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テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」
Part3


81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 19:35:59.65 ID:pnMveITC0
***
7:20
先ほどシカマルとテマリが使っていた卓球台にのもとへカンクロウ一行もやって来た。
ラケットを片手にみんなホクホク顔だ。
カンクロウ「飯は7:30からだ。……だけど無視して遊ぶじゃん!」
旅館側にどれだけ迷惑がかかるかを全く考慮しない7人。
チョウジもさっき温泉街で試食の温泉まんじゅうを食いつくしてきたので暴れ出さない。
ナルト「よっしゃあ! ピンポントーナメントだってばよ!」
シノ「一人シードだな……」
リー「じゃんけんで勝ったもん順に名前を書いてきましょう」
そう言って勝手に壁に油性マジックでトーナメント表を書く。
チョウジ「優勝者は最下位の人からズワイガニもらうってのはどう?」
キバ「んで、最下位の奴はチンコにマジックで顔描けよ」
ネジ「それに最下位の奴は全裸でフロントにラケットを返しにいくというのも面白いな」
カンクロウ「あと、最下位の奴は女湯からパンツ盗んでこいよ」
ナルト「それから、最下位の奴は帰りに全員分、ラーメン奢れよ」
リー「最下位の人は30分間耐久電気あんまですよ!」
シノ「……最下位の奴のケツの穴に蟲を入れる……」
次々と付加される罰ゲーム。
優勝者はズワイガニとラーメン。
2位から6位まではラーメン。
最下位はカニをとられ、チンコに落書きされ、フロントで犯罪を犯し、女湯で犯罪を犯し、ラーメンを奢り、股間を刺激され、ケツを開発される。
……負けることは許されない戦いだった。

83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 19:49:38.78 ID:I/biD33DO
なんだかんだでオナロウは木の葉の連中と相性が良さそうだな
やはり精神年齢か…

84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 19:58:13.45 ID:ehwwE9rwo
オナロウ以外も問題あった!

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 20:07:58.33 ID:9c0FMck8o
ナルトだけ普通で安心した

86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 20:30:06.19 ID:KeurhvR6O
このネジには日向任せられないなw

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 21:04:46.71 ID:pnMveITC0
***
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!!!!!
機銃掃射のようなラリー。
ピンポン玉が白い直線に見える。
ナルト「……まあ予想通りだってばよ……」
シノ「ラーメンを奢ってもらえるだけでも良しとするか……」
リー「まだまだこんなもんじゃありませんよおッ!!」
ネジ「来いッ!」
八門遁甲の五門まで開けてしまったリーと、八卦掌回天でラケットを振り回すネジ。
実際ネジは左の手も使って打ち返しているため明らかに反則負けなのだが、みんなあまりルールに詳しくないためとやかく言わない。
スカンコンスカンコンスカンコンスカンコンッ!!
キバ「て、てめえッ! 最下位決定戦でいきなり飛べるようになるとか卑怯だろうがああッ!!!!!」
チョウジ「無駄だ……。僕はさっきの百倍強い」
一方、皆が持ち前の忍術・体術を駆使して戦う中、己の卓球センスだけで挑むキバ。
もう半泣き状態になっている。
ナルトは影分身の使用を認められ、シノは蟲が勝手にボールを持ち運ぶだけだと言い訳をした。
カンクロウは黒蟻と烏にラケットを持たせた3人体制。チャクラの糸でラケットも飛ぶ。
順当に負け進んで行ったのは動きが緩慢なデブと、犬がいないと何にもできないワイルド野郎だった。
そんなデブも今、本気を出して激ヤセ中。
どんなボールも必ず拾う上に、羽ばたいてボールを飛ばしてしまう。
暇になったカンクロウは、勝負の行方を見守りながら一人遊びにいそしんでいた。

89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 21:14:41.80 ID:QdUQ8x3Mo
キバェ……

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 21:18:58.48 ID:pnMveITC0
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キバ「……ごれ……返じに来まじだ……///」
フロント「お、お客さま……」
全裸で号泣しながらラケットを返すキバ。
ビクンビクンと揺れ動く鬼頭部には笑顔の日向ヒナタの似顔絵が描いてあり、頭には女性用下着、ケツからは細長くグロテスクな蟲がうにゅるうにゅるとはみ出ている。
フロントはマニュアル外の事態に困惑を隠せなかった。

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 21:28:48.43 ID:I/biD33DO
仲間にも容赦ないな

92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 21:33:44.19 ID:KeurhvR6O
頑張ったよキバ
泣くなよキバ

93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 21:41:36.32 ID:pnMveITC0
***
シカマル「ふぅ〜……食った食った……」
テマリ「げふぅッ……。カニも凄く美味かったけど、あのエビのよく分かんない奴が一番だったな……」
シカマル「ああ……あのよく分かんない奴な……」
豪勢な海鮮料理に舌鼓を打ったシカマルとテマリ。
腹がパンパンで思うように動けない。
シカマル「……。しかしこうも順調に事が進むと、逆に気味が悪いな……」
テマリ「結構なことじゃないか。あいつらも温泉で私らを茶化して満足したんだろう」
葵の間に来た時、前方に七人分のご膳が並んでいたため、2人は最悪の事態を予期していた。
もしかしたらあいつらもこの宿に泊まってるんじゃないかーーと。
だが、あのチョウジが時間までに飯に来ないハズはないし、きっと別の旅行客だったのだろう。
シカマル「そうかもな……」
シカマルは自分を安心させるためにそう呟いた。

94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 22:08:56.95 ID:pnMveITC0
***
テマリ「さーて、本日三回目の風呂だ!」
部屋でくつろいでから、再びお風呂の準備をする2人。
時計はもう9時を指していた。
シカマル「ホントに風呂が好きなのな……」
まあ時間が違えば雰囲気もガラッと変わるわけだし……。
それに風呂は何回浸かってもいい。
丁度腹も苦しくなくなって来たところだ。
まだ全然乾いていないタオルを引っ提げ、シカマルは部屋の鍵をとった。

95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 22:11:49.25 ID:ndr8qQit0
嫌な予感

96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 22:33:26.27 ID:pnMveITC0
ガチャリッと鍵を閉める。
シカマルは念を入れて、閉まっているか確認のためにカチャカチャとドアノブを回した。
テマリ「どうした? 心配性か?」
シカマル「いや……なんか嫌な予感がすんだよな……」
胸のざわめきを覚えながら、シカマルは階段を下りていく。
パタパタとスリッパの音が響く。
***
1階のカーペット敷きの廊下を歩く。
このまま真っ直ぐ玄関を抜けてしばらく歩いた先に、1回目に入った温泉がある。
2回目は旅館内部についている温泉に入ったのだが、室内風呂だけだった。
せっかくだから、誰にも邪魔されずに露天風呂に浸かりたい……。
そんなことを考えながら、2人は先ほど夕食をとった葵の間の前にさしかかった。

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 23:26:17.22 ID:pnMveITC0
ガツガツ!
バクバク!!
むっしゃむっしゃ!!!
ちゅるるる!!!!
グイッ! グイッ!
どぴゅっ! どぴゅっ!
シカマル「」
テマリ「」
目の前に広がる異様な光景に、2人は完全に固まる。
なんと例えたらいいのか分からない……。
ありのままに描写すると、まず広い座敷に七人の邪魔し隊が、ご膳を前にしてぽつんと横一列に並んでいる。
そして皆もれなく女性用の下着を被っており、ガツガツと夕飯を食べていた。
見るからに体がズタボロのリーのご膳にはズワイガニが二杯。
スマートになったチョウジの羽が背中にさわさわ当たって、両隣のナルトとネジは鬱陶しそうにしている。
全裸のキバのビクンビクンと脈打つ陰茎でヒナタが微笑み、時折彼の尻から蟲みたいなものが出てくる。
出てくるそれを箸でせっせと詰め直しているシノ。
そして片手でカニをむしゃぶりつつ、もう一方の手で自分を慰めるカンクロウ。
もう、ホント、何がなんやらわけが分からんッ!!!!

98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 23:35:25.73 ID:pnMveITC0
***
シカマル「」
テマリ「」
温泉に向かう途中も、入っている最中も、部屋に戻ってきた現在も……。
2人は始終沈黙を保っていた。
カンクロウたちが同じ宿だったという絶望感も大きいのだが、それ以上にさっき見た光景のインパクトが強すぎて頭の整理が全く追いつかない。
とりあえず二度とあいつらと出合うことが無いよう、部屋に入ってすぐに鍵をかけた。

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 23:41:00.26 ID:77ZIjNLDO
優しい世界なんてなかったんだね……

100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 23:43:34.72 ID:x/ZBNS40O
キバその格好のままメシ食ってんのかwwwwwwwwwwww

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 23:45:31.09 ID:pnMveITC0
シカマル「……な、なぁ……」
テマリ「忘れろ」
シカマルが沈黙を先に破ったものの、テマリにすぐに止められてしまう。
シカマル「……いや、そうは言っても……」
テマリ「いいから忘れろ。私たちは楽しい温泉旅行をして、今部屋にいる。それだけだ」
ロボットのように無表情で語るテマリ。
昼に興奮して騒いでいたテマリは、もうどこか遠くに行ってしまった。

102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 23:46:03.37 ID:w41mtzaQO
飯食う擬音に変な音が混じってますね・・・

103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/23(日) 23:54:58.92 ID:pnMveITC0
今回のカンクロウは、直接的に嫌がらせをしてくるわけじゃない……。
だからぶちのめそうにも口実がなかった。
ただ存在だけで気分を害する、ゴキブリのような男めーー。
感情を失ってしまったテマリをもう一度元気にしてやりたい。
どうしたものだろうか……。
シカマルは必死に考えた。

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/24(月) 00:03:47.76 ID:VFMfsOzfo
収集つくのかこれwwwwww

105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 00:07:28.71 ID:SwH3Zc6Z0
シカマル「……ウノでもするか?」
テマリ「気分じゃない」
シカマル「将棋はどうだ?」
テマリ「一人でやってな」
シカマル「お茶入れようか?」
テマリ「欲しくない」
全然構ってくれないテマリ。
こちらに非があるなら土下座なりプレゼントなりで機嫌をとることも出来るが、今回のケースはかなり特殊だ。
心が居れちまいそうだが、テマリの気持ちもよく分かる。
どこへ行くにもカンクロウがつきまとう。
瞳を閉じればカンクロウ。
まぶたの裏にカンクロウ。
寝ても覚めてもカンクロウ。
精神が疲弊しきっているのだろう……。
テマリの顔はニコリとも笑わなくなった。

106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 00:18:29.13 ID:SwH3Zc6Z0
シカマルはハァーーッと深いため息を吐く。
このまま最悪の気分で帰るのだけは絶対に嫌だ。
つっても寝たら元気になるってもんでもねえだろうな……。
シカマルは悲しげにゴロンと転がった。
どうしてこうなっちまったんだろうか……。
カンクロウの顔を見るまではあんなに幸せだったのに……。

108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/24(月) 00:38:46.35 ID:IdK4kvpSO
改心前のオビトが言ってた通り、この世が地獄だったじゃん

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 00:49:21.68 ID:SwH3Zc6Z0
テマリ「……もう寝る」
テマリは隅っこに布団を敷き、頭まですっぽりと包まってしまった。
シカマル「……」
畳に転がったまま、シカマルは天井を見つめる。
ホントは枕投げとか本将棋とか周り将棋とか山崩しとか挟み将棋とか……もっと色々したかった……。
シカマルは少し涙目になってきた。
途中まではいい感じだったんだ……。
最初この部屋に入ってきたときに一緒に転がったのもなんか楽しかったし、温泉で声が裏返ってるテマリも可愛かった。
足湯巡りだって気持ちよかった。
仙人くんだって大量に手に入った。
卓球もいい感じに拮抗してた。
あのエビのよく分からんやつもスゲー美味かった。
それが……あのワンシーンで……。
くそぉ……オナってんじゃねえよカンクロウ……。
それからシノ……。
箸、汚えだろ……。
つうーー。
ひとすじ、シカマルの目じりから涙がこぼれた……。

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 00:51:35.94 ID:0AEAXqpzO
これ徐々にオナロウ死亡フラグ近づいてるよなww

111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/24(月) 00:57:35.54 ID:0iS1N6XKo
オビトやマダラは正しかったっ!!

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 00:59:15.01 ID:SwH3Zc6Z0
今日一日を振り返れば振り返るほど涙があふれてくる。
ーー最高の一日になるはずだったんだ……。
ーー最高の……。
シカマル「ん?」
脳内に映し出す思い出にネジが出てきたとき、ふとシカマルは思い当たった。
シカマル「……そういえばアンタ……下の毛、毛深いんだってな……」
ビクッ!!
盛り上がった布団が一瞬反応した。

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 01:26:27.26 ID:SwH3Zc6Z0
テマリ「……毛深く……ない……」
布団からくぐもった声が聞こえてくる。
テマリが浴槽に飛び込んだ後のネジの説明が、段々鮮明に思い出される。
シカマル「……あと、右乳首が左に比べて若干大きいとか……」
ビクッ!
テマリ「……大きく……ない……」
シカマル「……尻にほくろが3つあるらしいな……」
テマリ「……ねえよッ!!!! /////////////////」
ガシュッ!!!
ガバッと起き上がって思い切り枕を投げるテマリ。
小豆入りの堅い枕がシカマルの顔面にクリーンヒットした。

114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/24(月) 01:50:10.24 ID:SwH3Zc6Z0
テマリ「適当なこと言ってんじゃねえぞ、コノ!! ////////」
シカマル「痛だだだだだだだだだだだだ!!!!!!! 訊いてみただけだッて!!!」
シカマルに思い切り逆エビ固めをかけるテマリ。
シカマルの背骨がギシギシときしむ。
テマリ「それはデマ情報だッ!! 騙されてんじゃねえッ!! ///////」
シカマル「痛だだだ!! なら、ちょっと確かめさせてッ!!」
テマリ「ふざけんなッ!! ////////」
顔を真っ赤にしながら、さらに力を入れるテマリ。
くノ一だけあって、結構シャレにならない。
シカマル「折れる折れるッ! 大丈夫、ゴム持ってきてるからッ!!」
テマリ「だ、だだっ! 黙れぇッ!! ////////////」
ギシギシギシギシギシギシ!!!!!!!!!!!
良かった……。
少しは元気になったようだ……。
シカマルは痛みに耐えながら安堵したーー。