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男娼「身請けしてくんない?」 少女「そんなお金ないですね」
Part6


131 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:29:58 ID:vAP
男娼「はい、詰み」パチン
店主「…げ」
男娼「よっわいね、ほんと」
店主「うーん…。もう一回。もう一回だ」ジャラ
男娼「はあ?もうやだよ。疲れた」
店主「そんなこと言うなって!なあー!」
男娼「…はぁ…」
ジャリ
男娼「…ん」
男娼(あれ、あの女)
「…」フラ
男娼(…何やってんだ、あいつ。こんな夜中に)
店主「よっしゃ、今度は何賭ける?俺は…」
男娼「ごめん、散歩してくる」
店主「は?」
男娼「…」ダッ
店主「おいちょ、男娼!?」

132 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:33:47 ID:vAP
男娼「はぁ、はぁ」
男娼(やばい、見失った)
男娼(気のせい、だったのか?いや。絶対違う)
男娼(…なんで、こんな所に)
男娼(勘が当たってるなら、きっとあいつは…)
男娼(街道での個人の身売りは禁止、だもんな。だとしたら裏道か)ダッ
男娼「はぁ、はあ」タタ
……


133 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:38:40 ID:vAP
ポツ
少女(…あ)
ポツ ポツ
少女(雨だ)
サアア…
少女「…」
「おにいさん、遊んでいかない?」
「いいじゃないの、ねぇ〜」
少女(…吐き気、する)
「…おい」
少女「…は」
男「あんた、いくらだ」
少女「…」ス
男「それくらいでいいのか?」
少女「…」コクン
男「分かった。買おう」グイ
少女(…待ってて、弟。姉ちゃんが、あんたを助けるから)
「…いやいや、それちょっと安すぎじゃない?」
少女「…え」
男娼「安いでしょー。それじゃ鉄砲女郎と変わんないじゃん」

134 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:45:25 ID:vAP
男「なんだ?おめぇ」
男娼「通りすがりの色男ですが」
男「はぁ?」
男娼「ちょっとおじさん、これ正規の値段から随分と外れてるでしょ」
男娼「むらむらすんのは分かるけどさあ、ちゃんと相応のお金は用意して色町においでよ。遊びのやり方、もっかい勉強してきな」
少女「…」
男「な、てめっ…」
男娼「僕、3倍出すけど」
男「はぁあ!?」
男娼「その値段の3倍であんたを買う。あっち行って、ほら」
男「ああ!?てめえさっきからデカい口…」
男娼「あんたは別の女で済ませなよ。ケチ助平」
「…なにー?喧嘩ー?」
「あはは、女郎巡ってんのか?」
クスクス
男「…ちっ」
男「…はん、いいぜ。そんな汚い女くれてやる」
男娼「…」ギロ
男「…っ」ジリ
男娼「行くよ、ほら」
少女「…」

135 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:50:49 ID:vAP
男娼「あーあー。恰好わるいのー」クスクス
男娼「いるんだよねえ、ああいう遊び分かってない無粋な変態がさあ」
少女「…」
男娼「…君、びしょ濡れだね」
少女「…」
男娼「服もヨレてるし、髪もぼさぼさだし。よく買われたもんだ」
少女「…邪魔、しないでよ」
男娼「邪魔?」
少女「折角、お客がついたのに。…邪魔しないで」
男娼「は?何言ってんの?客は僕に変更になったんですけど?」
男娼「ほら、お金。僕が君を買った。分かる?」スッ
少女「…っ」ギッ
少女「馬鹿にしないでよ!何であんたに…っ」
男娼「…はっ」
男娼「小娘が大した覚悟もないのに、身売りしてどうすんの?」
少女「覚悟なら、ある!」
男娼「じゃあ客選べる身分でもないだろ。偉そうな口叩くな、素人が」
少女「…っ」
男娼「もう、濡れちゃうから早く行こう。めんどい」グイ

136 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)17:56:15 ID:vAP
店主「はい、では良い夜を」
女「ねえ店主さん、男娼は今日入ってないのぉ?」
店主「悪いね、あいつ今日は風邪でして…」
男娼「ただいまー」
店主「」ブホ
女「あっ、男娼っ…!…て、え」
男娼「やっぱ今日働く。お客さんついた」
少女「やめろ、離せ!変態!死ねぇええ!!」
店主「…」パチクリ
男娼「暴れるなって。もう諦めなよー」
少女「やだ!帰る!やだああ!」
店主「お、おい。お前」
男娼「はいこれお金。彼女が今日はお客さんだから。じゃ、そういうことで」ヒョイ
少女「やあああああ!店主、さん!助けっ…!」
店主「楽しい夜を〜」ヒラヒラ
少女「……!!」
店主「…あの子案外羽振りいいんだな」ホクホク
女「い、嫌がってるように見えたけど?」
店主「そういう…そういう性癖なんじゃない?」ホクホク
女「…」

137 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)18:01:55 ID:vAP
男娼「はい、入って」ググググ
少女「やだ。絶対、やだ!」ググググ
男娼「分かってないなあ、君。僕は君を買ったんだよ。高額で、しかもここの座敷代まで払って」ググググ
少女「あんただけは嫌!ぜっっったい!!」ググググ
男娼「だーかーら、客を選べない隠した娼婦が大きい口叩くな。おらっ」ブン
少女「や、うわっ…!」ドサ
バタン
少女「……っ」
男娼「はあ、疲れた」
少女「…死ねっ…」
男娼「とりあえずお風呂入ろう。君を担いで来て汗かいたし。君は君でびしょぬれだし」
少女「嫌」
男娼「拒否権ないよ。契約成立したもん」

138 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)18:07:20 ID:vAP
男娼「ほらほら、洗ってあげるから怖い顔しないの」
少女「触らないでよっ!」バシ
男娼「えーどうして。僕がここまで積極的にしてやってるのに」
少女「…っ」ジリ
男娼「…はぁ。そんなに僕が嫌いなの?傷つくんだけど」
少女「…」ジリ
男娼「分かった。お風呂は君一人で使っていいよ。僕は体拭くだけで良い」
少女「…い、嫌」
男娼「どろどろで座敷汚されるのも嫌なの!はよ行け!」
少女「…っ」
男娼「何もしない。絶対。神に誓って」
少女「…」カチャ
男娼「ごゆっくり」
バタン
男娼「…はぁ」

139 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)18:13:31 ID:vAP
少女(…くそ)
少女(何でこんなことに)
少女(あいつだけは、本当に無理。知り合いだし、性格最悪だし)
少女(知らない人だったら、きっと割り切れてたのに…)
ザバ
少女(…)
少女(選ぶ権利なんかないか)
少女(…モノみたいだな、娼婦って)
少女(…)
少女(あいつも?)
少女「……」
少女(…あ)
少女(…手、震えてる)
少女(ああ、そっか)
少女(あの男の人に声、かけられたとき)
少女(…本当は、めちゃくちゃ怖かったんだ)

140 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)18:19:42 ID:vAP
少女「…」
男娼「早かったね」
少女「な、なんで上、着てないんですか」
男娼「君が風呂場を占領してたせいなんですけど」ゴシ
少女「…すみません」
男娼「あはは。なんか、落ち着いたみたいだね」
少女「…」
男娼「よいしょ」パサ
男娼「はぁ、すっきりした」
少女「…」
男娼「何つったってんの?こっち来なよ」
少女「…は、あ」
男娼「座って」
少女「…」スト
男娼「…それ、似合ってるね」
少女「は?」
男娼「その夜着。店のなんだけど、大きさもあってるし。似合ってる」
少女「…」
男娼「なにその顔」
少女「なんでもないです(よくこんなサラっと恥ずかしいこと言えるよなー…)」

141 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)18:24:29 ID:eI0
バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・) バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄ ̄
 
  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/
 
    ; '  ;
     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
 ( ⊃ ⊃/ ̄ ̄ ̄/
  ̄ ̄\/___/ ̄ ̄
 
       /\
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     ゜∵|/
  (ノ・ω・)ノ
  /  /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 
ポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチ
ポチ (∩`・ω・) ポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/
    /_/ ̄ ̄ ̄ ̄

142 :名無しさん@おーぷん :2015/05/23(土)21:28:22 ID:U7v
紫煙

143 :名無しさん@おーぷん :2015/05/24(日)13:44:00 ID:N8U
あげる

144 :名無しさん@おーぷん :2015/05/24(日)14:04:50 ID:2Iv
続きをください

145 :名無しさん@おーぷん :2015/05/24(日)14:55:55 ID:hk7
待ってる

146 :名無しさん@おーぷん :2015/05/24(日)15:32:02 ID:s9K
少女(…結構広い部屋なんだな。改めてみると)
少女(…ベッドでか)
少女(…)
男娼「どこ見てるの?」
少女「!い、いえ」
男娼「…んで」
少女「はい」
男娼「あんな所でなにしてたの?」
少女「…」
男娼「いや、意地の悪い質問だね。やってたことは大体想像つくよ、けど」
少女「…あなたに話すことではない、です」
男娼「…」
男娼「弟のこと?」
少女「…」ギュ
男娼「ははあ、図星だね」ニマ
少女「あなたには…関係ありません」
男娼「あるさ」
少女「ど、どうして」
男娼「だって君は僕の身請け人だもの。関係大有りだよ」

147 :名無しさん@おーぷん :2015/05/24(日)15:36:38 ID:s9K
少女「あのですね、私はあなたを身請けするつもりは」
男娼「弟がどうかしたの?何かあった?」
少女「…き、聞いてます?」
男娼「その話はまあ置いとこうよ。あのガキどうしちゃったの。発作?」
少女「…」
男娼「まあ、君が僕のことを快く思っていないのは知っているけれど」
男娼「一人で抱え込むよりは、誰でもいいから話す方がいい。幾分楽になる」
男娼「僕ね、君のことがどうしようもなく気になるんだよ」
少女「…ど、どうしてです」
男娼「んー」
男娼「よく分からない。けど、気になる」
少女「はあ…」
男娼「話してくれないかな?」
少女(…掴めない男の人だ。この間までは死ねば良いって思ってたのに)
少女(なんか、友人と喋ってるみたいな感覚にすら陥るんだから)
少女「…」
少女「弟が」