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マリオ「ピーチ姫の桃色天然水…マンマンミーアミーア…」
Part4


388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:21:19.18 ID:yzqzj6l/O
ピーチ「寒いわ…ガクガク。」
城を出て来たのはいいけどこんな夜になっちゃった。
開いてる店もあんましないし…。どうしようかしら。
途方に暮れても仕方ないわ。探さなきゃ。
そうこうしながら歩いていると町のはずれに小さな一軒家を見つけた。
優しい色の灯が付いているし、なんとなく怖い人はいない気がした。
やがてそれは確信に近づいた。
コンコン
ピーチ「誰か居ますか?」

392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:24:40.25 ID:yzqzj6l/O
?「おやおやこんな時間に誰かの?」
ピーチ「すみません…。すっかり迷子になっちゃって…。」
?「それは災難でしたな…。ま、上がりなさい。」
その老人の亀は潔くあたしを向かえてくれた。
?「まぁ立って居ないで、座りなさい。コーヒーは飲めるかい?」
ピーチ「はい。大丈夫です。」
こんな見ず知らずのあたしにコーヒーまでご馳走してくれるなんて…。
ピーチ「貴方名前は?」
?「すまんすまん、つい言うのを忘れておった。
  ワシの名前は神宮司ノコ舞龍。まぁややっこしい名前じゃからノコ爺で良いぞ。」
暖炉の前の机でゆっくりとコーヒーを混ぜながら答えてくれた。

393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:25:00.00 ID:D1O63c340
奥が深いな。先が気になる

394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:25:07.28 ID:YXYh5tpGO
いつの間にあの意味の分からんスレがこんな良スレになったんだ

395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:26:23.77 ID:an9iQAytO
ドッピュリーノマラオはどこへ行ったんだ

396 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:28:05.93 ID:CVWiSOE90
面白い奴は何やっても面白いの典型か
初期のノリもあれはあれでセンスあったぜ

397 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:32:46.18 ID:yzqzj6l/O
ピーチ「ノコ爺さんはここでなにしてるの?」
ノコ爺「医者じゃよ。孤児のキノコ達の世話もしておるから寂しい暮らしでは無い。」
ピーチ「お医者さんでしたか。孤児といいますと?」
ノコ爺「最近は子供を野に捨てる酷いキノコ達が増えてな。
変わりにワシが世話をしているわけじゃ。」
優しそうな人だわ。
人の良さは顔に出るものね。ふふ。
ノコ爺「なぁにを笑っておる。コーヒーが冷えるぞ。」
ピーチ「す、すみません、ゴクゴク。」
少し慌てて飲んだ為か舌を火傷した。
ピーチ「あっつ…!」
ノコ爺「これこれ、あまり大きな声を出すでない。
二階にいる子供達が起きてしまうではないか。」
ハッとしたあたしはハンカチで口を吹いて一度深呼吸した。

398 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:37:40.99 ID:an9iQAytO
ノコ爺さんもまたいい人だ…

399 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:45:41.19 ID:yzqzj6l/O
改めて家を見回してみるとシックな作りの家具に暖炉、
単純なストライプのテーブルクロス、何とも趣深い部屋だ。
柔らかい暖炉の火に照らされるノコ爺さんの顔はとてもにこやかなな表情をしていた。
壁に綺麗な女性キノコの写真が掛けてある。
ピーチ「この人は?」
ノコ爺「あぁ、そやつか…ウチの患者だった女じゃ。
三年前の夏に亡くなったのじゃが、
彼女の夫の献身的な努力に魅入ってしもおてなぁ。
あやつの愛情は吝かな物では無かった。
生きていたせめてもの証として、彼女の写真を飾ってあるんじゃよ。」
ピーチ「美しい人ですね。」
その女性の写真は今まで見たどんなキノコよりも美しく気品に溢れていた。

402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:47:04.53 ID:ZaSgN8qBO
患者だったキノコ…?
もしや…

404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:51:24.66 ID:xctNx8Ld0
配管工キノコさんの妻か

400 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:45:59.30 ID:iTbogU6tO
再び追い付いてしまった…
>>1のこれからに期待

405 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/21(火) 23:52:24.41 ID:an9iQAytO
まさかこんなところで妻が…
続きwktk

408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:06:22.71 ID:DsejQWOEO
ノコ爺「おや?その写真は…?」
それを聞いて下を見たらあたしのバックから写真がはみ出ていた。
ピーチ「これは…御守りみたいな物です。一番大好きだった時代の写真です。
 あるゲームで役者をしていた時に撮った物です。」
ノコ爺「あんたゲーム役者じゃったのかつまりキノコ王国出身か?」
ピーチ「良くご存じで。」
ノコ爺「すまんのお、ワシはゲームとかいうもんにはどおしても馴染めんでな。
元々あの町の中でいたが次第に時代に着いて行けなくなり今ここに住んでおる。」
歳を取るのはこういう事なのかな。
とつまらない推測をしてみたけど、そんなこと自体には何の意味も無い。
肝心なのはこの歳になっても明るく優しく生きる事だと思った。
ノコ爺「そにしても若いのお…。これはあんたか、相も変わらず美しいのぉ。」
ピーチ「そんなお世辞を…///」
美しいなんて誰かに言われたのいつ以来だろう。正直に嬉しかった。
あたしはつい頬を赤らめてしまい、手で必至に照れ隠しした。

413 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:14:39.76 ID:DsejQWOEO
ノコ爺「顔が赤いぞよ。やはり若いのお。
しかし見たところそなたはだいぶ傷ついとるようじゃの。
肉体的にも精神的にも磨り減っておる。」
ピーチ「何で分かるの?」
あたしには不思議でならなかった。
ノコ爺「深くは聞かないが、辛いなら話なさい。ワシが少しでも力になろう。」
何でだろう。何でここまで優しくなれるんだろう。
あたしはゆっくりと口を開いた。
ピーチ「…居場所が欲しいの…。昔みたいにみんなで笑いたいの。」
ノコ爺「ならばそなたにとって大切な物はなんじゃ。写真か人か平和か…。」
返事に迷った。どれもしっくり来ない。
ただ…記憶の奥底にある悪夢を超えたそのさらに先にいつも彼がいた。
赤い帽子を被った髭のヒーロー。

416 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:23:28.67 ID:DsejQWOEO
ピーチ「こ、この人です!」
何であたしマリオを指差してるんだろ。
全部あいつが悪いのに。全部あいつのせいなのに。何で。
ピーチ「でもあたし昔この人に乱暴されちゃって。
それから全く会って無いの。でも指さしちゃったわ…。
あたしには何がなんだか。」
ノコ爺「この男…綺麗な目をしておる。
そなたと同じ目じゃ、サファイアのような美しい瞳。
行きなさい。この男に会うのじゃ。」
あたしは戸惑いを隠せる程大人にはなれなかった。
ピーチ「え、え、あ?え?」
ノコ爺「過去は関係なかろう。そなたが求める未来はそこにある。
信じなさい。キノコの神様は最後まで諦めなかった者に幸せを与える。」
ピーチ「…あたしは…」
混乱していた。今更彼に会ってもどんな顔すればいんだろうか。
それにまだ取り払えない恐怖もある。
今さら歯牙に掛けた所で何があるかなんて解りはしないだろう。

425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:35:38.08 ID:DsejQWOEO
ノコ爺「今日はもう遅い。二階で留まっていきなさい。
案ずることはない、答えは探さなくてもよい。
時が来れば向こうからやって来てくれる。」
ノコ爺さんには全てを見透かされている気がする。
彼は常にあたしの心の奥底を照らしている。
ピーチ「お言葉に甘えて今日は宿をお借りします。本当にありがとうございます。」
ピーチは深々と礼をした。
ノコ爺「部屋は二階へ昇ってすぐにある。くれぐれも子供達を起こさんよおにな。」
ピーチ「はい、何から何までありがとうございます。」
また一礼して、二階へ向かった。
ノコ爺(悩みなさい。その葛藤が人を強くする。
そしていつかその積み重ねが世界に愛と花束をもたらすことだろう。)

430 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:43:05.60 ID:DsejQWOEO
部屋に入ると4人の小さな子供達が部屋で寝ていた。
頭をかじられている男の子キノコ。傷だらけの女の子キノコ。
何とも痛々しかった。彼は本当の孤独と闘ったいるのだろうか。
哀れみは人を傷付ける。これ以上考えるのはよそう。
明日は久し振りにマリオの家を訪ねよう、不安はある…でもノコ爺さんの言葉は信じたい。
部屋の隅にもたれる形になってあたしは眠りについた。
暖炉のパチパチという音だけがこの家に響いていた。

429 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:37:47.13 ID:/Mn0Z7KCO
追い付いた
スレタイからは想像出来ない展開だなwww

438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:49:34.99 ID:DsejQWOEO
今日はこの辺で寝ます。
あれですよ。最初はエロが書きたいからってスレ立たわけだ。
その直後にアメージングレイス聞いてしまったわけだこれが。
気がついたらこんなことになっていた。
書き溜めて無いから投稿も遅いし、再投稿はいつも夜から、さらにすぐに眠くなるからたちが悪い。
こんな私ですが今後もスレが続く限り頑張ります。
今日はありがとうございます。
みなさんが幸せになりますよおに。乾杯。

441 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:50:48.78 ID:JMguqgrBO
オイツイチャッタミーア…

444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 00:51:35.54 ID:5qSYTC7HO
>>438

待ってるからな

504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 08:50:10.85 ID:8rffL3Jc0
新たな展開に感動した
文才ってあると楽しそうだwwwww

530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 13:02:34.01 ID:5cXO8fwv0
しえんほ
[写真を見る]

531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 13:06:12.44 ID:YWSBmTYm0
>>530
なんだこれwwwwww上手いんだがwwwwwwwwwwww

537 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 13:21:34.23 ID:q2W39vy20
UWAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA

538 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 13:26:12.10 ID:f+XANlgIO
>>530
うめぇ

542 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 14:09:20.17 ID:p+XheDr80
これからはマリオを大切にする

547 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 14:56:16.24 ID:czqKXdR20
>>530
デイジーだけ可愛く書いとるwwwwww

567 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:34:26.77 ID:DsejQWOEO
ここは銭湯、否、戦場。
あの戦いが始まって早二時間が経過しようとしていた。
マリオ「マンマ…ミーア…マ…ン…マ…」
キノ五郎「カシュ…カシュウウ…」
限界なんてとっくに超えている。それでも、それでもなお。彼らは闘う。
答えなど有りはしない。ただ己の信念の欲するがままに闘っているのだ。

568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:34:37.01 ID:qVC7Cpg+O
期待!

569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:41:57.35 ID:Bfd+RG//O
キター(((((( ;゚Д゚)))))

571 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:44:26.28 ID:pLY2BEOIO
( ゚Д゚ )き…て…る…?
(⊃Д⊂)ゴシゴシ
( Д )
キテル━━━━━━(゚Д゚)━━━━━!!

572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:51:16.89 ID:DsejQWOEO
二時間が経過したその時、天秤はキノ五郎に傾いた。
マリオ「マンマ…マンマミ……アアアアアアアフゥオオオオオオァアアアアアア!!!!」
なんとあまりの暑さにマリオが発狂したのだ。
マリオは凄まじい勢いで水風呂に飛び込み、湯船の水のおよそ半分を飲み干した。
キノ五郎は両手を天井に掲げ、誇らしげな表情でサウナルーム(戦場)から出て来た。
キノ五郎「ゼェゼェ…危うくケフィア…糞…干しキノコになるところだったぜ…ゼェゼェ。
とにかく俺の…勝ちだ!うおおおおおおお!!!」
キノ五郎の雄叫びが深夜の銭湯に響き渡った。

573 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:52:34.28 ID:qNgWPSaZO
熱いな

574 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 18:58:48.60 ID:EmP4BfZd0
発狂マリオは常に無敵スター

576 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:04:47.13 ID:DsejQWOEO
二人は勘定を済ませて銭湯を出ていった。
何時間いてもワンドリンク120円。実に魅力的な銭湯だ。
まるでカラオケのような型式だ。
マリオ「マジでやばかった〜死ぬかとおもたわ!マンマミーア」
キノ五郎「おいキャラおかしいぞ。頭の中まで煮えちまったのか?w」
マリオ「うるさいですわい!俺は平気だラッシャイ!」
キノ五郎「ちょw熊八ww」
そんな馬鹿な話をしながら家路を辿りキノ五郎はマリオの家までついて来てくれた。
キノ五郎「じゃあまた明日な!」
明日とは言っても既に今日の話だ。寝て起きた所が明日。彼等の中ではこうだった。
マリオ「今日は最高に楽しかったです。本当にありがとうございます。」
マリオは深々と礼をして、家に入って行った。

578 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:14:12.67 ID:DsejQWOEO
キノ五郎「最近あいつ元気だな。ずっとそのままでいてくれよ。」
キノ五郎にとってマリオは大切で、マリオにとってもキノ五郎は大切であった。
絆の一言では片付けようのないもっと内側から染み出てくる大きな何かがあった。
この町で職場以外の付き合いがどれほど重要かは二人ともよく知っている。
大衆の波に乗らなくては生きていけない、人は一人では二人にかなわない。
彼等は金も名誉も持っていない。
しかし二人の間はそれで良かったのだ。

584 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:30:48.23 ID:DsejQWOEO
マリオ「ただいま〜。」
ヨッシー「でってぃう。」
テテッテッテテットゥルルル♪
マリオ「あれ、電話が鳴ってる。こんな時間にいったい誰が…」ガチャ
電話なんてもう何年も鳴ってない。
ウチの電話はいつの日からか鳴らずの電話になっていた。
俺は小さな不安を感じつつも受話器を耳に掛けた。
マリオ「もしもし。」
ワリオ「よう。」

586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:37:08.79 ID:5qSYTC7HO
ワリオキタ━━━(゜∀゜)━━━!!

587 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:40:54.78 ID:EmP4BfZd0
俺だよ!ワリオだよ!!

589 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 19:46:05.23 ID:DsejQWOEO
電話の主はワリオだった、彼は取り立て屋で
俺の生活上溜まってしまった借金を取り立てようとしていた。
俺は彼と町で会う事があり、その度に酷く問い詰められている。
ワリオ「マリオちゃんよお…借金いつになったら返済してくれんの!ええっ!!!」
マリオ「も、もう少しだけまっ…」
ワリオ「その台詞は聞き飽きた!ウチの会社も困る訳よ。
 あんまし遅いと家まで行ってやるからよ!覚悟しとけよウンコ屑!!」
ガチャ!ツーツー…
マリオ「金…。」
キノコ景気が終わってしまった今、借金を返すあては無い。
孤独と闘い金をあさる毎日。
いつものことだと自分に言い聞かせて寝床についた。

591 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:01:01.21 ID:DsejQWOEO
丸く切り抜かれた小さな窓から光が差し込んでいる。
ピーチ「ふわわ…もう朝だわ。」
孤児キノコ1「お姉ちゃんおはよう!」
ピーチ「やだわお姉さんだなんて///おはよ。」
お世辞にもそんな歳ではない、しかしこの子はそう言ってくれた。
孤児キノコ2「ねぇねぇボールあるからさ、遊ぼ?」
ピーチ「良いわよ。」
起きてすぐは辛かったが、子供達の事を考えると、
こんな願いくらいは聞いてあげたかった。
それからしばらくの間、四人の子供達と遊んだ。

594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:11:17.77 ID:DsejQWOEO
ピーチ「それぇ!」
孤児キノコ3「お姉ちゃんだけ背高くてずるい〜!」
孤児キノコ4「負けないぞぉ!」
子供達の無垢な瞳はいつだって真直ぐだ。
大人になるにつれて周りを気にしたり目の前の物から逃げようとしたりしてしまう。
誰しもが通過する子供時代はなんて素敵な物なんだろうと改めて思った。
子供達はその大きな瞳み映る小さな世界をただ単純に受け止め。
何を不幸ととることも無く、暖かで単調な日常のリズムに身を浸している。
ゲームの中のように、子供がいつまでも子供でいられたならばなんと幸せなことか。

599 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:22:26.05 ID:DsejQWOEO
一時間程遊び、それからあたしは荷物を整えて玄関に立っていた。
孤児キノコ1「お姉ちゃんもう行っちゃうの…?」
ピーチ「ごめんね。行くところがあるのよ。いつかまた来るからね。」
いつか、等と嘘みたいな約束を交わした。出来る事ならまた来たい。
そうだ…マリオがあの事件のままならここに逃げよう。
いっその事ここで暮らしても悪くないわ。
ノコ爺「辛くなったらいつでも来なさい。」
ピーチ「ありがとうございます。」
まるで家族のようだった。ここはなんて暖かい場所なんだろう。

600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:27:09.31 ID:DsejQWOEO
孤児キノコ2「お姉ちゃん、その王冠欲しい!」
孤児キノコ4「こらダメでしょ、あれはお姉ちゃんの物でしょ。」
孤児キノコ2「だって…お姫様みたいで可愛いんだもん…グスン。」
ピーチ「いいわよ、あげるわ。一日泊めてくれた御礼よ。はい。」
ピーチはそう言うと孤児キノコ2の小さな頭に王冠を優しく乗せた。
するとホクホクとした笑顔で「ありがと」と御礼を言われた。
あんな役者用の玩具の王冠なんかで笑ってくれる人がいるのなら、
喜んで差し出そう、子供達の笑顔ではしゃぐ様子には母性本能をくすぐられる。

601 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:31:41.46 ID:htOw1oXwO
なんて暖かいピーチだ・・・

603 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:35:00.53 ID:YD8YeVumO
上から見下ろしてるジーノはどんな心境だろうな

606 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:42:32.69 ID:DsejQWOEO
ピーチ「そろそろ行きますね。」
木の扉を開けたとたん吹き込んで来た冬の風。
吹き荒れる風の音はあたしを呼んでいるように聞こえた。
ノコ爺「キノコの神様は最後まで諦めなかった者に幸せを与える。
かつて写真の女性の夫が口癖の様に言っていた言葉じゃ。
そなたも肝に命じておくが良い。」
ノコ爺さんは目を細めてニコッと笑った。
ピーチ「はい。」
ピーチはハニカんだ。
実に愛くるしい表情だった。
ピーチ「本当にお世話になりました。貴方達も元気でね。」
キノコ達「は〜い。」
大きく手を降ってさよならをした。
暖炉に慣れた為か冬の風がやけに身に染みる。
そう言えばあの日もこんな風が吹いていた気がする。
そう言えば、そうだった。

607 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:49:05.87 ID:AZqtFVO+0
いい話だな…

610 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 20:58:50.11 ID:QZfjSTP5O
何か…ムズムズするぜ…

613 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:05:13.54 ID:DsejQWOEO
相変わらずルイージは多忙であった。
ルイージ「計画案が通ったのはいいが…
借用書の取り立てや開拓に伴う家屋への補助金。
CMの撮影や、新作ゲームへの出演。…はぁ。」
ルイージはスケジュール標に目を通してはため息をついていた。
彼の疲れはピークに達していたのだ。
デイジーは副社長として事務所に居る為ルイージは一人だった。
ルイージ「もう少しだ。この山を乗り越えたら日の光が待っている。今が正念場だ。」
デスクのパソコンから総勢500名を超える社員に指示を出すのは楽ではない。
大規模会社の社長の宿命と割り切るに割り切れない程忙しいのだ。

615 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:15:16.84 ID:DsejQWOEO
そんな時ふと大切な事を思い出した。
新しく作っているゲーム会社のオープニングセレモニーはいつにしよう。
12月半ばには建物はあらかた完成するだろう。
それに豪華なゲストや現代ゲーム業界の一任者達、
一般的客約3000名も招いた大きな式典だ。何かいい節目は無いものか…。
ルイージは開業セレモニーの開催日をあれこれ考えていた。
何はともあれ今は仕事だ。一段落ついてからでも遅くは無いだろう。
壁の掛けてある大きな額縁付きの自画像を眺めて、再びデスクに向かった。

621 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:25:37.78 ID:DsejQWOEO
キノピオ「フェーンwwww俺様ヤイサホーwwww」
眠気を無くして朝まで狂っていたキノピオであった。
町をフラフラしているとどこからかギターの音が聞こえて来た。
キノコフスキー「君だけさ〜♪君だけのラブソングフォ〜ユ〜♪」
キノピオ「こいつが俗に言う売れないミュージシャンってやつかwww
 笑いもんだなwww下手な歌詞だぜwww」
キノコフスキー「世間はお腹を空かして真っ暗〜♪
   金や愛が欲しいと飢えているぅう♪愛も金も人それぞれ♪
   十人十色でほいさっさっ〜♪」
キノピオ「ふんwなんだこいつwwww」
浮かれきっていたキノピオは夢でも見てる気分になっていた。

622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:28:41.70 ID:DsejQWOEO
キノコフスキーはキノピオの思った通り町の売れないミュージシャンであった。
何故売れないかと言うと、彼は上手い詞が書けないのだ。
歌やギターは一流だが作詞にはめっぽう弱い、
それでも諦めずにストリートミュージシャンを続けている。
彼は同時に詩人でもあるがやはり詩や文章は苦手なのでこちらも同様に売れていない。
金と時間だけが磨り減る毎日だったのだ。
しかし働く気は一切無く、詩と歌で生きて行こうとする夢追いの人だ。

625 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:35:42.07 ID:c/Rd16vF0
キノコフスキーww

624 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:35:31.82 ID:rJH7XNhKO
どんどんいろんな奴出てくるが、ちゃんと>>1は最後を考えているのだろうか…
とりあえず支援

630 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:42:24.45 ID:xnPf+LsO0
おいついた・・・なにこの神スレ

634 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/10/22(水) 21:51:33.37 ID:YA+HEC6FO
一昨日からいたが素晴らしい才能の持ち主だよ、>>1は。