男娼「身請けしてくんない?」 少女「そんなお金ないですね」
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Part19
395 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:17:44 ID:
WsG
令嬢「どう、して…」
男娼「…はぁ」フラ
少女「あ、男娼さんっ」バッ
男娼「…やっぱ、今日はキツいです。お嬢…。また、今度にしてくれませんか?」
令嬢「…!」
男娼「お願い…します」
少女「青年さん、彼を部屋に。店主さん、氷と桶に水を」
青年「え、ええ」
令嬢「…な」
令嬢「…」
男娼「…」ハァ
令嬢「わか、ったわよ。…今日は帰る」
少女「ありがとうございます。申し訳ありませんでした」ペコ
令嬢「…っ」
バン
少女「…」
男娼「…ふふ、君…。恰好、良かったよ」
少女「…やっちゃった」
396 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:21:17 ID:
WsG
店主「ああ、やってくれたな」
青年「くれたわね」
少女「本当…ごめんなさいぃ…」
男娼「彼女を責めないで。…お願い」
青年「…いいから、あんたは部屋で寝ろ!」グイ
男娼「…」
少女「…うう…」
男娼「何泣きそうになってるのさ」
少女「だって、私…あなたの身請け人に暴言を」
男娼「…」
男娼「いいんだ、別に」
少女「全然良くないでしょう…!」
青年「ほら、行くわよ」
男娼「…」
少女「…」
397 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:21:57 ID:nR5
支援!!
398 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:24:48 ID:
WsG
少女「…はぁ」
男娼「72回目」
少女「何が」
男娼「溜息」
少女「そんなにしてましたっけ」
男娼「うん。めっちゃしてる」
少女「うう…」
男娼「僕、本当にすっきりした」
少女「え」
男娼「何か言いたいこと全部君が言ってくれた感じ。すっごく、きもちいい」
少女「…」
男娼「どうなるだろうねえ。彼女、怒ってるかなあ」
少女「かなり」
男娼「でも、まあいいや。どうでも」
少女「…」
男娼「それに、身請け人は君って決めてるし」
少女「また、そんな非現実的な話をー…」
男娼「ますます好きになっちゃったんだもん」
少女「…なんなの…」
399 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:26:31 ID:huc
なんかニヤけてしまう
400 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:28:25 ID:
WsG
少女「あー、私殺されるかな」
男娼「えっ、誰に」
少女「青年さんか店主さん」
男娼「そんなことさせないさ。大丈夫だよー」
少女「…そうでしょうか。はぁ…」
男娼「…何。あの暴言を後悔してるの」
少女「…」
少女「いいえ。だって事実言ったまでですし」
男娼「…」クス
少女「ああでも、怖いのは怖いよ…」ガリガリ
男娼「少女」
少女「は、」
男娼「…」
ギシ
少女「…!」
男娼「…ん。ふ、…はぁ」
少女「あ、…」
男娼「ぷは」
少女「………」ポカン
男娼「しちゃったね」
男娼「キス」
401 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:32:50 ID:
WsG
少女「…」
男娼「はとが鉄砲食らった顔してるけど」
少女「…」
男娼「何、気持ちよすぎて魂抜けちゃった?」
少女「マメ」
男娼「うん?」
少女「鳩が豆鉄砲食らった顔、です」
男娼「…案外冷静じゃないか」
少女「…」
男娼「よいしょ」チュ
少女「……っ、何やってんの!!?」ドン
男娼「あはは、やっと目が覚めたー」
少女「うわああぁあああ!?馬鹿、馬鹿じゃないの!?ねえ!?」バッ
男娼「柔らかかった」
少女「…い、…!?」
男娼「ねえ、もうちょっと大人なやつしない?」
少女「死ね!!」
男娼「酷い…さっきまで物じゃないとか言ってくれてたのに」
少女「…っ」カァ
402 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:36:32 ID:
WsG
少女「あなたって、本当っ…」
男娼「今のはずるかったかなー…。ちゃんと君の許しがあってからが良かったかな、最初は」
男娼「ん、でもしたかったからしょうがないね。うん」
少女「……」
男娼「怒ってるの?」
少女「う…」
男娼「…ごめんね?」
少女「!」カァ
男娼「…許して。君が可愛くって、つい」
少女「おっ、おやすみ、なさいっ!!」
バタン!
男娼「…あはは。本当、可愛い」
403 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:37:48 ID:
WsG
今日はここまでにしときます。支援本当ありがとうございます…
しかし疲れるな。多分もうそろそろ終わります
404 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:38:32 ID:Fr2
お疲れ様です
405 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:38:39 ID:7Jm
>>403
乙。
最後まで頑張れ
406 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:39:00 ID:huc
乙!
完走待ってる
407 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:39:43 ID:VS7
乙!
いやぁワクワクするわ
408 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:41:26 ID:4CP
少女漫画読んでるみたいでニマニマしてる俺キモイwww
イッチ完結頼むで!
ハッピーエンドになるなら月曜のマクロの点数捨ててもいいわ
411 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/30(土)23:41:53 ID:gBa
おつー
漫画かアニメ化してほしいなwww
421 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:42:20 ID:
kbY
少女「…」カチャカチャ
少年「…あ、おはよ。早いねー」
少女「少年、おはよう…。あ、茶碗出してくれる?」
少年「ん。んー…」
少女「どうかした?」
少年「…あのさ」
少年「店主が、ちょっと来いって」
少女「…げぇ…」
……
…
店主「あいつの容態はどうだ?」
少女「まあ、ぼちぼちです。明日には熱も引くと思いますよ」
店主「そうか…」ボリボリ
少女「…」
店主「えー、で、昨日のことなんだが…」
少女「本当に、申し訳ありませんでしたっ」バッ
店主「うお!?」
422 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:43:11 ID:Q80
おはよ。早いねー
423 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:46:18 ID:
kbY
少女「わ、私本当にっこの楼のこととか何も知らないくせに偉そうなこと言ってっ」
店主「顔上げて顔上げて!めっちゃ変な目で見られてる!」
少女「うう…悪気は微塵もなかったんです…」
店主「うん。そりゃあ、分かるよ。男娼を心配して言ってくれたんだろうな」
少女「その通りです…。薬師根性がうずいてしまって…」
店主「んー」ボリボリ
店主「俺は勿論、君が間違ったことをしたとは思ってない。…人道的にはな」
少女「…」
店主「たださあ、その、お客側が…」
少女「ですよ、ねぇ…」
店主「ちょっとやばいんだわ…」
少女「ごめん、なさい…」
店主「うわあああ泣かないでお願いいいい」
424 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:48:18 ID:lHP
今日もよろしく
426 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:50:43 ID:
kbY
少女「…ど、どうしたらいいでしょう。私は」
店主「まあこの場合一番心配なのはあいつの身請け話がパアになることなんだが」
店主「それは、ないらしい。ぞっこんだからな」
少女「…」
店主「ただ、令嬢さんは少女ちゃんが小間使いを辞めるべきだと言ってる」
少女「…!」
店主「圧力をかけてくるかもしれないんだ」
少女「…」ギュ
店主「君も、複雑な事情からこの楼に入ったわけだ」
店主「…」
店主「残酷なことを言うようだが、彼の人生に君は関わるべきでない」
少女「…店主、さん」
店主「それがお互いのためなんだ。あいつは身請けされて安定した人生を送る。君は日常に戻る」
店主「それが一番良いんだ」
少女「…」
427 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:53:28 ID:K0b
えぇぇ別れちゃいやぁー
428 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:55:57 ID:
kbY
少女「…」
店主「青年から聞いた。君に男娼の話をしたって」
少女「は、はい」
店主「知っての通り、あいつは愛を知らない空っぽの男だ」
店主「君が受け止め切れないほど、その空白は大きいと思う」
少女「…」
店主「だから、あいつはもう」
店主「その空白にできるだけ目を背けて、身請け先で暮らしていくしかないんだ」
少女「…希望もなにも持たずに?」
店主「そうだ。彼はいつだって裏切られてきたから」
少女「…」
店主「お願いだ。男娼をこれ以上壊さないでくれ。これ以上期待させないでくれ」
店主「俺は…。そこまで残酷にはなれない。このままが、きっと男娼にとって一番良いんだ…」
少女「…」
少女「私、でも」
少女(…助けたい、の?)
少女(助けられるの?私に?弟も、まだ治ってないのに?お金もないのに?彼を満足させられるの?)
少女(…それほどまで、彼を想い続けていられるの?そもそも、私は彼をどう思ってるの?)
少女「…」
店主「君も、迷っているんだろう」
429 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)08:59:25 ID:
kbY
少女「だって…彼は、彼は」
店主「…」
少女「助けたい…けど、私…」
店主「分かった」
少女「…」
店主「君が彼をどうあれ大事に思ってることは分かる」
店主「だからこそ、これは言うべきだと思う」
少女「言う、べき…?」
店主「ああ。あいつが、この楼に来る前の話だ」
少女「…」
店主「俺とあいつしか知らない話だ。物凄く重たい」
少女「…」
店主「聞くに耐えないかもしれない。けど、君は知る権利がある」
店主「これ以上、自分と彼の人生を壊さないためにも」
少女「…彼に、何が」
店主「男娼は…」
男娼「僕がなに?」
店主「ぎゃあああああああああああああああああああああああああ」
少女「うわあああああああああああああああああああああああああ」
男娼「ちょ、うるさっ」
430 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)09:00:18 ID:Q80
店主いい人
431 :
名無しさん@おーぷん :2015/05/31(日)09:00:48 ID:AwF
俺「にぅぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」