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彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
Part1

彡(゜)(゜)「ワイはアドルフ・ヒトラー。将来の大芸術家や」
http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1438961094/

1 :名無しさん@おーぷん:2015/08/08(土)00:24:54 ID:Rxq
オーストリアの田舎 リンツ
(´・ω・`)(僕はアウグスト・クビツェク)
(´・ω・`)(家具職人の息子で父さんの手伝いをしているんだ)
(´-ω- `)(でも本当は子供の頃からやってる音楽の道に進みたいんだよなぁ…)
父「お疲れさん ほれ今月の給料だ」
(´・ω・`)「ありがとう」
父「またオペラを見に行くのか?」
(´・ω・`)「う、うん」
父「そうか…まぁ余った時間で何をするかはお前の自由だ」

3 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)00:36:14 ID:Rxq
劇場
(´・ω・`)(毎日、機械的に作業をする毎日)
(´・ω・`)(でも音楽家になりたいなんて口が裂けても言えない…)
(´・ω・`)(僕の人生、こんなのでいいのかなぁ…)
(´・ω・`)(楽しみと言えば貰ったお金でオペラを見に行く位…)
(´・ω・`)(ま、小遣い程度だから立ち見しかできないんだけどね)
(´・ω・`)(あの柱の下が秘密の特等席なんだよね)
彡※※※
(´・ω・`)(あちゃ、誰かに先を越されてる)
(´・ω・`)(仕方ない、こっちの壁にもたれて見るか)

4 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)00:36:54 ID:5Jl
期待

5 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)00:38:48 ID:sVc
良スレの予感がプンプンするで!

6 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)00:45:42 ID:Rxq
(´・ω・`)(今日は「真夏の夜の夢」か)
(´^ω^`)(ああ〜いい。いい! どんなに疲れていてもこれでぶっ飛ぶなぁ)
(´・ω・`)(本当に…芸術からは勇気を貰えるよ)
(´・ω・`)(あーでも柱が少し邪魔だなぁ)
(´・ω・`)(そういえば前もあの人に場所取られたような…?)
彡※※※
僕はこのライバルを観察した
彼はひときわ青白く華奢な青年だった
僕と同じように、目を輝かせて舞台に夢中になっていた

7 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)00:54:08 ID:Rxq
(´・ω・`)(いつもキチっとした身なりでどこか控え目)
(´・ω・`)(明らかに僕よりいいとこの家の子みたいだ)
ブー
(´・ω・`)(休憩だ… あーもう半分か ずっとこの時間を楽しんでいたいよ)
(´・ω・`)(んーでも今日の公演は音楽と演出はいいけど……)
彡※※※「歌手が微妙やな」
(´・ω・`) !
それが会話のきっかけだった

10 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:03:40 ID:Rxq
(´・ω・`)「そうそう! 歌手が台無しにしてるよね!」
彡※※※「せやせや! 初めはおっ!って思ったんやがなぁ」
これを切っ掛けに僕らは幕間、公演の不満点や評価する所について話すようになった
彼とは恐ろしく意見があい、お互い喜びを覚えた
僕は彼の飲み込みに驚かされた! 理解力の点では間違いなく僕より優れていた
初めに会話した日、1904年の11月。それ以来僕らの付き合いが続いた
そしてある公演の後、僕は彼と一緒に帰った。その時、わかり際に彼は自分の名前を名乗った。
彡(゜)(゜)
「アドルフ・ヒトラー」

11 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:15:55 ID:Rxq
学校
その単語が、僕の体験した、彼の最初の怒りの爆発だった
彡(゜)(゜)「ええかクビツェク 学校なんてなぁ、なまくら者を作る場所でしかないんや」
(´・ω・`)「アドルフは先生が嫌いなんだよね」
彡(゜)(゜)「当たり前や! そんな話より、今日の「魔弾の射手」について語ろうや」
(´・ω・`)「まぁまぁ、そうせっかちにならないで」
彼は僕の仕事を煩わしい傷害と思っていた
彡(゜)(゜)「また仕事かいな 」
(´・ω・`)「アドルフは何か仕事をしてないの」
彡()()「……」
(´・ω・`)??
彡(●)(●)「冗談やない!」

12 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:28:40 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「ええわ!今日はトコトン付き合ったるで」
彡(゜)(゜)「クビツェク、お前の言っとる仕事ってのはな、一言で言えば」
彡(゜)(゜)「パンを得るための仕事や」
(´・ω・`)「えぇ…」
(´・ω・`)(きっと、アドルフは裕福な家の子なんだろうな)
(´・ω・`)(考えられる線としては…親の遺産? 学生?)
(´・ω・`)(うーん…だったら何で僕みたいな家具職人の子と友達に選んだんだろ)
(´・ω・`)「そういえば、僕も学校の成績は良くなかったなぁ」
彡(゜)(゜)「…勉強はちゃんとせなアカンで」
(´゜ω゜`)「えぇ!?」
(´・ω・`)(矛盾してるよアドルフ…君のことが全然解らないよ…)

13 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:37:44 ID:bxr
これは期待

14 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:51:29 ID:Rxq
(´・ω・`)(こんな風に大人しくて少し夢見がちな僕)
(´・ω・`)(こんなんだから相手の立場に感情移入できて順応性がある)
彡(゜)(゜)
(´・ω・`)(対して彼は極めて短気で激しい気性)
(´゜ω゜`)(さっきみたいに唐突に怒り狂うことがしばしば)
(´・ω・`)(こんな正反対な僕らは芸術という共通の趣味で繋がっている)
(´・ω・`)(はっきり言えば、僕が聞き役、受け手で彼が話す役)
(´-ω-`)(そして僕らはお互い、孤独だったんだ…)
(´・ω・`)(彼にとって、僕は只の聞き役、お供に過ぎなかったのかも)
(´・ω・`)(よく解らないけど、ただ一つ言えることは、僕は彼に必要とされていたんだと思う)

15 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)01:58:39 ID:eDU
支援

16 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:01:42 ID:aAL
原ちゃんはだれかモデルおるんか?

17 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:03:18 ID:ItP
>>16
アウグスト・クビツェクでググるんやで

18 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:03:59 ID:bE4
面白いんやけど実話なんか?

19 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:05:29 ID:ItP
>>18
おそらくクビツェクの回顧録元に書いとるはず。
青年期ヒトラーの研究の資料としてはスタンダードやで。

20 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:09:06 ID:bE4
>>19
ほえ〜
ヒトラーを教科書程度にしか知らんワイにはめっちゃ勉強になるわ

21 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:10:23 ID:Rxq
ある日
彡(゜)(゜)「クビツェク、迎えにきたで〜」
(´・ω・`)「うーん、ちょっと待って」
彡(゜)(゜)「はよしいや 始まってまうぞ」
(´・ω・`)「ごめんごめん、木屑の掃除が大変でさ」
産業の発展はそこそこ進んでいるものの、未だ田舎町というレッテルは外れない アドルフは人気の少ない道をよく使っていた
彡(゜)(゜)「クビツェク…ワイはいつかこの町から出ていくで」
(´・ω・`)「どこに行くの?」
彡(^)(^)「勿論ウィーンや!」
(´・ω・`)「羨ましいなぁ、僕m」
(●▲●)「ん? アドルフ! アドルフじゃないか!」

22 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:13:11 ID:OO1
これは期待大やなぁ

23 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:18:42 ID:Rxq
(´・ω・`)(ん…上品そうな人だな 僕らと同じ16歳位…アドルフの元同級生かな?)
(●▲●)「最近どうだい? 相変わらず痩せてるねぇ!」
彼はアドルフの上着を親しげに触って、語りかけた
(´・ω・`)(アドルフは礼儀ただしく接するんだろうな 劇場での時みたいに)
(´・ω・`)チラッ
彡()()
(´゜ω゜`)!!
僕は何度か経験済みだったので、アドルフ表情が次にどう変化するか予測できた
彡(●)(●)「そんなこと、おまえには関係ないやろ!」

24 :名無し :2015/08/08(土)02:19:45 ID:9C5
期待しかないわ

25 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:21:45 ID:TF8
久しぶりにワクワクするスレやで

26 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:25:29 ID:Rxq
彡(゜)(゜)「行くでクビツェク!」グイッ
(´・ω・`)「えっ、ちょ、いいの…?」
((●▲●))「あわわわわ」
(´-ω-`)(ああ…なんというか…御愁傷様…)
劇場前
彡(゜)(゜)「あいつは未来の木っ端役人や!」
(´・ω・`)「彼になにかされたの…?」
彡(゜)(゜)「ふん!」
彡(゜)(゜)「ワイは、あんなつまらない奴と一緒のクラスやったんや!」
彼が落ち着くのに、暫くかかった

27 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:35:24 ID:Rxq
それともう1つの出来事があった 僕のヴァイオリンの先生が亡くなった時の事だ
教会
彡(゜)(゜)「クビツェク、まぁ元気だしや」
(´;ω;`)「アドルフ…君も先生を弔いに来たんだね…」
彡(゜)(゜)「ん… まぁ… せや」
(´;ω;`)?
後になって訪ねてみると、やはり彼は先生を知らなかった
理由を問いただすと、
彡(゜)(゜)「お前が他の連中と一緒にいて、くっちゃべっていることに我慢ならなかったんや」
(´・ω・`)「そ、そう…」
実際、アドルフと知り合って以来、彼は僕の自由時間をやたら縛りたがっていた

30 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:44:53 ID:Rxq
つまるところ、僕達の友情のためには、役人気質をよく思わないでいることが是非とも必要だった
彡(゜)(゜)「役人? あんなもん地位をちらつかせて威張る奴よりも家具職人の方が立派なもんやで 気にすんなや」
(´・ω・`)(役人の子供なのに役人が嫌いなんて…何かあったのかな…)
(´・ω・`)「あのさ、アドルフは将来何になりたいの?」
彡(゜)(゜)「ん?んなもん芸術家に決まっとるやろ おまえと一緒や」
(´・ω・`)「あ……」
(´^ω^`)「うん、そうだよね! 僕も本当は家具職人なんかじゃなくて音楽家になりたいんだ!」
彡(゜)(゜)「今更何を言っとるんやお前は…変な奴やなぁ」

31 :Painter◆VAVA.pWi96 :2015/08/08(土)02:45:36 ID:0L6
感動して目から汗が

32 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:47:35 ID:bUf
ヒトラー我が青春の友か ええなあ

33 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:52:21 ID:Zr9
見とるで  

34 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:54:35 ID:Rxq
そういうわけで、僕は彼の友達になるために必要な条件を全て満たしていた訳だった
僕は彼の級友とも役人気質とも無縁で、ただひたすら芸術に明け暮れていた
(´・ω・`)(僕は音楽家になる! アドルフも芸術家になる!)
(´^ω^`)
お互いの性格は正反対、でも傾向は同じことで僕らは結びついた
アドルフは、自分の言いたいことをぶつけられる「ある人間」を群衆の中から見つけただけなのかもしれない
でも、ただ一つ言えることは劇場の出会いからウィーンでの貧乏生活の途中まで、アドルフにとって僕こそがその「ある人間」だったことは確かだ

35 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:55:33 ID:Rxq
取り敢えずひと区切り

36 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:56:43 ID:gRf
見てるやでイッチ
がんばやで

37 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:57:28 ID:w5Y
おつやで

38 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)02:58:11 ID:bE4
おつ
楽しみで寝れんわ

39 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)10:14:23 ID:uH3
おまいら忘れてるかもしれんがヒトラーはガチ屑やからな

40 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)10:18:56 ID:rDH
>>39
ガチ屑前提の話やし忘れようとしても忘れんやろ

43 :名無しさん@おーぷん :2015/08/08(土)10:47:09 ID:daJ
ガチ屑という事実も重要やが どうしてそんな屑が出来上がったのか?
の方が重要 良スレ期待