幼女「こんにちは!引きこもり対策センターです!」男「…は?」
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Part8
329 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:31:09 ID:T6n
いちです。たくさんのコメントありがとうございます。
おうちのこととお仕事やりながら、ボチボチ進めていきますー。
最後まで、ゆっくり見守ってくださると嬉しいです。
331 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)12:33:12 ID:Ydb
イッチ、キターーー!!(^o^)
335 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:37:18 ID:T6n
プロジェクト開始29日目
ーーー明け方
チュンチュン、チチチ…
男「……」
男(……しょんべん)ムクリ
ガサガサ
男「…」チラ
幼女「すー、すー」
男「…くあぁあ」
パタパタ、ガチャ
………ジャー
男「……あ、あれ?」
男「リビングの電気つけっぱだ。幼女か?」パタパタ
カサッ、
男「うおっと、」
男「…なんだこの紙?」
338 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:39:33 ID:T6n
カササッ
男「け、つけん、者様、各位…」
男「この度、経過じゅん、ちょうの……」
男「………」
男「……」
男「………なん、これ」
グシャアッ
ーーー
340 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:42:31 ID:T6n
ーーー8時
男「え?晩餐会?」チラ
幼女「はい。以前言ったでしょう?ご飯作ってくれてる人と、晩餐会するって」シャコシャコ
男「あーそういやそうだったな。いやほんと、飯うまいよ」シャコシャコ
幼女「ええ。それで私、あなたが初めてご飯を褒めた時から、頻繁にその人に男さん褒めてることを伝えているんですよ」シャコシャコ…
ペッ
ブクブク、ブクブク
男「…なんかそれ、照れるな」シャコシャコ
ぺっ
幼女「そうです?…でね、その人、そのことを伝えるたびにとても喜んでいるんです」ふきふき
幼女「味を褒められたことよりも、あなたが美味しくご飯を食べていることの方がうれしいらしくて」
男「…ふーん。変な人だな」
ぶくぶくぶく…
ーーー
342 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:48:05 ID:T6n
ーーー13時
男「よし、散歩行こうぜー」ガタッ
幼女「あ、だめです」ぎゅい
男「は?なんで?」
幼女「午前の課題が終わってないじゃないですか。あなたが『午後一で終わらせるからー』っていってたから、午後にまわしたんですよ?」
男「……そういやそうだな」
男「よし、じゃあやるか!」ストン
幼女「……」
チラ
幼女「……でも、まあ」
男「なに?」
幼女「別に、いいかもしれませんね。課題やらなくても」
345 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:51:57 ID:T6n
男「お、おいどうした。気味悪いぞお前がサボりを催促するなんて…」
ジィ
幼女「別に催促はしてませんよ?ただね」
幼女「ほら、見てくださいよ。パソコンと漫画」スス
チラリ
男「ん…?あれがどうしたんだよ」
幼女「埃かぶってるでしょ?」
幼女「……もとはこの課題、あなたがネット依存ぎみだったから設けたものだったんです。少しでもはなれさせるように」
幼女「でも、必要なくなったみたいなので」ニィ
348 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)12:58:46 ID:T6n
幼女「毎日三食、食事をして。自分のことをやって、外出をする。勉強もして、しっかり寝る」
幼女「1日は24時間しかないですが、どうです?充実していますか?」
男(……充実していますか)
男「……どうかなあ。お前やかましいし、充実はしてねえかもな」ハハッ
幼女「またそういうこと言う!!あなたがこの世界に満足するまで私は帰れないんですよ?」プンスコ
男「あーじゃあ満足してますぅー。すごい充実してますぅー。」ケラケラ
男(………帰るって、なんだよ)
男(俺の知らないところに帰るなよ……)
ギゥウ
ーーー
350 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:08:44 ID:T6n
ーーー18時
ギュウウウウゥ
男「痛い痛い痛い!!もうちょっと優しくしろよバカ!」ガガッ
幼女「え、そうですか?それはすいません。では少し緩めます」
ギギュゥウウウウ
男「いてえって言ってんだろ!!お前絶対遊んでんだろ!!」
幼女「目隠しなんて生まれて初めて人にするのでわかんないんですよう」ケラケラ
男「こんのっ………」
351 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:13:48 ID:T6n
男「ていうか、なんで目隠しすんだよ。そんなにすごい人が来るのか?」
幼女「ええ。偉大なる人です。なので、驚きをアップさせようと思いまして」ニコ
男「誰なんだよ……俺料理まったくしないから、シェフなんて一人も知らねえぞ」
幼女「それは素晴らしいシェフです。さあ、行きましょう!シェフはもうリビングにいますので」
男「いつの間に家に…」
グイグイ
男「わかったから押すなよっ。ゆっくり歩け」
幼女「はーい。しっかりつかまっててくださいね」
352 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:18:31 ID:T6n
スタ、
スタ、
スタ………
男「あっぐぅ」ドシンッ
男「急に止まんな!」
幼女「ああすいません。さあ、つきましたよ」
ギィ、
ガチャン
幼女「ささ、目隠し外しますよー!」
男「お、おいゆっくりやれ…」
シュルシュル、
パサッ
男「うおっまぶしっ……」
男「………!」
353 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:22:25 ID:T6n
男「……親父、」
男「お袋…?」
ガタン
母「……男、久しぶり」ニコ
父「…」
父「少し、逞しくなったな」ジィ
男「っ、」バッ
幼女「……ふふふ」
幼女「こちらが偉大なるシェフ、そしてシェフを支えている素晴らしい旦那さん!!」バッ
幼女「……あなたの、お父さんとお母さんです」
男「……!」
ウルッ
ブァアッ
男「……っ、ぐぅ…!」グスッ
354 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)13:25:22 ID:rI7
やっぱり両親だったか
355 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:26:43 ID:T6n
男「ぅう、ぐぅ……っ…!」
ボタ、ボタ
母「……おとこ」
ギュウ、、、
母「ほんとうに、逞しくなったねえ」ポンポン
男「っ、……ぅ……!」ギュ、
母「……うふふ」
母「お母さんね、あなたをこの世界に産んで、ほんとうに良かったわ」
男「っ、うわぁぁああっ……!」ボロボロ
父「……」
幼女「…ふふ、」ニッコリ
ーーー
357 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:35:13 ID:T6n
ーーー
幼女「さあさあ!あなたの席はここですよ!ほらほら」グイグイ
男「おいっだから押すなって!」カァア
男「……ってなんで俺だけ、テーブルの中央なんだよ」
幼女「誕生日席ですね」
母「男、まだお誕生日お祝いしてなかったじゃない?だからそれも兼ねてね」ニコニコ
父「…早く座れ。料理が冷めるぞ」
男「ケーキ、ローストビーフ、サラダに肉じゃが、刺身……から揚げ」
ズラァァア
男「これ全部、お袋が作ったのか?」
母「そうよー!腕によりをかけたわ!」グッ
358 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:43:11 ID:T6n
幼女「ささっ、始めましょう始めましょう!!」
パンッ
パパンッ
幼女、母「男(さん)!ハッピーバースデー!!」カチャン
男「あ、ありがとう…」
男「……」チラ
父「……お酌ぐらいするぞ」ニィ
男「っ、ありがとう!」
カチャン
ワイワイ、ワイワイ
幼女「もうお母さん、聞いてくださいよ!男さんこの間、私の体をジローッて見てなんて言ったと思います」
母「さあねえ、想像つかないわ。なんて言ったの?」ジロ
男「おっおいその話は…」
幼女「『成長期が人より遅いのか?』って!!酷くないですかあ!?」グワッ
父「……けしからんな」
母「まあ酷い。こんな子に育てた覚えはないんだけどねえ」ハァーッ
男「ち、違うって…ただちょっとからかってやろうかと!!」
アハハハハハ……
ーーー
359 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:51:18 ID:T6n
ーーー
夜。部屋。
男「……けっきょくお袋たち、どっか行くのな」ゲフ
キィー
幼女「ええ。相談を重ねた結果、プロジェクト終了までは私と男さんだけで生活することになりまして」
男「……楽しかった」
幼女「はい?」
男「今日、すごく楽しかった。お袋の飯もめちゃくちゃうまかったし、親父も……楽しそうで。よかった」
幼女「…なぜ、あの日急にお母さんのご飯が美味しくなったかわかります?」
パタン
360 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)13:55:21 ID:T6n
男「……いや、わかんねえな」
幼女「簡単に言ってしまえば、あなたが空腹で、かつ食事に集中していたからです」
幼女「空腹は最大の調味料とは、よく言うでしょう?あなたはあの日まで、さんざんお菓子を食べながらパソコンに夢中になってご飯を食べていたので、言わば食事のありがたみを知らなかったのです」
幼女「おいしくて栄養のあるご飯があるって、素晴らしいですよね」ニコッ
幼女「食材と、それから毎日あなたのために作ってくれているお母さんの存在は、限りなく大切なものだと思います」
男「……俺も、そう思うよ」ニィ
361 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)13:58:05 ID:rI7
男が確実に更生されてる
362 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)14:03:20 ID:T6n
男「あれだけ、ぞんざいに親に接したことを、今日すげえ悔やんだ」
男「親がどれだけ支えになっているのか、俺ぜんぜん理解してなかったよ。ほんとに、かけがえのない、存在だ」
男「一生土下座しても、足りねえよ」ギュウウ
幼女「……男さん」
幼女「過去を悔やんでも元には戻りません。大切なのは、気づいてからどうするかです」
幼女「あなたは、これからどうなりたいですか?」
ーーーカチッ
男「そうだな……」
男「まずは人に慣れることから始めて、社会で役立てる存在になりたいかな」
男「あの日、おっさんに怒鳴ったとき思ったんだけど…俺、ああいう人を更生させる仕事とかしてみたいかも」
幼女「…いいですね」
男「おう、だからさ」
363 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)14:03:36 ID:Nzn
続き見たいけど見たくない
366 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)14:08:52 ID:3YC
どうなるの…
367 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)14:12:22 ID:T6n
男「まず一年間社会に慣れて、それからなんか資格取って、就活でもするよ」ニコッ
男「んで、いつか親に恩返ししたいな。へへっ」
幼女「素晴らしいですね」
幼女「陰ながらずっと、応援しています。いいですか?なにか困ったら人に頼ってくださいね」
幼女「あなたが手を差し伸ばせば、必ず取ってくれる人がいますから」ビッ
男「おう!ありがとうな!」ニカッ
ーーーザァアッ、
ピピ、
………対象者の更生を感知しました。
これにてプロジェクト終了の準備を開始します。
………プロジェクト終了まで、あと72時間………
幼女「……」
ーーー
368 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)14:15:09 ID:48m
まだ切り札があるはず……
369 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)14:25:05 ID:T6n
プロジェクト開始31日目
ーーー朝
男「……くぁあ」ガバァ
ちら
幼女「……」シャコシャコ
男「おー、おはよ幼女」
幼女「……」ボー
シャコシャコ
男「…?おーい、ようじょー」
幼女「っ、!あ、」ハッ
幼女「あ、あら、男さん起きました?おはようございます!」ニカッ
男「おう、おはよ…?」
幼女「待っててくださいね、今朝ごはん持ってきますので」ガタガタ
シャコシャコシャコシャコ…
男「…」
370 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)14:30:37 ID:T6n
ーーー9時
幼女「はい、ではこれ今日の課題です」
ドッスン!
男「…またずいぶんと多く持ってきたな」
幼女「今日の問題はこの紙に書いてありますので、さ、どうぞ」せかせか
ペラリ、
男「…これ」
幼女「は、はい?」
男「電気代の請求書と、この本…知育絵本…」チラ
幼女「あっあれ?」ガタタッ
幼女「あっやだ間違えちゃいました!すいません、今持ってきますので待っててください!」ガタガタ
男「…」
372 :
いち◆mYvSV9JQsw :2015/02/11(水)14:37:20 ID:T6n
ーーー12時半
幼女「お昼、すごく美味しそうですよ!レモネードと、サンドウィッチ、それからソーセージソテーです」カチャ
男「幼女さん、お言葉ですが」スッ
幼女「はい、なんです?」
男「…サンドウィッチに箸は不要です」スス
幼女「あ、ごめんなさい!うっかり…」ヘラ
ーーー16時
幼女「あ、男さん!あの蝶々なんて言う名前でしょうね?」ジィ
男「あれどう見てもとんぼだけど…」
幼女「あれっ?」
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373 :
名無しさん@おーぷん :2015/02/11(水)14:41:18 ID:rI7
どうした幼女