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おそ松「また借金?」
Part7


97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:37:14.24 ID:wYPeNomDO
チョロ松「どーすんの!?このままじゃトド松が一生、タコ部屋行きになっちゃうよ!?」
カラ松「それも大事だが…目の前の借金もどうにかしないとな」
おそ松「裏切り者もいるし?」
チョロ松「トト子ちゃんは!?また頼めないの!?」
カラ松「トト子は関係ない」
チョロ松「もう一回くらいならいいだろ!?トド松を助ける為だぞ!?」
カラ松「チョロ松!!」
チョロ松「」ビクッ
カラ松「これは松野家の問題だ」ジーッ
チョロ松「…ごめん」

98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:40:39.80 ID:wYPeNomDO
222号室
おそ松「とりあえずあいつらには話したけど、またややこしくなりそうだなぁ…」
カラ松「……」
おそ松「…なんで俺じゃなくて、いきなりトド松が拐われたんだろ?」
カラ松「分からない…。真相は闇の中だ…」
おそ松「まぁでも早いとこ借りたヤツを突き止めて解決しないとな?」
カラ松「あぁ、完済しようにも俺たちだけでどうなる額でもないからな…」
おそ松「10日で70万の利息だもんなぁ。無職と宗教とマルチとシコ松じゃムリムリ」

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:41:37.33 ID:wYPeNomDO
おそ松「そういえば帰り際、チョロ松と話してなかった?」
カラ松「……」
おそ松「?」
カラ松「…一松をどう思った?」
おそ松「一松?あーなんかずっと猫じゃらし振りながらニャーニャー瞑想してたねぇ」
カラ松「俺とチョロ松は少し怪しんでる」
おそ松「は?」
カラ松「と言っても確証はない…。ただあいつは熱心に宗教を信じてるから騙されて借金させられたのかもな」
おそ松「……つーかさ、カラ松」
カラ松「ん?」
おそ松「お前は今なにしてんの?」
カラ松「仕事か?」
おそ松「うん」
カラ松「…営業職に就いてるが」
おそ松「順調?」
カラ松「会社は至って順調だぜ」
おそ松「そうじゃなくてさ、お前は順調なの?」
カラ松「……あぁ、ぼちぼちだな」
おそ松「ふーん」
カラ松「疑ってるのか…?」
おそ松「んー…兄弟でお前だけ立ち位置が違うしね」
カラ松「…俺も楽ではないぞ。妻子を養い、兄貴まで居候させてるんだ」
おそ松「…ま、分かったよ。一松には俺が聞いてみるわ」
カラ松「…そうか。悪いな」
おそ松「いーよ。居候だし」
カラ松「……」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:42:16.89 ID:wYPeNomDO
〜〜〜〜〜〜〜〜
街中
一松「缶バッジ〜…缶バッジはいらんかね〜…」
おそ松「なにやってんの?」
一松「教祖様に頂いたバッジを5千円で配ってる…」
おそ松「新しいデリバリーコントかと思ったわ。名付けてバッジ売りの少女!」
一松「語呂がいいね…」
おそ松「だろ〜?お前は分かってるね〜?」
一松「うへへ…そっすか?あざす…」ニタニタ
おそ松「でさ、一松」
一松「ん……」
おそ松「なんでお前、宗教なんか入っちゃったの?」
一松「……」
おそ松「寂しかったのは分かるけどさ。家にいるんじゃダメだったの?」
一松「それを話してどうなるんだよ…?」
おそ松「いっぺん話せば、もう聞かれなくて済むよ?」
一松「なんだ、それ…」
おそ松「めんどくさいっしょ?何回もおんなじこと聞かれんの?」
一松「…そうかもね」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:42:48.81 ID:wYPeNomDO
一松「…自立しようと思ったから家を出た」
おそ松「うん」
一松「…でもやっぱり自信がないし…怖くなって、なにもかも投げ出して死のうとした」
おそ松「うん」
一松「そしたら今度は…死ぬ怖さを想像して動けなくなった」
おそ松「うん」
一松「…生きることも死ぬことも出来ないゴミみたいな僕をデカパン博士が拾ってくれた」
おそ松「うん」
一松「けど四六時中ダヨーンとイチャイチャしてるの見るのが辛くて出ていった」
おそ松「そりゃ辛いね。オッサン同士の絡みなんて見てらんないわ」
一松「…道をなくした、その時、目の前に光が射したんだ」
おそ松「へぇ?ドラマチックだね〜?」
一松「それが教祖様だった」
おそ松「運命の出会いってやつかー」

102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:43:18.68 ID:wYPeNomDO
おそ松「で、教祖に助けてもらったと」
一松「猫耳が可愛かった」
おそ松「ん?猫耳?」
一松「実物見たらチョロ松兄さんが推す理由も分かった」
おそ松「チョロ松?」
一松「すぐファンクラブに入った」
おそ松「ファンクラブ?」
一松「そしたら宗教やるって言い出したから……」
おそ松「ちょっ…待って待って待って」
一松「ん?」
おそ松「そんな理由だったの?」
一松「なにが…?」
おそ松「いや、もっと深い事情があるのかな〜と思ってたから」
一松「ないよ、そんなの」
おそ松「あ、そうだったんだ」

103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:44:09.28 ID:wYPeNomDO
教会
橋本ニャー「ニャー……ニャー……」
一松「ニャー……ニャー……」
橋本ニャー「で、どうだったにゃ?」
一松「まだ一人も……」
橋本ニャー「にゃにゃ!そんにゃんじゃ宣教師の意味ないにゃ!もっと布教するにゃ!このドブ猫が!?」ゲシゲシ
一松「はい…!生まれてきてすみません…!もっと罵倒してください…!」ハァハァ
橋本ニャー「もー!しょうがないにゃ?これを着けるにゃ?」スッ
一松「猫耳…?」パシッ
橋本ニャー「これを着ければニャンニャンパワーがアップするにゃ!一個5000円にゃ!」
一松「おぉ…ありがたや…!でもお金は……」
橋本ニャー「お金がないならたくさん缶バッジを売ってくるにゃ!地下アイドル時代の在庫…じゃなくてニャンコ神のパワーが宿ったありがたいグッズにゃ!」
一松「わかりました…」

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:44:48.22 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「それはそれとしてにゃ」
一松「はい…」
橋本ニャー「例の計画をそろそろ実行に移すにゃ」
一松「おぉ…ついに…!?」
橋本ニャー「手始めに都心の地下鉄をやるにゃ」
一松「ははーっ」
橋本ニャー「これを使うにゃ」ドッサリ
一松「これは…?」
橋本ニャー「大量の猫の毛にゃ!これをばら蒔いて猫アレルギーのクソどもをぶっ殺してくるにゃ!」
一松「……」
橋本ニャー「世の中のワンコ派をデストロイしてニャンコ派だけの世界を作るのにゃ!ふニャーゴ!!」
一松「ふニャーゴ!!」
おそ松「そーゆーことね?」
一松「」ビクッ
橋本ニャー「にゃっ!?」

105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:45:14.95 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「だ、誰にゃ!お前は!?同じ顔が並んでキモいにゃ!!」
おそ松「俺?松野家長男、松野おそ松だけど?」
橋本ニャー「まつ…?ドブ猫!こいつはなんにゃ!?」
一松「僕の兄です…」
橋本ニャー「そ、そっくりにゃ…お前も入信希望かにゃ?」
おそ松「セッ〇ス」
橋本ニャー「……!」ゾワゾワ
おそ松「思い出した?」
橋本ニャー「あの時の……イカ臭いキモオタと握手会に来たセクハラ野郎にゃ!?」ワナワナ
おそ松「セッ〇ス!」キランッ
橋本ニャー「いかにも!みたいなノリでセッ〇ス言うにゃあ!?」フシャー

106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:45:41.79 ID:wYPeNomDO
おそ松「なんか弟を悪巧みに巻き込もうとしてっけどやめてくれる?今、ウチはそれどころじゃないんだよね?」
橋本ニャー「知ったこっちゃないにゃ!!お前こそ邪魔すんにゃ!?」
おそ松「一松、こっち来いよ?」
一松「……」
橋本ニャー「無駄にゃ!こいつはもうニャーの飼い猫にゃ!」
一松「ふニャーゴ…」スリスリ
橋本ニャー「気安く擦り付くにゃ!?ドブ臭いにゃ!!」ゲシゲシ
一松「あ、あ〜…!もっと…もっと蹴ってください…!」ハァハァ
おそ松「うわぁ〜…」ドンビキ

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:46:15.40 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「にゃはは!カッコつけてニャーの縄張りまで入ってきたのが運の尽きにゃ!出てこいにゃ!!」
ゾロゾロ ゾロゾロ
信者たち「L!O!V!E!ニャーたん!ニャーたん!」バッバッ
おそ松「な、なになに?ハッピ着てペンライト持った奴らがオタ芸しながら出てきたけど!?」
橋本ニャー「ニャーに忠実な飼い猫たちにゃ…。まずはお前から片付けてやるにゃ!」
おそ松「え!?なんでそうなるの!?俺、弟を迎えに来ただけだよ!?別に邪魔する気とかないんだけど!?」
橋本ニャー「計画を聞かれたからには生かしておけないにゃ…。お前もあいつらみたいにしてやるにゃ!」
猫の群れ「みゃーみゃー」ゾロゾロ
おそ松「ね、猫…なのか?毛が生えてないっていうか真っ裸だけど」
橋本ニャー「テロ計画に使う為に毛をむしり取ってやったのにゃ!にゃっはっは!」
おそ松「はぁ!?えげつなっ!?お前、猫が好きなんじゃねーの!?」
橋本ニャー「ニャンコ教信者を繁殖させる為の尊い犠牲にゃ!この野良猫どもも嬉しがってるにゃ!」
猫の群れ「」ズーン
おそ松「こいつら目ぇ死んでるけど!?どう見ても毛を渇望してるよ、あれは!?」
橋本ニャー「猫の気持ちなんて分からないにゃ。喋んないし」
おそ松「俺が言うのもなんだけどクズだね、お前!?クラスに一人はいるよね、こーゆー自己中女!?」

108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:46:48.71 ID:wYPeNomDO
信者たち「」ジリッジリッ
おそ松「ま、待って待って!いいの、お前ら!?あいつ全然、猫大事にしてないよ!?ただ自分に都合のいい世界作ろうとしてるだけだよ!?」
信者たち「俺たちは別に猫好きじゃない。ニャーたんが好きなんだ!」
おそ松「だろうね!?薄々はそんな気してたわ!?じゃあ一松は!?お前、猫好きだよな!?」
橋本ニャー「どうにゃ?ん?」フミフミ
一松「もっと踏んでぇぇぇ!!」ビクンビクン
おそ松「一松ぅぅぅ!!?」ガーン

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:47:50.09 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「お前もニャンコ教に入るにゃ。そうすれば命だけは助けてやるにゃ?」ニヤニヤ
おそ松「くっ…俺が入ればセッ〇スさせてくれるだと!?」
橋本ニャー「させるかぁ!?」
おそ松「こうなったらしかたない…」
橋本ニャー「どうするにゃっ!?」
おそ松「くらえっ!!必殺マタタビスプラッシュ!!」バッ
橋本ニャー「にゃっ!?」
信者たち「こ、これはマタタビ…!?」
一松「(まずい…!猫はマタタビで酔っぱらう…!)」
おそ松「はっはー!どうだ!俺の勝ちぃ!!」
シーン
おそ松「あれ?」
橋本ニャー「猫じゃないんだから酔っぱらわないにゃ」
おそ松「(よし、逃げよう)」ダッ

110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:48:21.79 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「にゃにゃにゃにゃにゃ…!逃がしたにゃ!」ギリィッ
信者たち「ごめん、ニャーたん!」
橋本ニャー「まったく使えないドブ猫どもにゃ!!全員、去勢するにゃ!!」プンスカ
信者たち「ひぃぃぃ!!」ガクガクブルブル
一松「……」
ガチャッ
橋本ニャー「にゃっ!?また来たにゃ!?」
金貸し「かゆいですねぇ…。獣の匂いが鼻につく…実に居心地の悪い所だ」ボリボリ
橋本ニャー「な、なんにゃ!お前は!?」
金貸し「おや、失礼。私は赤塚金融の者です」
一松「なんであんたがここに…?」
金貸し「…松野さんもいらっしゃいましたか。ちょうどいい?」
一松「は…?」

111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:48:51.45 ID:wYPeNomDO
金貸し「ところで橋本さん」
橋本ニャー「ニャーになにか用?」
金貸し「あなた以前に別の金融から借金してましたよねぇ?」
橋本ニャー「」ギクッ
金貸し「たしか…利息を含めて300万ほどでしたか」
橋本ニャー「にゃ、にゃんでお前が知ってるにゃ…!?」
金貸し「その金融からあなたの債権を買い取りました」
橋本ニャー「!?」
金貸し「買い取った額も加え、締めて350万、今すぐにお支払い願えますか?」
橋本ニャー「そ、そんな金ないにゃ!!」
金貸し「無いのなら作りましょう」
橋本ニャー「ど、どうやって…!?」
金貸し「落ちぶれた地下アイドルとはいえ、女性ですからねぇ」
橋本ニャー「だ、誰が落ちぶれた地下アイドルにゃ!?ニャーは偉大なニャンコ教の教祖にゃ!!」
金貸し「妄想に逃げ、過去の挫折を紛らわせる。おいたわしいですな?」
橋本ニャー「お、お前になにが分かるにゃ!?」
金貸し「なにも?」
橋本ニャー「……ムカつくヤツにゃ!」ムカムカ
金貸し「女はいくらでも金になる。我々、金融業者にとってなくてはならない財源です…」ニヤリ
橋本ニャー「!!!」ゾワゾワ

112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:49:29.40 ID:wYPeNomDO
橋本ニャー「お、お前たち!!こいつをポアするにゃ!?」
信者たち「おー!!」
金貸し「言い忘れましたがウチのケツ持ちは最大手の暴力団組織、赤塚組です」
信者たち「えっ」
金貸し「私に手を出せば、こんな宗教紛いの町内倶楽部など一瞬で叩き潰されますよ」
信者たち「」サササッ
金貸し「懸命でなにより?」ニッコリ