夏休みに田舎に行ったら麦わら帽子に白ワンピの女の子と仲良くなって「また遊びに来るからね!」って別れたら
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Part1
夏休みに田舎に行ったら麦わら帽子に白ワンピの女の子と仲良くなって「また遊びに来るからね!」って別れたら
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1530372666/
4 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:39:02.624 ID:
ZJve1rDnp
少年「田舎ってほんと何もなくてつまんないや」
少女「そう? 私は気に入ってるけど」
少年「うわあ!?」
少女「なにさ」
少年「いつから、っていうか誰!?」
少女「キミこそ誰? この辺じゃ見ない顔だよね?」
6 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:42:10.181 ID:
ZJve1rDnp
少女「ふーん、おじいちゃんおばあちゃんの家に泊まってるんだ」
少年「ヤッカイバライされたんだよ、父さんも母さんも自分勝手だ」
少女「……そういうこと言うの、よくないよ」
少年「な、なんだよ」
少女「どこの家庭だって、お父さんもお母さんも、子供のことが大好きに決まってるもん」
少年「……ばっかみて」
少女「……」
7 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:45:41.893 ID:
ZJve1rDnp
少女「それより、さ。どっか遊びに行こうよ!」
少年「遊びにって、この辺何もないじゃん」
少女「あるよ? いっぱいある」
少年「ゲームセンターもカラオケも何もないじゃん!」
少女「山とか川とか! えへ」
少年「……なら一人で行けばいいだろ」
少女「私と同じくらいの子ども、この辺にいないんだよう」
8 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:48:37.222 ID:
ZJve1rDnp
少年「ふぅ、ふぅ……まだ?」
少女「もうちょっともうちょっと♪」
少年「さっきからそればっか……ふぅ」
少女「ほんとにもうちょっとなんだってばー、ホラ立って立って!」
少年「ちょ、ま、一旦休憩……」
少女「だらしないなー、男のコでしょ? 都会っ子は運動不足ってホントなんだね」
少年「っ、この……!」
少女「なーんだ、全然元気じゃん! えへへ」
9 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:53:11.288 ID:
ZJve1rDnp
少年「はぁ、はぁ、はぁ」
少女「ふーぅ、はいっ到着ー! 長旅おつかれさまでしたー」
少年「はぁ、はぁ……到着って、何、っも……」
少女「ふふーん」
少年「すげ……」
少女「えへへ、えーい!」
少年「うわぁあ!?」
少女「あはははは! 気持ちいいでしょー? よっ!」
少年「っぷは! ちょ、いきなり何! ってうひゃ!?」
少女「……ぷっはー! やっぱり夏は川に飛び込みだよね! ほらほら早く上がって、もう一回!」
10 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 00:58:23.144 ID:
ZJve1rDnp
少年「うわ……改めて見るとすごい高い……」
少女「ふふーん、こんなのラクショーでしょ? それとも怖い?」
少年「……いや、だってあそこよく見てみろよ」
少女「ん、なになに? どこー?」
少年「よく見ろって、ほら、あそこ……さっきのお返、し!」
少女「きゃぁあ!?」
少年「あっははは! 思い知ったか!」
少女「あはははは! やられちゃったあ! ふふ、あはははは!」
少年「なっ」
少女「ほら、早くキミもー!」
少年「……」
少女「あー……ふふ、怖い?」
少年「っ、見てろ!」
少女「早く早く♪」
少年「……たああああ!!」
12 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:04:47.244 ID:
ZJve1rDnp
少女「ね、楽しかったでしょ?」
少年「……別に」
少女「ふふーん、楽しかった?」
少年「……まぁ」
少女「楽しかったよね♪」
少年「ちょっとは、な、ぁ!?」
少女「なに?」
少年「す、すすけ」
少女「煤け? すすけ、すすー、すけー? ……あっ」
少年「変なモン見せんな!!」
少女「いやん、えっち」
13 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:07:33.925 ID:
ZJve1rDnp
少年「わっ……あー、くそ。やっちゃった」
少女「? なにそれ? あっ、ポラか」
少年「デジカメだよ。うわー、防水付いてたかな……」
少女「ふーん、壊れちゃった?」
少年「お前のせいだからな……お、点いた」
少女「ぴーすぴーす!」
少年「……なに」
少女「壊れてなかったんでしょ、撮ってくれないの?」
少年「別にいいけど。ハイ、チーズ」
少女「えへ。可愛く撮れた?」
少年「んー、ん……あ、読み込めない。撮れてないかも」
少女「光ったし撮れたんじゃないの?」
少年「分かんね」
少女「……ふーん」
14 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:11:33.063 ID:
ZJve1rDnp
少女「ね、明日はどこ行く? 山?」
少年「一人で行けばいいじゃん」
少女「私と同じくらいの子ども、この辺にいないんだよう」
少年「……何時?」
少女「お昼のサイレン鳴ったら! そうだなー、今日いた駄菓子屋さんの前で!」
少年「ん。じゃあな」
少女「うん、また明日!」
少年「ん」
15 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:14:18.752 ID:
ZJve1rDnp
爺「ん」
婆「はい、おかわりどうぞ。あんたは?」
少年「いらない」
婆「いっぱい食べなきゃ大きくなれないよ。はい、おかわりどうぞ」
少年「……」
爺「しっかり食え」
少年「ん……」
17 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:17:35.605 ID:
ZJve1rDnp
少年「カメラ、一応撮れてるかもだし持って行こう。今日も暑そうだな……んしょっと」
婆「こりゃ! 行ってきますぐらい言いなさい」
少年「……行ってきます」
婆「はい、いってらっしゃい。ほれ、あたしの帽子乗せていきな」
少年「ん」
婆「夕方には帰って来なよ」
少年「んー」
18 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:20:18.017 ID:
ZJve1rDnp
少女「ごめーん、お待たせ!」
少年「別に。それよりここ……」
少女「あー、今日はやってないみたいだね」
少年「昨日もアイス買いに来たのに開いてなくてさ」
少女「ここのお婆ちゃん70くらいだからねー、体調崩したのかもね」
少年「ふーん」
19 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:26:52.444 ID:
ZJve1rDnp
少年「ふぅ、ふぅ、はぁ、はぁ……」
少女「ほらもうちょっともうちょっと」
少年「昨日も、それ、散々、聞いた!」
少女「ふふーん、休憩したい?」
少年「いらね!」
少女「じゃあがんばっていこー。ほらもうちょっともうちょっと」
少年「うるせ!」
20 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:28:41.474 ID:RZiXfoY7p
はよ
21 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:31:43.404 ID:
ZJve1rDnp
少年「くっ、うぅ〜……!」
少女「あはははは! ハズレ引いたね、酸っぱいでしょ?」
少年「なんらこぇ……!」
少女「知らなーい。でもちゃんと熟してるのは甘くて美味しいんだよ?」
少年「うそつけ」
少女「ほんとだってば! ええと、これとかー、それとか!」
少年「……じゃあお前食べてみろよ」
少女「はむ、うん、うん、うんうん、甘くて美味しい〜!」
少年「……あぐ」
少女「ど?」
少年「別に」
少女「甘い?」
少年「まぁ」
少女「美味しい〜?」
少年「ちょっとは、な」
22 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:35:56.900 ID:
ZJve1rDnp
少年「ひゃ!?」
少女「ぷぷぷ、ひゃーだって、あはは!」
少年「うるせ。セミ嫌いなんだよ」
少女「うっはー、足がワサワサしてる」
少年「キモい、マジキモい」
少女「そうかな? ほーら」
少年「ひゃあ!? 近づけんなマジキモい死ね!!」
少女「……そこまで言わなくても、この子もうすぐ死んじゃうよ」
少年「な、なんだよ」
少女「ほら、木に捕まりな。もう落ちてきちゃダメだよ?」
少年「……キモい」
少女「ハイハイわかったわかった。ほら、もっと上に行ってみよ! 私のお気に入りの景色があるんだー♪」
23 :
以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします:2018/07/01(日) 01:40:28.878 ID:
ZJve1rDnp
少年「すっげー……っ」
少女「なに?」
少年「また突き落とされるのはゴメンだ」
少女「川でもないのにそんなことしないってば!」
少年「ふんっ。それにしてもキレイだな、ここ」
少女「でしょ? 誰にも教えなかったんだ、ここ」
少年「風、気持ちいいな」
少女「うん、気持ちいい。村の全部が見えそうなくらい……きゃっ!?」
少年「きゃー、だってさ。ほら」
少女「いいじゃん、女のコなんだもん。えへ、帽子ありがと!」
少年「しっかり被っとけ」
少女「うん♪」