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テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」
Part1

テマリ「当たったんだよ、一泊二日のペアチケット!」
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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 21:26:00.41 ID:VhwBURid0
歓喜するテマリ。
手には商店街の福引で当たった温泉旅行券が握りしめられていた。
我愛羅「ほう、良かったな。最近カンクロウのせいでヒドイ目にばかり遭ってたから、天が憐れんだんだろう……」
大きなデスクで山のような書類とにらめっこしながら、我愛羅が応える。
肩が凝るのか、時折腕をぐるぐると回している。
そんな様子を見てテマリは尋ねる。
テマリ「どうだい? たまには息抜きに出かけないか? もちろんカンクロウは抜きで」
我愛羅「いや、いい……。風影として里を守っていかねばならない以上、ここを離れるわけにはいかないからな……」
テマリ「……」
いつの間にか大人になったんだなぁ、と思う。
一昔前は見るものすべてを恨んでいたのに……。
テマリにとって、弟の成長は嬉しかった。
我愛羅「それよりも奈良シカマルとでも行ったらどうだ……?」
テマリ「な! ///」
突然意中の男性の名前を言われてテマリはうろたえる。
我愛羅「いつも邪魔されてばかりで何の進展もないんだろう」
テマリ「そ、そりゃあそうだけど……///」
我愛羅「俺のことは気にせず楽しんでこい……。もちろん、カンクロウは抜きでな……」
テマリ「う、うん……///」

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 21:26:57.38 ID:K6DB0J2bO
オナロウか……?

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/21(金) 21:29:47.17 ID:2u0YqS/X0
またオナロウかよwwwwww

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 21:29:51.79 ID:O8dNKiCg0
オナロウ!生きとったんかワレ!

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 21:38:44.58 ID:VhwBURid0
***
そんな2人のやり取りを、物陰からジッと見つめる者がいた。
誰であろうか?
そう、ご存じカンクロウである。
カンクロウ「俺だけまるで、邪魔者扱いじゃん……」
ギリリと歯ぎしりの音が響く。
今日も今日とて、カンクロウの復讐の火は燃え上がった。

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 22:01:32.97 ID:2Tvw8shT0
自業自得だろうがwwwww

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 22:24:26.70 ID:Fdvj58lSO
オナロウは素直にオナっとけば痛い目会わなくてすむのになあ

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 23:03:10.18 ID:p2ZQVsWwo
ペース早いじゃん

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/21(金) 23:16:56.05 ID:2pO/c/gdO
またあんたじゃん

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/21(金) 23:31:03.86 ID:R7DwOKTm0
カンクロウじゃん

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 01:41:50.58 ID:umI+SjPW0
***
シカマル「あー……だりぃ……」
土曜の朝、シカマルは布団のなかでうつ伏せになりながらつぶやいた。
ーー昨日はひどい目に遭った。
アスマが手続きを間違えたせいで、受けた任務はまさかのDランク。
上忍一人と中忍三人で一日中草むしりをする羽目になったのだ。
シカマル「寝ても疲れがとれねえな……」
腰は痛むし腕も筋肉痛。
これならどっかの忍とやり合ってるほうがよっぽどマシだった。
今日は一日家でゴロゴロしてよう……。
シカマルはゆっくりと目を閉じた。

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 01:50:14.23 ID:umI+SjPW0
***
ーーおい、起きろ! 
誰かの声がする。
まぁどうせ母ちゃんだろうが……。
ーー起きろって! 行くぞ、温泉に!
温泉か……いいな……。
ーー目をあけろ! ほら! このチケット見ろ!
むにゃ……。
テマリ「起きろォッ!!」
シカマル「うわッ!! な、なんだ!?」
突如布団をひっくり返されて目が覚める。
シカマル「って……テマリッ!?」
テマリ「やっと起きたか……」
目の前には砂隠れの里の忍、テマリが立っていた。

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 01:58:34.75 ID:umI+SjPW0
テマリ「さっさと顔洗って飯を食ってこい! 11時にはここをでるぞ」
大きなボストンバッグをぶら下げ、完全に旅支度をしている。
シカマルは状況を理解できない。
シカマル「行くってどこにだよ……?」
テマリ「だから温泉だっての。コレ見ろ!」
テマリが突き出したのは一泊二日の温泉旅行券。
露店風呂と豪華な海鮮料理の写真がプリントしてある。

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 02:09:57.95 ID:umI+SjPW0
シカマル「な、なんだこりゃ……」
テマリ「福引で当たったんだ。私は日ごろの行いがいいからな!」
ニッと笑うテマリ。
思わずシカマルはその笑顔に見惚れた。
テマリ「だから、早く行こう! もうポッキーとかも買ってあるんだぞ!」
シカマル「ちょ、ちょっと待て!」
シカマルはひとまず寝ぼけた頭を完全にクールにしてから、思考の海に浸かった。
願っても無いチャンス……。
温泉でのんびり過ごすのはどれだけ素敵だろうか……。
しかも好きな女と一泊……。
念のためコンドームは必要か……。
いや……待て……。
シカマル「……不穏分子がある」
突然シカマルの顔に影が入った。

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 02:16:48.00 ID:umI+SjPW0
シカマル「……その、なんだ……。こういうときって決まって……」
歯切れが悪くなるシカマル。
口にも出したくなさそうなその態度にテマリは首をかしげる。
テマリ「ん? カンクロウにはもちろん秘密にしてあるぞ?」
シカマル「よっしゃッ! 母ちゃんッ! 朝飯早くッ! 温泉旅行に行ってくるッ!」
聞くが早いか、シカマルは大喜びで立ち上がった。

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 02:32:22.72 ID:umI+SjPW0
***
昼の三時頃、二人は温泉街に到着した。
うっすらと硫黄の匂いが漂うその街には多くのお土産屋がならんでいる。
シカマル「おお……なんかすげえな……///」
テマリ「来てよかったろ! 誰のおかげ? そう! わ・た・し! ///」
よほど嬉しいのだろう。
いつもクールで姉御肌のテマリが今日は随分とはしゃぐ。
シカマル「へいへい、テマリ様のおかげ、おかげ」
テマリ「なんだよ、もっと崇めろよ!」
何だか可笑しくなってきて、2人ともついつい笑ってしまう。
今日は最高の一日になりそうだ……。
シカマルはそう感じた。

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 02:54:32.96 ID:umI+SjPW0
***
そんな2人を、カンクロウは温泉宿のベランダから双眼鏡で覗いていた。
カンクロウ「ククク……最高にいたたまれない一日にしてやるじゃーん……」
例によって、隈取がいやらしくぐにゃりと曲がる。
踏まれても踏まれても雑草のようにしぶとく生きる、不屈の男、カンクロウ。
彼は今、五代目風影が砂爆葬送したい奴ランキングの第一位を独走していた。
ナルト「なぁ、そろそろ俺らも温泉に行くってばよ!」
シノ「ああ、そのために来たようなものだからな……」
リー「あ、ちょっと待ってください! 今ちょうど罰ゲームがネジに当たりましたから!」
ネジ「クッ……白眼を使えば良かった……」
キバ「へへッ! ちゃんとチンコにマジックで顔描けよ!」
カンクロウの後ろで勝手に盛り上がっている木の葉の忍達。
バッグにポテチやらウノやらを詰めまくって、この温泉街に意気揚々とやって来たのだ。
チョウジ「それにしても温泉旅行に僕たちみんな連れてってくれるなんて、カンクロウ、すごい太っ腹だよね」
チョウジの賛辞を聞きながら、カンクロウはニヤリと笑う。
カンクロウ「まあな……。俺は金は好きだが、復讐のためなら惜しみなく使う……そんな男じゃん……」
チョウジ「?」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 03:21:45.63 ID:umI+SjPW0
***
チェックインを済ませて、部屋に入る2人。
そこまで広くもないが、小奇麗な和室だった。
畳はまだ新品そのものと言った感じで、イグサのいい匂いがする。
テマリ「おお! なんか旅行してる感がすごく高まるな!」
シカマルは畳にゴロンゴロンと転がる。
シカマル「うへへ……俺、実はこの新しい畳の匂いが好きなんだ……///」
ニヘラニヘラと笑うシカマル。
いつもの切れ者軍師の面影はどこにもなかった。
テマリ「気持ち悪い顔で笑いやがって……。ま、その気持ち、分からなくもないけどな///」
そう言ってテマリも転がってみる。
いつもと違う空間、匂い、そして不思議な高揚感。
2人は存分に部屋を満喫した。

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 03:40:36.15 ID:umI+SjPW0
テマリ「私は何度も風呂に浸かりたい派だからな。とりあえず夕飯までに二回は行くぞ!」
備え付けの浴衣を引っ張り出しながらテマリはウキウキとしている。
シカマル「近くの足湯も気になるところだよな」
テマリ「ああ! じゃあ今から一ッ風呂、ンで足湯巡りしながら温泉街散策して、それから二回目だな」
シカマル「ちなみにここは全部混浴らしいぜ」
テマリ「そ、そんなわけないだろ、この馬鹿! ///」
シカマル「へへッ冗談だよ、冗談!」
テマリをからかいながら、「お先ッ!」と言って走り出す。
テマリ「あ! 待てッ!///」
走りながら、今日は全然『らしくねえな』と思った。
自分らしさが全くない。
いつもめんどくせーめんどくせーと言ってる俺が、わざと面倒で馬鹿げてることをやりたがっている。
でも……たまにはこんなのもいいじゃねえか……。

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 04:09:41.54 ID:umI+SjPW0
***
カポーン……。
立ち込める湯気のなかで桶の音が響く。
シカマル「ふぃーー……」
ついつい声が漏れる。
ちょいと熱いくらいの湯が、痛む体の節々を癒してくれる。
シカマル「マジで来てよかったぜ……」
パシャッパシャッと顔に湯をかけると、外気で冷たくなった頬や鼻の頭からじんわりと温かさが伝わってきた。
景色も申し分なく、広大な露天風呂からは山々が一望できる。
シカマル「おーい、テマリー! そっちはどうだー!? 気持ちいーかー!?」
高い塀越しに、女湯にいるテマリに向かってわざと声を張り上げてみる。
クスクス……。
案の定、塀の向こうで多くの笑い声が聞こえた。
テマリ「ちょ! 恥ずかしいだろ!? 人がいるんだぞッ!! ///」
テマリの裏返りそうな声が返って来る。
シカマル「構うこたーねえ! どうせ二度と会わない人たちなんだ! それに周り気にして恥ずかしがってちゃ、夜に何もできねえよ!」
ドッ!
女湯の方で大きな笑い声が起こった。
テマリ「ば、馬鹿! お前何言ってんだ!! ///」
シカマルの周りにいた爺さんたちも「やるねえ兄ちゃん!」とか「若いもんはそうでなくちゃ!」と楽しそうにしている。
シカマルは照れながら「へへッ、どうも……」と返した。

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 04:14:24.20 ID:umI+SjPW0
まったく今日の俺はどうかしてる。
だが、問題ねえ。
本当にもう二度と会わない人たちばかりなんだーー。
ひゃっほおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
突如、聞き覚えのある雄叫びが男湯に木霊した。
シカマル「!?」
ダダダダッと勢いよく駆けてきたキバがダイナミックに風呂に飛び込む。
ざっぱあああああああああああああああんッ!!!!!!!
舞い上がる水しぶき。
凍り付くシカマル。

32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 04:35:36.99 ID:dlETVj7DO
いかん、オナロウを応援したくなってきた

39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 10:21:18.94 ID:uI9RkidmO
よし、今日はオナロウの応援だ!

44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 20:20:21.59 ID:umI+SjPW0
「2ばーんッ!」
それに続いてナルトが飛び込む。ダイブの衝撃で周りの老人の顔にビチチと湯が飛び散る。
シカマル「」
「温泉で走ってはいけない……。なぜなら滑って転ぶとたんこぶができるからだ……」
悠々と入ってくるシノ。
ブーーーーーーーーンブンブンブンブン!!!!!!!!
股間には大量の蟲がモザイク代わりに飛び交っていた。
シカマル「」
チョウジ「わあ! 凄く広い露天風呂だね〜」
のっしのっしと効果音が聞こえてきそうなチョウジ。
肉塊が歩いているといった感じだ。
シカマル「」
リー「僕の陰茎の長さは平均男性のソレの0.5倍ですよ!」
湯加減を見ながら自嘲気味に笑うリー。
その引き締まった体に、一部の中年から歓声があがる。
シカマル「」
ネジ「白眼ほど温泉で役立つものはない」
勃起状態のネジ。
先ほどの罰ゲームで、鬼頭に日向ヒナタの似顔絵が描いてある。
シカマル「」

45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 20:32:36.17 ID:umI+SjPW0
ナルト「あれ? シカマルがいるってばよ」
固まっているシカマルをナルトが見つけた。
シカマルは嫌な汗がダラダラと体中から吹き出すのを感じた。
キバ「奇遇だな。お前も誘おうとしたらお前んちのおばさん、どっかに出かけたって言ってたから仕方ねえと思ってたのに……。まさか出会うとはよ」
リー「僕たちの絆の深さがよく分かりますね!」
チョウジ「シカマルもいると、何だかいのを仲間はずれにしたみたいで悪いなあ……」
シノ「お前にもこのモザイク用の蟲を分けてやろう……」
ネジ「白眼ッ!!」
シカマル(嘘だろおおおおおおおおおおおおッ!?)

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 20:43:33.89 ID:umI+SjPW0
人生でこれほど仲間たちに会いたくない日はなかった。
テマリとの楽しい温泉旅行が今、音を立てて崩れ始める。
そして唖然とするシカマルに追い打ちをかけるように女湯から声が響く。
テマリ「だだだ、だいたい夜ってシカマルッ! こ、こっちはこここ、心の準備がッ!! ///」
シカマル「」
ナルト「ん? シカマル、女湯に知り合いでもいるのか?」
完全に詰んだ……。
シカマルは自分の運命を呪った。

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/22(土) 20:57:52.31 ID:umI+SjPW0
***
テマリ「おい、シカマルッ!? 聞いているのかッ!? ///」
シカマルがそんな最悪な状況に立たされているとはつゆ知らず、女湯にいるテマリは『シカマル』を連呼していた。
さっきから呼びかけても反応がない。
テマリ「お、おい、シカマル……?」
どうしたのだろうか……?
訝しむテマリ。
ーーしかし、テマリも3秒後には地獄に突き落とされる運命にあった。
カンクロウ「なかなかいい温泉じゃん?」
よく見知った声が男湯の方から聞こえる……。
こ、この声は……。
まさか……ッ!!
カンクロウ「ついて来て正解だったろ?」
リー「本当にありがとうございます、カンクロウくんッ!」
か、かかッ! かかかかッ!!
カンクロウッ!!?

48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/22(土) 21:03:17.62 ID:dlETVj7DO
来たかオナロウ!