いていなかったのに今は数万人が聞いてる)
(´・ω・`)(ん……なんだろうこの違和感は)
(´゜ω゜`)「あっ!」
クビツェクの家
(´・ω・`)「あった…!このトランク、アドルフの葉書、手紙、スケッチが沢山ある」
(´・ω・`)「送るべき…かな?」
(´・ω・`)「う〜ん、でも、僕のことなんてもう覚えてないよね 取り敢えず保管しておこう」
そして1933年、アドルフ・ヒトラーは帝国宰相となった
(´゜ω゜`)「……」
(´・ω・`)「よしっ、一筆書くか」

446 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:39:34 ID:q0i
クビツェクちゃんは何も知らなかったんやな……急展開しまくりだし仕方ないのか

447 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:42:17 ID:oVK
ここでヒトラーがお前らなら手のひらクルー確実なんやがな

448 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:43:10 ID:heO
(´・ω・`)(僕は勿論返事を期待していなかった)
(´・ω・`)(帝国宰相は忙しくて、25年も前の友人に返事を書く暇なんてないだろうから…)
(´・ω・`)(でも、政治的なことは抜きにしても、旧友としてお祝いを述べる必要はあるよね)
一ヶ月後
郵便屋「ク、クビツェクさんお、お、お便りです…」
(´・ω・`)「はい(なんでこんなに怯えてるんだろう?)」
(´・ω・`)「えーと、差出人は…」
(´゜ω゜`)「アドルフ・ヒトラー」

449 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:44:04 ID:yYk
>>445
いつも一緒にいて夢を語ったり趣味を楽しんだり恋の話して
暮らしてた友達を忘れるわけないやんけ・・・切ないで・・・

450 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:44:13 ID:a7A
凄かったからなヒトラーの成り上がりは

451 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:45:11 ID:BqE
涙で、でますよ…

452 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:48:51 ID:heO
彡(゜)(゜)
『親愛なるクビツェク!
今日やっと君の手紙を見た。就任以来、膨大な量の手紙を見るので、こういうことは珍しくないないのだ
それだけに、長い年月の末に初めて君の消息と居場所がわかって、とても嬉しい
困難な闘争の日々が終われば、僕よりも喜んで我が人生最良の日々の思ひ出にまた浸りたい
君が僕のところに来ることは可能だろうか 旧友を想いながら、君と君の母上にご多幸をお祈りします
アドルフ・ヒトラー』
彡(゜)(<)

453 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:52:28 ID:yYk
手紙の最後、親にふれるいつもの結び方や・・・
クビツェクのパッパマッマの安否状態知っててくれたんか・・・

454 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:52:33 ID:sOG
ぐう泣ける

455 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:53:25 ID:bsK
ぐう泣ける

456 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:54:16 ID:a7A
ヒトラーは本当は弱い人やからね
近くにクビツェクがずっと居ればなぁ...

457 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)13:56:25 ID:heO
(´・ω・`)
『我が人生最良の日々』
(´・ω・`)
(´;ω;`)「うっ……うっ……うあああああ
ーーーーー
ーーー

『君が僕のところに来ることは可能だろうか』
(´・ω・`)「うーん、これどういうことだろ 僕がオーバーザルツブルクの山荘に? いやそれはないな…」
(´-ω-`)「それに、一体何を話せばいいんだ……僕は政治的な意見なんて言えないし、何より戦争は音楽ができなくなるから嫌だよ…」
(´・ω・`)「どうしようかな」
しかし彼は1938年にオーストリア国境を超え、かつて父が税関使として働いていたブラウナウに入った

458 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:01:24 ID:MdB
クビツェクがヒトラーと会ったときに「戦争は芸術がなくなるから嫌だ」って言っていたらどうなっていたんやろう
それでもヒトラーは戦争しそうではあるが

459 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:09:07 ID:heO
ドイツ国防軍はオーストリアに進駐
3月12日の夕方、ヒトラーはリンツの市長舎のバルコニーで演説した
(´・ω・`)「よし行くぞ」
僕は彼が泊まるホテルへ向かった
ザワザワ ザワザワ ハイル! ザワザワ
ザワザワ ハイル! ザワザワザワザワザワザワ
(´゜ω゜`)(うわ、凄い人だかりだ)
(´・ω・`)「ちょっとすいません……」
ナンダアイツ アンナマエニデテナニヲ?
(´・ω・`)「あの…帝国宰相と話がしたいんですが」
SS「はぁ?(イカれてんなコイツ)」
ソウトウニアワセテダッテヨ プーナニアノオヤジ ヤマダタロウオツ

460 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:16:08 ID:sOG
感動の再会来るんか?

461 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:18:22 ID:heO
(´・ω・`)「この手紙を…」
SS「……少々お待ちを」
SS「中に入って、どうぞ」
ウオオトオサレタゾ イッタイナニモノナンダ
(´゜ω゜`)(うああああ 新聞で見るような人ばっかりだ)
(´゜ω゜`)(そうか!明日はオーストリア併合の国民投票をやる前日だ とんでもないタイミングで来てしまったぞ…)
ジロジロ ジロジロ
(´;ω;`)(か、帰りたい……)
SS「この部屋です」
(´・ω・`)(もうここまで来たんだ 行くぞ…)
(´・ω・`)(アドルフ…は駄目だよね 礼儀正しくしないと アドルフはそういう無礼なのが嫌いだったし…)
(´・ω・`)(ゴクリ…)
ガチャ

462 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:19:55 ID:heO
続きは今夜
ほな…

463 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:20:48 ID:MdB
おつやで
続き楽しみなんじゃあ^〜

464 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:22:09 ID:a7A
なんでや!焦らす必要ないやろ!

465 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)14:24:44 ID:Vg8
むむむ
待ってるやで

474 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)20:15:53 ID:heO
彡(゜)(゜)「ん?」
(´・ω・`)
彡(゜)(゜)「お、クビツェクやんけ!」
ザワザワ 「総統と親しげに…」「な、なんだと…」「うらやましい…」 ザワザワ 「一体奴は何者だ」
(´・ω・`;)「え…えと…」
(´^ω^`;)「お、お久しぶりです総統閣下 この度は急に押し掛けてしまい申し分ありません 今日のお日柄もよく…えと…」
彡(゜)(゜)「はは…」
彡(^)(^)「上出来や、クビツェク! ついにお前も他の連中と同じことを言うようになったな」
(´^ω^`;)「あ、あはは…は…」
彡(゜)(゜)「よっしゃ!こっちに来いや!」

478 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)20:24:50 ID:heO
通された場所は、バルコニーからリンツが一望できる部屋だった
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前は本当にあの頃のままや お前がどこにいても、ワイならすぐに見分けられたで お前は何も変わっとらん ただ年をとっただけや!」
彡(^)(^)「久しぶりに会えて嬉しいで! まぁ座れや」
(´・ω・`)「あ、ありがとうございます」
彡(-)(-)「スマンな 本当はもっと長話したいんやが…」
彡(゜)(゜)「今のワイにはブライベートはなく、普通の人みたいに振る舞うことができないんや」
(´・ω・`)「はい、理解できています」
彡(゜)(゜)「見ろや、ドナウ川に架かるあの橋を」
彡(>)(<)「まだ架かっとるんか 昔と変わらんボロいままや!」

479 :名無しさん@おーぷん :2015/08/22(土)20:26:11 ID:6Fe
涙出るで