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男「俺は未来予知ができる。ただし、一分先の未来しか見られない」
Part9


229 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 08:22:31 ID:APlFOg5M
男「……」
男「やべ、友が良い奴すぎて泣けてきた」

230 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 10:09:17 ID:APlFOg5M

  暫く経った
  夜が明ける 日も大分上がってきた頃だ
男「……」 ムク
男「連鎖の終着点…」
男「幼馴染の…死」
  警察が 第三者が動いても 結局救えない 運命だから
  だが自分なら 未来を予知できる自分なら…
男「運命が確定してしまう前に、災厄を消滅させることができる…」
男「…」 パン
男(…弱気になるな。守り切るんだ)

231 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 10:21:29 ID:APlFOg5M
男「行ってきます」 カチャ
男「……お」
男「おはよう。今日も早いんだな」
幼馴染「へへ、おはよ!今日もお手伝いは無しだってさ」
幼馴染「男と一緒に登校できるのは嬉しいけど…おばあちゃん達大丈夫かな…」
幼馴染「膝とか腰とか痛めてないかな…」
男「…幼馴染は優しいんだな」
幼馴染「え?いや、別にそんなことないよ!」 テレ
男「理不尽だよな…ホントにさ」 ボソ
幼馴染「……」
男(大丈夫。今までやってきたように、自分から動いて不幸を消す)
男(今回は少し、難易度が高いだけだ)

232 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 10:29:09 ID:APlFOg5M
幼馴染「…ストーカーって、あの後どうなったの?」
男「家に帰って直ぐに通報したんだがな」
男「やっぱり、単なるストーカーにそんなに人員を導入してくれないみたいだ」
幼馴染「そっか…」
男「でも警官が犯人だったっていうのは、向こうにとっても騒ぎになったらしくてな」
男「今日にでも新しい巡査が交番に常駐するそうだ」
幼馴染「お、それはちょっと安心…かな?」
男「まあすぐに代わりが来てくれただけでもラッキーだろ」
男「奴もここには近寄りがたいはずだしな」
幼馴染「うん。確かに」
男「……」

233 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 10:35:41 ID:APlFOg5M
 ー学校ー
友「よう」
男「おう」
友「おはよう」
男「おはよう」
友「で、だ」
友「何度も聞くが、本当なんだろうな?」
男「ああ、事実だ」
友「……」
友「…ふぅ、全く信じらんねーことではあるけどよ」
友「お前の口から直接聞くと、やっぱ本当みてーだな」
友「幼馴染が狙われているっつーことは」

234 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 10:41:15 ID:APlFOg5M
友「でもよ、昨日そのストーカーを捕まえかけたんだろ?」
男「ああ…」 ギリ…
友「もう来ないとか思っちゃうんだけど」
男「いや、奴は来るんだよ」
男「幼馴染に余計な恐怖を与えないように、今は言わないでいるけどな」
男「俺がお前に伝えた日にち。その日にくる」
友「確信してるってわけか…凄いな」
男「奴の心はとことん歪んでる」
男「今度は殺す気で来るぞ」
友「おいおい…」 ゾッ

235 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:25:56 ID:APlFOg5M
男「お前に頼んだ物、その日までに届きそうか?」
友「ん。なんとかな」
友「しっかし…物騒な物頼むなーホント」
男「自衛のためだ。違法じゃないから安心しろ」
友「分かってるけどさあ…つーかアレ、めちゃくちゃ高かったんだけど」
男「そこはスマン」
男「お金は後で払う。俺の家は通販を全く利用させてもらえないんだ…」
男「下手に怪しまれるのも不味いしな」
友「へいへい…そういうのに関しては堅いねーお前の家も。俺の家はどっちかっつーと放任主義だからなー」
友「ま、とにかく俺もそこまで聞いたんだ。最後まで手伝おうじゃねえか」
友「だから奢り、忘れんなよー?」
男「あはは、勿論」

236 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:28:06 ID:APlFOg5M
先生「はいじゃあ席につけー。朝のHRを始めるぞー」
男「……」 カタ
友「ふー…」 カタン
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・

237 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:38:05 ID:APlFOg5M
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
  キーンコーンカーンコーン…
 ザワザワ…
先生「帰りのHRを始める。まずはプリント配布だ」
先生「次はーーー…」
男(……) ソワソワ
男(早く終われ…)
先生「…ーーとまあこんな感じで、連絡は以上だ」
先生「明日からは土日だが、その明けには小テストも控えているので気を抜かないよう」
     キリーツ キオツケ レイ   アリガトーゴザイマシター
   …ガヤガヤ
男「…じゃあまたその日に」 ガラ
友「おう。じゃーな」
       ピシャ

238 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:42:12 ID:APlFOg5M
 ー校門ー
男「スマン。今日はこっちのHRが長引いた」
幼馴染「全然気にしてないよー」 
幼馴染「それより…」 チラ
男「…おう」 ギュ
幼馴染「うんうん///…よし!しゅっぱーつ!」
男「今日は一応慎重にな」
幼馴染「うん!」

239 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:47:52 ID:APlFOg5M
幼馴染「〜〜♪」 テクテク
男「あ、その歌結構好き」
幼馴染「えっ?」
男「え…いや、その歌結構好きだって…」
幼馴染「ホントー?えへへ…」
男「???」
幼馴染「これは私のオリジナルソングなのです!」 エッヘン
幼馴染「作詞作曲は私!」
男「そうだったのか!?い、意外な才能…」
幼馴染「むー!意外とは失礼な!」

240 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 13:51:25 ID:APlFOg5M
男「はは、ゴメンゴメン」
幼馴染「男は何か『人には知られてないだろうなー』って才能、ある?」
男「え…俺かー…無いかな」
幼馴染「えー嘘だー!潜在能力秘められまくりみたいな感じ出してるのに」
男「どんな感じだよそれ…」

241 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 14:00:05 ID:APlFOg5M
男「……」
男「あ、そういえばだな…」
幼馴染「ふんふん」
男「これは明日言おうと思ってたんだけどさ」
幼馴染「ふんふん…?」
男「幼馴染の祖父母って、土曜日の夜から月曜の昼まで家から離れるんだろ?」
幼馴染「そうだけど…仕事の関係で行かなくちゃいけないって言ってた」
男「元気だな二人とも…」
幼馴染「でも何でそんなことを知ってるの?」
男「うーん…前に幼馴染の家にお見舞いに来ただろ?」
幼馴染「あ、うん」
男「その時に幼祖母から教えられた」
幼馴染「ふーん…え?」

242 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 14:06:03 ID:APlFOg5M
幼馴染「別に良いけど、教える理由が分かんないよ…」
男(&ゲス顔も…っていうのは黙っておこう)
男「…と、いうわけで」
幼馴染「う、うん?」
男「幼馴染の家に」
男「土曜日の夜から日曜日の夜まで」
男「泊り込みます!」 
幼馴染「うええええ!!??」

243 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 14:13:07 ID:2KmfRrzM
ほう?

244 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 14:14:08 ID:APlFOg5M
幼馴染「あわあわあわあわわわわっ///!?」 アタフタ
男「おおお落ち着け幼馴染!!」 アセアセ
男「あくまで護衛だって!」
幼馴染「あわわわ…」
男「風呂には自宅で先に済ませるし、飯もそっちのをご馳走になったりもしない!」
男「寝るのは床だし、やましい事とか一切しないから!」
幼馴染「あわわ…」
幼馴染「……」
幼馴染「え…そういうことかあ…」 シュン

245 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 15:32:05 ID:APlFOg5M
男「流石に…駄目か?」
幼馴染「!!」 フルフル
男(良かった…) ホッ
幼馴染「た、確かに昨日あんなことがあったばかりで、私も怖いなとは思っていたの」
幼馴染「だから、心配してくれて嬉しいよ」
男「お、おう」
幼馴染「そ、そそれに、こ、恋人?だしね///!!」 ニコッ
男「そ、そうだな!(ぐあっ!破壊力が…!)」
幼馴染「じゃ、じゃあ…待ってるから!」
男「あ、ああ。必ず行くよ」

246 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 15:38:01 ID:APlFOg5M
男「〜〜♪」 テクテク
幼馴染「〜〜♪」 テクテク
男「む」
 
男「なんやかんやで、もう曲がり角だ」
幼馴染「楽しい時間はあっという間だねー…」
男「あの…一応、幼馴染の家に行くって事、祖母にも伝えといてくれ」
幼馴染「うん(むしろノリノリでOKしそうな気が…)」
男「じゃあ、さよなら」
幼馴染「うん!じゃーねー!」 フリフリ

247 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 15:44:08 ID:APlFOg5M
男「ただいまー」 ガチャ
母「おかえりなさい」
男「〜〜♪」 クツヌギヌギ
母「あら、鼻歌なんか歌って上機嫌ね」
男「あっ!」 ギク
母「なにその歌?」
男「…幼馴染が作ったらしい」
母「へえ!幼馴染ちゃん、多才なのねえ」
母「で、何であんたがそれを知っているの?」
男「う……」
父(自分はズケズケ聞くんかい…) シンブンペラー

248 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 15:50:11 ID:APlFOg5M
母「まあ事情聴取がわりに、夕食でも食べなさいな」 グイグイ
男「ちょ…引っ張るなっ」
母「まあ座って座って」 グイ 
男「……」 ストン
男(でも…どうせ話さなきゃいけないことだしな)
母「はいミートボール」 トン
男「ああ、ありがと」
男「いただきます」
母「ワクワク」

249 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 15:59:14 ID:APlFOg5M
男「……ってことがあった」
母「ほえー!あんたと幼馴染ちゃんがねえ!」
母「恋人よ!カップルよ!ねえお父さん!」
父「ああ、凄いな。それは…」
父「お前、そんなこと根掘り葉掘り聞いていいのか?親が…」 ボソ
母「ふふ…今は聞いても大丈夫な気がしたから」 ボソ
母「男も言いたかったんじゃないの?」 ボソ
父「まったくお前って奴は…」 ハァ

250 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 16:05:46 ID:APlFOg5M
男(ストーカーについては言わないでおいたが…)
男(幼馴染と付き合っているという事実は伝えた)
母「ついにくっついたのねー!あなた達は!」
父「まあ…おめでとうだな」
男「それでさ」
男「明日の夜から月曜日の昼まで、幼馴染の祖父母が留守にしてしまうんだよ」
母「ははあ」
男「だから土曜日の夜から幼馴染の家にさ…」
父「…」 ピク
男「泊まりに行く」
父「…!!」 ガタッ

251 :以下、名無しが深夜にお送りします:2016/05/05(木) 16:11:45 ID:APlFOg5M
男「!」 ビク
母「お父さん」 スッ
父「う…む」 ストン
男「別にやましい目的があっていくわけじゃ無い」
男「これは重要なことなんだ」
母「そうね。重要よね」
男(多分誤解されてるけど別に良いか…)
父「許可は…」
父「向こうの家の許可は…とったのか?」
父「それが無いと話にならん」
男「それは…」
   
     ヴーヴーヴー