Part1
僧侶「リア充呪われろ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1329155963/
1 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 02:59:23 ID:
kF4YZqcE
宿屋「二部屋でよろしいのですね?」
勇者「ああ、宿代も節約しないとな」
女戦士「いつも通り2:2で分かれればいいよね〜」
女魔法使い「あ、お風呂ってありますか?」
宿屋「一階の突き当たりの部屋が浴場となっております」
女魔法使い「ありがとうございます。それじゃあお部屋にいきましょうか」
宿屋「はい、ではこちらがそれぞれの部屋のカギとなります」
勇者「はいどーも。んじゃいきますか〜。あー僧侶、男部屋のカギよろしく」
僧侶「…うん」
僧侶「……。」
.
2 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:00:20 ID:
kF4YZqcE
―――【202号客室】―――
勇者「ふぅ…やっと一息つけたな。んじゃ俺はちょっと出てくるわ」
僧侶「……あぁ鍛錬、でしょ?――こっちも荷物整理やら済ませたらとっとと寝るよ」
勇者「そういうこと。魔物も強くなってきてるし、体はちゃんと鍛えておかなきゃってなー。
んじゃ『いつも通り』カギはまかせた」
僧侶「……。」
…ッ アッ… …ョット、イキナリ… ンンッ…
僧侶「」
―――
3 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:01:16 ID:
kF4YZqcE
四人は魔王を倒すために旅をしている。同じ国の出身で、幼い頃から魔王軍の脅威に晒されていた。
軍備に力を入れていた国のおかげで魔物を退ける事はできていた。だが、戦うたびに傷は深くなっていく。
友人を失った、家を破壊された、家族を殺された。そんな経験から、魔王を倒すべく討伐軍に志願しようと鍛錬を重ねていた。
そんなある日、勇者が『選ばれし者』として神託を授かる。
伝説とばかり思われていた『選ばれし者』。その出現に国は戸惑った。
魔王の軍勢との小競り合いが続いていたせいで国は疲弊しており、討伐軍を編成するだけの余力は残されていなかった。
一国の安寧と世界の平和。その選択に、国王はとても苦しんでいた。だから、四人で旅立つこと決めた。
最初は反対された。無理をしてでも討伐軍を編成してくれるとも言った。
けれども、四人にとっても故郷の国は大切なものだった。
最終的には国王が折れた。国で用意できた最良の装備と資金を受け取る。定期的に連絡と物資を送ってもらうことを
約束してもらい、旅にでた。
順調な旅だった。それぞれがそのために鍛錬を重ねてきたのもあったが、『選ばれし者』としての勇者の力は絶大だった。
戦士の膂力に魔法使いの魔力。両方を兼ね備えるばかりか、それ以上の力を発揮し、これまでいくつもの町や村を救ってきた。
.
4 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:01:57 ID:
kF4YZqcE
僧侶「だから」
…ァンッ イイッ… イクッ! …アッアッ…!
僧侶「…だから、そんな姿を傍で見てきた二人が勇者に惹かれるのも」
ギシギシ アンアン
僧侶「…仕方の無い、事なんだ」
.
5 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:02:41 ID:
kF4YZqcE
―――【翌朝】―――
僧侶「ふぁ…ぁ。朝か」
僧侶「勇者は、戻ってきてないか」
備え付けの水がめで顔を洗い、昨日風呂に入りそびれたのを思い出し、体も拭いた。
朝食のために一階に降りると、もう三人は食事を始めていた。
勇者「おう僧侶、また寝坊だったのか。悪いがもう食べ終わるところだぜ」
女戦士「おはよう〜僧侶。ここのところ野営ばっかで布団で寝てなかったもんね〜」
女魔法使い「おはよう、僧侶くん。えっと、昨日は良く眠れた?」
目線を合わさずに、俯いて言う。勇者と女戦士がニヤニヤしている。
僧侶「おはよう、みんな。昨日は疲れていたから、勇者が鍛錬にいった後はすぐに寝てしまったんだ」
「魔法の修行もしなくちゃいけないんだけどね、眠気には勝てなかったよ、ははは」
できるだけ愛想良く、用意した台詞を並べる。
女魔法使い「そ、そうだよね。私も疲れててすぐ寝ちゃったんだ〜」
ほっとしたような顔で、彼女は言う。
6 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:04:20 ID:
kF4YZqcE
勇者「おいおい、鍛錬を重ねてるのは俺だけかよ!しっかりたのむぜ」
女戦士「うんうん。日ごろの修行がないと、いざってときに困るからね!」
僧侶「ははは」
勇者「うっし、ごちそうさん。それじゃ俺たちは町で買い物をしてくるからさ。
荷物をまとめたらお前もこいよな」
女戦士「やったっ久々の買い物だねっ!楽しみ〜!」
女魔法使い「先にいってるね。…あの、僧侶くんは何か欲しいものとかある?」
僧侶「それじゃ、聖水と薬草の補充を。あれば斑蜘蛛糸もお願いしたいかな」
勇者「んだよ、またみみっちい買い物だな。商人のほうが向いてるんじゃないの?お前」
女魔法使い「ちょ、ちょっと勇者!」
僧侶「ははは、そうかもね。それじゃ、買い物はお願いするね。」
女魔法使い「う、うん。気にしないでね、僧侶くん。勇者も悪気があるわけじゃないから」
7 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:05:10 ID:
kF4YZqcE
僧侶「ははは」
勇者「それじゃーなー」
僧侶「うん、またあとで」
僧侶「……。」
その朝のパンは、やけに乾いてボソボソとしていた。
.
8 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:05:45 ID:
kF4YZqcE
―――回―――
――なんだ、まーた泣くのかよ
ほら、泣くなって。女戦士や女魔法使いに笑われるぞ
今はまだ弱いのなんか当たり前だって!いつかおれにだって勝てるさ!
…しょーがねーなぁ。んじゃヤクソクしようぜ、ヤクソク。
いつか、オトナになったらさ、魔王を退治しにいこうぜ。一緒にさ。
ぜったいに連れていってやるよ!魔王やっつければ、おまえを弱虫だなんて言う奴いなくなるよ。
だからさ、ヤクソク。魔王を、一緒に――
―――想―――
.
9 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:07:28 ID:
kF4YZqcE
―――【森林】―――
町を出て、次の町へと向かう。
隊列は先頭が勇者、隣に女戦士、そのやや後ろに女魔法使い、その後ろに自分。
女戦士「うーん、やっぱり新しい武器はワクワクするねっ」
勇者「俺は盾くらいしか買い換える部位がなかったからな。まっしばらくはこの剣で充分だろ」
女戦士は新調したらしい剣を片手に上機嫌だった。勇者と武器の見せ合いなどをしている。
勇者「女魔法使いは何買ったんだっけ?」
女魔法使い「あ、この髪飾りを買ったんだ。魔力が上がるらしくって…その、変かな?」
勇者「いやいや、似合ってるぜ!まぁ美人は何を装備しても似合うと思うがなー」
女魔法使い「そ、そんなことないって」
女戦士「むー、アタシにはそういうのないわけ?その刀身よりも君のほうがキレイさっ!とか」
勇者「刀身よりも凹凸が無い体だなーとか…いってえっ冗談だっての!」
勇者の顔面にビンタがはいる。女魔法使いが二人を見てくすくすと笑う。
そっぽを向いた女戦士に、勇者が耳元で何か囁くと、女戦士は耳まで真っ赤になった。
そんな光景を四人分の荷物を肩に食い込ませながら見ていた。
10 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:08:08 ID:
kF4YZqcE
―――思―――
旅の初めは、前衛二人が攻撃、後衛二人が補助と回復と、それぞれの役割がはっきりとしていた。
しかし勇者が力をつけはじめると状況が変わった。勇者は剣での攻撃の傍ら、回復呪文も使いこなすようになった。
初めのうちは不慣れだった為か、魔力の効率がいいわけではなかった。勇者に呪文を教えることもあった。
それを勇者は難なく覚え、改良し、いつしか僧侶の自分を超えるほどの回復力を身につけた。
焦った。このパーティに居場所が無くなるのではないかと。みんなの負担になってしまうのではないかと。
夜も寝ないで魔法の研究をした。新しい町や城に着くたびに神父に教えを請い、新しい呪文を次々に覚えた。
だがどれだけ努力しようとも、勇者に追いつくことはできなかった。
そうしていつからか。せめて荷物にはなるまいと、皮肉にも荷物持ちをするように。
後ろめたさから始めたそれは、いつしか習慣になってしまっていた。
―――考―――
11 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:08:50 ID:
kF4YZqcE
ぼんやりと三人のやり取りをながめていると、前方の茂みの中から魔物が飛び出してきた!
僧侶「―――っ!」
慌てて荷物を降ろし、戦闘準備を整える。杖を構え補助呪文を唱えようとすると――
勇者「…あー、びっくりした。唐突にでてくるのなお前ら」
女戦士「あーん、せっかく買った剣を試したかったのに〜」
女魔法使い「見通しの悪い森の中だから、気をつけてすすまないといけないわね」
――両断されて地面に転がる魔物の姿があった。
勇者「ゴールドがちょっとだけか。シケてるな〜」
勇者が軽く魔物の懐を漁ると、それきり魔物を一瞥もせず、三人は歩き始めた。
僧侶「…。」
荷物を背負いなおし、魔物に向けて十字を切る。尤も、我々の神が彼らにとって救いとなるのかはわからないが。
ため息を一つつくと、もう大分先を進んでいる三人に追いつけるよう早足で歩き始めた。
.
12 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:09:47 ID:
kF4YZqcE
―――【洞窟入口】―――
勇者「それじゃ、ここもぱっぱと攻略といきますか」
女戦士「えいえいおー!」
着いた町で得た情報から、この洞窟に封印された強力な武器があるとききつけ、攻略する運びとなった。
僧侶「ほら、松明。全員に渡しておくから」
荷物の中から松明を取り出し手渡す。アイテムの管理も手馴れたものだった。
勇者がいつの間にか覚えた発火呪文で火を灯す。女戦士の松明にも分けてやっているようだった。
僧侶「はい、女魔法使いにも」
13 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:10:45 ID:
kF4YZqcE
女魔法使い「ありがとう…あっ」
松明を渡す指先が軽く触れ合う。思わず手を離し、目をそらしてしまう。
女魔法使い「ご、ごめんねっ…ちょっと、びっくりしちゃって」
僧侶「あ、ううん、こっちこそごめん」
女魔法使いのほうを見ると、触れた指先をもう片方の手で撫でていた。頬に少し赤みをさし、大きな瞳は少し伏し目に。
つい、見惚れてしまう。
彼女がゆっくりと目線を上げ、目と目が合う。何か言わねばと口を開こうと――
勇者「おーい、はやくこいよ!置いて行くぞ!」
女魔法使い「あ、は、はいっ!今行きますっ!」
踵を返し、洞窟の中へと小走りで消えていってしまった。
触れ合った指先をながめる。彼女はずっと、憧れの人だった。
14 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:11:50 ID:
kF4YZqcE
―――思―――
勇者とは同い年だ。女戦士がその一つ下で、女魔法使いが一つ上。
年長者だったからか、女魔法使いは年下の三人の面倒を良く見てくれていた。
親達も彼女に遊び盛りの子供を世話してもらえて助かったのだろう。お礼にと夕餉に招待されては、他三人もくっついていった。
そんな姉のような存在だった彼女だったが、いつしかそれだけではない、特別な感情を持つようになっていた。
勇者にいつも女戦士がくっついていたからか。ふたりで魔法の勉強をする機会が多かったからか。
理由がなんだったのかはもう思い出せないが、そのときは――勇者は女戦士を、自分は女魔法使いを守っていくんじゃないかと。
本当になんとなく、そうなってほしいと願っていた。
―――考―――
15 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:12:04 ID:gg0GNPVQ
これはいい
16 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:12:28 ID:
kF4YZqcE
―――【洞窟深部】―――
勇者「大分深く潜ってきたなーっと、なんだこれ」
攻略を開始してから暫く経ったとき、それまでの朽ちかけていた坑道から真新しい石壁が現れた。扉が左右に二つ付いている。
女魔法使い「これは…魔力で保存されていたみたいね。何かしら仕掛けがあるのかも」
女戦士「あっほらここ!何か書いてあるよ!」
僧侶(…嫌な予感しかしない)
勇者「えーと何々…この先に進みたくば各々の道を進み試練を受けよ、かぁ」
女戦士「そんな…二手に分かれて進まないといけないの?」
女魔法使い「そうみたいね。ほら、片方だけ開けようとしても開かないわ。同時に進まないといけないみたい」
勇者「不安ではあるけど二手に分かれよう。武器を手に入れる為とはいえ、立ち止まる時間は少しでも惜しい」
僧侶「…そうだね」
17 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:13:24 ID:
kF4YZqcE
勇者「じゃあここでどう分けるか。戦力が二つに分ける以上、どんな事態にも対応できるようにしておきたいと思う」
「とりあえず男二人で分かれよう。どんな仕掛けがあるかわからないが、俺とお前なら不安は無い」
「女戦士は武器を新調したばかりだし、レベルも低いことから俺と一緒に行動しよう」
「女魔法使いはこちらのパーティでサポートをしてくれ。前衛二人じゃ魔法攻撃が心もとない」
「この編成で行こうと思う。異論は無いな?」
女戦士「はーいっ!さんせーい!」
女魔法使い「あっ、あのね…」
僧侶「いいよ、それで」
遮るように言う。でも、と女魔法使いが言う前に勇者が立ち上がった。
勇者「よし、決まりだな」
女魔法使いは困った顔でこちらを見ていた。目が合ったので、軽く笑顔で返す。
僧侶(大丈夫、いつものことさ)
18 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:13:52 ID:
kF4YZqcE
勇者「それじゃあ、進もうぜ」
女戦士「僧侶もがんばってねっ」
勇者はもう取っ手に手をかけていた。こちらも腰を上げ、扉の前に立つ。
重い取っ手に力を込め扉をひらく。開いた扉越しに心配そうな女魔法使いを見送って、中へと入る。
僧侶「いつものこと、か」
背後で扉が閉じる。誰に言うでもなく呟き、カビ臭い通路を歩き始めた。
―――
19 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:14:55 ID:
kF4YZqcE
慎重に、仕掛けられた罠を解除しながら進む。建造物の封印は健在で、どうやら魔物の気配は無いようだ。
代わりに罠がこれでもかと張り巡らされてはいたが、『選ばれし者』を試す試練ならばそれほどの危険はないだろう。
僧侶「こう、かなっと」
うんざりしながら悪趣味なパズルを解くと、少し開けた場所に出た。と、そこにぼんやりと光る一角獣が佇んでいる。
僧侶「…幻獣、か。試練は君と戦って勝つこと、かな?」
幻獣「その通りだ人の子よ…よくぞここまで辿り着いた。この先の武具を欲するならば私と…」
仰々しく振り返りながらそこまで言って、ぴたりと動きが止まった。
幻獣「――え?ひとり?」
僧侶「あ、はい」
幻獣「え、入ってくるとき四人だったよね?普通2:2で分かれない?」
さっきまでの厳めしい声色とはうってかわり、明らかに狼狽している。
僧侶「そりゃまぁそうなんだろうけど」
こっちだって好きで一人で来ているんじゃない。
僧侶「まぁ、いつものことですから」
20 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:15:43 ID:
kF4YZqcE
幻獣「い、いやそりゃ困るよ。こっちとしてもさ、二人相手の試練を準備してたんだしさ」
「大体おかしいでしょ!君みたところ僧侶だよね!?バランス考えても前衛1後衛1で振り分けるって!!」
僧侶「そう思うんですけどねぇ。扉には入れてしまいましたし」
幻獣「ああもうどうすんのこれ。こんなアドリブなんて契約内容に含まれてないっつーの」
たてがみをふりながら呻きこんでしまった。ぶつぶつと何かを呟き、唐突にこちらを振り返る。
幻獣「…まぁいいでしょう。契約内容に記された事だけ履行しますよ。役割ですからね」
僧侶「あ、はい」
21 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:16:27 ID:
kF4YZqcE
幻獣「ゴホン。では…――この先の武具を欲するならば、私と戦い、その力を示せ!」
弛緩していた空気が一気に張り詰め、幻獣のプレッシャーを感じる。杖を握る手が汗ばむ。
幻獣「この程度で怖気づいたのですか…?あちらの道にいる幻獣は、私ほど優しくはありませんよ…!」
僧侶「…。」
幻獣「フフフ・・・彼の炎の巨人イフリート。今頃貴方の仲間たちは、地獄の業火に焼かれ苦しんでいることでしょう!」
僧侶「まぁ、あっちには勇者がいるし問題ないとは思うけど…」
幻獣「――あちらの様子を見てもそう言ってられますかね?」
幻獣が頭を振り、角から光を発すると、部屋の壁にもやもやと何かが映り始めた…!
途端に嫌な汗が背中を落ちる。もしあちらが先に攻略を終わらせていたなら――
僧侶「あ、やめてくださいマジで。見たくないっす」
幻獣「仲間の苦しむ姿から目を逸らすなッ!!さぁこの映像を見て覚g『…ぁんっ…ぅあっ…ああーっ(パンパンパンパンパン
幻獣「」
僧侶「」
洞窟の壁一面に、勇者と女魔法使いの痴態が映し出された。
―――
22 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:17:12 ID:
kF4YZqcE
『だめっ……そんな…んぁっ…僧侶くんが、来ちゃうっ…あっ』
『大丈夫だって…あいつにここがそんなに早く攻略できるとは思えねーし』パンパンパン
『ぅあっあっ…そんな、こと、ないッ…あうぅっ!あんっ!』
『それなら尚更早く終わらせないとさ。女戦士も後に控えてるんだし。…急がないと見られちゃうかもよ』パンパンパンパン
『ゃだっ…あっ…ぁんっあっあっあっ』
『お、急に締まったね。やっぱり見てもらいたいんじゃない?僧侶にさ…』パンパンパンパン
『〜〜〜〜〜っ!んぁっ…あーっ!あぁーっ!』ビクンビクン
『変態だね女魔法使いは。僧侶がこんな姿を見たらどう思うかな?チンポを突っ込まれてヒィヒィよがってる姿をさ』パンパンパン
僧侶「」
23 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:17:53 ID:
kF4YZqcE
『〜〜ッ…いじわるっ…しない、でっ…ぁんっ』
『っとそろそろ俺も…ほらイけ!膣内に思いっきり射精すからな!』パンパンパンパンパンパンパンッ!!
『…うぁっ…ぁあーっ!あーーーっ!』ビュルルル!ビクンビクン
幻獣「」
『ふぅーっ…でたでた。んじゃ女戦士、おいで。』ヌポッ
『やっとアタシの番だね…ふふっ待ちきれなかったんだからぁ…』ツプ…
アッ ソンナイキナリッ ウゥッ シマル アッ アンッ パンパンパンパン
24 :
以下、名無しが深夜にお送りします:2012/02/14(火) 03:18:40 ID:
kF4YZqcE
僧侶「…もういいでしょ」
幻獣「あ、はい」
壁面から光が消えさり洞窟内に静寂が戻る。幻獣は気まずそうに蹄で地面をひっかいていた。
幻獣「……えーと、なんていうかその」
幻獣「ま、まぁ人間にはよくあることだっていうしさ!優秀なオスが沢山の子を…って君が優秀じゃないとかそうじゃなくて」
幻獣「えっと、その、あの
…ごめん」
僧侶「……いつものこと、ですから」
『いつものこと』に、なってしまった。ずっと憧れていて、守ろうと思っていた人は、自分以外の――
――…一番の親友だと思っていた男に、抱かれている。
勇者が、ただ自分の欲望の捌け口にしているわけではないだろう。そんな奴じゃないってことは痛いほどわかってる。
女魔法使いの方から、勇者にすり寄ったのかもしれない。
先の見えない旅道中、いつも姉のような振る舞いをしてきた彼女には寄る辺が必要だったのかもしれない。
どちらにせよ、気が付いたときにはそんな関係になってしまっていた。