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求人広告「奇声をあげて威嚇するだけの簡単なお仕事です」
Part6


302 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:16:58.83 ID:GY5XHNUR0
再開
―ショッカー本社、首領室―
鷲の紋章(ショッカーのシンボルマーク)が描かれた壁を背に、瀟洒なデスクに座る男が一人。一般職の戦闘員から上り詰め、現在はショッカーホールディングスCEOに就任した稀代の悪人、ニートであった。
ニートはその辣腕をふるい、政治家への暴力的な圧力、抵抗勢力の弾圧、
国家への侵攻、さまざまな形で世界の変革を続けていた。
不意に、室内のスピーカーから音声が入る
「首領。財団X併合プロジェクトに関して、報告がはいりました」
ニ「手短に頼みます」
「鴻上ファウンデーションからリークされた情報から本部を特定、こちらの傘下に加わるよう圧力をかけましたが、抵抗を続けています。交渉担当者が粘り強く交渉していますが…」
ニ「もう一週間たちます。つまりこの交渉は失敗です
現時刻より財団Xはショッカーに敵対する組織と認定。
スマートブレインのオルフェノク部隊15体、グロンギのメ階級から5体、改造人間を20体、ゴルゴム製の怪人15体、計55体、襲撃準備に入ってください」
なお、今後は財団X側のいかなる条件提示、対話要求があろうともすべて無視してかまいません。無条件でこちらに完全に屈服するまて徹底的に殲滅します」
「御心のままに。イーッ! ところで交渉に失敗した担当者はいかがなさいますか…(ハラハラ」

303 :名も無き被検体774号+:2012/02/18(土) 00:18:25.01 ID:l4FlxFU60
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
おかえり!

305 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:19:45.16 ID:GY5XHNUR0
>>303
ブワッツ
うれしい。
ニ「え? うーん。じゃあ顛末書の提出をお願いします」
「!? それだけで、よろしいの…ですか?」
ニ「? ほかにどうしろと?」
「…(ホッ)いいんですか? ああいうとき、普通、悪の王は、死をもって償わせるものでは?」
ニ「それは悪じゃないです、ただの馬鹿です。一緒に悪いことする仲間を無駄に殺してどうするの」
「ブワッ」
ニ「襲撃にかかる費用は、例のアラブの石油王を強請ってください。開き直って、『公表してもかまわない』と言い出した場合は、恐喝に変更してもかまいません。彼のプライベートアーミーはすでにつぶしています」
「襲撃作戦の指揮官は誰を任命いたしますか? スイーツ夫様はオセアニア制圧作戦にかかっていますが」
ニート「そうえいば、スイーツがダーリンと海外転勤☆って喜んでたな…では、私が出ます」
「!首領、御自らですか?」
ニート「はい。指示はこちらからおって出します」
「了解いたしました」プツン

306 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:21:17.95 ID:GY5XHNUR0
ニート「…ふーっ…」
コンコン←ノックの音
新人「お疲れっす。俺ですけど、今ちょっといいっすか?」
ニート「ああ、ちょうどよかった。入れよ」
新人「うぇっす。? ちょうどよかったってなんすか?」
ニート「近日中に、財団Xを叩き潰す。俺が出るから、関係各所に手配しといてくれ」
新人「あー。それですか。それならもう済んでますよ。へへっ、多分先輩、自分で出たがるだろーなー、と思って。大口怪人動員申請と、危険手当、あとは関係各所への文書も。
あ、チェックだけお願いします。明日にでもいけますよ」
ニート「…相変わらずお前のスピードは役に立つな。書面みせてくれ」
新人「あざーっす」
ニート「あとは、細かいミスがなければ完璧なんだけどな、書類不備が結構あるぞ。ほんとお前は雑だな」
新人「サーセン」
ニートはフットワークがよく、機転がきいて器用に何事もこなす新人を第一秘書として重用していた。
ニート「で、おまえの話ってなんだ?」

307 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:22:25.34 ID:GY5XHNUR0
新人「あ、そーそー。今日飲み行きません?」
ニート「今日は何課の女の子と飲み会なんだよ。俺はあんまり行きたくないぞ」
新人「違いますよ。今日は俺と二人で。ちょっと話したいことがあるんすよ」
ニート「珍しいな」
新人「あ、美少女さんと、懐さん…は、無理か。美少女さんと3人とかでもいいっすけど」
ニート「じゃ、二人でいくか。当日のしかも5時すぎてから女の人誘うのはな…」
新人「了解っす。んじゃ、店とか俺がてきとーに決めときますから」

308 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:24:25.86 ID:GY5XHNUR0
3時間後〜ダイニングバー〜
新人「あ、すいませーん。ビール追加とー。先輩は?次何飲みます?」
ニート「黒霧島」
新人「それでおねがいしまーす」
ニート「んで? 話ってなんだよ」
新人「あ、そうそう。それなんすけどね。俺、今度結婚しようと思うんすよね」
ニート「マジで?」
新人「はい」
ニート「例の風都のワインバーの子? 付き合って1年くらいじゃなかったっけ?」
新人「ま、そーなんすけどね。なんつーか。幸せな家庭でも、気づきたいかなぁ、とか
思いまして。あ、まだ彼女にはプロポーズしてないんすけどね」
ニート「おいおい。なんでだよ。彼女の前に俺にいうってなんで?」
新人「そっすか? いや、ほら、先輩にはお世話になってるし、それに俺が結婚して、
たとえば子どもとか出来たら、俺育児休暇とか取りたいし、迷惑かけるかもしんないっすから」
ニート「…」

309 :名も無き被検体774号+:2012/02/18(土) 00:24:57.27 ID:28KsfChMO
まさか新人さんも怪人の衝撃展開(;´Д`)ハァハァ

310 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:26:00.68 ID:GY5XHNUR0
ニート「…」
新人「だめっすか?」
ニート「そんなわけないだろ。お前も入社したときからだいぶオトナになったよな、と思っただけだ」
新人「なんすかそれー。先輩だって、面接で特技がピーナッツの投げ食いとかいったって噂っすよ」
ニート「俺の投げ食いすげーんだぞ」
新人「wwまさかのwwマジ話www」
ニート「てめぇww真珠弾ぶちこまれてぇのかww」
新人「ま、でもマジな話。俺がプロポーズきめたの、先輩のおかげなんすけどね」
ニート「え?」
新人「やっぱ、ショッカーだと、家庭持つとか、躊躇するじゃないすか、社会的に
けど、先輩がCEOになったから。
先輩が俺らをひっぱって、この世界を変えてくれる、って俺思うんすよね。だから」
ニート「…おごらねぇぞ」
新人「wwwケチwww」

311 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:29:00.09 ID:GY5XHNUR0
〜翌朝〜
ニート「出るぞ。懐刀」
懐「承知」
ニート「しかしホントに大丈夫か? 昨日の深夜に帰国したばかりだろ?」
懐「かまいませんよ。南米の連中は少しも歯ごたえがありませんでしたからね。
アンタの命令どおり、麻薬のルートを仕切ってた連中、ギャングも政治家もはすべて叩き潰しました」
ニート「ああ。俺たち以外の悪に力をもたれるのは困るからな」
懐「ふっ、違いない」
ニート「さて、懐刀。今回の作戦ははっきりいって楽勝だ。にもかかわらずお前を呼び戻したのは何故だと思う?」
懐「そうですね。作戦とは別の、脅威となる敵が現れる可能性…ですかね?」
ニート「そうだ。と、いうよりも、確実にくる。お前を南米に送っていたのはそのためだ。
俺の予想では、今ライダーたちはある程度お互いに連絡を取って動いている。
おそらく、準備を整えてから攻め込むつもりのはずだ。
そうでなければ、個人個人が散発的に戦いを挑んでくるはずだからな。それなら数の利で袋叩きにするだけだからたやすかったが、そうはしてこない。
やつらは今、攻め込んではこず、局地的に俺たちの妨害をしているに過ぎない。これはやつらが連携を取り、機をうかがっているからだ」
懐「理がありますぜ」

312 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:31:31.64 ID:GY5XHNUR0
ニート「だが、おそらく一人だけ連絡のついていないヤツがいる、二号の
一文字隼人だ。
コイツは活動の拠点が海外、かつ海外にいる間は国内のライダーと一切連絡を取ろうとしない。子ども好きで陽気なヤツだそうだが、ショッカーへの復讐心は強い…。
大方ハードボイルドでも気取ってるんだろう。正義のお仲間と連絡をとっていない。
ここを利用する
お前が南米で活動していたことは当然一文字は知っている。内容が麻薬ルートの壊滅だったから、手出しはしてなかっただけだ。だが、幹部のお前が帰国することを知れば、
おってくるはずだ」
懐「なるほど。ボス、俺の怪人態、ついにアンタにもみせられそうですね」
ニート「期待してるぜ」
ニートは、智謀と戦闘力を兼ね備えた懐刀を、自身の右腕とし、副官に任命していた。
※一文字隼人
カメラマン、子ども好きで陽気な性格。日本武道の達人。ショッカー嫌い
役者さんの中の都合で本編ではいきなり外国いって、連絡とれなかったり
急に帰ってきたりする。
仮面ライダー2号に変身する。そのパワーは「技の1号」に対して「力の2号」と呼ばれる

313 :名も無き被検体774号+:2012/02/18(土) 00:33:15.44 ID:yoHb7IsxO
おかえり!
読まさせてもらいやす

314 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:33:33.56 ID:GY5XHNUR0
投下スピードどう? 遅い? 早い?

315 :名も無き被検体774号+:2012/02/18(土) 00:39:54.35 ID:yoHb7IsxO
ちょうどいい

316 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:40:26.77 ID:GY5XHNUR0
>>315
おk。さんくす
続き
数時間後〜財団X本部〜
本部を取り巻く、無数の怪人、改造人間、戦闘員
その中心にニート。
財団Xトップ「わ、わかった。ショッカーに協力する。財団の技術と戦力も提供する…だから」
ニート「もう遅いんですよ。チャンスは与えました。それに、もはや『協力』だの『提供』だのっていう次元じゃないんです。我々はあなた方を蹂躙し、そして全てをもらいます。
懐「覚悟を決めな」
ニート「…かかれ」
財団Xの人たち「ひぃーっ!!」
ワーワー!! イーッ!! 
ニート「終わったか。みなさん、お疲れ様でした。今日はこのまま直帰で結構です」
一同「え? マジですか? まだ3時ですよ!?」
ニート「ゆっくり休んでください」
一同「いやっほーぅ!! イィーッ!!」
ゾロゾロと解散する。ショッカー一同

317 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:42:30.55 ID:GY5XHNUR0
懐「…いいんですか? ボス。このあと2号と闘うってのに」
ニート「一度に闘える人数なんて、たかが知れてる。2号の強さを考えれば、こちら側に無駄な被害が出るだけだ」
懐「なるほど。俺とアンタの二人のほうが都合がいいってことですか。さて、どうやってヤツをおびきだすおつもりで」
ニート「やつはすでに俺たちの近くにいる。さっきの戦闘に介入しなかったのは、悪党同士の
闘いだからさ。こっちが悪いことしようとしたら止めにはいるだろう」
懐「毎度のことですが、銀行でも襲いますか?」
ニート「いや、ここはステレオタイプのイメージどおりに動くぞ。この近くに幼稚園があったな」

319 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:44:32.01 ID:GY5XHNUR0
数分後〜幼稚園、校庭〜
ニート「『フハハ! 俺はショッカーだ!! この幼稚園を襲い!! その混乱に
乗じて世界を征服してやる!!』
園児「うわぁーん!! 怖いよー!!」
懐「…//」
ニート「おい懐。お前もやれよ。俺だって恥ずかしいんだぞ(小声」
懐「はぁ…『ここの子どもたちをつれさらい、少年ショッカーに改造してやるー』…」
保母「きゃーっ!!」
ニート「『よし、この可愛い子どもに決めたぞぉ!』(ガシッ」
園児「うわぁーん、ママー!! 離してー!!」

321 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:48:21.78 ID:GY5XHNUR0
??「待ちな!」
ドカッ!!
突如現れた男の蹴りによって、ニートは吹っ飛ばされ、幼稚園の壁に激突した。
懐刀「!? ボス! 無事ですか!?」
ニート「…あぁ、かなり痛かったけどな…。だが、かかったようだぜ」
一文字「ショッカー。罪なき子どもたちに手出しはさせねぇぜ」
園児「わあ…お兄ちゃん、ありがとう!」
一文字「まかせときな」
他の園児「お兄ちゃんカッコイイ!」
保母「…ステキ…」
一文字「さぁ、坊主。お兄ちゃん、悪いやつをやっつけるからな。お姉さん先生と一緒に、幼稚園の中に隠れてるんだ。いいな?」
園児「うんっ」
保母「…かっこいい…」
避難する園児と保母。

322 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:50:18.10 ID:GY5XHNUR0
パチパチパチ…乾いた拍手が鳴り響く
ニート「やれやれ、さすが正義の味方、かっこいいねぇ」
一文字「黙りやがれこの外道。そんな若さでショッカー首領の手先に成り下がるとは、世も末だぜ」
ニート「そりゃ、ちょっと違うな」
一文字「なんだと?」
ニート「俺の名はニート。この俺こそがショッカーホールディングスのCEO…要するに首領ってやつだ」
一文字「なに!?」
ニート「ここに一人で来たということは、
お前が一人で動いていて、他のライダーから情報を得ていないという推測は正しかったようだな」
一文字「なにが言いたい?」
懐「わからねぇヤツだな。お前さんはここで俺たちにやられるんだよ」
ニート「いや、まずは俺が一人で闘う。ちょっと確認したいことがあるんでな」
懐「承知」

323 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:52:43.11 ID:GY5XHNUR0
一文字「へっ、教えてやるよ。正義は勝つってことをな! 変身!」
ニート「来い。仮面ライダー2号うおおおぉぉぉ!!!(怪人態に変化」
激しくぶつかりあう2号とニート。
鈍い打撃音が校庭に響く
ニート「すげぇ力だ。ライダーのスペックは異常だな」
一文字「俺の正義の心が…悪を討つ…!」
ニート(やっぱり、ライダーに真っ向からやりあって勝つのはかなり厳しい)
参考までに、このスレ内における単純戦闘能力の数値化
仮面ライダー(10〜16)
誰がいくつかは推測してください。
ニート怪人態(9)
懐刀・生身(3)
懐刀・怪人態(11)
って感じです。

324 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 00:54:43.00 ID:GY5XHNUR0
ニート「強いな。さすがは歴戦の英雄だ。殴り合いでは勝てないな…だけど、勝敗は別だぜ」
一文字「?」
大きく跳躍して距離を離すニート。腕を幼稚園校舎に向けている。
ニート「動くな。お前が動けば、この腕から特大の真珠砲を放ち、この幼稚園にいる
全員を殺す」
一文字「…くっ…。だが、校舎に狙いをつけたままでは、お前も俺に攻撃をすることは出来まい」
ニート「ああ『俺は』な。懐刀。やれ」
懐刀「相変わらずえげつない人だ。フンっ(怪人態に変化)」
※懐刀さんはブラックから奪ったキングストーンの保有しており、変身できる
その形態は胴体中心、手のひらに穴が開いており、攻撃対象を包み
激しく強烈な締め付けで攻撃する。
やられる人の性的嗜好と攻撃された部位によっては、快感を得ることもあるらしい。
ボディの色は赤
この怪人態は
ショッカー内部では、その典雅なる肉体と
天をも貫くとされる懐刀の精神力から、敬意をこめて、こう呼ばれる…!
『懐刀・天我』!!!

325 :名も無き被検体774号+:2012/02/18(土) 00:58:08.82 ID:l4FlxFU60
きたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

326 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:00:18.32 ID:GY5XHNUR0
一文字「卑怯者が…!」
ゆっくりと歩み寄る懐刀。
ニート「いいんだぜ。動きたければ動いてもよ? できねぇよなぁ、お前には」
一文字「…おのれぇ」
懐刀「覚悟しな(クパァッ」
グチュッ! グッ、グッ! ドクッ、ドクッ!
懐「ふうっ」
こうして力の2号、一文字隼人は敗北した。
懐「たいしたことのない相手でしたね」
ニ「…そんなことはないさ。俺は、好きだよ。ああいう男」
懐「…ボス」

327 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:09:37.46 ID:GY5XHNUR0
〜後日、本社、研究室〜
ニート「なるほど。なんとなく感じてはいたけど、パールシルエットには、まだ先があるんだね」
美少女「うん。十分な悪意があれば、最終形態の○○型になるんだよ」
ニート「○○型か…。ショッカーの首領が変身するには、ぴったりだな」
美少女「? それがどうかしたの?」
ニート「いや。なんでもないよ」
美少女(明日は土曜日…。今日こそ、誘います!)
美少女「あっ、あの!」
ニート「ん?」
美少女「ニートくん、明日は、その、予定ありますか?」
ニート「んー(姉、ちゃんとしようよ2をやる予定だったな、そういえば)」
美少女「もしよかったら! あの、映画のチケットが2枚あって…だから、あの!」
ニート「うん」
美少女「一緒にいきませんか!(大声」
ニート「え? いいの? 明日土曜だよ? 会社休みの日だよ?」
美少女「…ダメですか?(小声」
ニート「いやほら、普通休みの日って会社の人とはあんまり、いや俺はいいけど」
美少女「わたしもいいです!」

329 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:12:12.53 ID:GY5XHNUR0
後日〜海浜公園〜
ニート「けいおん!は劇場版にするような作品じゃないと思ってたけど、結構よかったね」
美少女「う、うん」
ニート「おなかすいてない? 映画のお礼に、ゴハンおごるよ。なにがいい?」
美少女「ありがとう。でもね。ニートくん、その前に、大事な話があるの」
ニート「? パールシルエットのこと?」
美少女「ううん」
ニート「んー。じゃあ世界征服の話?」
美少女「あはは…もー、違いますよ」
ニート「検討もつかないよ」
美少女「あのね。わたし、入社試験のとき、ニートくんをみたとき、何かを感じました。
この人は、なにかを秘めた人だって」
ニート「…」
美少女「それで、内定式で再開して、わたし、すごくうれしかったです。
そのあとも、ニートくんは次々と悪いことして、そのたびにすごくドキドキしました」
美少女「改造人間になって、わたしに力を貸してくれました」
ニート「それは、俺のほうこそ」
美少女「気づいたら、ニートくんはショッカーの首領…。世界を征服しようとしてる」
ニート「うん」
美少女「わたしは、それをニートくんの一番近くで、ずっと、みていたいです」
ニート「??つまり?」
美少女「…だから、わたしは…その、ニートくんのことが…」

330 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:16:20.59 ID:GY5XHNUR0
ドン! ガラガsッシャン!
美少女の言葉は突如海浜公園に響いた音でかき消された。
みると小柄な男性が自転車で転倒したようだった。
?「…うぁあ〜…」
男性は頭をかき、恥ずかしそうにしながらも、痛みのためかすぐにはたちあがれなようだった。
ニート「あれ? あの人…」
美少女「知り合いですか?」
ニート「うん。良太郎くん! 良太郎くんでしょ?」
良太郎「…イタタ…あ、あれ? ニート?」
ニート「久しぶりだね。相変わらず運が悪いみたいで」

332 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:19:47.68 ID:GY5XHNUR0
良太郎を助け起こすニート
良太郎「ごめん。ありがとう」
ニート「あーあー、コーヒー豆ぶちまけてるよ。実家喫茶店だったよね。お使い?」
良太郎「う、うん…。あの、ひさしぶりだね。ニート。まさかこんな風に偶然会えるなんて」
美少女「あの〜こんにちは〜」
良太郎「あ、こんにちは」
良太郎「デ、デートの邪魔、しちゃったかな…」
ニート「いやいや、仕事同僚だよ。俺に彼女がいるわけないだろ」
良太郎「そうかな…。でもよかった。君に会いたいと思ってたんだ」
ニート「俺に? なんで?」
良太郎「ごめん。ちょっとだけ、いいかな。出来たら二人で話がしたいんだ。同僚の方には
悪いんだけど…」
美少女「あ、ニートくんのお友達の方…ですよね。いいですよ。わたしのことなら気にしないでください。飲み物でも買ってきますね!」
立ち去る美少女、残された良太郎とニート

333 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:21:41.52 ID:GY5XHNUR0
良太郎「ひさしぶりだね」
ニート「元気だった?」
良太郎「うん。じゃあ、さっきの人が戻る前に、ニートに聞きたいことがあるんだ」
ニート「なに?」
ニートは旧友の言葉から、ただならぬ空気を感じた。
弱気だった彼が、会わないうちになにか変わったようにみえた。
良太郎「ニートは…ショッカーの首領なの?」

335 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:24:25.35 ID:GY5XHNUR0
一般の人間が、ニートがショッカーの首領であることを知っているはずはない。
この問いを投げるということは、つまり。
そしてまっすぐにニートを見る目。その目には
覚えがある。
かつて幾度となく闘ってきた彼らと同じ目だ。
愛と勇気を兼ね備え、正義の光を帯びた美しい目
思えば、良太郎は一見すると気弱に見えるが、優しく強い
芯のある男だった。
ああ、そうなのか。ニートは悟った。
少しの悲しみ、だが、それを超える決意がニートを答えさせた。
ニート「ああ、そうだよ。野上良太郎。俺は、地の底を行き、総てを壊す
男だ。そしてお前は、仮面ライダー…なんだな」
のどかな昼下がりの海浜公園を凍りつくような空気が包む
良太郎「…そう。わかったよ」
ニート「さしずめお前は、キバか? キバの変身者は繊細で優しい男だと聞いたことがある」
良太郎「…」

336 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:26:04.84 ID:GY5XHNUR0
ニート「それで、どうする? 正義の名の下に、俺を討つか? 今なら俺を倒せるかもな。
護衛もいない。こんなチャンスは二度と来ないかもしれないぜ」
良太郎「…どうしてショッカーに…」
ニート「話しても無駄だ」
良太郎「僕は、君のしていることを見逃せない。だから、止める」
ニート「ほう?」
良太郎「いくよ。モモタロス。変身…!」
仮面ライダー電王に変身する良太郎
電王「俺! 参上!」
ニート「なるほど、電王か。人格が変わるタイプってわけか?」
電王「うるせぇ! 覚悟しやがれこの野郎!!」

337 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:28:59.93 ID:GY5XHNUR0
ニート「こいよ。良太郎。いや電王」
言葉とは裏腹に、戦闘態勢をとらず、ただ立ちすくすニート
電王「てめぇ、なんで怪人に変身しやがらねぇ!!」
ニート「負ける戦いは好きじゃない。ライダーと一対一でやりあうのは無駄だ」
電王「ああん? 降参か?」
ニート「いいや。俺は帰る」
電王に背を向け、立ち去るニート。背中はスキだらけだ。
電王「どういうつもりだ。ぶっとばされてぇか?」

338 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:31:24.56 ID:GY5XHNUR0
ニート「攻撃するのか? 怪人態でもない。人間の俺の、無防備な背中を」
電王「!?」
ニート「やってみろよ。お前ほどの力があれば、一撃入れるだけで、俺の脊椎はバラバラ
に砕け散り、体は肉片となるだろう」
電王「この野…(待って! モモタロス!)、でもよぉ良太郎!(ダメだ!)」
ニート「なるほど、二重人格のような状態になるわけか。無理だよ良太郎、
お前に俺を殺すことは出来ない」
変身を解く良太郎
良太郎「…君は…」
ニート「もし、俺がこのさき、世界を征服し、人々を不幸にしたとしても、それは今日俺を討たなかったお前の責任じゃない。お前の優しさにつけこんだ俺が、悪いだけだ。
次に会うときは、俺も本気で闘う。俺を止めたいなら、そのときに、殺せ。
じゃあな良太郎」
立ち去るニート

342 :1 ◆K1Or/xghAM :2012/02/18(土) 01:37:45.62 ID:GY5XHNUR0
かつて友だった二人の男は、こうして敵となったのだった。