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三代目「ナルトはお前に任せる」
Part8


93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 16:45:39.54 ID:7lPhb1eE0
自来也「…サスケはどうして残る気になったんだ?」
サスケ「……あの日の真実を知っちまったからな…。イタチへの復讐だけが目的だったてのによ。……で、何を目標にしたらいいか考えてたら、一族の復興なんてのが頭を掠めたんだ」
自来也「…お前にも話した通り、ダンゾウは写輪眼をストックしてやがったんだ。そういうお前の血を狙う奴は、まだ里の中にもいるかもしれないんだぞ」
サスケ「ああ、分かってるぜ。だけどよ、うちはの生き残りは俺とイタチだけだし、少しでも早くアイツが帰って来れるよう俺が居場所になってやりてぇんだ」
ナルト「……いつになく素直じゃねぇの。サスケちゃんよぉ」
自来也「お前も少し見習った方がいいな」
ナルト「……」
自来也「全く…綱手がお前達のために努力してるってのに、せっかちな奴らだのぉ」
サクラ「……ナルトと先生も里に残ってくれませんか?そうしたらきっと、もっと心強いと思うの…」
自来也「ワシは小説のネタ探しをしないといけないからな。すぐ出発せにゃならん。ナルトはどうする?」
ナルト「はぁ?俺は最初からこんな里に戻る気はねぇよ。……どんなに火影様にご尽力頂いた所で、人柱力への差別は無くならねぇだろ」
自来也「そうか、そんなにワシと旅がしたいか。案外可愛い奴だのぉ、お前」
ナルト「バッカじゃねぇの。金輪際アンタのお守りなんてしてやらなくてもいいんだぜ」
自来也「やっぱり全然可愛いくないな」
ナルト「……んな事より、アイツの話はしといた方がいいんじゃねーの」
自来也「……そうなるか…。せっかく綱手まで口止めしてたんだがな…」
サスケ「…なんの事だ。話すならさっさと話せ」
サクラ「何かマズイ話なの…?」
自来也「……そうだのぉ。…仕方がないか……」

94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 17:15:34.60 ID:7lPhb1eE0
ーーーーー
サクラ「えっ……!じゃあ、ナルトがカカシ先生を殺したっていうのは……」
ナルト「嘘に決まってんだろ。縛られてる上に相手が上忍で勝てる訳ねぇじゃねーか」
サスケ「チッ…!なんで隠してやがったんだ」
自来也「わざわざ狂ったフリまでしたんだ。お前らに負い目に思って欲しくなかったんだろうと、ワシは思ってのぉ」
サクラ「そんな……」
サスケ「……」
自来也「最期の最期まで演技をしてたらしいぞ。お前達の事を本当に助けたかったんだろうな」
サクラ「でも…どうして私まで…。絶対私の事恨んでると思ったのに……」
自来也「……それは、サクラに向くべき感情じゃないからのぉ。サクラの事は大切な仲間だと思っていたはずだ。当然、ナルトとサスケもな」
サクラ「……」
サスケ「……」
ナルト「……」
自来也「ナルトは知ってるだろうが、カカシから手紙を預かっててのぉ。どうしてもお前達に伝えたかった言葉があるんだそうだ」ガサッ
三人「……」ピラッ
『……私の友人に貰った言葉なのですが、私からは口が裂けても言えませんので、自来也様に託す事にします。』
三人「……」
『「忍者の世界でルールや掟を破る奴はクズ呼ばわりされる。けどな、仲間を大切にしない奴はそれ以上のクズだ。」』
三人「……!」
『偉そうに差し出がましい真似をして申し訳ありません。自来也様なら私が伝えられる以上の事を教えられるでしょう。ナルトとサスケとサクラの事をどうか守ってあげて下さい。』
ナルト「……ケッ…綺麗事を……」
サクラ「…言いたいなら自分の口で言えばいいのよ……!」
サスケ「バカヤローが……」
自来也「……これでお前達に隠してる事は無くなった訳だ。アイツの意志を汲みたいんなら、自分達の犠牲になったなんて思うなよ」
サクラ「……」
サスケ「……」
ナルト「……」

95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 19:10:10.68 ID:7lPhb1eE0
自来也「さーて、ワシらはそろそろ出発することにしようかのぉ」
ナルト「……お前ら、マジで里に残る気なのかよ」
サクラ「…うん。私の手料理を食べさせてあげられなくて残念だわ」
ナルト「残念な要素が一つも見当たらねぇんだけど。サスケちゃんは、本当に一人でやっていけんのかぁ?」
サスケ「フン、テメェの面を見なくて済むと思うと清々するぜ」
ナルト「ケッ、言うようになったじゃねぇかよ。最初は俺にビビってたクセに。まさか今なら俺に勝てるとでも思ってんのか?」
サスケ「俺は一度もお前より劣ってると思った事はねぇよ」
ナルト「あぁ?やんのかコノヤロー!」
サスケ「あぁやってやるよ!テメェのそのふざけた面をぶちのめしてやる!」
ナルト「はぁ?テメェなんかじゃ、俺の顔に傷一つつける事すら出来やしねぇよ!」
自来也「いい加減にしろっての!周囲の目が痛いだろうが」
サクラ「それはその眼鏡のせいですよ!いくらなんでもダサすぎます」
自来也「サ…サクラまで…………」
サクラ「ほら、二人とも喧嘩するならお弁当持たせるわよ」スッ
ナルト「ふざけんな!どっから出しやがったんだってばよ!」
サスケ「おいナルト…ここはいったん休戦にしようぜ……」
ナルト「チッ…仕方ねぇな……」
サクラ「フン、何よ。……いつか美味しい料理を食べさせてあげるんだから…」

96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/19(火) 19:11:05.36 ID:7lPhb1eE0
自来也「おーい、日暮れまでには宿場町に戻りたいんだがのぉ…」
ナルト「わーかってるよ!行きゃいいんだろ行きゃあ!」
サスケ「……ナルト」
ナルト「あ?」
サスケ「人柱力だなんて関係ねぇ、必ず帰って来いよ。その時に決着つけてやる」
ナルト「……」
サクラ「そうよ。アンタが人柱力だって差別されるなら、私がアンタを守れるようになってあげるから」
ナルト「ケッ……女に守って貰うほど落ちぶれちゃいねぇよ」スタスタ
…ピタッ
ナルト「……頑張れよ」
サクラ「……!」
サスケ「フン……」
スタスタ
自来也「じゃあ、元気でな!」
サクラ「たまには顔出して下さいねー!」
サスケ「その眼鏡はかけてくんじゃねーぞ!」
自来也「なっ……!」
ナルト「おい、アイツらのこと火影に話し通さなくて良かったのか?」
自来也「ワシが間に入らなくても、綱手なら何とかしてくれるはずだのぉ……」カチャッ
ナルト「やっと外したのかよ。自覚すんの遅すぎだろ」
自来也「うるさい!お前なんかにこの眼鏡の良さが分かってたまるか!」
ナルト「本気で良いと思ってたのか?そんなんだから小説もクソつまんねーんだってばよ」
自来也「あぁん?ワシの小説は他国でもバカ売れなんだぞ。内容が複雑すぎてお子様には理解できないだろうがな」
ナルト「あんなエロ駄洒落しか書いてないような本が売れるわけねぇだろ」
自来也「お前……螺旋丸を食らいたいようだのぉ」
ナルト「俺の親父の術で俺を脅すんですか。そーですか」
自来也「うっ…お前なんか大嫌いだ!バーカ!」
ナルト「何才児なんだよ、このオッサンは……ったく」

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:08:08.99 ID:ImjXMyjD0
ー三年後ー
シズネ「サクラ、綱手様がアナタの事を呼んでたわよ」
サクラ「師匠がですか?なんだろう…また怒られるのかな…」
シズネ「多分違うと思うけど…ま、行ってみてのお楽しみね」
サクラ「お楽しみ…?」
スタスタ
コンコン
綱手「入れ」
ガチャ
サクラ「失礼します」
綱手「おお、待っていたぞ」
サクラ「あれ、サスケ君も呼ばれてたの?」
サスケ「じゃなきゃ、ここにいねぇよ」
サイ「僕の事は無視ですか。傷ついちゃうな」
サクラ「感情は無いんじゃなかったっけ?」
サイ「…嫌な人ですね。せっかく努力してるのに」
サクラ「私をブス呼ばわりした罪は、それだけ重いってことよ」
サスケ「ククク……」
サクラ「ちょっと、笑う所じゃないんだけど!」
綱手「ゴホンッ!あー、話しに入っても良いかな?」
サクラ「すいませんでした…」
サイ「やーい」
サクラ「……」バキッ
サイ「ぐふっ…」
綱手「今日はお前らにある人達を出迎えて欲しい」
サスケ「要人か?」
綱手「要人っちゃ、要人だが……。お前らのよく知る人物だよ」
サイ「誰だろう…」
綱手「ああ、サイは抜きにしてな」
サイ「……」ぐすっ
サクラ「一体誰なんですか?勿体ぶらずに教えて下さい」
綱手「それは……」

100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:09:05.37 ID:ImjXMyjD0
スタスタ
自来也「久しぶりの里だからってハシャギ過ぎるなよ?」
ナルト「それはエロ仙人の方だろ。別にあんな里に思い入れなんかねぇってばよ」
自来也「サスケとサクラがいるだろう。楽しみにし過ぎて昨日は眠れなかったんじゃないか?」
ナルト「…………そうだな」
自来也「なっ……!何が起きたんだ今!槍でも降ってくるのか!?」
ナルト「おい…九尾化してシバき倒すぞ」
自来也「ほー。お前の親父が、お前を信じて託した力を脅しに使うのか」
ナルト「やっと言い返せて良かったな」
自来也「この…クソ生意気な弟子め!」
ナルト「アホな師匠よりマシだろ」
サクラ「……ナルト?」
ピタッ
サスケ「遅かったじゃねぇかよ、ウスラトンカチ」
ナルト「お前ら…」
サクラ「お帰り、ナルト」

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:11:14.80 ID:ImjXMyjD0
サクラ「もう、ずっと待ってたのよ?」
ナルト「……別に、待っててくれなんて頼んだ覚えはねぇってばよ、バーカ」
サクラ「うっわ、感動の再会が台無しだわ」
サスケ「相変わらず嫌なヤローだな。だが、これで決着がつけられそうだぜ」
ナルト「ケッ、お前には負けねぇよ」
サスケ「どうだかな。こっちだって三年間ぼーっとしてた訳じゃねぇんだ」
ナルト「そうかよ…そんなにボコボコにされてぇなら今ここで」
サイ「君が噂のナルト君だね。サスケとサクラから話は聞いてるよ」ズイッ
ナルト「おい、なんだこのモヤシは」
サスケ「お前の穴埋めだ。お前が帰って来たから用済みだな」
サクラ「そもそもこの場にいるのもおかしいわね。もう帰っていいわよ」
サイ「君達……僕も怒ってみたりしてもいいんだよ?」
自来也「…おい、お前ら!なぜワシは完全に無視なんだ!」
サクラ「ああ、先生!眼鏡かけてないから誰だか分からなかったわ」
自来也「容赦なく古傷を抉るのはやめろ!」
サスケ「そんな事より、イチャイチャシリーズの新作はまだなのか?」
ナルト「おまっ……あんなクソつまんねー本読んでんのかよ…!アッハッハッハッ!」
自来也「そういう問題じゃないだろ!あれは18禁だぞ…」
サスケ「俺じゃねぇ、兄貴が楽しみにしてんだよ」
サクラ「イタチさんって変わってるのね……」
サイ「僕も読んでるけどね」
ナルト「ボソッとバカアピールしてんじゃねぇよ」
サイ「やだなぁ、冗談だよ。ははは」
ナルト「なんだコイツ…気持ち悪ぃな」
サイ「うぅ……どうしたらいいんだ……」
サクラ「で、新作はまだなんですか?」
サスケ「お前がそんな冗談を言うとはな…」
サクラ「違うわよ。カカシ先生のお墓に持っていってあげようと思ってね」
ナルト「やっと墓立てたのか。じゃあ小便かけにいかねぇとな」
自来也「本当に素直じゃないのぉ…お前」

102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:12:07.72 ID:ImjXMyjD0
ナルト「あれ?アイツあんな下らねぇ本読んでたっけ?」
サクラ「私達の前では経済学とか読んでたけど、ずっとファンだったみたいよ。目撃証言が多数あがったわ」
ナルト「マジかよ…ただのむっつりスケベじゃねぇか!アッハッハッハッ!」
自来也「カカシの分なら用意してあるぞ。イタチが読んでいるとは知らなかったがのぉ…」
サスケ「兄貴の事は気にしなくていい。こんなところでいつまでも突っ立ってるより、ラーメンでも食いに行こうぜ」
自来也「この流れでラーメンってお前…」
サスケ「俺は腹が減ったんだよ」
自来也「…この三年で一体何があったんだ」
ナルト「まぁ、墓参りなんていつでも行けるしな。そんなつまんねぇ事よりラーメン食いに行った方がマシだ」
サクラ「えー、外食するくらいなら私が何か作ってあげるわよ」
ナルト「はぁ?ふざけんなよ。あんなの食いもんじゃねぇだろ」
サイ「何言ってるんだい?サクラは料理だけは上手いじゃないか」
サクラ「……」バキッ
サイ「ぐっ…誉めたのに…」
ナルト「…コイツ、味覚がどうかしてんのか?」
サスケ「いや、本当に食えるもん作れるようになったんだよ」
ナルト「嘘だろ…!?すげぇってばよ!サクラちゃん!」
サクラ「……アンタ信じてないわね。いいわ、今から作ってあげる」ガシッ
ナルト「ゲッ!なんつー馬鹿力だ…!逃げらんねぇ…!!」
自来也「じゃ、ワシは綱手に会ってこないとな…」
サクラ「逃がしませんよ!」ガシッ
自来也「やめろー!助けてくれサスケ!」
サスケ「だから…心配する必要はねぇんだよ。早く行こうぜ」スタスタ
サイ「そうですね。僕も楽しみだな」スタスタ
サクラ「アンタは来なくていいわよ」
サイ「……」ぐすっ
サクラ「冗談よ。みんなで行きましょう!」ズルズル
自来也「カカシ…悪いな…本は持っていけそうにないのぉ…」
ナルト「おい、諦めてんじゃねぇよ!離せってばよチクショー!!」
終わり

103 : ◆aTPuZgTcsQ :2013/03/20(水) 00:15:27.35 ID:ImjXMyjD0
これで本当に終わりです。
読んでくださった皆様、レスをくれた皆様、本当にありがとうございました!
質問があれば答えます。

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:17:21.51 ID:QL9Z3/gio
乙。良い話だった

105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:25:53.20 ID:u+Ix2tXio

ナルト辺りは暗殺の訓練のお陰で原作より初期スペ高かったりするん?

106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:35:38.08 ID:ImjXMyjD0
>>105
ナルトだけは三代目に鍛えられたって事でかなり強い設定ですはの。
でも上忍のなかでも弱い奴に何とか勝てる程度なので、カカシとアスマは無理でした

107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:38:26.45 ID:z2S4XXq+o
サイ不憫すぎワロタ


108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:47:22.35 ID:ImjXMyjD0
乙嬉しいです!ありがとうございます!
少しお聞きしたいのですが、>>63ってやっぱり読みづらかったですか?
あと花の件とか、どうしても気になってしまうので答えて頂けると嬉しいです。

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 00:54:45.70 ID:gmiU3UFa0
うむ、面白かったよ
こっちの方が忍者っぽいな

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 04:04:46.17 ID:GIs6ttte0
おもしろかったですよ。

111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/20(水) 12:36:05.66 ID:FsPJQnqho

カカシのおかげで問題が丸々解決しとるな