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女「人様のお墓に立ちションですか」
Part12


231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 00:57:32.21 ID:G7ejXtln0
先生「掴みづらい子よね。一見礼儀正しそうだけど、実はそんなことなさそうっていうか」
女「そうなんですよ!!不真面目どころか、不謹慎の塊で、変態です!」
先生「不謹慎の塊で、変態」
女「真面目なのか馬鹿なのかわからないことも多いんです」
女「この前も、あの人が寝袋にくるまりながら独り言を言ってるのを聞いたんです。多分何日間にもかけて自問自答していたんだと思いますが。『恋と愛の違いはなんだろうか』って。その10秒後には『洗濯済みの女性下着に価値がないのだとしたら、洗濯に使った水には使用済み下着同等の価値があるといえるのだろうか』ですって」
女「本当に何言ってるだろうって呆れましたよ。洗濯水に価値があるなら、女性が入ったプールの水も高値で取引されているはずじゃないですか!」
先生「ツッコミどころが4箇所くらいあるんだけど」
女「まぁつまり、変態なんですよ」
先生「どこが好きなの?変態なところ?」
女「違います!特に好きなところなんかありません!」
女「ひねくれてるし、基本頑張らないし、ニートの真似事一人でしてるし」
女「でも、重い空気をバカバカしさで壊してきたり、過去に真剣に向き合ったり、どんなことでも受け入れるというか気にしないようなところがありまして」
女「なんだか、放って置けないんです……」
先生「…………」
女「本当に危なっかしいんですよ。自分の周りをちゃんと見れていなくて。かと思えば、不謹慎の塊のくせに他人の感情に関して繊細過ぎる時があったりして」
先生「本当に、好きなのね」
女「えっ」
先生「好きなのね」
女「えぇっ!?」

232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 01:21:37.33 ID:G7ejXtln0
女「本気で言ってるんですか!?」
先生「あなたこそ本気でわかってないのかしら」
女「好き…好きとはなんでしょう…寝袋の変態不謹慎ニートが気になることが、好きということ…??」
女「生きてたら今冷や汗凄い出てると思います…」
先生「なんでもかんでも定義付けしてもしょうがないわよ」
先生「私も、『○○とは△△である』ということを、一生懸命大学生の時に考えたわ。でもほとんどを忘れてしまったし、結局、臨機応変に考えるしかないなって」
先生「ましてや過激な言葉で表現したくなりがちだしね。例えば『生きるとは、食べて、寝て、他者と手を取り合いながら日々を過ごすことである』って感覚ではわかっていても『生きるとは、他者を自分の下に積み上げて星に手を伸ばす行為である』みたいに表現したくなるの」
先生「大学生の時の私は、こう考えたわ」
先生「あえて、セックスをしないこと。それが愛」
先生「恋と愛の違いの定義というよりは、恋と愛の性質や条件なんだけど」
女「男の人には都合の悪い回答かもしれませんね」
先生「したかったら止めないわよ?それが恋なんだから。私だってバンバンしてるし」
女「うわぁああ…今のは聞きたくなかった…今のは聞きたくなかったです…」
先生「高校生に言うことじゃなかったわね…」
女「…………」
女「セクロス、ですかぁ」
先生「なにその言い方」
女「多分、私は出来ないです。食べることも、寝ることも制限の対象です。子孫をつくるという行為にはなにかしらの形でストップがかかるのでしょう」
先生「まだそういう間柄でもなさそうよね」
女「はい。出会ったばかりですもん」
先生「そうなのね」
女「でも……」
女「もしするとしたら、やっぱりお墓でするんですかね……?」
先生「何言ってるのよ!!」
女「そ、そうですよね!あはは、何言ってるんだろ、私。冬は寒いですよね」
先生「気温の問題じゃないでしょ!」
女「あ、ああ、そうですね!丑三つ時じゃないと人が通るかもしれないし」
先生「時間帯の問題でもないわよ!不謹慎とかそういう問題でしょ!」
女「不謹慎……不謹慎!?」
女「不謹慎ですよ!つい、忘れてました…」
先生「忘れてたって……」
女「先生、どうしよう……私、変態になっちゃった」
先生「あらあら。どうしましょうかね」

233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 01:48:11.10 ID:G7ejXtln0
先生「残りの日々も変わらず過ごすのかしら」
女「はい、何もしない予定です。たとえ世界が滅びようがです」
先生「過激なことを言うのね」
女「普通のことです」
先生「これでもうやり残すことはない?」
女「まぁ、ほとんどは…」
先生「そうね。まださっきの話の続きが残ってたわよね」
女「やっぱりやめようかな……」
先生「話すだけならただよ?」
女「でも、せっかく変われた私を見せられたのに」
先生「言ってみなさいって」
女「失望しませんか?」
先生「しません」
女「断りますか?」
先生「わかりません。いいから言いなさい」
女「先生。あの、今からちょっとだけ」
女「ちょっとだけ、お母さんになってくれませんか…?」

234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 01:57:21.08 ID:BxYCIATD0
期待

235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 02:11:53.68 ID:G7ejXtln0
先生「男くん!来て!」
男「Say!Hey!俺は君に夢中!思いよ届け宇宙!営業頑張って受注!」
先生「急いで!」
男「わぁあ!先生!どうしました?てかっ、部屋真っ暗じゃないですか」
先生「恥ずかしいって言うからね。撫でてあげてほしいの」
男「あの、お二人で一体どんなプレイを……」
女「わぁぁあああんん!!おがぁさんんん!!!」
男「女!?えっ、泣いてるんですか!?」
先生「大泣きよ、涙こそ出てないけど」
女「うぇええんんん!!あぁぁああううう!!!」
先生「ほら、撫でて!」
男「いや!まずいですって!」
先生「君にしかできないことなの!ほら、手貸しなさい!」
男「おわわっ!」
サスリサスリ
女「うぅうううう……」
先生「よーしよし、良い子だねぇ」
先生「がんばったね。えらいね」
女「うううう……うぅ……」
先生「さっきより落ち着いたんじゃないかしら」
先生「よーしよしよし」
女「ううぅううう……硬い……」
先生「手に力入り過ぎよ」
男「だ、だって」
先生「もう大丈夫だよ。がんばったね」

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 02:25:38.40 ID:G7ejXtln0
女「うう……」
女「背中……」
男「かゆいのか?」
先生「違うわよ!さすってあげるの!」
女「お母さん…抱きしめてほしい…」
先生「だ、抱きしめるの!?」
男「どうしましょうお母さん」
先生「よ、よし!」
先生「そこの毛布身体に巻いてあげて」
男「はい!ほら、女」
女「うぅううう……」
先生「身体借りるわよ」
男「借りる?」
先生「抱きしめるの」
男「えっ、ちょっと、先生!?」
先生「よいしょ」ムギュリ
男「うおっ!!」
先生「…………」
先生「女ちゃん、感じる?」
女「……うん」
先生「落ち着く?」
女「……おちつく」
先生「つらかったね」
女「……うん」
先生「さみしかったね」
女「……うん」
先生「男くん、息してる?」
男「」
先生「時間を止めてるわね。紳士ねぇ。偉い偉い」

237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 02:32:38.12 ID:G7ejXtln0
女「…………」
女「……先生、もう大丈夫。ありがとう」
先生「うん。離すわね」
女「…………」
女「離しました?」
先生「離したわよ……あら」
男「」
先生「半気絶してる」
女「こら、邪魔!」
男「ぬぉっ!!?」
男「あれ、俺は確か天国に行って…」
女「現世ですよ。人の身体にいつまでも抱きついて」
男「だ、だって先生が」
女「先生が離した後もよ」
男「やってることは同じじゃん!」
女「全然違うわよ!」
先生「まぁまぁ。女ちゃんもスッキリしたかしら」
女「へへへ。凄い恥ずかしかったけど、お願いしてよかったです」
女「先生、ありがとう」

238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 02:45:41.55 ID:G7ejXtln0
先生「男くんもありがとう。女ちゃんからは甘い香りがしたかしら?」
女「あ、あの!私一月近くお風呂に入ってないんですよ!」
先生「私は触れることすらできないからなぁ」
男「ふふっ…僕だけの秘密です」
女「ちょっと!腐乱臭とか言ったらぶん殴るりますからね!」
男「大丈夫大丈夫。瓶詰めにして嗅がせてほしいくらいだよ」
女「ちょ、まじきもいです」
男「」
先生「ダメよ。そんなこと言ったら喜んじゃうわよ」
男「先生まで!」
先生「私の夫なら喜ぶわね」
女「えっ」男「えっ」

239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 02:47:57.85 ID:BxYCIATD0
ワロタwww

240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 03:03:26.92 ID:G7ejXtln0
先生「男くんはどういう子がタイプなの?」
女「!?」
男「ええー、そうですねー」
男「殴らなくて、蹴らなくて、ちょっと変態な子ですかね」
女「ふ、ふーん。あー、そうですか。暴力女はごめんですか」
先生「女ちゃん、大丈夫よ。ちょっと変態って最後に言ってるわ」ボソッ
女「違いますって!!」
先生「ああ、とてつもない変態?」
女「むぅ…!」
先生「かわいい」

241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 03:18:37.77 ID:G7ejXtln0
先生「女ちゃんあやしたりしてるうちに喉が乾いて来ちゃった。男くんも何か飲む?」
男「じゃあお茶かお水を。できれば冷たいのを」
女「はいはい。私が持ってきますよ」
先生「冗談よ。私が持ってくるわよ」
女「いえ、それくらいさせてください」トットットッ…
先生「…………」
先生「あの子の好きなタイプはどうなのか気にならない?」
男「先生みたいな人じゃないですかね」
先生「私とあなたって似てると思う?」
男「僕が全然及ばないという意味で、似てないと思います」
先生「謙遜しなくていいのに」
男「じゃあ僕が遥か格上だという意味で、似てないと思います」
先生「やっぱり謙遜して」
男「あの、女って明るい頃はどういう生徒でしたか?」
先生「賢かったわよね。しかも、素直な子だった。私がおすすめしたものを何でも吸収しようとした」
先生「今度観てきます。帰ったら調べてみます。暇な時行ってみます。社交辞令で終わらせるようなセリフを全部実行してたわね。よけい可愛かった」
男「夏休みの宿題も早めに終わらせてたらしいですね」
先生「ふふっ。そうね。あったわね、そんなことも」

242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 03:25:59.28 ID:G7ejXtln0
先生「善い環境にいるときは、その環境を全て受け入れて成長するような純粋な子だったから。悪い環境にいるときも、心が暗い方へと早く染まってしまったんでしょう」
先生「魅力を持った子よね。あの頃はかなりモテてたんじゃないかしら」
男「へー」
先生「でも男子には目もくれず、私や勉強に夢中だったけどね」
男「ふーん」
先生「やっぱり私というよりあの子と似た者同士ね」
男「えっ?」
先生「それにしても遅いわね。迷うような広いお家ではないんだけど」

243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 03:32:25.34 ID:G7ejXtln0
先生「…………」
先生「あらあら、ジュースが溢れてるじゃない」
先生「床までびしょびしょ。良い子なのに、世話を焼かせるわね」
男「前回測った時より消滅の時間が早いです。出現時間は遅かったんで、延びるんじゃないかって予想してたんですが…」
先生「寿命の近付いたねこみたいね。本人は消えるつもりなんかなかったんでしょうけど」
先生「本当に…あの子は…いつもいつも……」ポロポロ…

244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/01/04(水) 03:52:50.75 ID:G7ejXtln0
先生「ごめんなさいね…」
男「いえ」
先生「…………」
先生「あのさ、女ちゃんどんなにおいがした?」
男「無臭でした。シャンプーの艶は目で見えるのに、においだけは何も無いってくらいに」
先生「そうなんだ」
先生「男くんはどういう子がタイプなの?」
男「綺麗で、やさしくて、幽霊になっていたような子です」
先生「さっきと同じ回答だったかしら」
男「数年に及ぶ一方的な片想いが数日間の恋に敗北して、ちょっと後ろめたい気持ちです」
先生「告白するの?」
男「告白する勇気はあります。でも、するべきなのどうかわからずにいました」
男「けれど、します」
男「後悔の塊だった過去の自分が"しないことをオススメしてくる"から、するべきなんだって思います」