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大野(16)「さくら!!」まる子(16)「おっ、大野君!?」
Part1

大野(16)「さくら!!」まる子(16)「おっ、大野君!?」
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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/09/05(月) 00:33:17.17 ID:lPa3ox8s0
大野「久しぶりだな!元気だったか?」
まる子「元気だよ!それよりもあんた、急に帰ってくるなんて知らなかったよ。」
大野「あぁ、夏休みだからな。偶にはお前らにも会いたいだろ」
まる子「それにしても…暫く見ない間に背も伸びちゃってまぁまぁ〜男前だねぇ〜さぞ向こうでもおモテになってるでしょうに」
大野「親戚のババアかよ…」
まる子「ていうか何年ぶり!?あんたが転校したのって小学校の時だから…」
大野「あぁ、もうだいぶ昔だな。」
まる子「ひぇ〜、随分とまぁ都会っ子になっちゃって」
大野「お前は、髪は伸びたな。」
まる子「そりゃあたしだって何年もすれば髪くらい伸びるよーっ」
大野「身長もか?」
まる子「そうです!伸びましたよーだ。」
大野「ふ」
まる子「ちょ、なに?」
大野「いや、懐かしいなって思ってさ」
まる子「変な大野くんだなー」
大野「いいだろ別に、ていうかお前こんな年になってまでTシャツで駄菓子屋来てるのか?」

2 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:36:44.57 ID:lPa3ox8s0
まる子「失礼だね!今日はたまたまだよ!」
大野「怪しいぞ。」
まる子「ぎく、…大野君こっちには何泊いるの?」
大野「4泊杉山ん家で世話になる予定。今ちょうど向かってるとこ。」
まる子「へぇ〜、そっか。…あれ、あんた向こうでもサッカーしてんでしょ?部活は?まだお盆じゃないし…」
大野「…辞めたよ。」
まる子「えっ!なんでさ!あんなにサッカー好きだったのに」
大野「あ、飽きたんだよ…。じゃ、俺そろそろ行くから」
まる子「あ、引き止めて悪かったね」
大野「いや、いいんだ別に。滞在中また遊ぼうぜ」
まる子「うん、じゃーね。」

3 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:38:12.28 ID:lPa3ox8s0
大野「失礼しまーす」ぴんぽん
杉山「大野!!」
大野「久しぶりだな!杉山!」
杉山「あぁ、元気そうでよかったぜ!」
大野「お前もな」
杉山「まー立ち話もなんだし中入れよ。」
大野「おう、邪魔するぜ」
杉山マ「大野くんいらっしゃい、何にもないけどゆっくりしていってね。」
大野「はい。すみません、お世話になります。」
杉山マ「まぁ!随分男前になって」
杉山「昔からだろ」
大野(さっきあいつにも同じ事言われたな)
杉山「大野、部屋行こうぜ!」
大野「おう…じゃ、失礼します。」
杉山マ「はーい」

4 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:39:27.07 ID:lPa3ox8s0
杉山「荷物そこら辺置いとけよ。」
大野「了解」
杉山「はー、それにしても心配したぜ。お前がサッカーやめるなんて電話してきた時は。」
大野「…その話は」
杉山「怪我しただけだろ?治せばいいだけなのに」
大野「…前みたいなプレイができなくなった、それが苦痛で」
杉山「はいはいその話はもう聞いた〜」
大野「お前なぁ」
杉山「…まぁ別に俺はお前が辞めたいっていうんなら止める権利もねぇけどな。」
大野「…」
杉山「…あ!そうだそうだ、それより」
大野「なんだ?」

5 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:40:40.36 ID:lPa3ox8s0
杉山「お前向こう行って彼女の1人でも出来たんじゃねーの?」
大野「い、いねーよ。そんなん」
杉山「小学生の時のまんまじゃねーかよ!!」
大野「ちげーよ!!女って意味わかんね。すぐ好きとかいうくせに振った後気がつくと違う男と歩いてるしよ、軽すぎだろ。」
杉山「まぁお前顔で選ばれてそうだからなー」
大野「…でも」
杉山「でも?」
大野「…さっきあいつ見かけたんだ、さくら。あいつ髪伸びて雰囲気変わったよな。」
杉山「あー、さくらな。俺はあんまあいつが変わったかは分かんねぇけどな。」
大野「あれなら彼氏ぐらい出来たんじゃねぇの」
杉山「ぶっ!!お前眼科行けよ!!!」
大野「はぁ!?別にただ久しぶりに見かけた感想言っただけじゃねぇか!」
杉山「フハハ!お前の口からそんな言葉が出る日が来るとは思わなかった!」

6 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:41:36.43 ID:lPa3ox8s0
大野「ぶん殴るぞ」
杉山「ひー、おもしれぇ!どうせならお前がいる間どっかでさくら呼んで遊ぼうぜ!」
大野「お前部活は?」
杉山「いやー、それがさぁ俺の高校のサッカー部異常に緩いから、そこら辺は大丈夫」
大野「なんも大丈夫じゃねえだろ!」
杉山「どうせ弱小だし練習なんて皆サボりまくりだよ。あーあ、少なくともサッカーする環境があるお前が羨ましいぜ」
大野「辞めたんだから意味ねえ」
杉山「あーはいはい。…んで、明日どうする?祭りあるけど。」
大野「行くよ、久しぶりだな。こっちの祭り」
杉山「どうせならさくらも呼ぼうぜ、あと穂波」
大野「いいけどよ、他に誘うやついねーのか?」
杉山「はまじとブー太郎か?…いや、いいだろ」
大野「そう考えるとあいつらとはくだらん遊びしかしてなかったしな」
杉山「あぁ、肝試しやったな!3年の時」
大野「藤木がさくら置いて逃げてったよな〜。俺なんか丸尾に抱きつかれて最悪だったけど」
杉山「懐かしいな〜。ほんとバカみてぇ」
大野「な。案外楽しかったけどな」
杉山「あぁ、そうだな。あと大野」
大野「あ?」

7 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:43:05.19 ID:lPa3ox8s0
杉山「安心しろ。さくらに彼氏が出来たなんて話聞いたことねぇから」
大野「…あっそーっすか」
杉山「穂波情報だから信用できるって!」
大野「知らねーし!大体お前なんでそんな穂波穂波言ってるんだよ!」
杉山「え、いや…な。」
大野「…」
杉山「…」
大野「…いつからだ?」
杉山「んーと、中学あがったくらい?」
大野「てめー何俺に隠し事してんだ!!」
杉山「わ、わるかったよ!痛てぇってば!」
大野「でもなんで穂波?」
杉山「…そりゃ、お前が引っ越した後色々あって」
大野「色々ってなんだ!!」
杉山「痛てぇ、痛てぇよ大野!」
大野「はーー、まさかお前と穂波がなぁ。」
杉山「うっせーうっせー…お前さくらに気があるなら滞在中に告っといたほうがいいんじゃね?ほら、あいつ帰宅部だし穂波は写真部でほとんど夏休み活動ねぇし!な?4人で遊ぼうぜ〜」
大野「てめーが穂波と遊びてぇだけだろ!!」

8 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:44:32.52 ID:lPa3ox8s0
杉山「細かい事はどーだっていいんだよ!じゃ、穂波に電話するからな。」
大野「あー、もう勝手にしやがれ」
杉山「さんきゅー大野、応援してるからな」
大野「ちげーしいらねーよ!」
プルルルルル
たまえ『もしもし穂波です』
杉山「もしもし、俺!杉山。」
たまえ『杉山君?どうしたの?』
杉山「今日大野が来たんだけどさ」
たまえ『あぁ!そういえば言ってたねぇ』
杉山「うん、今俺の部屋にいる。…んでさぁ、明日の祭りなんだけど。」
たまえ『うん』
杉山「4人で行かね?大野連れてくからさくらも誘ってさ。」
たまえ『いいねぇ、まるちゃんに電話しとくよ』
杉山「おう、…あとさ。」
たまえ『ん、なに?』
ーーー
杉山「穂波に電話してきたぞ」
大野「おう、なんだって?」
杉山「それがさ、さくらが明日から出かけるらしくて…残念だな。」
大野「…そうか。」
杉山「うっそぴょ〜ん!ばーかばーか、あからさまに残念そうにしやがって」
大野「しっ、してねーよ!!くだらねー嘘つきやがって」

9 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:45:54.18 ID:lPa3ox8s0
杉山「あーあ、楽しみだなぁ浴衣」
大野「浴衣?」
杉山「穂波が着てくるってさ、あとさくらも」
大野「へー」
杉山「浴衣褒めてやれよ?」
大野「馬鹿いうな!そんなこと言えっかよ。」
杉山「ひえーこえーこえー。」
大野「あんまからかってんじゃねぇぞ。」
杉山「はいはい分かった」
大野「はー…だいたいなんでさくらの話しただけでこんなん言われなきゃならねーんだよ…」
杉山「だってお前の口からそんな感じの女子の話聞いたの初めてだぜ、俺」
大野「別にそんなことねぇだろ!」
杉山「しかも内容が内容だしなぁ〜。素直になれって、久々の同級生がすっかり成長しててちょっとドキッとしちゃったんだろ?」
大野「…」
杉山「沈黙は肯定とみなすぞ」
大野「あほか、あんなババくせー女知るか」
杉山「ちぇ、一瞬素直になったと思ったのにな」
大野「うっせぇ!…ちょっと夕飯まで寝かせてくれ、疲れてんだ。」
杉山「わーったよ、お休み」
大野「あぁ」

10 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:47:15.91 ID:lPa3ox8s0
杉山「待ち合わせの時間まであと5分、この時間こそ彼氏の真の約束時間」
大野「なんだそりゃ」
杉山「先に待ってるのは彼氏としての常識だろ」
大野「意味わかんね〜たかが5分だろ。ヘタしたら先こられてるかもしれねーじゃねーか」
たまえ「杉山くーん!大野くーん!」
杉山「お!来た!」
たまえ「待ったー?」
杉山「待ってない待ってない」
まる子「やっほー二人共」
大野「か」
まる子「蚊?」
大野(か、可愛いじゃねぇか…)
杉山(大野のやつ絶対可愛いとか思ってるよな)

11 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:48:48.99 ID:lPa3ox8s0
杉山「おい、大野。さくらになんか言うことあるんじゃねーの?」
大野「はぁっ!?ねねねねねえよ!」
まる子「あたしに?なにさ」
大野「馬子にも衣装!」
まる子「なにぃ!?喧嘩売ってんの!?」
杉山「あひゃひゃひゃ」
たまえ「あはは…」
ーーー
まる子「うわー!出店がいっぱいあるよ!美味しそ〜」
たまえ「ほんとだねぇ、あ!りんご飴だっ」
杉山「穂波、奢ってやるよ」
たまえ「えっ!悪いからいいよ」
まる子「いいなぁー!たまちゃん」
杉山「お前には大野がいるだろ」
大野「げっ」
まる子「おごっておごって〜!」
大野「ば、ばかっ!まとわりつくな!」
たまえ「あはは、久しぶりに会ったとは思えないねぇ」
杉山「あのデレデレしてる奴が大野なんてちょっと信じたくないぜ」

12 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:50:19.19 ID:lPa3ox8s0
大野「わかったわかった!奢ってやる!だから離れろ!」
まる子「わーい!」
大野「はぁ…なんで俺が」
杉山「じゃ、俺らてきとうにまわってくるわ」
大野「は!?」
たまえ「ごめんね〜また後で!」
大野「ちょ、俺ら置いてってどうするつもりだよ!」
まる子「おっけー!じゃあね」
大野「おい!お前もなんか言えよ!」
まる子「馬鹿だねーあんた!恋人の夏祭りデートなんて鉄板中の鉄板じゃん!ほら、いくよ!」
大野「えっ」
まる子「あのふたりの邪魔しちゃ悪いでしょっ」
大野「あ、ぁあそういうことね…」
大野(くそー、なんでこいつと二人で)
まる子「ほら!りんご飴買ってくれるんでしょ!いこっ」
大野「おい!腕引っ張んなよ!」
キートン『満更でもないようである』

13 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:51:14.27 ID:lPa3ox8s0
まる子「はー、それにしてもわたしゃラッキーだね」
大野「なにがだよ」
まる子「こーんなイケメンに夏祭りでりんご飴奢って貰えるなんてさ、冬田さんにバレたら大泣きされるだろうけど」
大野「もう頼まれたって祭りなんかあいつと行かねぇからな…」
まる子「もう頼まないよ!」
大野(ていうか今、コイツなんて言った?)
まる子「ほら、ちゃっちゃと並んで屋台回ろう!」
大野「お、おう」
大野(こいつ俺と祭り回れて嬉しいのか…嫌な気はしねぇな。)
ーーー
たまえ「まるちゃん達大丈夫かなぁ〜」
杉山「どうだろうなぁ、大野はさくらに対してかなり好反応だけど。」
たまえ「まるちゃん…成功するといいね…」
ーーー
まる子「次どーする?」
大野「そうだなぁ、射的とか?」
まる子「お、いいね〜じゃーいこーいこー!」
大野「あんま走るとはぐれるぞ」
まる子「あっ、そうだね」
大野(一応止まりはしたものの…またいつ走り出すかわかったもんじゃねえな。
拘束するために手繋いどいた方がいいのか?…いや、でも…)
まる子「わー!大野くん!」

14 : ◆wIGwbeMIJg :2016/09/05(月) 00:51:54.94 ID:lPa3ox8s0
大野(まずい!無意識のうちにぼっとしてた!さくらが人波に流される!)
ガシ
まる子「えっ」
大野「危なっかしいんだよお前」
まる子「…ウン」
大野(い…いきなり黙らないでくれ!!!)
大野「…」
まる子「…」
大野・まる子「「あ 」」
大野「どうぞ」
まる子「あ、え…くだらないことだから先いいよ」
大野「いや…こっちもくだらないし」
まる子「えっと…あんたの手でかいね。男子って感じがするよ」
大野「そ、そそそうか?」
まる子「わーわー!なんで急に赤くなるのさ!恥ずかしいからやめてよ!」
大野「いやっ、これは暑くて」
まる子「じゃあ、大野君も何言いかけてたか言ってよ」
大野「………お前の手ちっせえな」
まる子「ま、まねしないでよ!」
大野「してねぇよ!てか赤くなんなよ!」
まる子「いやこれは暑くて」
大野「お前こそ真似してんじゃねえか!」
まる子「違くて、ほんとに!」
大野「…」
まる子「…」
大野「なんか俺ら恥ずかしいな…」
まる子「ほんとだよ…」