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男「パン……食べるか?」 少女「……」
Part6


710 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:07:18.48 ID:RIKR+RNG0
男「楽しいですか? お腹を痛めて生んだ我が子を痛めつけて、気持ちがいいとでも?」
婦人「………はあ?」
男「少女を育ててきて、これまで一度も彼女をかわいいと思ったことがないんですか?」
婦人「……………」
男「あるんですね? よかった。それじゃあなたは全くの冷血女ってわけじゃなさそうだ。ところで、今のご自身の行為を当時のあなたが見たらなんて言うと思いますか?」
婦人「なにをッ………………ふん。くだらないわ。他人の家のことなのにベラベラと……口出しがすぎるんじゃなくて?」
婦人「ま、おおかた少女を預けてるうちに情がわいたんでしょうけど、そういうその場的なお節介をね、『偽善』って言うのよ。少女!出かけてくるから片付けておきなさい!いいわね!」
女「ちょっと、あんた待ちなさいよ!」
婦人「………」スタスタ

712 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:16:39.28 ID:RIKR+RNG0
男「………少女、大丈夫か」
少女「………はい」
男「片付け………手伝うよ」
少女「………いえ。自分でやりますから………」
女「水臭いこと言わないの、もう。ほら男はそっちやって」
男「はい」
少女「………ごめんなさい」
男「片付けが終わったら、うちに行こう。晩御飯食べてないんだろ?」
少女「……………ごめんなさい」

716 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:20:29.09 ID:RIKR+RNG0
男「………うまいか?」
少女「………はい。おいしいです」
男(たった一日でこんなに顔色が悪くなって……。精神的なストレスか……)
女「そうでしょそうでしょ!今日のは自信作なんだから!」
男「作ったのは僕でしょ。手柄を横取りしないでください」
女「なによー。そういうときは黙って華を持たせてくれてもいいじゃない!けちー」
少女「………」
少女「………フフ」ニコ

717 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:24:08.34 ID:RIKR+RNG0
男「さて、人心地ついたところで……少女、君に尋ねたいことがあるんだけど」
男「その、正直答えづらいことなら無理にとは言わない」
少女「………」
男「えっと、だね、その……………君のお母さんはどうして君をあんなに目の敵にしてるんだろう? 何か理由があったりするのかな」
少女「………」
男「あー、特に心当たりとかがないならいいんだけど、………」
少女「………」
少女「………わたしが、パパを殺したから」

718 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:24:32.14 ID:+p+kqPhD0
えっ?

719 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:25:31.00 ID:QjE73SXF0
うわああああああああああああああああああああああああああああああああ
そうか・・・そうだったのか・・・
少女はギレンザビだったんだあああああああああああああああああああああああああ

720 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:26:10.87 ID:mTRZTcNp0
な、

722 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:27:10.88 ID:RIKR+RNG0
男「…………」
女「…………」
少女「…………」
男「えっと、詳しい話、聞かせてもらってもいいかな」
少女「…………」
少女「…………まだ、わたしが4才か5才くらいの頃」
少女「パパと二人で遊園地に行って、帰りの車が事故にあって、パパが死んで……」
男「…………」
女「…………」

728 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:33:36.05 ID:RIKR+RNG0
少女「ママは、わたしがワガママを言ったから、パパは疲れてるのに遊園地に連れていったって……」
少女「わたしがワガママを言わなかったら、パパは死ななかった」
少女「パパを殺したのはお前だ、って」
男「…………」
女「…………」
少女「わたしはワガママだから、ワガママを直さなくちゃいけない、って」
少女「食事も、お風呂も、寝る場所も、叩かれるのも、ぜんぶわたしのワガママを直すためだ、って」
女「…………ッ」ギリ

732 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:38:57.13 ID:RIKR+RNG0
少女「だから………わたしは………」
女「あんたは悪くない!」
少女「!」
女「………ッッッ」ポロポロポロ…
女「あんたは悪くない!あんたのせいじゃない!」ギュッ
少女「………どうして………泣いてるんですか?」
女「あんたが泣けないから、かわりに泣いてるの! いい!? あんたは悪くない! あんたのパパが死んだのはあんたのせいじゃない!」ギュゥッ
少女「………」
女「分からないなら何度でも言ってあげる! あんたは悪くない! あんたのせいじゃない! あんたは責められるようなこと、なにもしてないんだから! だから、あんたが苦しむ必要なんてない!」
少女「…………………」
少女「…………………………」
少女「………………………………あったかい」キュッ

735 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:40:32.49 ID:bISONUvA0
( ´;ω;`)ぅっ

740 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:49:49.43 ID:RIKR+RNG0
男「………ふぅ。二人して手つないで寝ちゃって」フフ
男「まぁ、少女は今日一日だけでも随分疲れてたみたいだし」
男「女さんは泣き疲れだろうけど」
男「……………」
男「それにしても、これからどうすべきか……」
男「虐待の動機が分かったのは一歩前進だけど、それを直接的な解決の糸口にするのは難しそうだ」
少女「………………」スヤスヤ
男「少女はきっと、母親への恐怖と、長年で刷り込まれてきた罪の意識から、母親に逆らえない状態なんだろう」
男「最初から分かっていたことだけど………素人がどうこうできる次元をはるかに超えてるよな」
男「これ以上どうしようもない。次に隣室から悲鳴が聞こえたときには……警察を呼ぼう」

746 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 10:59:50.66 ID:RIKR+RNG0
ーー翌早朝/自宅
少女「………ママが帰ってくるまでに、部屋に戻らないといけないから」
女「少女、あんたは必ず私が助けてあげる。私の命にかえてでも救ってみせるから。絶対に見捨てたりしないからね」
少女「………」
女「お腹がすいたらうちにおいで! 絶対だよ! おいしいご飯つくってあげるから」
男「作るのは僕ですけどね」
女「ちょっと!いまいいところなんだから邪魔しないでよもう!」
男「………気をつけてな」
少女「………ありがとうございました」

753 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:08:26.56 ID:RIKR+RNG0
ーー夜/自宅
隣室(…………シネ!!……キエロ!!……)
隣室(……ガシャン!!……ゴンガンガン!!!……ハグッ!!………)
女「………男、もう、いいよね………私、もう限界」
男「………ええ、限界ですね」
女「あは♪ むしろこの手で引き裂いてやろうかしら! ね! そっちの方が楽しそう! どんな拷問がいいかな!? 」
女「うふ、うふふふふ……そうね。裁判になんてかけるよりも、ジクジクとゆっくり時間をかけて私が………」
男「女さん、落ち着いて。また歯止めがきかなくなってます」
男「行きましょう。そして終わらせましょう」

760 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:15:16.77 ID:RIKR+RNG0
ピンポンピンポン
男「すいません」ドンドン
女「………麻酔をかけて、足元から5mmずつスライスしていく拷問とかどうかしら。いやん♪」クネクネ
ガチャ
婦人「………またあなた達。しつこいわね」
男「失礼しますね」グイッ
婦人「………なに!? ちょっと! いきなりなんなのよ」ギチ…
男「女さん!少女を確保して!」
女「えっ!あ、うん!」
男「すみませんが、問答無用で警察を呼ばせてもらいます。その際、万が一にでもあなたが少女に対して凶行に及ぶことを危惧して、まずはこうして拘束を」
少女「ッッ!」

770 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:23:54.58 ID:RIKR+RNG0
少女「だめ!お兄さんやめてぇッ!!」
男「悪いがそれは聞けない。君は恐怖と罪悪感で正常な判断ができていない」
男「これ以上は、さすがに見過ごせない」
少女「やだぁッ!ダメ!!」ブンブン
女「あッ!ちょっと!」バッ
タタタッ…ドン!!
男「ッ! 携帯を!」

776 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:29:08.91 ID:RIKR+RNG0
バッ
婦人「………ッ。こんな真似をして! あなた達タダじゃすまさないわよ」
男「………くっ」
少女「………う………ぁ……」ブルブル
女「少女、どうしてよ! そんな虐待するしか能のないクソ女、もうあんたの母親でも何でもないわ! 生きる価値すらない!」
女「いい加減目を覚ましなさい! 恐怖でおかしくなってるのは分かるけど、私達が守ってあげるから!絶対に約束するから! だから信じて!」
少女「ダメです……お母さんと、離れ離れにしないでください………」
男「少女、携帯を返すんだ。女の言う通り、僕達が君を守る。なんだったら、僕と女さんが、君の家族になってもいいんだ。だから僕達を信じて」
少女「ダメです………ダメ……」ガクガク

783 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:35:32.39 ID:RIKR+RNG0
婦人「…………ハァハァ」
婦人「ふぅ、………………ほんと、つくづく下らないわね」
婦人「もういいわ、どうでもいい。結局あんたのワガママは直らないままだったわね、少女」スゥッ
少女「……ひッ」
婦人「ふふ………いっそのこと、あんたを殺して私も死のうかしら。ここまでの騒ぎになった以上、私もつかまるのは避けられないだろうし」
女「………やめてよ、……もうやめてよォ!! なんで自分の子どもに刃物を突きつけるの!?」
女「なんでそんなことするのよ!? あんた親なんでしょ! 親、親が、親なのに、なんで……なんでそんなことするのよぉォッ!!!」ポロポロ…
男「やめろ、馬鹿な真似はよせ! そんなことして何になるっていうんだ!」

795 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:42:04.86 ID:RIKR+RNG0
婦人「………ほら、少女、最後だから恨み言ぐらい聞いてあげるわよ?」ギリギリ
少女「くッ!」
婦人「私のことが怖いでしょう?憎いんでしょう?自分のことが嫌いでしょう?世界を呪ってるんでしょう?」
婦人「ぶちまけちゃいなさいよ!いつもは声を発するものなら即座に殴りつけてたけどね。最後だから許してあげるわ」
少女「………ッ」
婦人「ほら!言いなさい!『私はママから離れられません!だってママが憎くて怖いからです!私はお兄さんとお姉さんが信じられません!』って言ってごらんなさいよ!ほら!言え!」
少女「………あ、」ガクガク
少女「わ、た」
婦人「聞こえないわよ!お兄さんとお姉さんに聞こえるくらいもっと大きな声で!ほら!」

798 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:43:43.03 ID:RIKR+RNG0
少女「わた、し、は」ガクガク
少女「わたしは、ママから、離れられません……」
男「………ッ」
女「少女………ッ」ポロポロ
少女「だって、………」
少女「だ、っ…て………………」
少女「だっ、て、わたしがいなくなったら─────ママが、ひとりぼっちになっちゃうから」

799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:44:57.37 ID:D4BnmHpU0
わぁぁぁ

800 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:45:24.67 ID:eSUuDBFii
少女が良い子すぎる

802 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:47:06.53 ID:5XjXs9u/0
泣いた

805 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:48:51.29 ID:NJZ0ULro0
( ;∀;) イイハナシダナー

808 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:49:38.34 ID:RIKR+RNG0
婦人「────………え?」
男「……………」
女「………………少、女?」
少女「わたしよりも、………ママの方が、ずっと、ずっと痛いから」ポロ…
少女「わたし、よりも、………ママの方が、もっと、ずっと、苦しいから」ポロポロ…
少女「だから、ママが壊れちゃわないように………、わたしがそばにいてあげなくちゃいけないのッ……」ポロポロポロポロ…
婦人「…………………」
婦人「…………………なによ、それ。なによそれ」

811 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:51:12.29 ID:GXbqsKIG0
少女こそが徹底した利他主義者だったってことか

818 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 11:56:41.54 ID:RIKR+RNG0
警察A「こちらで通報があったのですが!何事ですか!?」
男「えっ!?」
警察B「こちらの階の住人から通報がありました。署の方で事情を伺いたいのですが」
男「……………はい」
女「………」
少女「………」ポロポロポロ…
婦人「……………ウソヨ、ウソ……」
ーーこうして、僕と女さんと少女との隣人付き合いは、わずか10日程度で幕を閉じた

825 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:05:29.95 ID:RIKR+RNG0
ーーエピローグ
男「結局のところ」モグモグ
女「ん?」モキュモキュ
男「勘違いしていたのは僕達でしたね」ンググ
女「………んー、そうねぇ」
男「『他人の心なんて、本当のところはよく分からない』ってこと、分かってるようで分かってなかった」
女「………」モキュモキュ
男「『利他主義は自分本位なものに陥る可能性を孕む』………、僕達がやった手助けはきっと自分本位なもので、それが少女にとって本当に良かったことかどうかは分からない」
女「………」

832 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:15:45.40 ID:RIKR+RNG0
男「一番強かったのは彼女だった」
女「………」モキュモキュモキュ
男「母親に従うという『自滅』を覚悟しながら、自分のことではなく純粋に『母親のため』だけに10年以上も虐待に耐え、そして、その結果が『最悪の結果』を招きかねないものだとしても、その運命すら自分で引き受けようとしていた」
女「………」ガサゴソ…
男「『我々はどのように他人に優しくする』のがよいのか?」
男「きっと彼女こそが、その答えなのかもしれません」
女「………」ハムハムハム
男「彼女が見せた強さを、その遺志を無駄にしないためにも──……って」
女「………」ズゾゾゾゾゾゾゾゾ
男「………聞いてます人の話?」
女「んふぅ?はぁ、ふぃーへるふぃーへる」モッチュモッチュ

837 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:25:35.77 ID:RIKR+RNG0
女「ゴクゴク………ふはぁ………あと、勝手に殺さないようにね。あの娘元気に生きてるから」
男「ああ、すみませんつい……」
男「でも、その節は助かりました。あの娘が働きたいって言い出したときはどうやって止めようかと思いましたが」
男「同年代よりも小さな身体で、しかも小中高と学校に通ってこなかった彼女を雇ってくれるところなんて、そうはないですから」
男「女さんに感謝です」
女「別に男に感謝されるいわれはないわよ。わたしは、あの娘の幸せを全力で応援することに決めたんだから。同時に、あの娘を不幸にする存在を全力で排除もするけど」
男「なんというか、好悪に関してつくづく極端な人ですよね女さんは……」
男「………っと、噂をしてるとやって来ましたよ」
少女「………」トテトテ

844 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:33:50.55 ID:RIKR+RNG0
少女「お嬢さま、食後の紅茶になります」
女「もう、『お嬢さま』はやめてってばー。これまで通り『女』でいいって言ってるでしょ。あと堅っくるしい話し方も禁止!」
少女「いえ、お嬢さまへの接し方については、家政婦長から厳命されております」
少女「主人との関係にケジメをつけることが、家政婦道の第一歩だと」
女「あーもう、わーかったわかった。でも本邸のときだけね。うちでもその態度を貫こうものなら、あんたの処女膜に幕を下ろしちゃうんだからね」
少女「………かしこまりました」
男(スルー力たかいなぁ……)

852 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:47:40.15 ID:RIKR+RNG0
女「それで、仕事の方はどう?もう慣れた?」
少女「はい、皆さんよくして下さいます」
女「ほんとにぃ?もしイジメられたりしたら言いなさいよ!ソイツらを即クビにしてやるんだから」
少女「………いえ、皆さん仕事に関しては厳しいですが、普段の生活のことで色々と気を遣ってくださる優しい方々ばかりです」
女「そう。ならよかった。困ったことがあったら言いなさい。週末はうちで3人で暮らしてるわけだしね」
男「俺達で力になれることがあるなら、何でも言ってくれ」
少女「………はい」ニコ

858 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 12:52:52.50 ID:RIKR+RNG0
少女「それで………あの………」
女「ん?あぁー、あんたのママの件ね。やっぱり心神喪失状態にあったかどうかが争点になるみたい」
女「まぁムショ行きか病院行きか、どっちがいいのか分からないけど」
少女「……………そう、ですか」
女「……………」
女「………まぁでもなんか、反省……、してるみたいよ。なんか憑き物でも落ちたみたいに『娘に償いたい』って言ってるらしいわ。はっ、今更なに言ってんのって感じだけど。虫唾が走るわね」
少女「………っ」キュッ
男「………」

860 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 13:00:12.31 ID:RIKR+RNG0
女「……………。はぁ」
女「ほら!そんな顔しないの!ママが出所したら、立派になった自分を見せて、一から親子をやり直すんでしょ?」
少女「………はい」
女「正直、あんたがあのクソ女にこだわる理由が私には1ナノも分からないけど、でも、それを目標にして頑張れるってんなら、頑張りなさい」
男「ふふ。女さんは言葉は悪いけど、君達親子のことを応援してるんだよ」
少女「………はい。わかっています」ニコ
女「ちょっとぉ!変なまとめ方しないでよもう!///」
男「ははは」
少女「ふふ」
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864 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 13:06:39.41 ID:RIKR+RNG0
みんながみんな お互いに優しくなれたら一番いいけど
ひとはみんな お互いに傷つけあったり無関心だったりするから
このお話もきっと 色々な偶然が折り重なったものだってわかってる
 
はじまりはひとつのパン パンひとつ分のちっぽけな優しさ
でもわたしには それがとてもとても嬉しかった
気まぐれでも 同情でも 私に向けられたはじめての優しさ
ありがとうお兄さん あれは私にとって───奇跡みたいな出来事でした
 
──── 男「パン……食べるか?」 少女「……」 fin.

865 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 13:07:17.00 ID:/DwDQBXu0

楽しかった

870 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 13:08:37.94 ID:uEoyVkiM0
少女が書いてたのか、
良かったぞ!乙!

894 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 13:16:06.87 ID:5abKsv0Q0
人間って悲しいね だってみんな優しい
それが傷つけあって庇いあって

1000 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/06(金) 17:52:40.14 ID:MgzlWzsE0
>>1000なら世界中の幼女が幸せになる