ニンジャスレイヤー「ドーモ、にこ=サン」 にこ「何よ!あんた!」
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Part2
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/05(木) 19:42:40.49 ID:
CKQjRgm00
「まだやるか?次は顎の骨を砕く」「もうしません!」「ではその男を連れて消えろ」「はいヨロコンデー!」
不良集団はスキンヘッドの男を抱えながらメキシコライオンに襲われたウサギめいて逃げて行った。
「お姉ちゃん!」兄妹達は姉のもとに駆け寄り抱き着いていた。「ごめんね……怖い思いさせて……」姉は涙を零しながら兄妹を強く抱きしめた。
ニンジャスレイヤーはその様子を一瞥して立ち去ろうとするが、膝から崩れ落ちて落ちていた。「ちょっと!?大丈夫!?」平坦な少女は様子を心配して駆け寄ってくる。
(((ここまで衰弱していたのか……)))
「なにか……食べ物……」
ニンジャスレイヤーは少女に物乞いのように食べ物を要求することに躊躇を覚えていたが、このままでは死ぬことは避けられない。恥を忍び薄れいく意識の中で言葉を紡いでいく
「え?何か食べたいの」
少女は意思をくみ取って返答し、ニンジャスレイヤーも肯定の意味で首を僅かながら縦に振った
「スシを……」
ニンジャ回復力を増幅させる完全栄養食のスシ。これさえ食せばニンジャスレイヤーの体調は見違えるように回復するはずだ
「寿司? なんで寿司なのよ? とりあえずスシを買ってくるから! あんた達はその人の様子を見ておいて」
何故スシなのか疑問に思いながらも少女は兄妹達に留守番を頼み、スシを求め街に溶け込んでいった。
少女が飛び出してから時間はどれぐらい経ったのだろう?五分?十分?それとも一時間か?ニンジャスレイヤーの意識は混濁しており時間の経過がまるで分らなかった。次第に、そしてソウカイヤ、ザイバツとの戦いの記憶、フユコとトチノキとの思い出が蘇っていた。これはソーマト・リコール! このままフユコとトチノキの仇も取れず、モータルを踏みにじる悪しきニンジャを根絶やしにすることもできずに死んでしまうのか!
「寿司!ほら寿司持ってきたわよ!」
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/05(木) 19:59:28.91 ID:
CKQjRgm00
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「実際助かった。感謝する」
ニンジャスレイヤーはスシと彼女が気を利かせて買ってくれたお茶を摂取することで体力は一気に回復した。スシとチャによる相乗効果だ
「こっちだって私や兄妹を助けてくれてありがとう……」
彼女は少し照れくさそうにしながらも礼を述べた
「しかしこのスシ、かなり高額であっただろう?」
食したマグロ、イカ、アナゴ、イクラなどは全部オーガニックな天然ものであった、オーガニックスシと粉末成形スシでは味、栄養価ともに段違いである
「高額?こんなの千円ちょいで帰るわよ」
千円という単位はネオサイタマでの価値はわからないが普通の女子学生が手軽に買えるのであれば相当な安値であることが感じ取れる!この地は楽園なのか!?
「そういえばアイサツが遅れていました。ドーモ、イチロー・モリタです」
「えっと、私の名前は矢澤にこ」
ニンジャ&アイドル・ミーツ・ワン・ナイト・スタンド #1 終わり
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/05(木) 20:39:54.77 ID:gho6XbIYO
オツカレサマドスエ!
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/05(木) 20:42:27.40 ID:VXdZYzs6o
乙です
忍殺知らない勢なんだけど実際面白いの?
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/05(木) 20:43:45.31 ID:
CKQjRgm00
今日はこれで終わらせてもらいます。
#2は作成中ですので、できるだけ早く投稿するつもりです
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/05(木) 20:52:55.19 ID:
CKQjRgm00
>66さん
個人的感想ですが、合う人合わないの落差が激しく、ハマる人はとことんハマる作品だと思います。
http://wikiwiki.jp/njslyr/ こちらのサイトで最新の話まで読めますので、興味があれば是非!
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/05(木) 21:32:47.11 ID:VXdZYzs6o
>>68
丁寧にありがとう
忍殺公式をオマージュしたであろうこのSSの文章が大分好みなので見てみることにするよ
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 13:54:01.72 ID:
jAMQEdok0
今から投稿します。#2からはニンジャアトモスフィアを再現するため、
ツイッターで連載している感じにさせてもらいます。
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 14:14:25.17 ID:
jAMQEdok0
「私の名前は矢澤にこ、助けてくれてありがとう」改めてお辞儀をする。
そのお辞儀の角度は偶然にも45度になっていた。これは最敬礼と呼ば
れるものでお辞儀の中で最も丁寧なものとされている。それだけニンジ
ャスレイヤーに感謝しているということだろう。
「おじさま、ありがとうございます」「ありがとう、おっさん」「ありが
とう」にこに続いて兄妹達が次々に嬉しそうにお礼を言ってきた。「あ、
この子達はにこの弟と妹達で。こころ、ここあ、虎太郎よ」「ドーモ、
ココロ=サン、ココア=サン、コタロウ=サン、イチロー・モリタです」
ニンジャスレイヤーは手を合わせて深々とお辞儀。ネオサイタマは礼を重
んじる国である。仮にオジギせず、名前の後=サンをつけなければ
シツレイに値する行為になり、ムラハチである。ムラハチとは陰湿な
社会的リンチのことだ。
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 14:23:08.13 ID:GzVPZPUKo
囲んで棒で叩く
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 14:33:10.81 ID:
jAMQEdok0
「空手!空手!さっきの空手?」虎太郎は正拳突きの真似事のようなカラテ
ムーブを繰り返しながら尋ねる。(((見えていたのか?)))ニンジャスレ
イヤーは少し驚いた様子を見せながら、正直に答える。「カラテだ」「空手!」
空手であったことが嬉しかったのか、正拳突きにさらにチョップを交えなが
らのカラテムーブを熱心におこなっていた。その様子を微笑ましく見ながら、
にこはニンジャスレイヤーにある疑問をぶつけたところで、「そんな行き倒れ
寸前までお腹を空かして何があったの?」
最もな疑問である。ネオサイタマならよくあるインシデントであるが、この
世界の日本で人が空腹で死にかけるということは非常に珍しい。ニンジャ
スレイヤー数秒沈黙した後に答えた「それが……気づけばここに居まして
……自分の名前しか覚えておらず……」
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 14:50:35.40 ID:
jAMQEdok0
もちろん嘘である。ニンジャスレイヤーはこの町はネオサイタマとは別の
世界ではないかと考えていた。ここで今まで起こったことを正直に話した
としても狂人と怪しまれる。人に怪しまれるということは巡り巡って自分
の害になることがおこることを知っていた。嘘を並べて乗り切ることも
考えたが、
嘘をつくにも情報が足りな過ぎる。ならば何も知らないということで乗り
切るしかない。「記憶喪失?本当?」にこは疑いの目をニンジャスレイヤー
に向ける。カトゥーンなどではよくある話だが、実際記憶喪失見たのは初
めてだが疑いを持ちながらもとりあえず信じることにした。
「何か自分のことを思い出すようなモノは持ってないの?身分証明者とか
財布とか?」通常なら自分の身分を証明するものを持っているが、ニンジャ
スレイヤーは直前までパンクラスと戦闘していた為そういったものは持って
いない、所有物はお守りタリスマン、メンポ、フックロープ、ブレーサー。
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 14:58:07.74 ID:
jAMQEdok0
大概はもし見せたらこの世界のマッポに捕まってしまう危険物ばかりだ。
「そうですね、こんなものしかありませんでした」ニンジャスレイヤーはこれ
らのものは見せず、コートのポケットにあるトークンを見つけ出しこれをにこ
に見せた。「なにこれ?ゲーセンのメダル?」
それらの金属製の何かはにこにとって全く見たことないものであった。
(((やはりか…)))ニンジャスレイヤーはその反応を見て、このトークンは
全く使用できないことを理解する。「財布も持ってないの?」「そうみたい
です」「ということは記憶喪失で一文無しってことじゃない。あんたこれから
どうするの?」
ニンジャスレイヤーはにこの心配にありがたみを感じながらも答える。「なんと
かします。では私はこれでサヨナラ」ニンジャスレイヤーはこれからのことを
思案しながら秋葉原の町に向かおうとした時「ちょっと待ちなさい!泊まると
ころがないなら!にこの家に泊まっていきなさい!」
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 15:06:10.99 ID:
jAMQEdok0
にこは反射的ニンジャスレイヤーを呼び止めていた(((何言っているのよ私?
別にほっとけばいいのに?)))記憶喪失で一文無しの人間がこの世界に生きて
いく。にこは無意識にそれがどれだけツライことか想像してしまった。
何より自分のウカツで不良に絡まれ、自分の身だけではなく大切な兄妹達をも
危険な目に合わせてしまったことに深く後悔し、まだその窮地を助けてくれた
ニンジャスレイヤーに深く感謝していた。その恩人を放っておくことに良心が
痛み何とか助けになりたいと思っていたのだ。
「ニュースであんたが野垂れ死んでいることを知ったら、に……にこの夢見が
悪いわ!」思いとは裏腹に自分の為という建前で恥ずかしそうにニンジャスレ
イヤーを誘っていた。ニンジャスレイヤーは戸惑いを覚えながらもこの提案
を断ろうとしていた。自分は多くのニンジャや組織に追われる身だ。
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 15:11:13.93 ID:
jAMQEdok0
私が家に訪れることで自分と関わりがあると勘違いされこの仲良き姉妹達の
幸せな日常を壊してしまう。「しかし……私がお主の家に来たら迷惑がかか
……」「是非家にいらしてください」「家に来いよ!おっさん!」「空手〜空手
もっと見せて〜」突然のインターラプト!
ニンジャスレイヤーが断る前にココロとココアと虎太郎も姉に賛同してニン
ジャスレイヤーを家に誘う。彼らも自分の身を助けてくれたこと、何より大
好きな姉を助けてくれたことに深く感謝していた。「だが……」ニンジャスレ
イヤーは兄妹の思わぬ提案に慌てるがそれを見たにこはさらなる追撃をはかる。
「こんな小さい子供たちの誘いを断るの?それはちょっと失礼なんじゃない?」
「それは!」にこは短い会話でニンジャスレイヤーは礼儀を重んじ、子供が好き
なのではないかとスクールアイドルで鍛えた洞察力で察知。子供とシツレイと
いう単語を含ませニンジャスレイヤーを責める見事な一言!
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 15:21:04.28 ID:
jAMQEdok0
この話術は江戸時代において巧みな話術を用いて政治闘争で百人の要人をカマ
ユデに追い込んだ。カンベ・クロダのようだ!サラリマン時代の名残か、ニホン
人の本能か、シツレイを避ける為にこの提案を飲もうとするニンジャスレイヤー。
しかし「親には何と言う?」
ニンジャスレイヤーは続ける。「このような不審人物が家に来るのは心思わないの
では?」親に心配させてはならないという良心をついた返しの一言!「今親は出張し
ていて家にいないわよ」「そうか……だが……」
ニンジャスレイヤーは一呼吸した後「親が居ないのに私のような者を家に誘うという
のはいささか不用心ではないか?私が先ほどのヤンクであったらどうするのだ?」
ニンジャスレイヤーは少しだけ語気を強めて告げた。彼女たちの気持ちはありがたい
が、不用心すぎる。
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 15:24:30.77 ID:
jAMQEdok0
その不用心さが幸せな家族に不幸な目にあうことを懸念したのだ「アンタはそ
んなことするの?」質問を質問で返す。シツレイ!しかし、にこはニンジャス
レイヤーがそのようなことをする人物とは微塵も思っていなかった。自分のこ
とを信じきっている。その思いを感じ取ったのか「わかった……世話になろう」
ニンジャスレイヤーはこの世界に自分を襲ってくるニンジャは居ないだろうという
漠然とした予感があった。何よりここまで真剣に誘われた願いを無下にはできない。
平安時代に活躍した稀代の哲学剣士であるミヤモト・マサシもこう言っていた
「出されたチャを飲まなければシツレイ」と
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 15:25:58.01 ID:
jAMQEdok0
私用で中断させてもらいます。今日の夜ぐらいからまた再開します。
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 15:51:04.79 ID:3eN9tQJsO
SSの中断には盛大な乙を
古事記にもそう書かれている
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 16:36:10.02 ID:W0Zr60jA0
オツカレサマドスエ
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 20:45:26.00 ID:
jAMQEdok0
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カツ、カツ、カツ、一歩ずつ階段を登っていく矢澤にことその兄妹、そして
その後をついていくニンジャスレイヤー。日はすっかり沈みかかり、ふと外
の街並みを見てみるとその夕焼けがコンクリートのビル群を赤く染めていた。
その光景に目を奪われているとカア、カアという鳴き声が聞こえてきた。
カラスだ。その黒い鳥は円を描きながら空を旋回している。日本人はカラス
と夕焼けにノスタルジーを感じると言われているがニンジャスレイヤーこの
光景を見て何を思うのか。
「ただいま」鍵のロックを解除し、ドアノブを回す。にこは「ただいま」と
言ったが家には誰もいない。しかし大概の日本人は誰も居なくても「ただい
ま」と言うだろう。何故かは分からないが儀式めいたものなのかもしれない。
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 20:54:46.51 ID:
jAMQEdok0
「ただいま〜」ココロ、ココア、虎太郎も声を揃えてあいさつをする。その後
に続いてハンチング帽をかぶりトレンチコートを着込んだ男が低い声で「おじ
ゃまします」というアイサツした。ニンジャスレイヤーだ。
「じゃあ夕食でも作ろうかしらね」そう言いながら制服のブレザーとピンク
色のカーディガンを脱ぎエプロンを身につけた。リビングの中に設置されて
いる台所に向かい、兄妹達は荷物を置きに自室に向かう。四人が目を離して
いる隙に身につけていたドグウ社のブレーサーや足甲などを素早く外す。
その後荷物をコートの中に入れて、丸めて玄関先に置いた。これでニンジャ
アイテムを見られて不審がられる心配はない。にこが夕食を作っている間コ
コロとココアは自室で宿題をしている。そして虎太郎はニンジャスレイヤー
にカラテを教わっていた。
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:13:47.04 ID:
jAMQEdok0
「私はセンセイでも無いし、教える資格もない」ニンジャスレイヤーも
最初は教えることに躊躇い断ろうとしたが、虎太郎が今にも泣きそうな
顔で駄々をこね、近所迷惑だから教えて大人しくさせてくれとにこに頼
まれたので仕方なく教えることにした。
「コタロウ=サン、掛け声を出しながらチョップを打つのだ」「それだけ?」
「それだけだ」虎太郎はもっと凄い技を教えてくれると期待していたようで
明らかに落胆していた。しかしチョップはニンジャの戦いでは非常に重要だ。
チョップはカラテの基本動作でもあるが、また奥義でもある。
ニンジャスレイヤーはサラマンダーの暗殺拳チャドーの奥義タツマキケンを
チョップを打ち続けるねじ伏せたこともあった。ニンジャスレイヤーは構わ
ずレクチャーを続ける。「私の真似をするのだ、イヤーッ!」最大限威力を
抑えたチョップを繰り出すニンジャスレイヤー。
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:25:13.35 ID:
jAMQEdok0
だがそのチョップは風切音を鳴らし、普通の人間には十分なダメージの威力だ。
そのチョップを見た途端に虎太郎は目を輝かせニンジャスレイヤーの真似をし
始めた。「イヤー」しかしそのチョップは波打っている。
「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤ
ー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イ
ヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ!」「イヤー」「イヤーッ
!」二人はチョップを打ち続ける。
「ご飯できたわよ」にこの呼びかけともにココロとココアは勉強を中断する。
虎太郎もお腹が空いているのかチョップのムーブを止めて食卓に走って行く。
(((いずれトチノキにもカラテを教えることがあったのかもな……)))
少し感傷的な気分になりながら食卓に向かうニンジャスレイヤー。
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:33:38.07 ID:
jAMQEdok0
「ねえ、今日のご飯は何お姉ちゃん?」ココアは目を輝かせながら聞いてきた。
「天ぷらよ」ニンジャスレイヤーの目に驚きが見える(((テンプラ……)))
にこは食卓にエビやかき揚げなどの天ぷらとご飯を皆の前に配った。
なんということだ!ニンジャスレイヤーの過去を知っている方はお気づきだと
思うが、ニンジャスレイヤーとなる前のフジキド・ケンジがマルノウチスゴイ
タカイビルで妻フユコと息子トチノキとの最後の晩餐の料理がテンプラだ!
トチノキに似ている少年虎太郎がいる上に出された料理がテンプラ!
(((フユコ……トチノキ……)))ニンジャスレイヤーは自然と涙が落ちていた。
あの日に枯れ果てたはずの涙が。「ちょっと大丈夫!? 」「おっさん大丈夫か?」
「大丈夫ですかおじ様? 」「どこかいたいの? 」それぞれニンジャスレイヤー
を心配する声をかけるなかで「スゥー、ハァー」チャドーの呼吸だ。
ヘイキンテキを保つべくチャドーの呼吸を一回、「心配ない大丈夫だ」皆は少し
心配しながらも食事を開始した。
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:38:31.81 ID:
jAMQEdok0
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「「「ごちそうさまー!」」」3人は元気よく言った後、食器を片づけにキッチン
に向う。「美味いてんぷらでした」ニンジャスレイヤーは本心からそう言った。
「そう、ありがとう」にこは少し照れくさそうに答える。「ところでにこ=サン
頼みがあるのだが」
「どうしたの?」「この国の地図を見たいのだが」にこは一瞬考え、その質問の
意味を理解した「地図見れば何か思い出すかもしれないわね、ちょっと待って
なさい」そう言って本棚の本を探し始めた。(((これですべてが分かるはずだ)))
にこは本棚から地図らしきものを持ってきた「これが日本の地図よ」ページを開い
て見るとそれはニンジャスレイヤーが知っているニホンとはそこまで違いはなかった。
「ネオサイタマはどこですか?」「ネオサイタマ?埼玉ならここよ」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 21:40:14.00 ID:GkS3JoPGo
海に面していない!
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:47:54.10 ID:
jAMQEdok0
指をさしたところは予想より小さかった。(((ネオサイタマの領地はもっと
広いはず?)))「中国地方はどこですか?」「中国地方はここよ?」指を
さした先を見てニンジャスレイヤーは驚いた! (((これで決定的だ。ここ
は私が知る日本ではない)))
本来ならネオサイタマの北の隣にあるはずの中国地方だが指を指した先は
全く別の場所だった。「どう何か思い出した?」「いや何も…」「そっか」
にこは残念そうに呟いた。「しかし記憶喪失、住所不定、一文無し、これから
どうするの?」最もな疑問である。
この疑問に対してニンジャスレイヤーは何も答えられなかった。実際この世界
で金銭を得る方法は全くない。「しょうがないわね〜」にこはIRC通信機め
いたモノを取りだした。携帯電話だ。「今からツテを当たってみるわ、もしか
して就職先が見つかるしれないわ。でもあまり期待しないでね」
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:52:17.93 ID:
jAMQEdok0
ニンジャスレイヤーは申し訳なさそうに言う「そこまで世話をしてもらわなく
ても大丈夫です。金ぐらい自分で……」喋りきる前にニンジャスレイヤーの前
に親指を曲げ四本の指を突き立てる。「寿司を奢った分」人差し指を曲げる「今
日、家に泊めた分」中指を曲げる。「就職先を探してあげる分」薬指を曲げる。
「私とココロとココアと虎太郎、四人分助けてもらったわ。そして私はアンタを
三回助けた。まだ一つ借りがある。だから遠慮するんじゃないわよ」「それに……
借りを作るのは好きじゃないの」にこはニンジャスレイヤーから視線を外し、照れ
臭そうに言った。「わかりました」
ニンジャスレイヤーは椅子から立ち上がり玄関に向かった。自分が居ては電話しに
くいだろうと思っての行動だ。「もしもし真姫ちゃん、今大丈夫?実は……」
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 21:55:59.04 ID:
jAMQEdok0
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「おはよう」「おはよう」「昨日のA-RISE見た?凄かったよね!」大量の葉っぱ
が落ちる地面を踏みしめながら生徒が次々と校門を通り抜けていく、中には急い
でいるのか走りながら通り抜けている生徒もいるようだ。ここは秋葉原と神田と
神保町という三つの街のはざまにある伝統校、音ノ木坂学院。
生徒達が登校していく中で一際大きい青い色のつなぎを着た人物が居る。その
人物はひたすら地面に落ちている葉っぱを箒で掃除しており、ときおり自分に
挨拶する生徒に「ドーモ」「ドーモ」と挨拶を返していた。そんな中一人の
少女がそのつなぎを着た人物に近づいてくる。
その少女はピンクのカーディガンの上にブレザーを着て、赤いリボンを左右に
つけ髪をまとめており、その髪型が幼いアトモスフィアを醸し出していた。
「ちゃんと仕事している?モリタ」「ドーモ、にこ=サン」彼は音ノ木坂学院
の用務員の仕事をしていた。
ニンジャ&アイドル・ミート・ワン・ナイト・スタンド #2 終わり
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 21:57:58.40 ID:
jAMQEdok0
次の#3は水曜ぐらいに投稿するつもりです。
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 21:59:37.05 ID:vO48edhso
ニンジャスレイヤーは知らないけど面白い 乙です
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 22:00:26.14 ID:5bvv9hlL0
乙
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/06/09(月) 22:00:36.88 ID:+oNnajRK0
オツカレサマドスエ
ニンジャの・・・用務員!
青いツナギでサディストじゃないゲイのアベ=サンを思い出したのは俺だけでいい
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/06/09(月) 22:06:02.30 ID:ueki2O04o
実際オモシロイ