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おそ松「また借金?」
Part2


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:40:48.81 ID:wYPeNomDO
おそ松「ふー!悪いね、お風呂まで借りちゃって?」サッパリ
トト子「どういたしまして?」
おそ松「けどさー。パジャマが素肌にタオル地のガウンってどうなの?ヤバくない?痛すぎて体が拒絶反応起こしてんだけど…?」ゾワゾワッ
トト子「あの人の趣味だもの。それに似合ってるわよ?」クスッ
おそ松「そ、そう?トト子ちゃんが言うならいいかな?」デレデレ
トト子「ビールでよかった?」コトッ
おそ松「お!サンキュー!……あれ?そういやカラ松はまだ戻ってこないの?」
トト子「今日はお休みで一日中、娘に構ってあげてたから疲れて一緒に寝ちゃったのかも?」
おそ松「へー…あいつもパパやってんだねぇ。えらいえらい」グビッ
トト子「うん。ほんとなんでもしてくれるから助かるわよ。いつも穏やかで優しいし…」
おそ松「……トト子ちゃんさぁ」
トト子「なぁに?」
おそ松「なんでカラ松を選んだの?」
トト子「選んだ…?」
おそ松「いや、ほらさ…隠してた訳でもないからぶっちゃけるけど俺たち六つ子はみんなトト子ちゃんが好きだったじゃん。そん中でどうしてカラ松だったのかなーって?」
トト子「うーん…」
おそ松「……」
トト子「正直、どれも論外だったんだけど…」
おそ松「!?」ガーン
トト子「強いて言うなら…愛情の差かな」
おそ松「あ、愛情…?」
トト子「そう。愛情?女の子にしてみれば他に決め手がないくらい、とっても大事なことよ?」ニコッ
おそ松「まぁたしかに愛情は強いかもね…。愛情だけは?」
トト子「それに優しいし、思いやりに溢れてるし、懐が深いし、普段は怒らないのに私の為になると怒ってくれたり……」
おそ松「あ、そう。いいよ、ノロケは…酒がまずくなる」チビチビ
トト子「……おそ松くんはいい人いないの?」
おそ松「!!!」ブッ
トト子「そろそろ結婚も考えていいんじゃない?」
おそ松「そんな相手がいたら、とっくにしてるよ」ゴシゴシ
トト子「ふーん…」
おそ松「(…今でもトト子ちゃんが好きだなんて言えないし)」グビッ

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:41:25.81 ID:wYPeNomDO
〜〜〜〜〜〜〜〜
おそ松「ぐがーぐごー」グースカピー
トト子「おそ松くん…!おそ松くんったら!」ユサユサ
おそ松「んぅ〜?」ムニャッ
トト子「もうっ!いつまで寝てるの?もうお昼よ?」プンプン
おそ松「……あれ?トト子ちゃんだけ?」
娘「ばぁっ!!」
おそ松「わぁっ!?」ギョギョッ
娘「えへー!びっくりしたー!」キャッキャッ
おそ松「う、うん。びっくりしちゃったよ…」バクバク
トト子「カラ松さんも仕事に行っちゃったし私もこの子と出かけなきゃいけないから…悪いけど、そろそろ帰ってもらえる?」
おそ松「あーうん、ごめん。長居しちゃったね」
トト子「ううん、いいの。カラ松さんからはゆっくり寝かせてやってくれって言われてたから?」
おそ松「…あっそ。いいヤツだね、ほんと」ムスッ
トト子「じゃあ戸締まりしたいし着替えたら一緒に出ましょ?」
おそ松「はいはい…」ムクッ
プルルルルル
おそ松「電話鳴ってるよ」
トト子「あら、また変な売り込みかしら?いらないって言うのにしつこいのよね!」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:42:08.12 ID:wYPeNomDO
トト子「はい、松野です」
トト子「いえ、主人は仕事に出てまして…」
トト子「え?」
トト子「ま、待ってください!そんな筈ありません!あの人が……で、でも」
トト子「………はい、はい。分かりました。主人が帰ってきたら話しておきます」
トト子「はい…失礼します」ピッ
トト子「……」
おそ松「トト子ちゃーん!どうかしたの?」
娘「ママ〜おでかけしたーい!」
トト子「…おそ松くん、ちょっと話があるから、また夜に来てくれる?」
おそ松「……?うん、いいけど?」
娘「おそまつおじちゃん、またくるのー?わーい!」
おそ松「うん!また後でな?」ニコッ

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:42:41.84 ID:wYPeNomDO
街中
おそ松「あーあ、やっばいなー…。よくよく考えたら仕事サボっちゃったじゃん」スタスタ
おそ松「まぁあんな肉体労働、いつまでもやってらんねーと思ってたし、ちょうどいいか」
おそ松「……あ、そういや携帯の電池切れてたわ。現場からガンガン呼び出しくらってるだろうなー」
おそ松「一休みがてらショップでお茶飲みながら充電しよう」

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:43:17.71 ID:wYPeNomDO
携帯ショップ
おそ松「ふんふーん」カチッ
店員「あの…お客様、本日はどういったご用件で」
おそ松「あ、俺のことは気にしなくていいよ。ちょっと充電したいだけだから」
店員「こ、困ります!用のない方に利用されると他のお客様の迷惑になりますので…」
おそ松「は?」ジロッ
店員「?」
おそ松「俺だって毎月の使用料払ってる立派なお客様なんだけど!?」ズイッ
店員「」ビクッ
おそ松「充電器1個と席一つ使わしてもらうくらいのサービスはあっていいんじゃないの!?」
店員「は、はぁ…失礼しました(ダメだ、こりゃ)」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:43:55.97 ID:wYPeNomDO
公園
おそ松「さーて、充電も完了したし暇潰しにゲームでも…」ピッ
ブルルッ ブルルッ ブルルッ
おそ松「うおっ!すっげー着信きてる!?」
おそ松「えー…どれどれ?なんだ、ほとんど知らない番号と非通知じゃん」
おそ松「あ、父さんからも……昨日のこと謝る気になったのか?」
おそ松「ん?チョロ松と……トド松もだ?珍しいな」
おそ松「メールはどうなんだろ?問い合わせてみよ」
ブルルッ ブルルッ ブルルッ
おそ松「うわー…なにこれ、400件近くきてるよ。どっかに個人情報漏れたのかな」
おそ松「どうせサクラ……ん?金返せ?あぁ、母さんたちが言ってた例の借金取りか。知らねーよ!金なんか借りてねーし!」
おそ松「全件削除っと。あーやだやだ。ついでに着拒しとこ」ピッピッ
おそ松「…しっかしトト子ちゃん、どうしたんだろうなー。なんか真剣な顔してたけど」
「シェー!!」
おそ松「あ、イヤミだ」

21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:45:01.72 ID:wYPeNomDO
イヤミ「本当にお金がないザンス!勘弁してちょーよ!?」
金貸し「知りませんよ。無いなら作ってください」
イヤミ「つ、作るったってどうやって…?」
金貸し「尋ねるということは…私が手段を選んでいいと解釈しても?」
イヤミ「……?」ポケー
金貸し「つかぬことをお聞きしますがイヤミさん、過去に大きな病気にかかられたことは?」
イヤミ「な、ないザンス」
金貸し「ではハンセンやペスト、マラリア、エイズなどの症状を引き起こされた経験は?」
イヤミ「」ブンブンッ
金貸し「それは良かった…」ニヤリ
イヤミ「け、健康診断ザンスか?」
金貸し「向こうに私の車が止めてあります。乗ってください」
イヤミ「ど、どこに行くザンスか?」
金貸し「金を作りに行くんですよ」
イヤミ「だから金なんて……」
金貸し「ガタガタ言ってんじゃねぇ!!」
イヤミ「シェー!?」ピョンッ
金貸し「…ご安心を?決して悪い話ではありませんので?」ニッコリ
イヤミ「ほ、ほんとザンスか…?」ブルブル
金貸し「はい。上手くいけばキャッシュバックも見込めますよ?」ニコニコ
イヤミ「きゃ、きゃっしゅ…?」
金貸し「得た利益に応じて現金が手元に戻るんです」
イヤミ「ミーにもお金がもらえるザンスか!?」カッ
金貸し「えぇ、素直に来てくだされば?」ニコニコ
イヤミ「喜んでいくザンス!!」コクコク
金貸し「では行きましょう」
イヤミ「ウシシ!これでまた大儲け……ん!?」
金貸し「は?」
おそ松「」ソローリソローリ
イヤミ「おそ松!?」
おそ松「げっ!?」ビクッ
金貸し「おや…」

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:45:35.76 ID:wYPeNomDO
金貸し「奇遇ですね?」
おそ松「ど、どーも」ペコッ
イヤミ「なにやってるザンスか!まさかミーの儲け話にかこつけて横取りしようとしてるんじゃ…?」
おそ松「な訳ねーだろ!!そんな暇じゃ……や、暇は暇だけど」
金貸し「お二人は知り合いで?」
イヤミ「いっつもミーの邪魔をする憎たらしい六つ子ザンス!」
おそ松「はぁ!?そりゃこっちのセリフだっつーの!!おフランス気取りのペテン師が!?」
イヤミ「カーっぺっぺっぺっ!!」ペッペッペッ
おそ松「き、きたねっ!!唾飛ばすなよ!?」エンガチョ
金貸し「仲のよろしいことで」
イヤミ、おそ松「よくない(ザンス)!!」

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:46:05.50 ID:wYPeNomDO
金貸し「…時に松野さん」
おそ松「は、はい?」ビクビク
金貸し「お体は大事にされてますか?」
おそ松「?」
金貸し「若いからと言ってムチャをせず、暴飲暴食等は控えた方がよろしいですよ」
おそ松「あ、はい。き、気を付けます?」
金貸し「体は資本などと言いますが…読んで字のごとく健康な肉体は金になりますからねぇ?」ニヤリ
おそ松「な、なんの話…?」チンプンカンプン
金貸し「今夜は予定が出来てしまいましたが…また近い内にお会いしましょう」
おそ松「……!?そ、それってどういう……」
金貸し「イヤミさん、日も落ちてきましたし急ぎましょうか」スタスタ
イヤミ「そうザンスね?こんなのに構ってたら、せっかくの儲け話がパーになるザンス〜?」ニヤニヤ
スタスタ スタスタ………
おそ松「……なんだったんだ?」

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:46:47.31 ID:wYPeNomDO
222号室
おそ松「ポチっとな」ピッ
ピンポーン ピンポーン
『はい、どちらさま?』
おそ松「俺だよ、俺、俺!」
『開いてるから入っていいわよ』プツッ
おそ松「え〜…オレオレ詐欺かよってツッコまないの?さびし〜!」ガチャッ
おそ松「(ほんとに開いてるし……無用心だなぁ。トト子ちゃんって結構ズボラだったりして?)」
おそ松「入るよー」クツヌギヌギ

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:47:24.75 ID:wYPeNomDO
おそ松「たっだいま〜って俺の家じゃないけどね!」
トト子「……」
カラ松「……」
おそ松「……あり?どうしたの?二人とも怖い顔して?」
トト子「座って」
おそ松「う、うん…あれ?子供は?」ポスッ
カラ松「トト子の実家に預けた」
おそ松「あ、あーそうなの?(呼び捨てかよ!羨ましいな、ちくしょう!)」イラッ
トト子「おそ松くん、正直に言ってほしいんだけど…」
おそ松「? なに?」
トト子「もしかしてしゃっ……」
カラ松「いや、いい。俺が聞こう」
トト子「そうね…。兄弟ですものね。じゃあお願いするわ?」
おそ松「(なにこの亭主関白な感じ?カラ松のクセにトト子ちゃんに偉そうにすんなよ!クソ松が!)」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:48:01.20 ID:wYPeNomDO
カラ松「…怒らないで聞いてほしい。俺たちは何もお前を疑ってるんじゃない」
おそ松「なにが?」
カラ松「違うなら違うと言ってくれ。少なくとも俺はお前の言葉を信じる」
おそ松「は?だからなに?さっさと言ってくんない?」イライラ
カラ松「」ジーッ
トト子「」ジトッ
おそ松「っ……なんなんだよ!はっきりしろよ!?」ダンッ
トト子「そんな言い方しなくてもいいでしょ!?」
おそ松「え?」
トト子「カラ松さんだって本当はこんなこと聞きたくないのにあなたを気遣ってくれてるのよ!?」
おそ松「な、なんかごめん?」オロオロ
トト子「だいたいおそ松くんはいつもいつも……」
カラ松「よせ!」
トト子「っ…!」
おそ松「……?」
カラ松「俺が悪かった…。すまん」ペコッ
おそ松「い、いいけど…」
トト子「」ムスッ

28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:49:10.93 ID:wYPeNomDO
カラ松「なぁ、おそ松」
おそ松「……」
カラ松「借金…してるのか?」
おそ松「!」ピクッ
カラ松「もしそうなら何か事情があっての……」
おそ松「……っだよ、それ!?」ブチィッ
トト子「きゃっ!?」ビクッ
おそ松「お前まで俺を疑ってんのか!?」
カラ松「そうじゃない。落ち着け…?」
おそ松「これが落ち着いてられるかよっ!?父さん母さんにギャースカ言われて、チビ太に説教かまされて…今度はお前か!?」
カラ松「違う!本当なのかどうか知りたいだけなんだ!」
おそ松「だったら俺を信じろよ!最初から疑ってかかるんじゃねぇよ!?」
トト子「なに都合のいいこと言ってんのよ!前にも借金して迷惑かけたじゃない!?」
おそ松「前はだろ!?今はしてないよ!!」
トト子「ならどうしてウチにまで催促の電話が掛かってくるのよ!?」
おそ松「知らないよ!俺じゃない!!」
トト子「ほんといい加減にしてよ!!」
おそ松「……!」タジッ
カラ松「おい…!その辺に……」アセアセ
トト子「ウチだって娘が来年、入園するし新築の家もローン組んで、もう着工も進めてもらってるのよ!?引っ越しもしなきゃならないのに……」
カラ松「トト子!」
トト子「あんたの借金に付き合わされる余裕なんてないの!!それぐらい自分でなんとかしてよ!!大人でしょ!?」
おそ松「……」

29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2016/04/03(日) 21:49:52.68 ID:wYPeNomDO
カラ松「やめろって言ってるだろ!まだ借金してると決まった訳じゃない!」
トト子「どうせ、してるわよ!おそ松くんの事は小学生の時から知ってるけど…ろくな子じゃなかったもん!?」
おそ松「!!!」ガーン
カラ松「……!」
おそ松「(そんな……トト子ちゃんにまで…嫌われてたんだ)」ヘナヘナ
ダンッ!!
おそ松、トト子「」ビクッ
カラ松「たとえ愛する妻でも…俺のブラザーを侮辱するのは許さないぞ?」ギロッ
トト子「な、なんでよ!本当のこと……」
カラ松「黙れ!!」
トト子「ひっ…」
おそ松「か、カラ松…」