Part5
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:14:12.95 ID:
wYPeNomDO
チョロ松「どうなんだよ?」
一松「それを言ったらさ…お前らもそうなんじゃないの…?」ジトッ
チョロ松「え?」
一松「いくら借金したか知らないけど…その金は借金したヤツが独り占めしてるんだろ…?」
チョロ松「そ、そうなるかな」
一松「だったら…この中で一番、余裕あるヤツが借金してるんじゃないの…?」
チョロ松「」ハッ
おそ松「……!」
カラ松「……」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:14:45.12 ID:
wYPeNomDO
十四松「そ、そーだよ!僕たち、お金なんかないもん!!お金持ってる人がやったんだよ!!」
一松「そうすると…チョロ松兄さんか、カラ松か…?」
チョロ松「ぼ、僕は違うよ!去年、事業起こしたはいいけど経営が全然うまくいかなくて赤字続きだし…このままだと銀行の融資も打ち切られそうなんだ!」アセアセ
一松「へぇ…?ならチョロ松兄さんも僕らと同じだ…?よくえらそうに言えたよね…?」
チョロ松「うっ…そ、そうだよ!本当は僕も生活苦のホームレス予備軍だ!悪かったな!?」
十四松「じゃあカラ松兄さん!?」
おそ松「そういえばお前ん家の冷蔵庫に入ってたワイン高そうだったよな!」
カラ松「…あれは取引先の人から頂いたんだ。自分で買った訳じゃない」
チョロ松「とか言って僕らに借金背負わせて楽したかったんじゃないの!?」
カラ松「落ち着け。それならどうして俺まで保証人になる必要があるんだ?」
チョロ松「……!そ、それは…」
おそ松「なんかよくわかんねー。結局、全員あやしいんじゃないのー?」ジロジロ
カラ松「…これ以上、話し合っても兄弟の仲を険悪にするだけだ。やはり直接、事務所に行って問い質そう」
おそ松「」ジロジロ
一松「……」ピリピリ
十四松「」ファイティングポーズ
チョロ松「うん…それしかなさそうだね」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:15:46.27 ID:
wYPeNomDO
赤塚金融事務所
金貸し「…お揃いでようこそ。松野家のみなさん」
チョロ松「言っときますけど僕たちは借金なんかしてませんよ」
金貸し「……」
チョロ松「今日はそれを言いに来たんです。もうウチに関わらないでください!」
金貸し「言いたいことはそれだけですか?」
チョロ松「へ?」
金貸し「」ピラッ
チョロ松「……?」
金貸し「住民票、保険証、戸籍謄本諸々のコピーです」
おそ松、カラ松、チョロ松「!!?」
金貸し「ここまで用意なさる必要はないと申し上げたのですがご丁寧に提出してくださいましたよ」
カラ松「だ、誰がこんな…!?」
金貸し「…これも併せてご確認ください」ピラッ
チョロ松「借用書…!?」
カラ松「じ、実印が押してあるぞ…!」
一松「貸し付け総額500万…」ジーッ
十四松「僕、ハンコなんて持ってないよ!」
チョロ松「ひょっとして…実家のハンコを使ったんじゃ…?」チラッ
カラ松、一松、十四松「」ジーッ
おそ松「な、なんで俺を見んだよ!?」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:16:15.49 ID:
wYPeNomDO
おそ松「て、てゆーかおかしくない!?」
チョロ松「何がだよ。借り松兄さん」
おそ松「借り松ってなに!?借りてないからね!?俺決定で進めるのやめてくれる!?」アタフタ
カラ松「まだ確定した訳じゃない。話を聞こう」
チョロ松「…何がおかしいんだよ?」
おそ松「だ、だから!前に借りた時は5万しか貸してくんなかったのになんで今回は500万も借りれてるのかってことだよ!?」
金貸し「それは簡単です」
おそ松「!?」
金貸し「松野さんは以前、600万もの融資を見事、完済された優良顧客です。こちらと致しましても長いお付き合いをさせていただきたい」
おそ松「あ、あれはトト子ちゃんのお父さんが代わりに…」
金貸し「更に言えば今回の融資には保証人が付いてます。それだけでも貸し付ける理由は十分かと」
チョロ松「だから!僕たちは保証人になんか……」
金貸し「」ピラッ
チョロ松「っ…!」
金貸し「それぞれに書かせた保証人契約の書類です。後日、お一人ずつお越しになられたのをお忘れで?」
チョロ松「くそっ!なにしてんだよ、おそ松兄さん!?」
おそ松「だから俺じゃないんだって!?」アセアセ
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:16:47.04 ID:
wYPeNomDO
カラ松「……」マジマジ
チョロ松「どうしたの?カラ松?そんなに見たって……」
カラ松「…この契約書、4枚しかないぞ」
チョロ松「え?」
カラ松「松野カラ松、チョロ松、一松、十四松……この4人の書類しかない」
おそ松「それがどーしたんだよ?」
カラ松「トド松は…保証人じゃなかったのか?」
金貸し「書類は以上になりますが?」
カラ松「……」
チョロ松「…ま、まさか」
おそ松「あいつが…!?」
一松「あー…やりそう」
十四松「トッティ!!」
金貸し「…そろそろ他のお客様がいらっしゃいますので早々に決めていただけますか?」
チョロ松「そ、そんなこと言われたって…500万なんて大金、払えるわけ……」
金貸し「では利息だけで結構ですよ」
チョロ松「い、いくら…?」
金貸し「10日1割なので50万になります」
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松「シエーーー!!!!」ドッヒャー
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:17:17.13 ID:
wYPeNomDO
金貸し「…そうですか。払えませんか」
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松「」ドゲザッ
金貸し「では……」
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松「」ドキドキ
金貸し「しかたありませんね」サラッ
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松「?????」キョトン
金貸し「どうされました?」
おそ松「…じゃ、じゃあ返さなくていーの?ラッキー!!」ウヒョー
金貸し「あぁん?てめぇバックレようってぇのか!?」ビキィッ
おそ松「ひぃぃぃぃ!!!」ズザザザザザ
金貸し「…返済を待つと申し上げただけです。返さなくていいとは一言も?」ギロッ
おそ松「ず、ずびばぜん…!」ボロボロ
チョロ松「大の大人が泣くなよ…」ジワァァ
カラ松「ションベン漏らしながら言っても説得力がないぜ、ブラザー…」ガタガタ
一松「扉の影に隠れてんじゃねーよ、クソ松…」ビタァァ
十四松「一松兄さん!なんで天井に張り付いてんの!?」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:17:52.53 ID:
wYPeNomDO
街中
チョロ松「はぁ…あれじゃどうにもなんないな。まったく誰かさんが借金したせいで?」ジトッ
おそ松「だから俺じゃねーっつってんだろ!?何回言わせんだ、シコ松が!?」
チョロ松「最初に借金したのはお前だろうが!?あんなヤツに関わんなきゃよかったんだよ!?」
おそ松「うっ…く!」タジッ
カラ松「…トド松を探そう」
おそ松、チョロ松「」ピクッ
カラ松「疑う訳じゃないが…あいつだけがこの件に関わってないのは偶然と思えない」
一松「ちっ…偽善者が?はっきり言えよ…。トド松の仕業だって…?」
十四松「トッティ!?」
おそ松「あんのドライモンスター…!ギッタギタにしてやる!」ワナワナ
チョロ松「…信じたくないなぁ」
カラ松「……そうじゃないと思いたいがな」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:19:06.51 ID:
wYPeNomDO
カラ松「…俺は溜まった仕事を片付けなきゃならないから帰るぞ。手が空いてるメンバーでトド松に話を聞いてくれ」
チョロ松「僕もオフィスに戻って打ち合わせしなきゃ…夜は新規の取引先を接待しなきゃだし…これが反故にされたら本当におしまいだよぉ…」ズーン
一松「布教しないと今月のノルマに間に合わない…」
十四松「商品売ってこなきゃ!!」
おそ松「……」
カラ松、チョロ松、一松、十四松「」ジーッ
おそ松「え?俺!?やだよ、めんどくさ……」
カラ松「母さんから聞いたが仕事に行ってないらしいな?」
おそ松「!!!」ギクッ
カラ松「現場の人たちが心配して家に電話したそうだ?」
おそ松「……!」ダラダラ
カラ松「んぅ…?」ジーッ
おそ松「わ、わぁったよ!!探すよ!!探しゃいいんだろ!?」
カラ松「ふっ…そう言ってくれると信じてたぜ」ニッ
おそ松「ちっ…」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:20:09.27 ID:
wYPeNomDO
パチンコ店
おそ松「……あいつがいるとは思っちゃないけど、ついつい来ちゃうんだよなー」タバコスパー
おそ松「(しっかしどうしよっかな。真面目に金も底付いてきたし、そろそろ新しい仕事探さないとヤバい…)」
おそ松「(カラ松の家に居候してられるのも問題が片付くまでの間だろうし早いとこ部屋も借りないと…)」
おそ松「(…てか部屋ってどうやって借りんだ?一人暮らししたことないからわかんねー)」
おそ松「(ま、不動産屋に行きゃ勝手に全部やってくれんだろ。お、リーチ?)」
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:20:49.81 ID:
wYPeNomDO
居酒屋
おそ松「ぷはー!勝った勝った!祝い酒だ、ざまーみろ!」
おそ松「おっちゃん!生ちょうだい!」
おっちゃん「あいよ!生一丁お待ち!」ゴトンッ
おそ松「あ〜あ、なんか働かなくても食ってける気がしてきた?このままパチプロ目指そっかなーん!」グビッ
おっちゃん「おう、なっちゃえなっちゃえ!」
おそ松「マジで〜!?おっちゃんノリいーね!どっかのクソちび屋台のハンペン坊主とは大違い!」
おっちゃん「あたぼうよ!男に生まれたからにゃでっかくならねぇとよ!」
おそ松「だよねー!夢はビッグにカリスマ、レジェンド、パチプロ!!」
おっちゃん「おうともよ!夢がなきゃ男じゃねぇ!」
おそ松「よーし、まだまだいっちゃうぞー!生おかわり!」
おっちゃん「あいよ!!」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:21:30.30 ID:
wYPeNomDO
〜〜〜〜〜〜〜〜
おそ松「うぅん…そんなとこ触っちゃダメだよ、トト子ちゃーん?」ムニャムニャ
おそ松「……ん?どこだ、ここ?」パチッ
トド松「あ、やっと起きた?」プクー
おそ松「うぎゃあっ!?なんで!?なんで!?なんでいるの!?」ズザザッ
トド松「いるよ。僕の家だからね」
おそ松「え!?家!?なに!?え!?」アタフタ
トド松「もうっ!しょうがないなぁ?ハーブティー淹れてあげるから飲んで落ち着いて?」トクトク
おそ松「なに…!?なんなの…!?」ビクビク
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:22:02.04 ID:
wYPeNomDO
おそ松「」ゴクゴク
トド松「そのハーブには感情を抑制する作用があるんだ?あ、そうだ。アロマ焚こっか?」
おそ松「女子か!いらねーよ、気色わりー!」
トド松「ひっどーい!酔い潰れて電話までしてきたクセに?」
おそ松「? 俺が?」
トド松「やっぱり覚えてないんだ?兄さん、夜中にいきなり迎えに来いって言ってきたんだよ?」
おそ松「…ふ、ふーん」
トド松「朝食まだでしょ?食べれそうならスクランブルエッグとサンドイッチがあるけど?」
おそ松「お、お前が作ったの?」
トド松「うん。ちゃんとカロリー計算もしてるからヘルシーだよ?」
おそ松「女子か!!……じゃなくて、なんでそこまでしてくれるわけ?」
トド松「なんでって?」
おそ松「こ、この前…殴ったし…」
トド松「…気にしてないよ?」ニコッ
おそ松「ゆ、許してくれるのか!」
トド松「大事な兄さんだもん。嫌ったりしないよ?」ニコニコ
おそ松「と、トッティ…!」ウルッ
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:23:16.32 ID:
wYPeNomDO
おそ松「はぐっ…うまくも不味くもない」パクッ゙
トド松「ところでさ、この前、言いそびれた話なんだけど」
おそ松「ん?なんか話したっけ?」モグモグ
トド松「兄さんって生命保険入ってる?」
おそ松「んー…どうだろ?」
トド松「ほんと?よかった!実はね!」
おそ松「いや、なんも言ってないんだけど」
トド松「兄さんにピッタリな保険があるんだ!もしよかったら紹介するよ?」
おそ松「えー…別にいいよ」
トド松「……そっか。無理強いはよくないもんね」シュン
おそ松「うん。よくない、よくない」パクッ
トド松「入ってくれたら合コンセッティングしてくれるって保険屋さんが言ってたんだけどなぁ……ざーんねん?」ションボリ
おそ松「…!?」ピクッ
トド松「あ〜あ、こんなにかわいいのになぁ…写メ送ってもらったのに悪いなぁ」スマホカチカチ
おそ松「」ピクッピクッ
トド松「今すぐ断ろーっと!」ポチポチ
おそ松「ちょーっと待ったぁぁ!!?」ガシッ
トド松「わっ!?なに!?」ビクッ
おそ松「…写メ見して?」フーッフーッ
トド松「どうしたの?鼻息あらいよ?」キョトン
おそ松「いいから写メ見せろっつんだよ!?」バッ
トド松「あっ!引ったくらないでよ?」
おそ松「うひょー!!なにこれ超かわいい〜!?ヤりてぇ!!」ウキウキ
トド松「」クスッ
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:23:44.72 ID:
wYPeNomDO
トド松「ねー?かわいいよねー?でもおそ松兄さんが入ってくれないから会えないねー?」
おそ松「入る!!」
トド松「ほんと!?」パァァ
おそ松「おう!かわいい弟の頼みだもんな!しょうがないから引き受けてやるよ!?」ニカッ
トド松「わーい、ありがとー。兄さんだいすきー」ボーヨミ
おそ松「(かわいい子とヤれるかわいい子とヤれるかわいい子とヤれるヤれるヤれるヤれるヤれるヤれる)」モンモン
トド松「(テント張ってんじゃねーよ)」チッ
おそ松「と、トッティ!ちょいトイレ貸してくんない!?」ギンギン
トド松「えっ」
おそ松「」ガチャッ
トド松「ま、待てぇぇぇ!!?」ガシッ
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:24:21.38 ID:
wYPeNomDO
トド松「なにする気!?人様の家のトイレでなにする気!?」ググッ
おそ松「は!?シコ……しょんべんだよ!?」ググッ
トド松「絶対シコるよね!?今、シコることしか頭にないよね!?」ググッ
おそ松「あぁ、そうだよ!景気付けに一発抜くんだよ!邪魔すんな!?」ググッ
トド松「開き直ったってダメだよ!なに考えてんの!ここ僕の部屋!!分かる!?」ググッ
おそ松「実家にいた時はみんな同じ部屋でやってたろ!?」
トド松「実家ではね!?今は僕だけのプライベートルームだから!!」
おそ松「じゃあどうすんだよ!?ここでシコればいいの!?見せつけりゃOKなの!?」
トド松「誰もそんなこと言ってないよね!?」
ガチャッ
石油王「ミスタートドマツ。どうしたんだい?」
トド松「あ、ごめんね。石油王!今、兄さんが来てて?」
おそ松「石油王!?」ギョギョッ
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 22:25:04.57 ID:
wYPeNomDO
石油王「アイアム石油王です」
おそ松「なに石油王って!?名前!?ていうか誰なの!?」
トド松「石油王は石油で荒稼ぎしてるアラブの王様だよ。ルームシェアしてるんだ?」
おそ松「ルームシェアしてんの!?石油王と!?」
トド松「うん」
おそ松「なんで!?どうやって石油王と知り合うの!?」
石油王「ツイッターフォローされました」
おそ松「えぇぇぇ!!?ツイッターフォローするだけで石油王と友達になれるの!?世の中どうなってんの!?」
トド松「うん。なれるよ?」クビカシゲ
おそ松「なんで不思議そうに見てんの!?お前のがだいぶ摩訶不思議だよ!?」
石油王「……クレイジー……ですか……」コショコショ
トド松「うん……相手に……しないで……」コショコショ
おそ松「全部聞こえてんだよ!?隠すなら隠せ!傷付くから!?」