Part2
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 15:48:13.08 ID:
ZHB95xhe0
男「………」
少女「………」グゥゥ...
男(おそらく晩飯も食べてないんだろうな。でも……僕には関係ない)
少女「………」
男(この娘をめぐる問題に手を出しても……僕はその先の結果になんの責任もとれない)
男(関わり合いになるべきじゃない)
男(赤の……他人なんだから………)
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 15:51:10.37 ID:kq+x0NYn0
キャラのスペックは本文にあるの以外は各自の脳内補完でいいの?
71 :
>>70 Yes:2012/01/05(木) 15:56:00.51 ID:
ZHB95xhe0
ーーコンビニ
男「コーヒーと、あとお菓子……」
男「………」
男(………僕には関係ない)
男(……関係ない)
男(…関係ない、けど)
男「これくらいは」ガサ
店員「お会計630円になります」
男「あ、すいません。あんまん2つ」
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 15:56:58.66 ID:mL4a/5Dv0
ようやった
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:01:32.65 ID:
ZHB95xhe0
ーー自宅
少女「………」
男「………」
男「………あのさ」
少女「………?」チラ
男「パン……食べるか?」
少女「………」
男「晩飯食ってないんだろ?いらないならいいんだけど」
少女「………」
少女「………………ママが………人からものをもらっちゃダメだって」
男「……………」
74 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:05:03.23 ID:
ZHB95xhe0
男「………そっか」
男「じゃあこれは落とし物だ。別にたいした落とし物じゃないから、他人が食べようが捨てようが僕は構わない」
少女「………」
男「………じゃ、おやすみ」
ガチャ...バタン...
少女「………」
少女「………おやすみなさい」
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:05:39.17 ID:oYPrv8G9O
偽善者が…ボソッ
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:09:53.54 ID:
ZHB95xhe0
男「ただいまー」
女「おかえりあんまん!」
男「はいはいどうぞ」
女「イエーイあんまんげっちゅ!」
男「……玄関前にあの女の子がいました」
女「…………あー」
男「……警察に連絡すべきでしょうか?」
女「……警察とかより、児童相談所とかの方がいいかもねー」
男「………」
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:16:07.59 ID:
ZHB95xhe0
男「女さんはここに何年くらい住んでるんですっけ」
女「んー5年くらいかなぁ。でも男が住み始めるまでは本邸にいる方が多かったから。前までは週に1〜2回ってところよ」
男「それまでもこんなことが頻繁に?」
女「ん?んー……………まぁねー。結構見たかも」
男「………」
女「………なに?どったの?」
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:19:39.41 ID:
ZHB95xhe0
男「いえ………女さんはどうして僕をバイトやこの部屋に誘ってくれたのかと思って」
女「なーに?ご不満?」
男「まさか。貧乏学生ですから、高額なバイトも格安な家賃もありがたいです。ルームシェアにも不満はありませんよ」
男「ただ、赤の他人の僕にそんなに良くしてくれるのがちょっと不思議で……」
女「そりゃあ好きだからよ!」
男「……ッ!………そう、ですか」
女「一目惚れしたんだもの。だから誘ったの!夜の営みも誘ってるの!」
男「いや、まぁありがとうございます。夜の営みは置いておきますが」
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:23:28.39 ID:kq+x0NYn0
おまえらは誘われたら断れますか? できませんね? それができる男くんはすごい!
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:23:30.59 ID:
ZHB95xhe0
男「でも、5年の間……その、児童相談所に相談しようとか……考えませんでしたか?」
女「んー? んー…………………………………特には」
男「………そう、ですか」
男「そうですよね。赤の他人……ですしね」
男(……パンをあげたのは失敗だった)
男(次に顔をあわせるときはどうするんだ?また何かをやるのか?それとも無視するのか?)
男(先のことを考えずに行動するから、先のことで悩むことになるんだ)
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:29:09.27 ID:
ZHB95xhe0
ーー翌日
女「さあ今日もはりきって労働に励もう!」
男「今日も元気ですね」
女「大学は夕方?」
男「4時頃からです。それが終わったら帰宅します。今日は本邸に?」
女「うん。一人で男を思って慰めるよ……」
男「そんな性事情はいりません」
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:33:21.07 ID:
ZHB95xhe0
ーー自宅/夜
男(そろそろゼミ発表用の資料まとめないと)
男(あー……今日もあの娘がいたらどうしよう)
男(………)
男(……………いた)
少女「………」
男(昨日の失敗は繰り返さない………ここはスルーだ)
ガチャ
少女「あの………」
男「………?」(声をかけられたのは初めてだな……)
87 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:39:16.13 ID:
ZHB95xhe0
少女「あの、パン……ありがとうございました」
男「ん、あぁ………いや、気にしなくていいよ」
少女「………」
男「…………」
男「…………それじゃ」
ギィィ
少女「あ、あの!」
男「……………なに?」
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:44:39.17 ID:
ZHB95xhe0
少女「あの、ごめんなさい………これ………」
男(……これは?)
『突然申し訳ございません.
一週間ほど部屋を空けますので、
その間、娘をよろしくおねがいします。』
男「………………………………………は?」
少女「………」
男「えっと、どういうこと?」
少女「………ごめんなさい」
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:49:50.91 ID:
ZHB95xhe0
男「この手紙は………君のお母さんが?」
少女「………はい。ごめんなさい」
男「えっと………何かの間違いじゃなくて?僕宛に?」
少女「………はい」
男「君のおうちの部屋の鍵は開いてないの?」
少女「開いてます、けど……食べ物も、お金もなくて…………」
男(この娘の母親は何考えてるんだ?)
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:54:31.30 ID:
ZHB95xhe0
男「えぇっと………確認したいんだけど、君のお母さんは、君を僕に1週間預けようとしてるってことかな」
少女「はい………ごめんなさい」
男「いや、でも………どうして僕に?」
少女「昨日のパン……ママにばれて………お隣のお兄さんのことを話したら………その、この手紙を渡しなさいって、家を出ていって………」
男(………おいおいおいふざけるな。冗談じゃないぞ)
男(あんなのただの気まぐれじゃないか)
男(こんなことになるなんて思わなかった。こんなことになるなら、あんなことしなかった……)
少女「………」
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 16:59:28.09 ID:
ZHB95xhe0
少女「ごめんなさい………」
男「いや、君が悪いわけじゃないってのは分かってる。分かってるんだけど………」
少女「ごめんなさい……」
男(さっきから謝ってばかりだ)
男(まるで………謝らないと生きていけないみたいに、何度も何度も……)
男「………はぁ」
男「とりあえず………部屋に入る?」
少女「………はい………………ごめんなさい………」
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:05:43.15 ID:
ZHB95xhe0
男「えっと、お茶入れるから、そのへん適当に座って」
少女「………」
男(あまりに突然の状況でまだ混乱してるが………彼女の不安は僕の比じゃないだろう)
男(とりあえず安全だってことをアピールしないとな)
男「はいどうぞ。カモミールティーだよ。リラックス効果があるんだよ」
少女「………」
男「あ、ミルク入れる?どうぞ」
少女「ありがとうございます」
男(自分の部屋なのになんでこんなに緊張してんだ)
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:09:57.89 ID:
ZHB95xhe0
男「で、もう一度状況を確認するけど君のお母さんは君を僕に預けたいんだよね?」
少女「はい………ごめんなさい」
男「それで、君はどうしたいの?」
少女「………」
男「君のお母さんの気持ちは分かったけど、君はどうしたいのかな」
少女「………………わかり、ません」
男(………まぁ、そうか。まだ子どもだし、こんな状況に置かれて混乱してるだろう)
男(とは言え、追い出すわけにもいかない。食料も金もないこの娘を追い出せば大変なことになる)
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:10:39.15 ID:U72TmnD00
いや警察呼べよ
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:12:02.58 ID:v5giHOzv0
>>109
それを言っちゃあおしまいだろ
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:12:15.96 ID:E/YCJb5A0
昨今だと誘拐扱いにされるんだよね
マジで対応するなら警察に通報しないと、後で酷い目にあう
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:19:19.86 ID:
ZHB95xhe0
男「………わかった。君さえいいなら1週間ここにいていいよ」
少女「あ………」
少女「ありがとうございます………ごめんなさい」
男「ただし、君のお母さんからの確実な承認をとってからね。あとで君のお母さんの携帯電話番号を教えてもらえるかな」
少女「………はい」
男「うん。ちゃんとその会話を録音させてもらう。それが無理なら、君を警察に保護してもらうことになると思う」
男「確実な承認がないまま君を預かったら、僕があとで警察の人に叱られちゃうからね」
少女「………はい」
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:21:09.74 ID:tMYmD0sAO
中国で少女がひき逃げされて10人くらいの人が素通りしてたの思い出した
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:26:27.01 ID:syA894UE0
>>114
助けたら金取られるとか意味が分からない事いってたな
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:26:49.54 ID:
ZHB95xhe0
男(はぁ………馬鹿なことしてるな)
男(こんなの警察とか児童相談所に丸投げすればいいのに)
少女「………」
男(でも、彼女に『ごめんなさい』を言わせた責任は誰にある?)
男(母親にある?……もちろんそうだろう)
男(でも、僕にも責任がある)
男(100円ぽっちのパンを与えた、与えてしまった責任だ)
男(こちらから関わったんだ。なら、その行動の結果を引き受けなきゃならない)
男(もしここで彼女を放り出すなら、僕の行動には一貫性がない)
121 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:34:27.20 ID:
ZHB95xhe0
男「それと、この部屋の借主は僕じゃなくて別の人なんだ。ルームシェアしててね。しかもルームメイトの方が賃料多く払ってるし」
少女「……?」
男「あーっと、つまり。この部屋にはもう一人住人がいて、その人の伺いも立ててみないといけない」
男「つまり君をここに住まわせていいかどうかは、キミのお母さんと、そのルームメイトに確認をとった上で、初めて確定するってこと」
少女「はい……わかりました……」
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:41:50.32 ID:
ZHB95xhe0
男「じゃあ、とりあえず自己紹介しないとね」
男「僕の名前は男。××大学に通う大学3年生で21歳」
男「ルームメイトの人の名前は女。この部屋の借主で、僕のバイト先の雇主でもある24歳の女性」
男「女さんは今日はいないから、明日紹介するよ。………で、君のことも聞いていいかな?」
少女「………少女といいます」
男「えっと、小学生だよね。そこの○○小学校かな。何年生?」
少女「…………学校には、行って……ません」
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:49:33.83 ID:
ZHB95xhe0
男「………………そっか」
男「えっと、それじゃあ年はいくつかな」
少女「今年で16才………だと思います。たぶん……」
男(16才!?嘘だろ………どう見たって小学生じゃないか………)
男(虐待による発育不良、か……。正直なところ僕の手には負えないな)
少女「………」
男(………けど、とりあえずやるべきことをやろう)
男「わかった。とりあえず君のお母さんに電話したいから電話番号を教えてもらえるかな」
少女「………」ゴソゴソ
少女「これ………だと思います」
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 17:55:10.35 ID:
ZHB95xhe0
男「もしもし、隣の部屋6B号室の男といいます。ええ、娘さんの件なんですが………」
男「ええ………はい………その件ですが、あの、本気なんですか?」
男「いえ、隣人同士とはいえ、よく知らない男の部屋にかわいい娘さんを預けるなんて………」
男「………………………………………そう、ですか。はい。あの………本気でしたら、会話を録音させてもらえませんか」
男「あとで了承してないと言われても困りますので。ええ、トラブルを避けるために」
男「それじゃあーーー」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 18:01:33.85 ID:
ZHB95xhe0
少女「………」
男「君のお母さんの了承は得たよ。拍子抜けするくらいアッサリと」
少女「………」
男「あー……夜も遅いし女さんの了承は明日にしよう」
男「お腹へってるだろ?ご飯つくるから、お風呂入ってきな」
少女「………」
少女「………あの……お風呂は週に1回だけって………ママが………」
男「………ッ!!」
男(………今日はもう遅い。明日になったら警察に行こう)
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 18:09:02.70 ID:
ZHB95xhe0
男「それは君のうちのルールだ。僕のうちのルールでは風呂は毎日入らないといけない」
男「だからお風呂にはいっておいで。着替えは自宅にあるよね?」
少女「……服は、これしかもってないので」
男「………そっか。じゃあ女さんのを借りちゃおう。着替えは出しておくから」
少女「………はい」
ガチャ
男「………」
男「………感情移入しすぎるな。赤の他人じゃないか」
男「………」
男「………………馬鹿か。こちらから関わろうとした時点で、もう赤の他人じゃないんだ」
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 18:24:39.06 ID:
ZHB95xhe0
男「今日は緊張で疲れたろ?」
男「今日はもう帰ってお休み。明日の朝と夜にまた来ればいい。食事とお風呂を用意しておくから」
少女「はい……ありがとうございます」
男「それじゃおやすみ」
少女「はい……」
ガチャ
男(始終暗い顔だったな。まぁここまで関わって無視はできない。しかるべき場所に虐待の事実を訴えないと)
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/05(木) 18:28:47.41 ID:aQcosKBzO
ハラハラする