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死神「あなたは3ヶ月後に死にます」男(長過ぎる)
Part3


42 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:19:55 .sRUrBP.
男「……あー、死神さん?」
死神「なんですか、男さん」
男(背筋がゾワゾワする……!!)
男「せっかくの休みだし2人でどこかへ出かけませんか?」
死神「無理に名前で呼ばなくていいですよ」
死神「そうですね、あなたがいきたいと言うならそれも良いです」
男「いや別n」
男「行きたいかな」
死神「生きたいです?」
男「それは知らないな」
死神「……まあ今はそれでいいです」
死神「せっかくあなたから誘ってもらったので、わたしが良い所に連れて行ってあげますね」
男「良い所?」
死神「エッチなのは期待しても無駄です」
男「期待してねーよ」

43 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:21:11 .sRUrBP.
死神「じゃあわたしの手を握ってください」
男「お、おう」
男(柔らかくて、温かい)
死神「死神らしくないですか?」
男「いやとても死神らしいと思うよ」
死神「ありがとうございます」
死神「じゃあ一度目を瞑ってください。着いたら呼びますので」
男「はいはい」
死神「3…2…1…はい。どうぞ」
男「……ここは」
死神「あなたが通ってた保育園ですね」
死神「あれが保育園のときのあなた」
死神「ほかのクラスメートと一緒に鈍いクラスメートを虐めて罪悪感を覚えているあなたです」
男「やめろ」
死神「やめません」

44 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:22:02 .sRUrBP.
男「やめろよ。俺だってあんなことしたくなかったんだ」
死神「知ってます。だからこの時期のあなたはよく保育園を休んでいましたもんね」
男「なんだよ……俺を責めたいのか……」
死神「違います。見ててください」
幼男「やめなよ」
いじめっ子「はあ?」
幼男「やめろって言ってるんだ」
いじめっ子「なんだよ、今までお前だって」
幼男「うるさい!この子を虐めていいわけがないだろ!」

45 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:22:46 .sRUrBP.
男「なんだこれ」
死神「あなたの記憶から抜き出した映像を勝手に編集しました」
死神「きっとあなたはこのとき、こうしたかったのだろうと思いまして」
男「……実際にはこんなことできなかったけどな」
死神「ですがこれを見てると心が躍りませんか?」
死神「映画やドラマのように切り取られたどこか遠くの話ではなく、身近な自分の話として感じることができませんか?」
男「…そうだな。少しだけ胸がスカッとしたよ」

46 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:23:25 .sRUrBP.
死神「もう少しだけ、あなたの胸をスカッとさせてあげます」
男「中学のときか」
死神「分かってるんですね」
男「……あまり覚えてないけどな」
死神「ではもう一度、目を瞑ってください」

47 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:23:59 .sRUrBP.
死神「このときはあなた自身が虐められる立場になっていたんですね」
男「1年のときだけだ」
死神「何が悪かったんでしょうね」
男「巡り合わせだろ」
死神「相手が悪いとかは思わないんですか」
男「今でも主犯格の野郎だけは大嫌いだけれどな。ただ中学生らしい反抗心と中学生らしい正義感が上手く噛み合なかったんだ」
死神「甘いんですね」
男「憎めないんだよ、怖くて」
主犯格「コイツ、まじでキメぇわwwwww」
中学生男「…うるさい」
主犯格「ハァ?www」
中学生男「…うるせーって言ったんだよ!」
主犯格「いってぇな…テメェ!!」

48 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:24:41 .sRUrBP.
男「こうやって正々堂々と喧嘩したら何か違ったのかね」
死神「分からないです。もしかしたら今よりも惨めな結果になっていたかもしれないです」
死神「ですが今思い返したときの記憶が、ただやられているだけのものなんて寂しいでしょう?」
男「そうだな」
男「……ありがとう」
死神「帰りましょうか」

49 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:25:42 .sRUrBP.
死神「あと1ヶ月ですね」
死神「せっかく良い目にあわせてあげたのに、結局先月も引きこもってばかりでした」
男「色々と考えてたんだよ」
死神「色々ですか」
男「色々だ」
死神「生きたいって気になりましたか」
男「……」
死神「なんで無言なんですか」
男「変なことを考えてしまわないように」
死神「なんですかそれは」
男「ホントに色々と大変なんだよ」
死神「それは生きたいって衝動になりますか」
男「分からんね」
死神「そうですか」

50 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:26:26 .sRUrBP.
男「そういえば死神が読める思考って限られてるよな」
死神「そうですね、かなり明確に意識したこと以外は読めないです」
死神「ただ、ここのところあなたが悶々としているくらいは分かります」
男「う、む。まあそれくらいならいいや」
死神「ホントに変な人ですね?」

51 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:27:00 .sRUrBP.
死神「男さん」
男「ななな、なんだよ」
死神「なんだかムラムラしてませんか」
男「に、2ヶ月もご無沙汰だからな」
死神「でも先月はそんなことなかったじゃないですか」
死神「生きる気力湧いてきたのでは?」
男「ふぇぇ…セクハラだよぉ…」
死神「す、すみません」

52 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:27:33 .sRUrBP.
男「死神」
死神「はい」
男「デートしよう」
死神「いいですよ」
男(よし!)
死神「なにをそんなに喜んでるんですか」
男「いやなんでもないです」
死神「どこへ行くんですか?」
男「水族館に行きたい」
死神「あなたが行きたいんですか」
死神「なら勝手に行けばわたしはついていきますよ」
男「あー、いや一緒に行きたいんだ」
死神「…………」

53 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:28:26 .sRUrBP.
男「嫌だったら無理には誘わないけれど…」
死神「嫌じゃないですけど、なんだかあなたの態度が好きな女の子に頑張って話しかけているような…」
死神「……!!」
死神「……いいですよ」
男(なんだか色々と台無しになった)
死神「すみません…」
死神「あれなんですね、最近ちょっとムラムラしてたのはそういうことだったんですね」
男(フォローになってねーよ。コイツは一体何がしたいんだ)
死神「確かに好きな子が近くにいたらドキドキしちゃいますよね」
男(さっさと俺を殺してくれ…!!)
死神「あと1ヶ月の辛抱じゃないですか。そうしたらわたしがあなたを殺してあげますから」
男「そのときは頼むよ…」

54 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:29:19 .sRUrBP.
水族館
男「おー、こいつ久しぶりに見たけどこんなにでかくなるんだなぁ!」
男「底面魚は良いなぁ。可愛い顔してるよなぁ」
男「ナイフフィッシュかっこいいなぁ」
男「山椒魚かわいい」
男「ピラルクでけえええええええ」
死神「あの」
男「カワウソかわええええええええ」
死神「あの!」
男「あ、はい」
死神「わざわざわたしが実体化して二人で来ているにも関わらずあなたはなんで魚に夢中なんですか」
男「さ、魚が可愛くてつい…」
死神「魚とわたしどっちが大事なんですか」
男「う…」

55 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:30:35 .sRUrBP.
死神「答えられないって…ホントに魚とか言うわけではないですよね?」
男「こっぱずかしい台詞は柄に合ってなくて」
死神「言いなさい」
男「死神さんです」
死神「ふふん」
男(なんで俺に好かれた程度で得意げなんだ)

56 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:31:27 .sRUrBP.
死神「人に好かれて悪い気はしません」
男「それはよかった」
死神「そうです、良いんです」
死神「あなたはもっと前向きになっていいんです」
死神「わたしはあなたを殺してしまいますし、わたしとあなたで一般的な恋愛関係が成り立つことはあり得ないかもしれませんが、それでも人を好きになったことを誇っていいんです」
死神「自信を持ってください。やりたいことを言ってください。思いがけず言えばやれることがあるんです」
男「
死神「今は乗せられたと思って何も言わないでください。否定したいのだと言うことは分かります。でも騙されてください」
男「被せるなよ」
死神「すみません」
男「まあ、分かったよ。もう少しだけ頑張ってやるよ」

57 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:32:49 .sRUrBP.
死神「どこに電話してたんですか?」
男「あー前に辞めた職場にな。もう一度働かせてもらえないかと」
死神「どうでした?」
男「なんとかなったよ」
死神「おおー。おめでとうございます」
男「とは言ってもあと2週間だけどな」
死神「時間は関係ありませんから」
死神「ただ生き生きと生活できるなら、それだけで全部楽しくて楽しめます」
男「FFCCもあとはラスダンだけだなー」
死神「わたしも大分操作慣れたのでもう足は引っ張りませんよ」

58 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:33:50 .sRUrBP.
男「ミオラモエ撃破ー!」
死神「これで世界から瘴気は消えましたー」
死神「これ不思議なゲームでしたね」
男「分かるか? そうなんだよな。ストーリー重視でないような自由度の高い作りなのに、気付いたらしっかりと内容を読まされているんだよな。思い出があるから前に進めるって言う教訓もけっこう好きなんだ」
死神「記憶につまずいていた人が言うことですか」
男「うるせ」
死神「……もうすぐですね」
男「そうだな」
死神「どうでしたか?」
男「おかげさまで退屈しない3ヶ月だったよ」
死神「3ヶ月じゃないです、一生です」
男「一生か。まあ色々あったけどな。最後の最後で大どんでん返しの夢を見せてくれた人がいて、ふんばれと支えてもらえたってだけでも嬉しくて楽しい人生だったよ」
死神「そうですか、それはよかったです」

59 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:35:03 .sRUrBP.
新人死神「あー、思ったよりも死神の教習って大変なんだな」
新人死神「教官がいちいちムカつくやつだったと言うのが問題か」
新人死神「まあいいや、あいつとの思い出があったから死神になれたんだ。勤務時間外にあいつを探そう」

60 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/15(日) 20:35:34 .sRUrBP.
終わり

62 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/16(月) 00:10:51 rlMV04p2
乙ー
いいなぁ、人に夢をくれる仕事

69 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2014/06/18(水) 03:03:45 gFGu4RWw
おつ

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