マリオ「ピーチ姫の桃色天然水…マンマンミーアミーア…」
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Part7
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:09:02.69 ID:
US79mtF0O
キノ五郎「あとよ…お前に一つ頼みたい事があるんだ。」
キノ五郎「近い内に俺達の配管工にも取り立て屋がくるはずだ…。
その時はちゃんと事務所を守ってくれよ。」
マリオ「もちろんすよ。どんな輩が来ても追い返してみせます。」
キノ五郎「そうだその意気だ。」
マリオ「ういっす。」
キノ五郎「いいかマリオ…。キノコの神様は最後まで諦めなかった者に…」
マリオ「幸せを与える。でしょ。」
二人の声が重なった。
キノ五郎「ああ、その通りだ。俺達の誇りを守るんだ。」
マリオ「約束しますよ。」
今まで何度も約束した事だが確認するようにまた約束した。
そして俺は病院を出た。
166 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:12:52.01 ID:
US79mtF0O
キノ五郎はポケットからあの古錆びた指輪を取り出し
横になったまま太陽の光に晒していた。
キノ五郎「なぁ…俺にもあんな後輩が出来たんだぜ。
それに比べ俺はたった一人さえ守れないつまんねえ男ですまなかったな。
お前のお陰で頑張ってこれたんだ。」
キノ五郎「もう冬だけどよ、仕事場は相変わらずの夏真っ盛りだ。
はは、お前が生きてたら会わしてやりてえなぁ…。
一緒に飯でも食いに行こうぜ、そしたらお前は笑うかい。」
キノ五郎「俺も復帰したらまだまだ頑張るからよ。
そしたら空の上でも安心できるだろ。応援頼むぜ、愛してる。」
指輪にキスをしてまたポケットにしまった。
一つ一つを思い出しては胸一杯になるまでしまって
キノ五郎はにこやかな表情で眠りについた。
彼は何年時が過ぎてもひたむきに一途であった。
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:18:54.13 ID:
US79mtF0O
マリオ「ただいま♪」
ピーチ「おかえり♪」
ヨッシー「でってぃう。」
ピーチもヨッシーもすっかり起きていた。
それから二人と一匹で少し遊んだり、キノ五郎さんの自慢話をしたりした。
二人と一匹、まるで彼等のようではないかと俺は思い出した。
ある意味似ていた境遇は偶然なのかはたまた運命なのか、天の配剤のようにも思えた。
やはり真理とは神のみぞ知ることなのだろう。
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:20:59.61 ID:
US79mtF0O
いつものように寒い夜が来て仕事に向かい、マンホールに入ったのだが、
あんなに熱気に満ちていた配管が今日はやけに冷たかった。
マリオ「そいやさー…そいやさー…。」
隔靴掻痒の感を抱きつつも淡々と仕事を続けた。
元気が出るわけも無く、蚊の鳴くような声であった。
何も考えずに仕事をしていると無意識の内に時間が来ていた。
それからいつもみたいに人目を避けながらフラフラと家に帰っていった。
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:21:48.01 ID:
US79mtF0O
マリオ「ただいま。」
ヨッシー「でってぃう。」
家に帰るとピーチは既に寝ていた。
俺は小さくおやすみと呟いて彼女の隣りで眠った。
職場はすっかり寂しくなったが今はピーチがいる。
家族のように大切な本当に守りたいものができたのだ。
愛してるなんて言ってあげたら喜ぶんだろうか。
ゲーム役者をしていた頃のあのエンディングシーンのように、
愛を誓いキスをすれば男としてカッコつくのだろうか。
はは、今更出来るわけが無い。
それにそんなものは無くても充分幸せだ。
これがいつまでも続くのなら、俺はどんな苦汁でも飲むつもりだ。
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:31:50.71 ID:
US79mtF0O
それから何日か過ぎた。
毎日毎日幸せな日が続いたが、やはりそういう日は普段より早く過ぎ行くものだ。
スーパーマリオで彼女を助けるシーンの時に滑ってマグマに落ちそうになった事、
マリオRPGで間違ってフライパンでひっぱかかれた事、
マリオサンシャインの後に南の島でびしょしょになるまで皆ではしゃいだ事。
そんな昔話をする度に彼女はそんなこともあったねと笑うのだった。
愛しくて仕方ない。この歳に至ってようやく辿り着いた螺旋のてっぺんに俺はいる。
人間喜劇と愛憎の渦の中俺はついに居場所をみつけた。
しかし、そんな幸せは脆くも崩れ去ろうとしていた。ある日を境に。
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:35:07.33 ID:ZVRCntCgO
MA・SA・KA……
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:35:17.18 ID:LNKMciFe0
ゴクリ・・・・
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:39:33.62 ID:
US79mtF0O
その日俺はいつものように仕事に向かった。
すると社員の一人が遠くを指差して叫んだのだ。
社員1「おおい!あれを見ろ!!!」
社員2「と、と、と、取り立て屋がきたぞおお!!!解体業者も一緒だ!!!」
遂に来たか…。
北○の拳のようなバイクに乗った集団がハンマーやチェーンソーを担いで向かって来る。
マリオ「決戦だ…ゴクリ。」
良く見るとテレビ局も来ていた。
確かにニュースに取り上げるにはいいネタだろう。
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:44:49.71 ID:LNKMciFe0
>>182
マスゴミの介入UZEEEE
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:46:56.87 ID:
US79mtF0O
退院も間近となったキノ五郎は病室でテレビを見ていた。
キノ五郎「お…遂に来たか…。」
画面の中では社員達が必至で取り立て屋を押し返そうとしている。
その中にマリオもいた。
キノ五郎「おお、マリオのやつ頑張ってるな!そのまま追い返しちまえ!」
医者「キノ五郎さん、診察の時間です、診察室へ付いて来てください。」
キノ五郎「分かった。」
キノ五郎は点滴を抱えながら安心して部屋を出た。
大丈夫、あいつなら守ってくれる。
187 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:53:26.14 ID:
US79mtF0O
マリオ「ここは俺達の居場所だ!帰ってくれ!」
ワリオ「そう言う訳にはいかないぜ。マリオちゃんよ。」
マリオ「ワリオ!」
ワリオ「俺様達も金もらって商売やってる訳よ、どいたどいた。」
マリオ「い、いやだ!」
ワリオ「社員の内誰か一人でも通してくれたら俺様達は思う存分仕事ができるんだぜ、
なぁ…どけよマリオちゃん!あんたが退いたら俺様は仕事ができるんだっての!」
マリオ「ダメだ…!ここは大切な…」
ワリオ「そ〜だ、そこを退いてくれたら今までのお前の借金チャラでもいいぜ。
そらその方が生活も楽になるだろな〜。」
マリオ「!…借金がチャラ…。」
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 22:59:01.93 ID:ZVRCntCgO
騙されちゃダメだマリオ!!!
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:01:09.68 ID:gUX4k3GuO
こんなことで揺らぐマリオじゃない!はずだ!
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:03:10.43 ID:
US79mtF0O
今借金が無くなれば、どれほど楽になることか。
毎月の返済をしなくて済む。そしたら簡単なバイトでも十二分に暮らして行く事が出来る。
ピーチとの幸せな暮らしがいつまでも待っている。
でもそれでいいのか、配管工はキノ五郎さんの誇り、居場所。
ここが無くなれば、キノ五郎さんはどうなる?彼の生き甲斐は?
-臭え仕事だけどよ、地上の奴等にゃ分からねぇもんをいっぱいいっぱい持ってるつもりだ-
-貴方がいるじゃない-
-幸せに甘え過ぎた浮かれていたんだ。あの日がくるまでは。-
-何度もこの写真に励まされたわ-
-あんな現実があっていいのか!なぁ!なぁ!-
キノ五郎さんとピーチの二人の台詞が交互に頭を流れる。
混乱なんてものじゃない、今に発狂してしまいそうだ。
193 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:05:34.00 ID:LNKMciFe0
マリオと>>1には頑張ってほしい
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:09:07.45 ID:cV7eGMTGO
騙されちゃダメだ
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:17:07.05 ID:
US79mtF0O
-人生にはほんの数回だけ大切な物を選ばなくちゃいけねえ時がある。
何かを得る為には何かを捨てなくちゃならない。-
こんなに早く来るなんて思っても無かった。
助けてくれ、俺頑張ったよな、神様…。幸せは一つしか味わっちゃだめのか。
家族が出来て良い上司にも恵まれた。だけどそれが今…。
俺が大切なのは…守りたいのは…。
その時脳裏にあの写真が浮かんできた。
俺達を常に元気付けてきた掛け替えの無い写真。
マリオは心が砕ける思いで決意し、顔を上げて報いた。
マリオ「こ、こを…通し、ます…。その代わり約束は守って…ください。」
哀れであった、惨めであった。
人はここまで弱くなるものなのだろうかと自分に絶望した。
ああ、神様許してくれ。今の俺にはこうする他ないのだ。許してくれ。
惨めな俺を哀れんでくれ、許してくれ。
マリオは急に力が抜けて地に膝をついた。
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:17:53.80 ID:cV7eGMTGO
うわああああああ
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:19:08.72 ID:WiicxSEFO
あああああああ
なんてこったい…
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:20:49.51 ID:jR4BO9SvO
マリオには失望した
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:21:01.58 ID:qB41rfeKO
ちょマリオおま
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:21:15.79 ID:ZVRCntCgO
うわぁぁぁぁぁぁ
205 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:23:17.72 ID:
US79mtF0O
ワリオ「良く言った愛してるぜマリオちゃ〜ん。野郎共!!!かかれええ!!!」
俺は振り向けなかった。
後ろから聞こえてくる事務所の崩れる音、次々となぎ倒される柱が涙を流す音だ。
俺は利己的な衝動でキノ五郎さんの居場所を台無しにしてしまった。
俺は訳の分からない声を上げて、体を震わせながら泣いていた。
もう取り返しはつかない。
他の社員も皆死んだような目をして空ばかり見ている。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:26:23.57 ID:MBAxRXXTQ
ばか…や……ろ……う………
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:26:50.27 ID:ZVRCntCgO
なんてことを…
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:28:27.23 ID:SY+W7hh00
な、なんという・・・・・・
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:28:47.90 ID:
US79mtF0O
キノ五郎「ふう…やっと診察終わったぜ。よし、テレビで状況みてみっかな。
きっと今頃マリオのやつ…あれ。」
キノ五郎は口が開いたまま閉じなかった。
キノ五郎「ねぇぞ…俺の配管工屋が…ねぇぞ…おい…どういうことだ…」
キノ五郎はチャンネルを間違っているのだと思い、
何度も局番を変えた、しかしそれらしいニュースは最初見た物しかなかった。
キノ五郎「あぁ…仕事…仕事が…俺の…俺の仕事…
仕事…仕事仕事仕事…がぁ…があぁあああ"!」
キノ五郎が発狂し暴れ出した。
部屋の騒ぎを聞いた医師達がすぐさま駆け付けた。
214 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:30:30.05 ID:ZVRCntCgO
キノ五郎さん…
215 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:30:31.35 ID:4oqKQfxkO
何てこった……
マンマミーヤ……
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:30:51.81 ID:cV7eGMTGO
キノ五郎さん・・・
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:34:12.07 ID:SY+W7hh00
これはかわいそうでならん
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:37:34.50 ID:
US79mtF0O
キノ五郎「あがぁああああああ"!仕事が!俺の居場所!配管工!誇りが!あぁあああ"!」
医者「心拍数上昇!緊急手当て急げ!」
ブチッという音が鳴って点滴の注射器が抜け、点滴の台が倒れる。
看護婦「きゃあああ!」
その病室はパニック状態だ。
キノ五郎「あいつは!マリオは何処にいる!マリオは!マリオは!何してた!
マリオならできるだろ!あいつなら守れるだろ!ぅああああ!」
医者「まずい…!緊急治療室へ急ぐぞ!」
緊急治療室へ向かう途中でキノ五郎のポケットから指輪が零れ落ちた。
カランと冷たく虚しい音が廊下に響き渡った。
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:38:26.21 ID:WiicxSEFO
これは…
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:38:46.60 ID:sUGU0FfAO
マンマンミーアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:40:38.66 ID:QmydYce7O
キノ五郎…
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:41:12.56 ID:SY+W7hh00
悲しすぎるだろ・・・・・
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:42:33.49 ID:ZVRCntCgO
あの内容をテレビで見ていたら…キノ五郎さんもわかってくれたのかなぁ…
227 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:45:43.32 ID:
US79mtF0O
マリオは目を見開いたまま震えていた。
寒さからくるものではない、全ての責任を背負う恐怖と絶望だ。
キノ五郎さんに合わせる顔がないと思ったマリオは家へ走った。
彼女しかいない、今のマリオを救えるのは彼女しかいないのだ。
全ては彼女の為の決断。
俺は間違ってない、俺は自分を信じる、これは勇気なんだ…はは…きっとそうだ。
ゲームと現実は違うと心のどこかで言い聞かせつつも、必至で自分を正当化した。
我を忘れて町を駆け抜ける姿は現実から逃げているように映っていたの事だろう。
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:48:08.14 ID:cV7eGMTGO
ピーチがマリオを許す・・・のか
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:46:52.32 ID:ZVRCntCgO
ピーチは無事なのか…?
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:52:43.11 ID:87DtQBpGO
マリォォォォオ!
231 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:54:01.99 ID:
US79mtF0O
ピーチ「おかえり♪」
マリオ「フォウ…フォウ…。」
ピーチ「どうしたのよそんなに慌てて。」
マリオ「俺のせいで…ぅあああああ"!」
マリオは泣き崩れた。ピーチはすぐさま抱き締めたがマリオは暫く泣きやまなかった。
今は彼女にすがるしかないのだ、絶望を分かち合わなければ壊れてしまう。
ある程度落ち着いてからピーチに全てを白状した。
ピーチは掛けてあげられる言葉が無かった。
何か熱い物を感じ顔をあげたらピーチも泣いていた。
あの時彼女が泣いた理由を今はわかるはずもなく、
ただただ俺は一生この罪を背負って生きていくのだと決意した。
232 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:56:32.28 ID:ZVRCntCgO
また…罪を背負うことになったのか…
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:57:22.78 ID:WiicxSEFO
借金より罪の方が重いだろ…
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:58:25.29 ID:cV7eGMTGO
果たしてワリオが約束守るのか・・・
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:59:35.86 ID:ZVRCntCgO
>>234
同感
この流れは約束を破るフラグをビンビン感じる
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/25(土) 23:59:51.82 ID:
US79mtF0O
この日二人は何も話さなかった。
ヨッシーも空気を読んだのか喋ろうとしない。
ピーチは俺は責めているのか、そうに違いない。俺は自虐に走るしか無かった。
明日すぐに新しい仕事を探そう。それしか希望はない。
少なくとも彼女だけは守らなくては、本当に何も無くなってしまう。
あの日に逆戻りなんてまっぴらだ。
今日の二人は少し距離を置いて眠った。
自然にポッカリと空いた穴だった。
241 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:11:22.00 ID:
vbw6cNSZO
翌朝早くには俺は病室に向かった。ピーチはぐっすり眠っていた。
しかしキノ五郎さんの病室には誰も居なかった。
机の上にはあの指輪が残されていた。
俺はそれをポケットにしまい受付へ向かった。
嫌な予感が絶えない。
マリオ「キノ五郎さんは…」
受付「残念ながらあの御方は昨日御亡くなりになられました。」
マリオ「!」
頭が真っ白になった。
マリオ「嘘だろ…。」
キノコの神様は最後まで諦めなかった者に幸せを与える。彼は言っていた筈…。
そんな彼でさえ命を無くす程の絶望。今になって事の重大さを再認識した。
諦めなかった者などと今の俺が言える立場ではない。
キノ五郎さん…俺を叱ってください。俺を許さないでいいです。
全て俺にぶつけてください、憎んでください。
ただ必ず天国でお嫁さんと再会してください。
マリオはポケットの中を強く握り締めて泣いた。
242 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:12:52.27 ID:OJBUAl3U0
全俺が泣いた
243 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:13:06.52 ID:jd6CAlHoO
嘘だろ…
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:13:09.72 ID:F6/7r0p5O
ああー…
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:13:33.82 ID:bQOMc+FW0
キノ五郎・・・
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:13:47.77 ID:YoSu8HzAO
うわああああああキノ五郎さん逝っちゃダメだ・・・
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:17:12.31 ID:7LmOjPGEO
この展開に思わず叫んだ
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:18:32.09 ID:
vbw6cNSZO
しかしいつまでも落ち込んでいる暇は無い。
家に帰る前に職を探さなければと、いろいろな店を周った。
しかしどの店もこの歳では爪弾にされるだけだった。
中には顔を見ただけでしっしっと手を払う人までいた。
新しいスタートは思っているよりずっと難しそうだ。
ピーチに何て言えば良い。俺はトボトボ家へ向かった。
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:20:47.03 ID:
vbw6cNSZO
ピーチ「そうだわマリオが一番辛いのよ…あたしが一緒に暮したばかりに、こんな目に…。」
ピーチは自分を責めていた。マリオも自分を責めている。
そんなすれ違いが二人に距離を作っている。
そんな時彼女は閃いたのだ。
ピーチ「そうだわ、花を摘んできましょう。今は少しでも彼を喜ばせなきゃ。」
ピーチ「あたしが悪いんだから…。」
ピーチ「ヨッシーちゃんちょっと行ってくるね。」
ヨッシー「でってぃう。」
ピーチはあの泉へ向かった。
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:22:02.57 ID:YoSu8HzAO
ノコノコ達が何か仕出かすのか
ルイージ達が何かするのか気になって眠れねえ
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:22:52.36 ID:jd6CAlHoO
ピーチ行くなぁぁぁ!そこには『あの』フラグが…!!
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:28:55.75 ID:
vbw6cNSZO
ピーチ「あれ…あの子は…?」
孤児キノコ2「あぁ!お姉ちゃんだ!久し振り!」
ノコ爺さんの家にいた女の子キノコだ。
ピーチ「久し振り///」
子供の顔を見ると気持ちがほぐれる。
ピーチを支配していた不安の塊が少し軽くなった。
孤児キノコ2「ねぇねぇ何してんの?」
ピーチ「お花を摘みに来たのよ。」
孤児キノコ2「あたしも手伝う〜///」
ピーチ「いいの?」
孤児キノコ2「だってあたしお姉ちゃん大好きだもん♪
おっきくならお姉ちゃんみたいになりたいの♪」
子供は素直だ、普通の大人なら到底言えない事でも恥じらい無く言える、
彼女をみてると心まで洗われてる気になれる。
ピーチは彼女と一緒に花を摘み始めた。太陽が綺麗だ。
262 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:37:49.54 ID:
vbw6cNSZO
孤児キノコ2「このお花綺麗でしょ♪」
ピーチ「すっごく綺麗よ♪貴方みたい。」
孤児キノコ2「えへへ///」
そんな会話をしながら花を集めて時間を潰していると突然何かがやってきた。
孤児キノコ2「やだ!放して!」
ピーチ「…!その娘を放しなさい!」
クリボー1「放さないぜ譲ちゃんよ!」
クリボー2「餓鬼をいじめんのは最高のストレス発散だぜ!」
だめ!その娘をいじめちゃだめ!ピーチは走った!
すると誰かが腕を掴んだ。
ノコノコ1「そうはさせませんよ。」
ピーチ「貴方達!そんなんじゃ何も報われないわよ!」
ノコノコ1「報われないのは貴方ですよ、くくく。来なさい!ノコレンジャー!」
草むらからノコノコ達が飛び出してきた。
ノコノコ2〜5「参上!ノコレンジャー!」
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:38:53.75 ID:Mocp4X4H0
うわああああああ止めてくれえええええ
265 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:40:17.80 ID:vY0HeQ+e0
ドッピュリーノクルーーーー
270 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/26(日) 00:44:40.91 ID:j7opt8om0
レイプらめぇえええええええええええ