彡(^)(^)「せや! 鏡に向かって話かけたろ!」
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Part4
299 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:51:17 ID:
J1m
───
テク…テク…
彡(゚)(゚)「はあ…」 テクテク
彡(゚)(゚)「変な店やったなぁ……」 テクテク
ジャラ… カチャチャ
彡(゚)(゚)(お隣さん、電気消えてるンゴねぇ。 今日もおらんのやろか) ガチャ
ギィィ…
彡(゚)(゚)「ふぅ……」 シュル…
彡(゚)(゚)「……」
鏡…
彡(゚)(゚)「…」
ギシ…ギシ…
彡(゚)(゚)「鏡……」
300 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:52:10 ID:
J1m
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「……」
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「あのな…ワイ…」
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「今日は……課長が死んで…」
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「警察が…」
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「ワイのことを…」
彡(゚)(゚) |(゚)(゚)ミ
「疑っ……」
彡(゚)(゚) (゚)|(゚)ミ ズュルッ
彡( )( )「ファッ!?」
301 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:52:24 ID:Cax
ひぇっ
302 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:53:18 ID:rjv
怖すぎィ!
303 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:53:33 ID:pAc
ついにこの時が来てしまったか
304 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:53:40 ID:
J1m
(゚)(゚)|ミ ズズ…ズ…
彡( )( )「あ……あ……」 ガクガク
〜〜〜〜
(´・ω・`)『視えるようになる。 色んなもんが、な』
〜〜〜〜
彡( )( )「あ、あ、あいつか…? あいつが言ってたのは…こういうことなんか…!?」
(゚)(゚)|ミ ズズズズ…
彡( )( )「あ……あ……お前が…お前が課長を殺したんやな…鏡に引き込んで…」
ズズ…ズ… ズリュ…
彡( )( )「ワイが…ワイが恨みを込めたから…お前は…ワイの為に…? ワイの…」
ズリュ… ズズ…
彡( )( )(ど、どうし…どうしたらええんや…)
305 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:54:24 ID:Cax
鏡がこわい
306 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:54:29 ID:
J1m
彡;(゚)(゚)「ハッ…」
〜〜〜〜
(´・ω・`)『お前…謝った方がいいかもなぁ』
〜〜〜〜
彡;( )( )「す……す……すまんかったぁ!!」
ズズ…… ピタ
彡;(゚)(゚)「ワイが…ワイが悪かったんや……」
彡(;)(;)「全部お前に押し付けて……ワイは…ワイは自分自身で何とかしようと思っとらんかったんや」
彡(;)(;)「お前に愚痴ばっかりぶつけて…その癖自分では何も行動を起こそうとしない…」
彡(;)(;)「やから、お前が代わりに動いてくれたんやろ?」
「……」
彡(;)(;)「すまんかった…ワイが悪かったんや…お前を都合よく利用しただけやったんや…」
彡(;)(;)「すまん…ほんまにすまん……でも、もうええんや。 もう、お前は動かなくてええんや」
彡(;)(;)「ワイが…自分のことは、自分でなんとかする。 やから、お前はもうええんや」
「……」
ズル… ヒュルッ…
彡(;)(゚)(鏡の中へ引っ込んで行く……)
彡(;)(゚)(すまんかった……全部……全部ワイの弱さが原因やったんや…)
ススッ… シーン…
彡(゚)(゚) | (゚)(゚)ミ
「もう…出て来なくてええで」
307 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:55:25 ID:
J1m
───
(´・ω・`)「ふいー、ハリガネムシのソバはうめぇなぁ」 ズズズズズズ
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「ねーねーたいしょー」
(´・ω・`)「あ?」 ズルズル ウゾゾゾゾ
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「あのおじちゃん、だいじょうぶかなぁ」
(´・ω・`)「あのおじちゃん? ああ、鏡の奴か」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「うん。 ねえ、鏡ってなんなの? 鏡の中にはもうひとりのわたしがいるの?」
(´・ω・`)「さあな…… ただひとつ言えるのは、鏡には魔力があるってことだ」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「魔力?」
(´・ω・`)「ああ、なんせ鏡は三種の神器のひとつだしな。 それに、鏡をご神体として祀ってる神社なんてゴマンとある」
(´-ω-`)「アマテラスを引きずり出し、この世に光をもたらしたのも鏡…そういった聖なる力を持ってるんだよ」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「聖なる力…」
───
彡(゚)(゚)「……」 ゴソゴソ
出社の準備。
彡(゚)(゚) チラ
鏡で確認。
彡(^)(^) ニカッ
今日も良し。
彡(゚)(゚)「ほな、行って来るわ」
鏡の自分に、挨拶。
ガチャ…
彡(^)(^)「ほな、今日も一日頑張るか!」 テクテク…
大家「あら、おはよう」
彡(^)(^)「おはようございますやで!」
308 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:56:02 ID:
J1m
───
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「で、鏡の自分に謝ったから、もうおじちゃんは大丈夫だよね!」
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「どうも、腑に落ちねぇ点がある」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「ふにー?」
(´・ω・`)「あいつ、朝起きたときに手に血が付いてた、つってた。 鏡の自分が動いただけで、そんなこと起こり得るか?」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「…寝てるときにケガしたかもって言ってたー…」
(´・ω・`)「同時に包丁が無くなった。 そんな偶然があるか?」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「……」
(´・ω・`)「それに、あいつが死体を発見したときの状況も変だ」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「?」
(´・ω・`)「あいつ、死体を見つけてすぐに『課長』つったそうだ。 顔が潰れた相手だぞ? すぐに判断付くか?」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「そ、それは課長さんを探しに来たんだし、部屋に人がいたら、当然そう思うよ!」
(´・ω・`)「それに、あいつはすぐに"警察"を呼んだんだ。救急車じゃなくて警察だぞ?」
(´・ω・`)「なんで素人が即座に『死んでる』って判断できんだよ。フツー呼ぶなら救急車だろ?」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「……」
(´・ω・`)「それに、課長とやらの死体も変だ。 腹がメッタ刺しにされていたそうだが…」
(´・ω・`)「鏡人間は頭をカチ割った時点で目的は達してたはずだ。どうしてそこまでする必要がある?」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「……」
(´・ω・`)「答えは簡単だ。 別の奴がヤったんだよ。 そしてそいつは、都合良く忘れちゃいるが…無意識に深層の記憶を思い出してやがるんだ」
309 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:56:44 ID:Cax
ヒョッ
310 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:56:45 ID:
J1m
───
駅
彡(^)(^)「さーて、今日も電車に揺られて通勤…」
彡(゚)(゚)「電車…満員電車…」
彡(´)(`)「大変ンゴねぇ…人が多すぎるんや…」
───
(´・ω・`)「恐らく、鏡の闇の力の部分が出ちまったな」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「闇の力?」
(´・ω・`)「ゲシュタルト崩壊つってな、鏡に向かって『お前は誰だ』と言うと自我が崩壊する、っていう都市伝説がある」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「げしゅたるとほーかい…」
(´・ω・`)「有名な伝説だからググりゃすぐ出る、後で調べろ」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「うん…」
(´・ω・`)「もし、そいつが鏡に向かって『お前は誰だ』っつってたら…そこから緩やかに…無意識のうちに自我が崩壊していったとしたら…」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「……」
(´・ω・`)「そいつは『理性』を失う。 ただ本能のまま、欲求のままに行動する、肉の塊になっちまう」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「欲求…」
(´・ω・`)「産まれたばかりの人間にはな、欲望しか無いんだよ。 成長していくにしたがって、"理性"や"思考"を獲得し、"自我"を作る」
ヘレハ ゚ヮ゚ノ!ヽ「じゃあ……自我がほーかいしちゃったら…」
(´・ω・`)「もう、"欲"しか残らねぇ」
311 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:57:26 ID:
J1m
───
彡(゚)(゚)「嫌やなぁ…こいつらが減ればええのに……」
彡(゚)(゚)「こいつらが死ねば…」
彡( )(゚)「ハッ…ワイは何考えとるんや。 ワイは何を…」
彡( )(゚)「ワイ……? ワイって何や… ワイ… ん? 何が、何、を、何」
彡( )( )「あ、"在る"…確かなモンが在るで……ワイはこいつらを殺したいんや」
ゴソ…
彡( )( )「あ…鞄の底に……」
ズ ル ッ…
彡( )( )「包丁が入っとった…血で汚れとる……あはは…ちょうどええな…あはは…」
───
大家「……」 コンコン
大家「OLさーん、いますかー? あの、悪臭がするって苦情が来ているんですけどー」
大家「OLさーん? 入りますよー?」
ジャラ… ガチャ
ギィィィィィ…
大家「ゲホッ…!? な、何この臭い… OLさん……?」
大家「OLさ…」
グチャ… ビチャ… ぐちょぁ…
312 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:58:01 ID:UOs
ほげっ...
313 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:58:12 ID:
J1m
───
彡( )( )「あ、お前邪魔やで」 ヒュッ
ザシュッ!
男「うっ、ぐお、ぁ、あ゙あ゙ぁあ゙あ゙ぁァァあ゙ぁああ!!?!」 ブシュゥゥウゥッ! ボタ…ボタ…
彡( )( )「お前も邪魔や お前も お前も」
ザシュッ ドシュッ
「いいいぃひぃぃい」「いぃ゙ぃやあ゙あぁ゙ああ゙ぁ!!!」
「さ、殺人鬼だッ!!」 「逃げろぉぉぉおぉぉ!!!」
「助け……」 「あがっ、お゙、」「誰かァァ── ッ!」 「ああ゙あ゙ぁああぁ゙ああ!!」
彡( )( ) シュッ ザシュッ ドシュッ
彡( )( )「あは、はは、は」 ドシュッ ザシュッ
───
(´・ω・`)「だから自分を強く持てっつったんだ」
(´・ω・`)「馬鹿が」 スパー
───
「お、お、お前何なんだよお゙ぉ゙ぉお゙おぉぉ!!!!」
彡( )( )「ワイは……」
彡 ( ● ) ( ● ) ミ
「 ワ イ は 誰 や ?」
完
314 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:59:13 ID:pAc
イッチおつやで…
315 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:59:21 ID:Cax
ひぇー
怖かったけど面白かったで!
お疲れ様です
316 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)02:59:26 ID:Jy1
ヒェッ…
317 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)03:00:05 ID:UOs
おんJにまた一つホラーの花が咲いたな...
乙一
318 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)03:00:56 ID:5DO
今日から鏡みるのやめるわ
319 :
名無しさん@おーぷん :2015/12/27(日)03:02:23 ID:LcS
面白かったわ