Part5
504 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:35:00.45 ID:
03o1SKIUO
魔物「さぁ、はじめましょう」
女勇者「そうだね…」
女勇者の攻撃!
ズバァァァン!!!!
魔物「…………」
どさっ
魔物「 」
魔物を倒した。
経験値10032を獲得。
507 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:44:41.80 ID:poDPzjqiO
10周目とは打って変わって淡々と殺して行くな・・・
508 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:46:05.03 ID:
03o1SKIUO
女勇者「……これが正義か…」
トテトテ
トテトテ
女勇者「もう終わらせよう…早く魔王を倒そう…」
魔王の側近「おや、お一人ですか」
女勇者「…うん。道を空けてくれる?」
魔王の側近「くっくっく。そういうわけにはいきません…」
魔王の側近「いやはや、まさか一人で来られるとは。旅立つときはお仲間も一緒だったのでは?」
女勇者「うん、まぁねー。見捨てられちゃった」
魔王の側近「ふふ、なんと非情な。絆とやらが貴女達人間の武器だったはず」
魔王の側近「貴女のお仲間は正義を捨ててしまわれましたか」
女勇者「違う!」
510 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:51:04.25 ID:
03o1SKIUO
女勇者「…皆は、私について来れないから…」
魔王の側近「貴女をお見捨てになったと?ふふ、聞こえはいいですが、所詮逃げたのでしょう」
女勇者「……もう、黙って」
魔王の側近「くっくっく。貴女も哀れな。救ってやる人間から疎まれ、恐れられ…」
女勇者「…いいんだよ。それでも私は戦うから」
魔王の側近「ほう。何のために?」
女勇者「強くなって、あなた達を倒すために…!」ぎり
魔王の側近「強さが正義だというのですか?」
女勇者「そうだよ。悪い?」
512 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 13:57:49.67 ID:
03o1SKIUO
魔王の側近「まさか。正論ですよ、あなたの仰ることは」
女勇者「…」
魔王の側近「あなたのしていることはなにひとつ間違ってはいない」
女勇者「そうだよね。これが…私の正義だよ」
魔王の側近「力で弱者をねじ伏せる…勝ったほうが正義なのですから」
女勇者「…君を倒すよ」
魔王の側近「くっくっく。それも良いでしょう。それが貴女の正義なら」
女勇者の攻撃。
魔王の側近は砕け散った。
513 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:03:15.71 ID:
03o1SKIUO
女勇者「…私は強くなった」
女勇者「なのに、なに?」
女勇者「どうしてみんな私を避けるの…?」
女勇者「戦士くん達は間違いじゃないって言ってくれた」
女勇者「…言ってくれたのになぁ」
女勇者「もう、なにがなんだか…!!」
515 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:09:43.02 ID:
03o1SKIUO
【魔王の間】
ぎぃぃ…
バタン!
魔王「来たな、勇者よ」
女勇者「……」
魔王「…これが勇者か?まるで死んだような目だ」
女勇者「……」
魔王「ふん…人限共も哀れな。こんな目をした小娘に頼るしかないのか」
女勇者「…」
518 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:13:35.94 ID:
03o1SKIUO
魔王「来ないのか?」
女勇者「…魔王、君は強いよね」
魔王「…?」
女勇者「君が私より強ければ、悪が正義なのかな」
魔王「泣き言か…つまらん」
女勇者「…」
魔王「拍子抜けだ。どのような者が挑んでくるかと思えば…」
魔王「終わらせよう」
魔王の攻撃!
ぐしゃああああ!!!!
女勇者は1のダメージを受けた。
女勇者「…痛くない…」
522 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:23:02.49 ID:
03o1SKIUO
魔王「なに…!?」
女勇者「ねぇ、もっと本気でやって?」
魔王「馬鹿な…!!」
女勇者「君の正義を見せてよ」
魔王は両手を掲げ、邪悪な闘気を集め始めた。
魔王の両手が黒く輝く!
魔王の攻撃!
ぶぉん!!!!
女勇者は1のダメージを受けた。
女勇者「ねぇ?どうしたの?力こそが正義なんだよ?」
女勇者「君が勝てば人間を滅ぼせるのに、どうして勝たないの?」
魔王「こんな事が…」
ぐしゃ!ドカァ!!ばきっ!!
女勇者は1のダメージを受けた。
女勇者「……もういいよ。もういい」
523 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:26:18.43 ID:
03o1SKIUO
女勇者「……これが正義」
女勇者の攻撃!
女勇者は拳を強く握り締め、おもいきり魔王をたたきつけた!
どんっ!!!!
魔王「…っ!!」
魔王の右腕がちぎれ飛ぶ!!
魔王「ぐあああああああ!!!!!」
女勇者「これが正義なの?」
どかぁ!!ぐしゃっ!!!ぶしゅぅ…!!
魔王「あ…あぁ…がぁ……!!」
ぐしゃっ
魔王を倒した。
525 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:31:46.36 ID:
03o1SKIUO
女勇者「これが正義か…!」
ぐしゃっ!!
どかぁっ!!
ぶしゃあ!!!
ぼぐっ!!
女勇者「これが私の求めていた正義かぁ…!」
ぶちゃ!!!
ぐちゃ…!!
ぐち…!
ぴちゃ……
ガン!!!!!
女勇者「こんなものが…正義なんだ…」
526 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:35:18.79 ID:
03o1SKIUO
女勇者「終わっちゃったな…6週目も…」
魔王は倒れ、世界に光が戻っていく。
女勇者「これで世界は平和に…」
世界中の魔物は消滅し、人々は魔物の影に怯えることはなくなる。
女勇者「…平和な世界か…」
魔王の城は大きな音をたてて崩れ始めた!
女勇者「…疲れたなぁ。このままここで逃げないでいれば、私も一緒に…潰れられる
かな」
魔王の間の天井が崩れ、女勇者の頭上に落ちてくる!
ごしゃ…
528 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:39:21.13 ID:
03o1SKIUO
女勇者「えへへ、そんなわけないよね」
女勇者「魔王の攻撃が痛くないのに、こんなので潰れられるわけ…」
女勇者「……」
女勇者「…この装備も、魔王の返り血で真っ赤っかになっちゃった」
女勇者「まぁいいや。もう新しい防具を買う必要もないし」
女勇者「……王様に報告しにいこう。そして…」
女勇者「ママに会いに行こう…。ちゃんと帰ったよって」
女勇者「ただいまって、言いに行こう」
女勇者は、瓦礫と化した魔王の城を後にした。
532 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:49:10.69 ID:
03o1SKIUO
【城】
女勇者「…勇者、ただいまもどりました」
王様「おお、戻ったか…!よくぞやってくれた…!」
女勇者「…」
王様「…勇者よ。どうしたのだ…その顔は一体……」
女勇者「え…?」
王様「……まるで悪魔のような…顔になっておるぞ」
女勇者「…!」
王様「…疲れておるのかも知れんな。ゆっくりと休むといい」
女勇者「ゆっくり、休んでいいんですか…?」
王様「も、もちろんだ。さぁ…もう下がりなさい」
女勇者「…」ぺこ
女勇者(…王様も、私を怖がってる…)
533 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:51:10.58 ID:
03o1SKIUO
【城下町】
女勇者「…」ふら…ふら…
町人「…ひそひそ」
町人「あれが…世界を救った勇者様?」
町人「なんだかおっかないな…死んでるみたいな目をしてる」
町人「血走ってるし…それにあの服も血まみれ…」
町人「……魔物をたくさん殺してきたんでしょうね…」
町人「…でも、英雄よ。感謝しなくちゃ」
町人「だけど、魔王が居なくなったらら勇者様は怖いだけだよね…」
女勇者「…」ふらふら
534 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:54:49.59 ID:
03o1SKIUO
女勇者「…」ふらふら
女勇者「!」
女勇者「あれは…」
戦士「……」
僧侶「ゆ、勇者さま…?」
魔法使い「……」
535 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:55:50.11 ID:D0fFIRerO
まさかの再会
537 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 14:56:51.98 ID:
03o1SKIUO
女勇者「みんな、ただいま…。ちゃんと魔王倒してきたよ」ニコ
戦士「う…うむ」
僧侶「勇者様…」じり…
魔法使い「…ひぃ」
女勇者「……ありがとうね。みんな」
戦士「…勇者殿」
女勇者「うん?」
戦士「……すまなかった」
女勇者「……えへへ」ニコ
ふらふら
542 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:05:39.56 ID:
03o1SKIUO
【勇者の家】
ふら…ふら…
ガチャ
女勇者「…ママ。ママ、帰ったよ」
母「ひ!?ゆ、勇者…!?」
女勇者「ママ、ただいま…」
母「勇者…どうしたの?大丈夫…?」
女勇者「うん。ママ、魔王倒してきたよ?ちゃんと平和になった?」
母「……きっと、世界は平和になったわ。でも…」
女勇者「…?」
母「あなたは…?どうしてそんな悲しい顔をしているの…」
544 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:12:39.88 ID:
03o1SKIUO
女勇者「わかんない。もうわかんなくなっちゃった…」
母「…勇者?」
女勇者「これは…私の望んだ正義じゃない…私が望んだのは、こんなんじゃないのに…!」じわ
母「勇者…つらかったのね。でもあなたはよく頑張ったわ」ぎゅ
女勇者「…ママ。ママぁ…どうして…」ぽろぽろ
母「?」
女勇者「どうして私を勇者に生んだの…?」ぽろぽろ
母「!!」
女勇者「………あ」
546 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:17:57.27 ID:
03o1SKIUO
女勇者「ご、ごめんなさいママ…!!」
母「いいえ…私がいけないの。ごめんなさいね…」
女勇者「………ごめんなさい」
母「……勇者」
女勇者「結局、なんだったの?私…」
女勇者「強くなったんだよ?私、すごく強くなった…なのに…」
母「勇者、もうお休みなさい。…きっと疲れているんだわ」
女勇者「…うん」
547 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:19:39.06 ID:
03o1SKIUO
女勇者「ママ、私もう寝るね?」
母「ええ。そうしなさい…」
女勇者「最後に一個だけお願い聞いてくれる…?」
母「…なぁに?言ってごらんなさい?」
女勇者「『おかえりなさい』って…『お疲れさま』って言ってほしい…」
母「…おかえりなさい。お疲れ様」
女勇者「うん。ありがとう。…これで、もう一回頑張れるよ」ニコ
母「?」
女勇者「今度こそ、本当の正義を…本当の強さを見つけるからね、ママ」
女勇者「だから…明日もやさしく起こしてね」
母「??もちろんよ?」
女勇者「じゃあ…おやすみなさい」
母「ええ。おやすみなさい…」
548 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:21:49.99 ID:
03o1SKIUO
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【SCENARIO】 ○○ ○○
【WRITER】 ○○ ○○
【CHARACTER DESIGN】 nanashi
【SPECIAL THANKS】 VIPPER
【PRESENTED BY】 ◆r3yksmPHg2
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ニア 強くてニューゲーム
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551 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:23:54.43 ID:poDPzjqiO
面白かった!乙!
552 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/03(日) 15:24:10.96 ID:pPWVzok7O
お疲れさま