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件名『私メリー、あなたの後ろにいるの』 男「メール…だと!?」
Part4


52 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 21:51:58 ID:g4iXBibc
ティロリーン
『はい。
 でも、また怖がられてしま
 うんじゃないか…
 不安で…
 最後に一度だけ…と。  』
男「それで、49日目に送ったのが……僕。」
ティロリーン
『はい。
 あの時あの場所で偶然お見
 かけした携帯にメールした
 んですが…           』
男「そっか……。それが僕でよかったよ。」
ティロリーン
『本当に。
 ありがとう。         』

53 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 21:52:41 ID:g4iXBibc
男「気にしないの。……さてと、そろそろ片付けないと母さんに迷惑かけちゃうかなーー」
 コン コン
 がちゃり
母「ちょっと男、そろそろ閉館時間だから片付けて頂戴。」
男「おっと!うん。今ちょうどやろうと思ってたとこ。」
母「学校の宿題か何か?調べたいことは終わったの?」
男「まぁ、だいたい。」
母「そう、じゃあ早く片しちゃってね。」
男「うん。わかった……。ーーよし!帰ろっか。」
ティロリーン
『はい。
 ありがとうございました。  』

60 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:07:13 ID:g4iXBibc
男「ところでメリーさんってどこに住んでるの?」
ティロリーン
『浮遊霊ですから特に…
 住んでるとかはないかと。
 (* ̄∀ ̄)        』
男「じゃあ寝泊りは?」
ティロリーン
『幽霊は眠らないんです。
 疲れたりもしないので夜は
 ふらふらしてます。   』
男「……今までずっと?」
ティロリーン
『そう…ですね。     』

61 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:07:47 ID:g4iXBibc
男「……うち泊まる?」
ティロリーン
『いいんですか!?
 ヽ(゚∀゚)ノ        』
男「まぁ眠らないんじゃ泊まるも何もないかもしれないけど」
ティロリーン
『女の子を家に引き入れて何
 する気ですか…?
 |ω・`)              』
男「えっ!あ、いや、その……ほら!女の子を外にほっぽり出すのは気が引けるっていうか
  まぁおもてなしも少しは……あ、そっか家族には内緒で、あ、いや内緒っていっても変な意味じゃなくてーー」
ティロリーン
『あの、冗談ですけど…。
 Σ( ̄Д ̄ll)       』

62 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:08:22 ID:g4iXBibc
ティロリーン
『で、本当に伺っても良いん
 ですか?  (。・Д・。)   』
男「もちろんメリーさんがよければだけど。」
ティロリーン
『あ、ええと私の方は大丈夫
 なので、OKなら「いいで
 すよ」と言ってらえません
 か?
 
 お邪魔してもいいですか?』
男「?……いいですよ。」
ティロリーン
『ありがとうございます。 』

63 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:09:08 ID:g4iXBibc
男「うん。……で、なんの儀式?w」
ティロリーン
『これもお化けのルールです
 。
 幽霊は「生者が所有してい
 る空間に無断で立ち入りで
 きない」んです。       』
男「えっと、……所有する空間っていうのは?」
ティロリーン
『たとえば住んでる家とか。
 聖域って言うらしいですけ
 ど。
 その人が他人に踏み込んで
 ほしくない場所が聖域にな
 るみたいです。        』

64 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:09:46 ID:g4iXBibc
男「だからちゃんと許可を取らなきゃ駄目と……」
ティロリーン
『「線からこっち俺の土地だ
 かんな〜!」_〆(-∀-*)
 っていう小学生の近くも駄
 目でしたから、けっこう適
 当みたいですけど。    』
男「ははは!最初から思ってたんだけど幽霊のルールって、結構いいかげんだよね。」
ティロリーン
『そもそも全部のルールがなん
 となく知ってるって状態です
 から (ll-д-)
 でも、それでうまく回ってる
 ってことは良い加減なのかも
 しれません。          』
男「なるほど。言いえて妙ってやつだ。」

65 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:10:32 ID:g4iXBibc
男「ーーただいまぁ……っと」
ティロリーン
『あの…お邪魔します。  』
男「いらっしゃい。」
ティロリーン
『なんか…緊張しますね。
 男の子の部屋に入るのなん
 て初めてです… (*μ_μ) 』
男「そ、そうなんだ……
  まぁ僕も家族以外の女の子を入れたの初めてなんだけど……」
 …… ……
男「何か言ってよ!w」
ティロリーン
『えっと…じゃあ…あの…
 
 勉強机の鍵付引き出しが聖
 域になってるんですが…
 
 何が入ってるんですか?  』
男「そこは触れちゃらめぇ〜!!!あのっ、ほら!
  男には自分の世界があると言いますか、例えるなら空を駆ける一筋の流れ星と言いますかーー」

66 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:11:16 ID:g4iXBibc
 …… ……
男「あれ?メリーさん?ご、ゴメンなさい!
  確かに中にあるのはエロ本ですがこれは男ならしょうがない物でして、むしろ犯罪に走らないよう己をおさえーー」
ティロリーン
男「ん?」
『私メリーさん、窓の外に押
 し出されたの。
 何か大切なものが入ってい
 たんですね。
 急に聖域が拡大して外まで
 押し出されちゃいました。
 もう失礼なことはお聞きし
 ないので入れて下さい。
 (m´・ω・`)m          』
男「よし。落ち着け……大丈夫。僕はノーマルからは外れてない。健全なエロ本だから大丈夫。」
ティロリーン
『あの、戻ってます…
 なるほど…
 そういう本ですか…
 仕方ないですよね…。  』
男「ミステイクっ!!! いやその違うんです。だからーー」

67 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:12:00 ID:g4iXBibc
 ピ〜ンポ〜ン
男「ーーぉおっとぉおっ!!!これは妹が帰ってきたのかな出迎えなくちゃ!
  すぐに鍵を開けるよ妹ちゃ〜ん!!!」
ティロリーン
男「おぉっと!手が滑って読まずに削除しチャッタ!あははははは。」
ティロリーン
男「また手が!いやぁ今日はよく手が滑る!そんなことより妹が!わはははははははーー」
がちゃり
妹「ただいま。……女のにおいがする。」
男「おかえ……えっ?!」
ティロリーン
妹「っ!……。……私の部屋には来ないでね。」
男「お、おぅ……ゴメン。」
妹「……。」

68 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:13:03 ID:g4iXBibc
男「……うん。ーーえっとメールは……。」
『無視とか、私一番傷つきま
 すよ… (;Д;)
 男さん、本当に妹さんいた
 んですね。          』
男「はい。ごめんなさい……。あの通りちょっと変わってるんだけどね。」
ティロリーン
『妹さんがいるなんて気づき
 ませんでした。
 朝も今も何も感じなかった
 ですし。            』
男「あぁ、あいつ携帯持ってないからね。」

69 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:13:42 ID:g4iXBibc
男「完全に中二病発症してるっぽい。『うるさいから嫌』とか言って持たないの。
  さっきの反応見ると僕が携帯持つのもイヤみたいだし。いまどき珍しい奴なんだ。」
ティロリーン
『でも、お母さん似で美人で
 すねぇ (*´ω`*)      』
男「あいつ母さんに習ってるから料理とかうまいし、二人とも性格以外は『良い嫁さん』なんだけどね。」
 がちゃり
母「ただいま〜。あら男、玄関で何してるの?」
男「……母さんて噂するとすぐ出てくるね。」
母「??何のこと?」
男「なんでもない……」
母「あらそう、ならいいけど。じゃあ、すぐご飯にしちゃうからね。」
ティロリーン
『素敵なご家族ですね…  』

70 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:14:34 ID:g4iXBibc
 ーー ーー
男「ごちそうさま〜。」
妹「ごちそうさま。」
母「おそまつさまでした。じゃあ妹ちゃん先お風呂は言っちゃってね〜。」
妹「うん。」
男「じゃあ僕は部屋にいるからあがったら呼びにきて。」
妹「……やだ。それならお兄ちゃんが先入って。」
男「う、うん。良いけどさっきお前、部屋に来るなって……。呼びに行かなくていいの?」
妹「あがったらそのまま呼びにきて。すぐ来るならいい。」
男「わかんないけど、わかった……。」
(ポチポチ)『ということらしいのでメリーさんは部屋で待っててね。』
ティロリーン
『分かりました。ごゆっくり
 どうぞ〜  (o^─^o)  』
妹「……。」

71 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:15:39 ID:g4iXBibc
男「ふぅ……。お待たせメリーさん。」
ティロリーン
『いえいえ〜 (。>∀<。)
 妹さんの部屋にはもういっ
 たんですか?        』
男「うん。すぐにとの仰せだったしねw」
ティロリーン
『でも、仲良さそうな兄妹で
 すね〜。          』
男「どこが〜?なんか今日は特にご機嫌斜めだったのか、いつも以上に避けられてたよw」
ティロリーン
『普通あれくらいの年頃の子
 だったら「お兄ちゃんが入
 った後はいや!」とか言い
 そうですけど、そういうの
 じゃないですし。
 兄弟とか羨ましいです。  』
男「メリーさんは一人っ子だったんだ?」
ティロリーン
『そうみたいですね。
 って人事みたいになっちゃ
 いますけど (ノω`*)    』

72 :1 ◆6dFCXZUZXg:2012/02/24(金) 23:16:25 ID:g4iXBibc
ティロリーン
『ところで、触れていい部分
 なんでしょうか…
 夕飯のときお父さんがいな
 かったんですが…。     』
男「あははwww大丈夫。ちゃんと健在だよwただの海外赴任。」
ティロリーン
『お一人でですか?    』
男「うん。母さんいろいろ放任主義だしwまぁ、昔はあの二人もいろいろ大変だったんだって。なんでも駆け落ちらしいからねw」
ティロリーン
『駆け落ち!
 素敵じゃないですか!
 ロマンチックです
 (*>∀<*)         』
男「大恋愛の末の逃避行だよw」
ティロリーン
『大恋愛、ですか…。   』
男「今からじゃ想像できないけどねwーー。」